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2024.08.20

小脳への経頭蓋直流電気刺激が脊髄運動ニューロンおよび前庭脊髄路の興奮性に及ぼす影響~ニューロリハビリテーション研究センター

経頭蓋直流電気刺激(tDCS)は、脳の神経活動を変調させる手法でありリハビリテーションに用いられています。小脳に対するtDCSは小脳皮質の興奮性を変調させることは分かっていますが、小脳と機能的結合を有する脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路の興奮性にどのように影響するかは明らかになっていません。畿央大学大学院 修士課程の佐藤 悠樹 氏(畿央大学理学療法学科14期生)と森岡周 教授らは、健常者を対象に小脳へのtDCSが脊髄運動ニューロンと前庭脊髄路の興奮性に与える影響を検証しました。この研究成果は、Experimental Brain Research誌(Effects of cerebellar transcranial direct current stimulation on the excitability of spinal motor neurons and vestibulospinal tract in healthy individuals)に掲載されています。 研究概要 経頭蓋直流電気刺激(tDCS)は脳の興奮性を変調させることができる非侵襲的な脳刺激法の一つであり、リハビリテーションに有効であると考えられています。近年、運動学習や姿勢制御において重要な脳の部位である小脳に対するtDCSの研究が多く実施されています。小脳に対するtDCSは小脳皮質の活動を変調させることができると報告されている一方で、小脳と機能的な連結を有する脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路などの興奮性に与える影響は明らかになっておりませんでした。そこで畿央大学大学院 修士課程の佐藤 悠樹 さん、森岡 周 教授らの研究グループは、H反射と直流前庭電気刺激(GVS)などの神経生理学的手法を用いて、小脳へのtDCSが脊髄運動ニューロンと前庭脊髄路の興奮性に与える影響を検証しました。 その結果、小脳へのtDCSは健常者の座位姿勢において脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路の興奮性に影響を与えないことが分かりました。   本研究のポイント H反射やGVSを用いて測定した脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路の興奮性は小脳へのtDCS刺激前、刺激中、刺激後で変化はみられませんでした。健常被験者の座位姿勢において、小脳へのtDCSは脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路の興奮性には影響を与えない可能性が示唆されました。   研究内容 本研究では脊髄運動ニューロンの興奮性を評価するためにH反射と呼ばれる神経生理学的手法を使用しました。これは感覚神経を電気で刺激することで誘発される筋電位であり脊髄運動ニューロンの興奮性を反映しています。また前庭脊髄路の興奮性を評価するために直流前庭電気刺激(GVS)を用い、H反射を誘発するための電気刺激の直前にGVSを通電することでGVS-H反射を測定しました。これはGVSによって前庭脊髄路の興奮性が一時的に上昇し、H反射の大きさが増大する現象を利用したものであり、GVSによるH反射の変化率が大きいほど前庭脊髄路の興奮性が高いことを示します。今回は運動神経を刺激することで誘発される最大のM波(Mmax)、最大のH反射(Hmax)、GVSで条件付けされたHmax(GVS-Hmax)をそれぞれ、tDCS刺激前、刺激中、刺激後の3地点で測定しました。またHmaxをMmaxで正規化したHmax/Mmaxを脊髄運動ニューロンの興奮性、GVSによるHmaxの変化率(%)を前庭脊髄路の興奮性の指標として用いました。tDCSの電極は小脳虫部に貼付し、偽刺激、陽極刺激、陰極刺激の3条件の刺激を同一被験者に対して最低3日以上の間隔を空けて実施しました。   図1:実験プロトコル tDCSは同一被験者に対して偽刺激、陽極刺激、陰極刺激の3刺激条件を最低3日以上の間隔を空けて実施しました。tDCSの刺激前、刺激中、刺激後の3地点でMmax、Hmax、GVS-Hmaxをそれぞれ測定しました。   図2:H反射の測定方法と代表的な波形 (a) 被験者は股関節90°、膝関節20°、足関節90°でベッド上に座り、右ヒラメ筋からH反射を計測しました。 (b) H反射とGVS-H反射の代表的な波形。H反射を誘発するための脛骨神経刺激の100ms前にGVSを与えることによってH反射の大きさが増大します。   図3:各tDCS刺激条件によるHmax/Mmaxの結果(脊髄運動ニューロンの興奮性の評価) tDCSの刺激条件による主効果、測定タイミングによる主効果、交互作用は有意ではありませんでした。   図4:各tDCS刺激条件によるGVSによるHmaxの変化率の結果(前庭脊髄路の興奮性の評価) tDCSの刺激条件による主効果、測定タイミングによる主効果、交互作用は有意ではありませんでした。   本研究の意義および今後の展開 小脳へのtDCSは健常者の座位姿勢において、H反射やGVSなどの神経生理学的手法で測定される脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路の興奮性に影響を与えない可能性が示唆されました。この結果には神経細胞の膜電位を変化させるtDCSの神経学的作用メカニズムが本研究の結果に関連している可能性があり、tDCSによって小脳の活動を変調させても、健常者の座位姿勢における脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路の興奮性の調節にはあまり影響を及ぼさない可能性があります。今後は、異なるニューロモデュレーション技術や姿勢条件下で、脊髄運動ニューロンや前庭脊髄路に対する小脳の関与を調べる必要があります。   論文情報 Yuki Sato, Yuta Terasawa, Yohei Okada, Naruhito Hasui, Naomichi Mizuta, Sora Ohnishi, Daiki Fujita, Shu Morioka. Effects of cerebellar transcranial direct current stimulation on the excitability of spinal motor neurons and vestibulospinal tract in healthy individuals. Exp Brain Res (2024). 問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

2024.08.20

【次世代教育センター×教育学習基盤センター】9/11,24 パソコンフォローセミナーを開催します。

日常的に使っている貸与パソコンですが、少し知っておくことで将来役立つ機能やセキュリティ対策について分かりやすく説明します。どこで聞いたら良いか分からないけど、困っていることなども、この機会に相談してください。 プログラム 講座名 パソコンフォローセミナー 対象 本学学生(全学生) 開催日 9月11日(水)、9月24日(火) 会場 E103講義室 参加費 無料 申込方法 事前申込制です。申込フォームに必要事項を記入の上、お申し込みください。 申込フォームはこちら 問合せ先 畿央大学 次世代教育センター E-mail:jisedai@kio.ac.jp 次世代教育センターHPはこちら

2024.08.13

畿央大学現代教育研究所主催「学びを結ぶワークショップⅫ」を開催しました。

畿央大学現代教育研究所では、学校現場における教育力向上の一助になる活動の一環として、2013年から大学研究者による解説と実践を交えた現職教員対象のワークショップを実施しています。今年度は小学校学習指導要領の平成20年改訂の外国語活動の新設により、小中高等学校の多くの学校で学ばれている英語の学習を取り上げ、「小・中・高等学校の系統的な外国語教育をめざす指導の在り方」をテーマとし、2024年8月7日(水)に開催いたしました。 午前は、中学校とのつながりを意識した児童にわかる簡単な英語で授業をするため外国語指導について、午後は中学校とのつながりを意識した高等学校の、生徒が話したい、相手に伝えたいと意欲をもてる英語の指導についてのプログラムを行いました。午前では8名、午後には6名の参加を頂きました。 午前のプログラム:「校種連携の重要性を踏まえた、小学校外国語指導」 講師:中垣 州代(現代教育学科 准教授) 模擬授業指導者役:梅田 実佑(香芝市立旭ケ丘小学校 教諭)   初めに講師の中垣先生より、校種連携における現状と課題が伝えられました。外国語教育において、小中連携が課題であり、その課題の1つとして、指導者の英語運用があります。中学校、高等学校では英語を用いて指導することが基本となっています。しかし、小学校外国語を担当する担任の課題として英語力不足があることから、日本語による指導が多い可能性があります。そこで、日本語での指導を続けると、児童にどのような問題が生じるかについて話し合いました。英語のインプットが減ることで、児童が英語を聞く時間は少なくなり、それに伴って児童がアウトプットできる量も減り、聞いた英語を推測する力も身に付かなくなります。それが英語嫌いにつながっていくと考えられることを確認することができました。     そこで、児童にわかる簡単な英語で授業をするための指導方法として、指示はClassroom Englishを用いること、児童が既習の語彙や表現と新しい単元の言語材料を用いて発問すること、言い直す(言い換える)ことを通して理解を促すこと、画像やピクチャーカード・実物で理解を促すこと、本当の(authenticな)情報のやり取りを加えることなどが効果的であることを、入手可能な資料や事例を踏まえて紹介されました。 次に、学習指導要領の「外国語の目標」として「言語活動を通して」、「コミュニケーションを図る資質・能力」を育成することが小・中・高で共通していることから、「言語活動」「コミュニケーション」について定義を押さえ、具体の活動やその指導で大切なことをクイズ形式で考える時間を取りました。言語活動とは「実際に英語を使用して互いの考えや気持ちを伝え合う活動」であること、小学校におけるコミュニケーションとは「心を通わせたやり取り」であること、小学校ではコミュニケーションの基盤をつくることが重要であることが確認されました。そして、それを実践するためには、バックワードデザインにより、授業を構成する必要があることも示されました。 「簡単な英語で進める小学校外国語模擬授業づくり」にあたっては、「どの指導について特に知りたいですか」と参加者にその場でのデジタルアンケートを行いました。「読むこと、書くこと」「話すこと[やり取り]」の言語活動の指導との回答であったため、その要望に応えて模擬授業が展開されました。 まず、「読みたい」「書きたい」という児童の主体的な態度を重視した設定として、児童が知っている学校の先生にインタビューしたことを基にワークシートを作成すると効果的であることが紹介されました。そして、参加者が児童役となり、香芝市立旭ケ丘小学校教諭の梅田先生が模擬授業を行いました。児童が自分の力で読もうとする手立てや書くときの留意点を児童から引き出した上で児童が一人で書き写すことのできる活動を体験していただいた後、質疑応答の時間が設けられました。     「話すこと[やり取り]」としては、Small Talkの指導内容とポイントの解説と模擬授業、次に、児童が文構造に気付きながらやり取りする指導についての解説と模擬授業が行われ、その後に質疑応答の時間が設けられました。 小学校教員5名、中・高教員1名、高等学校教員2名の参加者が、ほぼ全員質問しており、内容を深め合うことができていました。活動過程の形成的評価を行い、そのフィードバックにより児童が学習改善できる手立てが重要であるとの確認がなされ、午前のプログラムが終了しました。   午後のプログラム「中学校・高校の英語授業デザイン:生徒が英語で伝える力を育むために」 講師:福島 玲枝(現代教育学科 准教授)   講師の福島先生より初めに「話す」能力に関する理論的な捉え方が紹介されました。 そうした考えのもと、学習指導要領における小学校、中学校、高校の指導事項の系統性とともに、各段階で育成を目指す言語運用能力が示され、その実現のためには、段階に応じた活動構成と指導上の工夫が必要と伝えられました。 ここで、ある映画の一場面が紹介されました。それは、英語を学ぶ者にとって「もっと話したい」「もっと分かりやすく伝えたい」という気持ちが、正確さや文法を意識することにつながるとの内容です。そのため、実際の授業では、生徒が自分の言語資源を活用して、可能な限り分かりあう努力できるように支援し、その目標を実現するために必要な指導を絞り込むことが教師の役割であるとされました。     ある単元の一部を取り上げ、高校英語の検定教科書で使われるリテリング活動を実施するための授業構成が提案されました。 始めはInputです。新しい教材への橋渡しとなる段階です。学習がどのように進むのか、学んだ成果となるOutputのモデルを提示することで、生徒が学ぶ見通しを持てるようにします。ここで大事なことは生徒が関心をもてるよう新しい教材を見せ過ぎないことです。具体的には数枚の写真を提示し、それにまつわる質問を、生徒に投げかけ、対話を行う事例が紹介されました。 次のIntakeでは、Outputの活動のために何を練習するかを生徒に提示します。 音読では、先生について読む、友達と読む、全員で読む、個別で読む等、色々な形から、講師が教材を用い、リードして全員で行う音読が紹介されました。その際「読み終わったら立ちましょう」との指示で立つのに時間がかかる生徒、指で追って読むことを指示すると指の動きが遅めの生徒が音読に抵抗を感じていることが分かり、支援が必要であると判断できることも紹介されました。 読み取った成果を確かめる、空欄がある文章を用いてあらすじを作成する方法を提示するとともに、他にもどんな指導方法があるか全員で協議する時間も取りました。ここで福島先生から、質問と応答の練習の事例として、音読、そして教師の質問に、生徒が即答することを競わせる方法も紹介されました。これは授業のはじめに学習の体制をつくることにも役立つとのことでした。     最後のOutput 活動です。何をもって話せるとするかを「複数のイラストを見て、指し示しながら内容を説明し、自分の感想や意見を述べる」活動で判断するとのことです。音読、質問と応答を繰り返しながら、話せない生徒には教師が補助質問をしたり、区切りには批評によって学習成果を生徒に返したりすることが紹介されました。更に生徒の話すことへの意欲を向上できるよう、話す内容に感想を加える(1文, 2文, and more)、自問自答を挟む、クラスメイトに質問して回答を得る、テレビショーのように2人で掛け合う、イラストの提示順序を変えるなど「やり取り」の展開に加える変化も紹介されました。 最後にパフォーマンス評価については、友達を前にして、外国語で発表するだけでも高く評価できることを基本に、活動を通して、内容、構成、話すスキル、実現した難易度など、向上したこと、面白かったことなどを教師と生徒間で褒め合いながら評価することが提案されました。 まとめとして示された「やり取りを教えるのでなく、やり取りで言葉を教える。」は、やり取りを通して言葉を使う、人と話すことを楽しむことを伝えたいこであることを伝えられ、午後の部を終えましました。   ワークショップにご参加いただたいた皆様の声(アンケート)※一部抜粋 ◯満足度について 午前、午後ともプログラムに概ね満足いただけたようです。 ◯今後に期待する内容 教科教育に関してを希望された方が多かったです。 ※理科 様々な実験をより簡素に安くできる教材教具について。 絶対数が少ないですが、ここ数年は「特別支援教育の充実」、「教育の情報化」、「教科教育の教材や授業」を順に実施しております。 今後の計画の参考にいたします。 ◯その他、自由記述 素晴らしい講座でした。中垣先生の素晴らしいお話と梅田先生の素晴らしい授業実演で今日寄せてもらえてよかったです。良い時間をありがとうございました。 実際にワークシート・ロイロ等も用意してくださり、分かりやすかったです。午後からも参加したかったです。また研修会があれば是非とも参加したいです。ありがとうございました。 貴重な実践を教えていただけて、とても勉強になりました。もっと英語を使って授業をしないといけないな、と反省しました。評価の基準なども教えてもらえたらいいな、と思いました。 ありがとうございました。楽しくなるための工夫をもっと頑張っていきたいと強く感じました。 教科の指導方法(活動内容など)たくさん教えていただき、ためになりました。2学期以降の授業で実践していきたいと思います。何より、計画の大切さを感じました。ありがとうございました。 音読がワンパターンになっているのが気になっていたので、いろんなやり方を教えていただいたので、早速2学期からやってみようと思いました。高校英語は科目が何種類にも分かれているのに似たようなオーラル系活動をしていることが多く、科目ごとの特色をどのように出していくか、今悩んでいます。   おわりに ご参加の先生方の自由記述からは、皆様が今後の授業改善に意欲を持って帰られたことが伺えます。本ワークショップの大きなの成果かと思います。 畿央大学現代教育研究所では、今後もワークショップを継続していきます。現職教員の皆様の充実した研修の場を提供できるよう努力いたしますので、今後ともよろしくお願いいたします。   【関連記事】 「学びを結ぶワークショップⅪ」開催報告 「学びを結ぶオンラインセミナー(2022年度)」開催報告 「学びを結ぶオンラインセミナー(2021年度)」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅦ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅥ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅤ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅣ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅢ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅡ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅠ」開催報告

2024.08.10

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発出に伴う注意喚起

2024年8月8日(木)16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生したことを受け、気象庁より「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発出されました。 学生の皆さんは課外活動や帰省、旅行等に際しては関連の報道に注意し、避難場所や避難経路、家族等との連絡・安否確認方法を確認するとともに、万一の際は安全を第一に行動するよう心掛けてください。 また、SNS等で拡散される偽情報等に惑わされたりすることのないよう、冷静な行動を心がけてください。   南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)について【気象庁HP】

2024.08.09

【開催延期】9/15(日)オープンキャンパス&公募推薦選抜対策講座を開催します。

2024.08.07

10/19(土)・20(日) 第22回畿央祭「燎~かがりび~」を開催します。

↓クリックすると、各コンテンツに移動します。 第22回畿央祭について 会場MAP プログラム一覧 鈴木伸之さんトークショー【10/19(土)】 吉本お笑いライブ【10/20(日)】 こども向け企画 おしごと体験企画 地域の皆さま向け 実行委員長からのメッセージ 関連リンク 今年も畿央祭に向けて200人をこえる実行委員が準備を進めています。プログラムや企画等の詳細祭が決まり次第、このページで随時更新していきます。幅広い年代の方が誰でも楽しめる企画をたくさんご用意して、皆様のご来場をお待ちしています! 第22回畿央祭について イベント 第22回畿央祭「燎~かがりび~」 開催日時 2024年10月19日(土) 10:00~17:00 2024年10月20日(日) 10:00~16:00 会  場 畿央大学 アクセス方法 ご来場の際は公共交通機関をご利用ください。 近隣の商業施設等への駐車はご遠慮ください。 同時開催 ウェルカムキャンパス(地域の皆さま対象) ミニオープンキャンパス(高校生・受験生対象) 同窓会総会・同窓会サロン(卒業生対象) 最新情報 実行委員のSNSやブログをご覧ください! インスタグラム 実行委員ブログ(KIO Smile Blog)   会場MAP※画像をクリックするとPDFが開きます プログラム 畿央祭初のトークショーを開催! 【10/19(土)】 19日(土)は俳優の鈴木伸之さんが畿央大学にやってきます! ▶詳細・申込はこちらから(有料・事前予約制) 吉本お笑いライブ 【10/20(日)11:30~12:30】   2日目に畿央祭恒例のお笑いライブも開催(事前予約不要)! 木尾モデル(MC)、ジョックロック、セルライトスパ、ラニーノーズ、ラフ次元の過去最多5組の芸人が畿央大学へ! こども向け企画(アリーナ企画) こどもが楽しめる企画をアリーナ(体育館)に多数準備!昨年好評だったボールプールや射的のほか、たくさんの楽しい遊びやイベントがあるのでご参加ください! 発見!未来のワタシ-小学生対象おしごと体験企画! 身体を動かしたり制作をしながら理学療法士・建築士のお仕事体験ができる新企画がスタート! ▶詳細・申込はこちらから(無料・事前予約制) 地域の皆さま向け「ウェルカムキャンパス」も開催! 大学の学びや研究を実感できたりおしごと体験ができる新企画や、人気の健康・栄養チェックコーナーなど、さまざまなプログラムが目白押し!詳細はウェルカムキャンパスをご覧ください!(画像チェックでPDFが開きます)     10/19(土)職業体験企画「理学療法士」はこちら   10/20(日)職業体験企画「建築士」はこちら 実行委員長からのメッセージ 2024年度 第22回畿央祭を開催できることを心から嬉しく思います。今年のテーマは「燎〜かがりび」です。これまで畿央祭を通して紡がれてきた想いの灯を絶やすことなく受け継ぎ、一人一人が情熱を燃やしてほしいという思いを込めました。この2日間に向けて多くの学生が一層パワーアップした畿央祭を作るために試行錯誤を重ねてきました。沢山の方々のご協力のもと、実行委員247名一同、燃えるような熱量で作り上げてきた第22回畿央祭、ぜひ大いにお楽しみください!! 2024年度畿央祭実行委員長 今中 涼香   関連リンク 畿央祭・ウェルカムキャンパス2024チラシ(PDF) 【昨年の様子】第21回 畿央【祭・ウェルカムキャンパスを開催しました。 実行委員がつくり上げる畿央祭ってどんな感じ?(1分でわかる畿央大学ムービー)

2024.07.31

高所などの怖い場所でのバランス制御メカニズムを調査~ニューロリハビリテーション研究センター

高所などpostural threat (姿勢脅威) を生じる環境では静止立位時の足圧中心(center of pressure: COP)の周波数が高く、振幅が小さくなることが知られています。このメカニズムとして、postural threatにより身体内部に注意が向くためと考えられていました。畿央大学大学院 客員准教授の植田耕造氏、森岡周教授らは、身体内部に注意を向ける課題(意識的なバランス処理課題)と比べて、できる限り動揺しないように随意的に制御する課題(随意的制御課題)の方がCOP動揺の平均パワー周波数が高く、postural threat下の姿勢制御と類似することを明らかにしました。この研究成果はNeuroscience Letters誌 に掲載されています。 本研究はpostural threatが姿勢制御を変調するメカニズム解明の一助となる研究です。 研究概要 過去の姿勢制御の基礎研究において、postural threat(姿勢脅威)が姿勢制御を変調することが報告されてきました。Postural threatとは、直立姿勢の制御に影響を与える要因のひとつであり、具体的には自分の身の安全に対し認識された脅威(threat)のことです。Postural threat(姿勢脅威)は高所で床面の端に立つなどの状況で生じ、静止立位時の足圧中心(center of pressure: COP)動揺の平均パワー周波数が高く、振幅が小さくなることが知られています。このメカニズムとして、postural threatにより身体内部に注意が向くためと考えられていました。しかし近年、身体内部(自己の足圧の移動)へ注意を向けておく課題(意識的なバランス処理課題)は簡単な認知課題を行う課題と比べ静止立位時の平均パワー周波数は高くなく、postural threatにより平均パワー周波数が高くなるメカニズムとなり得ないことが示されました。一方、植田 耕造 客員准教授 らは、できる限り動揺しないように随意的に制御する課題(随意的制御)において、リラックスした課題や難しい認知課題を行う課題と比べ静止立位時のCOP動揺の平均パワー周波数が高く、振幅が小さいことを報告しています(当リリースはこちら)。 そこで、畿央大学大学院客員准教授/JCHO滋賀病院の植田 耕造氏(責任著者)、森岡 周教授、畿央大学大学院の修了生である菅沼惇一氏(筆頭著者:中部学院大学)、中西康二氏(京丹後市立弥栄病院)らの研究グループは、健常若年者に対し、静止立位時の随意的制御課題と意識的なバランス処理課題を比較し、随意的制御課題の方がpostural threat下と類似した姿勢制御になるかを検証しました。その結果、意識的なバランス処理課題と比べ随意的制御課題の方が静止立位時のCOP動揺の平均パワー周波数が高く、postural threat下とより類似していることを明らかにしました。 本研究のポイント 静止立位時に身体内部に注意を向けるよりも、できる限り動揺しないように随意的に制御する方がCOP動揺の平均パワー周波数が高くなることが判明しました。 研究内容 本研究では健常若年者27名を対象に、下記の3条件で各30秒間の静止立位時のCOP動揺を2回ずつ測定しました。 ①リラックス条件:リラックスして立つよう指示 ②意識的なバランス処理条件:立位中の足圧の移動に注意を向けるよう指示 ③随意的制御条件:できる限り動揺を小さく制御するように指示 その結果、左右方向の平均パワー周波数や高周波帯域において、随意的制御条件で意識的なバランス処理条件よりも高値を示しました。一方で、RMS(root mean square)で表されるCOP動揺の平均振幅に差はありませんでした。 高所条件でpostural threatを引き起こしている過去の研究では、全ての研究で平均パワー周波数の増加を認めており、本研究の結果から、意識的なバランス処理条件よりも随意的制御条件の方がpostural threat下の姿勢制御と類似していることが示されました。このことから、postural threat下では注意が身体内部へ向くだけでなく、随意的な動揺の制御が行われていると考えられます。そのため本研究結果は、postural threatが姿勢制御を変調するメカニズムの概念的枠組みの一部の修正が必要であることを提案します。 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究では、動揺を随意的に制御しようとした時にpostural threat下と類似した姿勢制御となることが示されました。臨床において、立つことが不安定で恐怖心を感じている症例の中には、随意的制御により姿勢制御が変調している対象者も存在する可能性があります。今後は随意的制御の方法の違いによる姿勢制御への影響を検証する必要があります。 論文情報 Suganuma J, Ueta K, Nakanishi K, Ikeda Y, Morioka S. Difference between voluntary control and conscious balance processing during quiet standing. Neurosci Lett. 2024 Jul 15;837:137900. 問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学大学院健康科学研究科 客員准教授    植田耕造 教授・センター長 森岡 周 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

2024.07.30

2024年度 「教職課程 FD研修会」を開催しました。

2024年7月4日(木)、教職課程FD研修会※を開催し、約60名の教職員が参加しました。 今回の研修会は、「学校現場におけるICT活用の現状」をテーマに、西端律子教授(本学教育学部、教育学研究科)にご講話いただきました。   ※教職課程を有する大学が行うFD(ファカルティ・ディベロップメント)とは、教員が授業内容や方法を善し、向上させるための取り組みです。     今回の研修はICT活用がテーマであることから、受講者は各自のPCを持参し、事前にデータにて配付された資料をwebで閲覧しながら受講しました。また冒頭で西端先生より、研修会中の質問等はwebを利用したチャットルームにて行うとの指示がありました。受講した多くの教職員は、チャットルームという新しい授業の方法に触れることとなりました。     まず、「学習指導要領と情報活用能力」の小題のもと、昭和62年および平成20年に情報教育についての告示があったことの紹介があり、当時の学校現場におけるコンピュータの導入、活用状況について説明がありました。平成20年当時、小学校の器械運動の授業において、マット運動を撮影した動画を数秒遅らせて流し、児童が自らの動作を確認しながら運動するといった活用が既になされていたそうです。   次に学校現場のICT活用が大きく前進することとなる、GIGAスクール構想についてお話がありました。令和元年度の時点では、令和4年度までに児童、生徒が1人1台の端末を持つこととネットワーク整備が予定されていましたが、コロナ禍により前倒しして整備が進んだそうです。   また、小学校における情報活用能力の指導は、児童の成長に沿って段階的に行われている様子が紹介され、小学校低学年からプレゼンテーションについての指導を受けていることに驚きの声がありました。学習指導要領の改定に伴い、高等学校では、「情報Ⅰ」が必修化されており、令和7年度の大学入学共通テストからは受験科目に追加されます。講話中に回覧された「情報Ⅰ」の教科書を手に取った参加者からは、「難しい内容を学んでいる」といった驚きの声が上がっていました。   そのほか障害のある児童生徒等に対するICTによる合理的配慮の可能性として、UDデジタル教科書体と他フォントを比較して読みやすさを確認し、また、デジタル教科書では文字と背景色を反転させたり、拡大・縮小、フォントの選択等を実際に見比べたりする等、さまざまな事例が紹介され、学習者によってカスタマイズできる、最新の状況を知ることになりました。     最後に、今後のICT教育で議論となるであろう事項についての紹介があり、特に「生成AI」については、高等教育だけでなく、初等中等教育でも議論されていることについて触れられ、講話を閉じられました。 講話中、「●●についてどのように思われますか?チャットに入力してください。」という投げかけがあり、受講者は各自、自身の意見を入力しました。入力した意見は即座にチャットルームに反映され、受講者全員に共有されます。他の方の意見が瞬時に反映され、自分と同じ意見、違った視点の意見を知ることができるのは、新鮮で興味深いものでした。この方法は既に教育現場でも活用されているそうで、西端先生ご自身も講義で積極的に用いられているそうです。     受講者のアンケートをご紹介します(一部抜粋) ● 大学に入学してくる学生たちが、ICTに関する教育をどのように受けているか、丁寧なご講義によって理解が深まりました。ありがとうございました。 ● 意見の吸い上げということで、あのような質問フォームがあると、意見を書き込みやすいと感じました。これから情報を履修した学生が来ることは頼もしくもありますが、自身が情報について知識を増やしておく必要についても痛感しました。メリットとデメリットを考えられるようにしたいと思いました。 ● 教育現場に出たときに、今後ますますICTの活用力が求められることから、大学においても教育現場で使っているアプリを使用できる環境を整えていく必要があるのではないかと痛感しました。データや写真等、またチャットルームの活用によって、わかりやすく関心の持続する研修会でした。チャットルームは授業でも活用してみたいと思いました。       今回の研修会では、初等中等教育のICT活用の状況を知ることができ、これを習得した児童生徒が何年後に高等教育を受けることになることを考える機会になったほか、資料のデータ配付、チャットルームの活用等、ICTをテーマとした講義ならではの今回の研修方法は、今後の学内での研修や会議においても活用できそうです。お話しいただきました西端律子教授に厚く御礼申し上げます。     【関連記事】 「障がい児の愛着形成支援」について研修会を開催!~看護実践研究センター プロジェクト研究成果発表会を開催しました!~看護実践研究センター 看護実践研究センター認知症ケア部門主催「高齢者看護・ケアに活かすホリスティック・ナーシング」講演会を開催しました。

2024.07.24

基本チェックリストを用いた新たな認知症スクリーニングモデルの検討~地域リハビリテーション研究室

認知症は世界的な課題であり、今後、わが国でも認知症高齢者が増加すると推計されています。各地方自治体において、要介護状態のリスクが高い高齢者を抽出するために基本チェックリスト*が用いられています。基本チェックリストの認知機能項目への該当状況は、認知症の発症に有用であることが報告されています。しかし、認知症の初期症状は記憶障害だけでなく、日常生活のあらゆる場面に問題が生じることが多く、基本チェックリストの認知機能項目だけでは、ハイリスク者を十分に抽出できていない可能性があります。 本学大学院健康科学研究科客員研究員の中北智士、健康科学研究科の松本大輔 准教授、高取克彦 教授は、基本チェックリストの全25項目のうち、5項目が1年間の新規認知症発症に関連し、5項目の合計スコアが、基本チェックリストの認知機能項目や総得点よりも予測精度が優れていることを明らかにしました。 この研究成果は、Geriatrics & Gerontology International誌に掲載されています。認知症に対する早期発見・治療の可能性を高め、認知症に対する予防的介入の一助になることが期待されます。 *基本チェックリスト:二次予防事業対象者の選定のために厚生労働省が作成した。全25項目7つのドメイン(生活機能、運動機能、栄養状態、口腔機能、閉じこもり、認知機能、抑うつ)で構成されている。 研究概要 A市在住の要介護認定を受けていない65~80歳の高齢者を1年間追跡し、死亡者を除外した6,476名を対象に、新規認知症発症(認知症高齢者のに日常生活自立度Ⅱa以上)に関連する基本チェックリストの個別項目を検討しました。 本研究のポイント • 1年間の認知症発症は40名(0.6%)でした。年齢、性別、家族構成、主観的健康感、ウォーカビリティ、身体活動、近所づきあい、社会参加を調整しても、基本チェックリストの#2買い物、#5相談、#6階段昇降、#18物忘れ、#20時間的方向性の5項目が新規認知症発症に関連することが明らかとなりました(図1)。 図1:基本チェックリストの個別項目と認知症発症との関連   また、5項目の合計スコアは、感度55.0%、特異度84.1%、AUC 0.76(カットオフ値 2点)と認知機能項目や基本チェックリスト合計スコアよりも有意に精度が高いことが示されました(図2)。 図2:5項目の合計スコア、認知機能項目、基本チェックリスト合計スコアの認知症発症の予測精度の比較   本研究の結論および意義 本研究は基本チェックリストの個別項目と認知症発症との関連性を示した数少ない研究です。基本チェックリストの認知機能項目以外の項目であっても1年間の認知症発症の予測に有用であることが示唆されました。本研究で示した5項目の合計スコアは、介護予防に関わる地域包括支援センター、保健師等の専門職、介護事業所等においても簡便で一般臨床で活用しやすく、効果的なハイリスク者の抽出や認知症に対する予防的介入の一助となると考えられます。今後は、このスクリーニングモデルが長期的な認知症発症の予測にも有用であるかを検証していく予定です。 謝辞 研究にご協力いただきました住民の皆様,役場の方々に感謝申し上げます。 論文情報 Nakakita S, Matsumoto D, Takatori K. Development of a new screening model for predicting dementia using individual items of the Kihon Checklist in community-dwelling older adults. Geriatr Gerontol Int. 2024. First published:17 July 2024. 問合せ先 畿央大学健康科学部理学療法学科 准教授 松本 大輔 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: d.matsumoto@kio.ac.jp 地域リハビリテーション研究室ホームページ

2024.07.16

8/10(土)・11(日)オープンキャンパスを開催します。