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2025年のすべての新着情報一覧

2025.12.24

【新刊紹介】生成AI時代にあらためて問う「人間の知性」 —— ピアジェをハブに、時空を超えた知の対話へ ——

このたび、森岡 周(本学理学療法学科・教授、ニューロリハビリテーション研究センター長)の新刊『ピアジェ・思考の誕生 —— ニューロサイエンスと哲学から読み直すリハビリテーションの新しい地平 —— 』が、協同医書出版社より刊行されています。   本書は、生成AIが急速に発展する現代において、「それでもなお人間の知性とは何か」を根底から問い直す、568ページに及ぶ単著書き下ろしです。特徴的なのは、図表をほぼ用いず、文章のみで構成されている点です。そこでは、効率や要約を志向するAI的記述とは異なる、人間ならではの飛躍的洞察や冗長性があえて選び取られています。   ジャン・ピアジェの発達理論を中心軸(ハブ)に据え、予測符号化理論、メルロ=ポンティやハイデガーの現象学、リクールの物語論、スピノザの自由論、レヴィナスの倫理学、そして東洋思想まで——100名を超える科学者・哲学者が時代や分野を越えて交差します。発達心理学、神経科学、現象学、哲学、そしてリハビリテーション臨床——それぞれの知が断片としてではなく、思考の生成過程そのものとして編み直されていきます。   本書が提示するのは、単なる理論整理ではありません。砂原茂一が掲げた「人間復権」の理念を継承し、「機能回復」を超えて、人がいかに世界を理解し、自己を構築し直していくのかという根源的問いに対し、リハビリテーションを知の交差点として再定義する試みです。AIが情報処理を加速させる時代だからこそ、人間の思考がもつ遅さ、回り道、物語性が、あらためて価値を帯びる——その確信が、全編を貫いています。 書誌情報 * 書名:『ピアジェ・思考の誕生 —— ニューロサイエンスと哲学から読み直すリハビリテーションの新しい地平 ——』 * 著者:森岡 周 * 出版社:協同医書出版社 * 刊行日:2025年10月24日 * 仕様:単行本(ソフトカバー)/568ページ * ISBN:978-4-7639-1098-1     人間の知性の未来を、深く、ゆっくりと考えたいすべての方へ。本学から発信される一冊として、ぜひご注目ください。 関連記事 養成校の4割が使用!本学教員が編集する「標準理学療法学 神経理学療法学」第3版が発行されました! 教育学部教員による書評~森岡周教授著「コミュニケーションを学ぶーひとと共生の生物学ー」 書評「リハビリテーションのための脳・神経科学入門 改定第2版」 書評:森岡周教授執筆「発達を学ぶ―人間発達学レクチャー―」

2025.12.23

CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター

2025年12月17日(水)~19日(金)、北海道大学学術交流会館において、CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました。CREST(国立研究開発法人科学技術振興機構〈JST〉による戦略的創造研究推進事業)は、学際的かつ先端的な研究を推進することを目的とした大型研究プログラムです。本領域会議では、各研究プロジェクトの進捗報告や研究成果の共有に加え、今後の研究展開について分野横断的な議論が行われました。   CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学森岡 周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。   【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。   本会議では、本プロジェクトの研究代表者である嶋田 総太郎教授(明治大学)より、研究チームのテーマである「身体的自己とナラティブセルフの関係性」に関する研究成果および進捗状況について報告が行われました。具体的には、ラバーハンド錯覚において錯覚が生起する際の主観的経験のフェーズ遷移と、それに対応する脳活動の特徴との関係について紹介がありました。   また、VRを用いたフルボディ錯覚実験に基づき、脳活動、重心動揺、心拍などの複数の生体指標を統合的に解析することで、錯覚の生起およびその強度との関連を検討した研究成果と進捗が示されました。さらに、脳卒中後患者を対象とした研究として、現象学的インタビューによって得られたナラティブと、慣性センサーや筋電図を用いて評価した歩行機能の時間的変化との関係について、現在進行中の研究状況が共有されました。   これらの報告に対する質疑応答では、哲学や数理科学など多様な専門分野の研究者から示唆に富む意見が寄せられ、今後の研究の方向性について活発な議論が交わされました。     また、本年度採択された若手チャレンジの発表として、西 祐樹助教(長崎大学、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター客員研究員)より、「パーキンソン病患者におけるすくみ足の状態遷移モデルの構築とその機序の解明」をテーマとした研究発表が行われました。   本発表では、すくみ足の発生前・発生中・発生後における眼球運動、心拍、筋活動など複数の生体指標の時間的遷移に着目し、これらを統合的に捉えることで、すくみ足の状態変化をモデル化する試みについて、その途中経過が報告されました。発表後には、計測手法および解析手法の可能性に関して、活発な意見交換が行われました。     本領域会議を通して、私たちのプロジェクトに対する貴重な助言を得るとともに、他大学・他分野の研究者による発表を聴講することで、本研究にとって新たな視点や着想を得る大変有意義な機会となりました。また、本プロジェクトに参画する各大学(明治大学、東海大学、畿央大学)の研究メンバーが一堂に会し、それぞれの研究内容について直接意見交換を行うとともに、今後の研究協力体制について改めて確認することができました。   本研究は、日仏共同提案による国際共同研究(CREST–ANR)として実施されており、今後は研究内容をさらに発展させ、2026年3月にフランス・ボジョレーで予定されている日仏合同シンポジウムにおいて、国際的な視点から研究成果を発信していくことを目指します。本領域会議で得られた知見や議論を今後の研究活動に積極的に反映し、国際的な議論の深化につなげていきたいと考えています。   畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。  日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター

2025.12.23

JAPAN PAIN WEEK 2025にて本学関係者が登壇・受賞しました! ~ 健康科学研究科

2025年12月4日(木)~6日(土)に、東京都江東区の東京ビッグサイトにてJAPAN PAIN WEEK 2025(JPW2025)が開催されました。本大会は第47回日本疼痛学会、第18回日本運動器疼痛学会、第29回日本ペインリハビリテーション学会、第30回日本口腔顔面痛学会による本邦の疼痛関連では初の4学会合同開催で、全国から約1300名が参加されました。 畿央大学大学院およびニューロリハビリテーション研究センターからも多くの大学院生・修了生・研究員・教員が参加し、研究発表や講演、そして受賞という形で大きな成果を収めました。   学会での主な講演・発表 シンポジウム/教育講演 初日には、大住倫弘准教授が「慢性疼痛の脳波ネットワーク異常とリハビリテーション」というテーマでシンポジウムに登壇され、脳波を活用した慢性疼痛の神経病態解明やリハビリテーション応用への展望について話題提供されました。   2日目には客員研究員の西祐樹氏(現・長崎大学生命医科学域(保健学系) 助教)が「慢性疼痛患者の運動特性から考える運動療法の新展開」というテーマでシンポジウムに登壇され、個別最適化を目指す運動療法の新たな展開について提言されました。また、「痛みを有する患者に対する物理療法」について、私(佐々木遼)が教育講演を担当いたしました。   3日目には大住倫弘准教授が「義手の身体化の背景にある脳内メカニズム」というテーマでシンポジウムに登壇され、身体所有感の誘起プロセスについて、医工連携研究の知見を紹介されました。 一般演題/受賞 一般演題でも多数のメンバーが発表しました。本学およびニューロリハビリテーション研究センター所属メンバーの発表演題は以下の通りです。   <客員研究員> 西 祐樹:しびれ同調経皮的電気神経刺激の即時効果を規定する臨床指標:末梢・中枢神経障害を対象とした疾患横断的決定木分析 佐藤 剛介:経頭蓋交流電気刺激が脳波リズムと疼痛閾値に与える影響   <研究員> 佐々木 遼:サーマルグリル錯覚はプレゼンティーイズムのスクリーニングツールとなりうるか:小型機器の信頼性・妥当性を含めた検討   <大学院生> 田中 智哉:人工膝関節置換術後における痛みと身体性の関係性に基づくサブタイプ分類 森川 雄生:高周波電気刺激で誘発された中枢感作に伴う空間的注意と脳ネットワークの変化 江田 朱里:脊髄損傷後に出現する触覚アロディニアに特徴的な脳波成分の分析 古賀 優之:人工膝関節全置換術の周術期における運動恐怖の縦断経過分類と疼痛および運動学的指標の特徴―予備的研究― 海藤 公太郎:療法士として働く非特異的腰痛有訴者の患者教育ニーズに関するパイロット混合研究 内沢 秀和:亜急性期脳卒中後疼痛に対する早期経皮的電気刺激(TENS)介入の有効性:単一症例ABABデザインによる時系列分析 南川 勇二:しびれ同調経皮的電気神経刺激によるしびれ感・アロディニアの改善と長期持続効果:脳波所見を含めた症例報告 輝かしい受賞 その中で、客員研究員の西 祐樹氏(現・長崎大学生命医科学域(保健学系) 助教)が「しびれ同調経皮的電気刺激の即時効果を規定する臨床指標:末梢・中枢神経障害を対象とした疾患横断的決定木分析」というテーマで発表し、奨励賞を受賞しました。多職種が参加する合同学会の中で、本学関係者が受賞したことは大変喜ばしい成果です。    終わりに 来年度開催のJAPAN PAIN WEEK 2026(12月3日~5日、東京ビッグサイト)では大住 倫弘准教授が第30回日本ペインリハビリテーション学会の大会長を務められます。合同学会に向けて、より一層盛り上げていきたいと思います。   今後も、畿央大学大学院とニューロリハビリテーション研究センターが疼痛領域、そして社会に貢献できるよう、臨床・研究・教育ともにさらに精進してまいります。   畿央大学 ニューロリハビリテーション研究センター 研究員 佐々木 遼 関連記事 第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会にて本学関係者が学会長・多数登壇!~ ニューロリハビリテーションセンター CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科 第23回日本神経理学療法学会学術大会にて本学関係者が多数登壇・受賞しました!

2025.12.23

就職レポートNo.847(公的病院/理学療法士)理学療法学科

就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第847弾! 理学療法学科4回生   岩井 洸樹さん 公的病院(理学療法士) 内定       あなたがその職種を志したきっかけを教えてください。 私自身が理学療法士の方にお世話になったことが、まずこの職種を知るきっかけとなりました。それから高3の春に進路を考える際、「大卒」だけのために大学に行くのは嫌だなぁと思っていて、大学4年間があるからこその仕事をしたいと考えていました。そこで理学療法士という職種を思い出し、出身である奈良県で理学療法士を目指せる大学を探して、最初に見つけたのがこの大学でした。オープンキャンパスに参加し、職員の方の雰囲気、高い国家試験合格率などから、他大学のことは何も調べず、「ここにしちゃおう」と思い、ちょうど推薦もあったので受験することにしました。   畿央大学での学生生活を振り返ってどうでしたか?  学業に関することが多いですね。定期試験、最近では病院実習、ゼミ活動などが印象的でした。 試験に関しては範囲が膨大なのがなにより大変でした。中学・高校時代にはなかった、テスト前日に夜中まで勉強するというのはお決まりでしたね。特に私は、アルバイトで塾講師をしていて、試験期間に自分の試験勉強のためにお休みするということができなかったので、「試験→塾→翌日試験」というサイクルとなってしまい、すごく大変でしたが日頃の授業を大切にしていたこともあり、なんとか乗り切ることができたかなと思います。皆さんは私と同じ轍を踏まないように、事前にアルバイト先へ確認しておいてくださいね。笑   下の写真は私のお気に入りのFCバルセロナというサッカーチームが日本にやって来るということで、実習を頑張ったご褒美に観戦に行ってきました(^o^)。     就職活動について、その就職先に決めた理由を教えてください。 総合臨床実習でお世話になったことが大きなきっかけでした。指導者の方をはじめ、他のスタッフの方々が熱心に理学療法を実施している姿を目の当たりにし、卒業生の方もいらっしゃることから、自分自身もこの方々と働きたいと思うようになりました。当初はなるべく早く就職活動を終えたいとの思いがあったので、二次試験まである、この病院を受験するか正直迷いましたが、後々後悔しない選択をしようと思い、受験することにしました。   就職活動を振り返っていかがでしたか? 私は2つのことを同時進行できるほど器用なタイプではないので、実習中に病院見学に行くなどのことはできませんでした。そのため、実習が終わってから、キャリアセンターの米田さんに就活をどうしていったらいいかというやり取りをする時間を設けていただきました。面接対策では、私自身とても心配性な性格で、一度面接のことを考え出すと、「◯◯と聞かれたらどうしよう」などと不安がポンポンと溢れ出てしまっていました。そこで、面接のことを考えることはお風呂の中だけ、と無理矢理自分のルールを作って対策していました。面接では塾講師の経験を軸にアピールし、全体を通して心掛けたのは、①結論から言うこと(前置きが長くならないように)、②基本的にどんな質問に対しても理学療法に繋げてポジティブな方向へもって行くという2点を主に大切にしていました。   就職活動で役立ったツールを教えてください。 評価実習終わりに、キャリアセンターからもらえる「定番の面接質問集」が役立ちました。大変でしたが全ての質問に回答を作りました。「まったく同じ質問を聞かれた!」とはなりませんでしたが、その自分で作った回答が面接の土台となったので役立ったと思います。他にも、大学の「求人検索NAVI」で検索できる先輩たちの就職活動体験記も拝見し、面接対策を進めました。YouTubeなどのSNSでも面接対策を調べてはみましたがイマイチでしたね。     後輩のみなさんへメッセージをお願いします! 「就活分からへん!」って多分なるので、些細なことでもキャリアセンター・学科の先生方に相談してくださいね。当たり前ですが、圧倒的に先生たちのほうが就活や病院のこと詳しいですよ。あと、気になる病院があれば実習中であったとしても情報だけは集めておいてください。募集期間はもちろん、試験が面接だけなのか、専門試験や小論文もあるのか、などは調べておいて、後手にまわらないようにだけは気をつけてください。 最後に、実習や就活を通して「畿央の理学」の学生は、病院から良い印象を持っていただいているのかなと感じました。皆さんを待ってくれている場所はきっとどこかにあります。ネガティブにならず、自信を持って前を向いて進んでください。わざわざこのブログを読んでくれた皆さんは就活のことをちゃんと考えているということだと思うので、周りの流されず、自分のペースで進めてもらったら大丈夫です。皆さんが無事に希望の就職先に行けることを願っています(^^)。      

2025.12.23

第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会にて本学関係者が学会長・多数登壇!~ ニューロリハビリテーションセンター

2025年11月29日(土)~30日(日)に、大阪市中央公会堂にて第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会が開催されました。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの大松 聡子客員准教授が学会長を務め、本学からは多くの大学院生・修了生・教員が登壇しました。 冒頭の学会長講演では、大松 聡子客員准教授が、畿央大学大学院在学時から取り組んできた視線計測や脳画像を用いた研究を紹介しながら、学術集会テーマ「見えないものを観る〜行為と認知のVisualization〜」の背景や視座を示しました。   クリニカルディスカッションでは、9名の本学関係者が以下の各病態に関するセッションでモデレーターやパネリストを務め、最新の研究活動や臨床経験にもとづく発表を行い、『見えない「病態」を観る』視点や思考について議論を展開しました。   発表演題 慢性疼痛 大住 倫弘准教授が「疼痛リハビリテーションにおける情報の不一致と身体情緒」を捉える視点について、修了生の井川 祐樹さん(西大和リハビリテーション病院)が「痛みという現象の再考―臨床的洞察に基づく多角的評価の重要性―」について、修了生の長倉 侑祐さん(たつえクリニック)が「肩関節鏡視下腱板修復術後の疼痛患者におけるナラティブと客観的指標の統合―個別性を捉えた病態把握と介入の視点―」について発表しました。 姿勢バランス 修了生の菅沼 惇一さん(中部学院大学)が「姿勢バランスの見えない病態を多角的側面から観る」枠組みを提示し、植田 耕造客員准教授(JCHO大和郡山病院)が「見えない恐怖感や注意は姿勢バランスをどう変えるか」について研究成果にもとづく発表を行いました。 小児疾患 修了生の浅野 大喜さん(日本バプテスト病院)が発達に関する理論や症例をもとに「当たり前の視点に至るまでの臨床思考」を整理し、大学院生の私 長森 由依(北陸大学)が『「この子なりの成長」の可能性を観る~重度肢体不自由児と養育者の相互作用のVisualization~』と題して多層的・多角的・微視的な観察の視点について発表しました。 高次脳機能障害 修了生の玉木 義規さん(甲南病院)が「左半球損傷者をどのように観察し、病態を捉え介入につなげていくか」と題して失語症や失行症の症例を提示し、大学院生の産屋敷 真大さん(市立福知山市民病院)が「脳卒中後症例の身体に対する感情」の強度や空間的な広がりを可視化するbody mapping法を用いた取り組みについて発表しました。     教育講演 教育講演では、本学関係者4名を含む講師陣が登壇しました。   信迫 悟志教授が「実験的手法で明らかにする認知の構造」、石垣 智也准教授が「症例検討の在り方を再考する」、修了生の上田 将吾さん(結ノ歩訪問看護ステーション)が「言語の質的分析」、修了生の塩崎 智之さん(奈良県立医科大学)が「前庭系の多面的評価の視点」といったテーマを掲げ、それぞれの立場から「見えないものを観るための手段」について講演しました。 ポスター発表 ポスター発表では、CREST研究の一部として、大学院生の三枝 信吾さん(東海大学文明研究所)が「入院中の脳卒中者における上肢経験の変容過程–二症例に基づく比較的アプローチ–」について発表しました。異なる変容過程を辿った2症例の経過をもとに、活発な議論が行われました。 シンポジウム シンポジウムでは、修了生の赤口 諒さん(摂南総合病院)が「上肢機能の回復可能性と治療ストラテジーを把持力制御と認知神経リハビリテーションの視点から紐解く」というテーマで、大学院生の南川 勇二さん(西大和リハビリテーション病院)が「実生活における上肢活動の観える化と心理と文脈統合による行動変容支援」というテーマで発表し、見えない変化を可視化し実践へとつなげるストラテジーについて議論しました。     学会の最後には、2日間の総括と今後の課題について議論が行われました。ときにユーモアを交えながら忌憚のない意見が交わされ、あたたかい空気と身が引き締まる思いを胸に、学会は幕を閉じました。   この2日間では、一般化されたエビデンスから漏れてしまう対象者の個別性や主観的体験をどのように観るかについて、認知神経リハビリテーションの枠組みやそれにとらわれない視点で議論が繰り広げられました。日々の取り組みを異なる立場から振り返るとともに、視野を広げる貴重な時間とすることができました。また、私たち大学院生にとって初のパネリストやシンポジストとしての機会を、神経リハビリテーション学研究室の尊敬する先輩方と同じ壇上で経験し議論できたことは、かけがえのない財産となりました。   このような貴重な機会をくださった学会長の大松 聡子客員准教授はじめ運営のみなさま、そして日頃より親身にご指導くださり、この2日間も私たちをあたたかく見守り、励まし、誰よりも刺激的な議論を展開する背中を見せてくださった森岡 周教授に、心より感謝申し上げます。本学会での学びを活かして、引き続き神経リハビリテーション学研究室の仲間たちと切磋琢磨し研鑽に努めてまいりたいと思います。   畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程2年 長森 由依 関連記事 CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科 第23回日本神経理学療法学会学術大会にて本学関係者が多数登壇・受賞しました! 第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科  

2025.12.22

2025年度人間環境デザイン学科 卒業研究・作品展を開催します。

  在学生の4年間の集大成となる卒業研究・作品として、64点が展示される予定です。ご来場を心よりお待ちしております。 卒業研究・作品展はどなたでもご参加いただけます。みなさまのご来場を心よりお待ちしております。   【参考】昨年度の卒業研究・作品展の様子(2024年度)   開催日 2026年2月28日(土)10:00~17:00 2025年3月1日(日)10:00~16:00 会 場 大和高田さざんかホール 2F 展示ホール ※さざんかホールには一般来場者用の駐車場はございません。お車でお越しの際は、JR高田駅西側の市営の立体駐車場をご利用ください。(有料)。 アクセス   また、会場となる大和高田さざんかホールには本学の学生が多世代交流拠点にリノベーションした絵本図書館「きらきら★ステーション」がありますので、こちらも是非ご覧ください!   卒業研究・作品展ポスター   関連リンク 人間環境デザイン学科「2024年度卒業研究・作品展」を開催しました。 人間環境デザイン学科「2023年度卒業研究・作品展」を開催しました。 人間環境デザイン学科「2022年度卒業研究・作品展」を開催しました。 人間環境デザイン学科「2021年度卒業研究・作品展」を開催しました。 令和2年度 卒業研究講評会および学内展示会を開催しました。 人間環境デザイン学科「2018年度卒業研究・作品展」を開催しました。 …コロナ前のイベントレポート 人間環境デザイン学科 作品ギャラリー …過去の卒業作品をまとめた特設サイト

2025.12.22

小学校教諭7年連続70%超、公立幼・保100%、養護教諭43.5%が現役合格!~2026年3月卒業予定者

教育学部 現代教育学科4回生は、小学校教諭49名、養護教諭10名、特別支援学校教諭4名、中・高教諭(英語)3名が教員採用試験を突破しました。また健康栄養学科からも栄養教諭2名が現役合格。2026年3月卒業予定者全体では、のべ96名(実68名)が現役合格をはたしています!また、公立幼稚園教諭・保育士採用試験ではのべ39名(実25名)が現役合格を達成。教員・保育士をめざすなら、畿央大学で! 小学校教諭の現役合格率は、7年連続7割超となる72.1%に!長期間にわたって高い水準をキープしています。   小学校教諭 現役合格率 受験者 合格者 2026卒 72.1% 68 49 2025卒 81.4% 70 57 2024卒 74.0% 77 57 2023卒 85.4% 82 70 2022卒 77.8% 90 70 2021卒 71.2% 73 52 2020卒 75.6% 82 62   難関の養護教諭は、過去2番目に多い10名が合格!現役合格率は43.5%となりました。 狭き門を突破して、安定して合格者を輩出しています。   養護教諭 現役合格率 受験者 合格者 2026卒 43.5% 23 10 2025卒 40.9% 22 9 2024卒 50.0% 10 5 2023卒 64.7% 17 11 2022卒 35.7% 14 5 2021卒 36.4% 22 8 2020卒 46.2% 13 6   その他、中・高教諭(英語)で75.0%、特別支援学校教諭で80.0%、栄養教諭で66.7%が現役合格をはたしています。 教採・公務員対策室では、学科教員と連携した「ダブル担任制」で教員志望の学生をサポートしています。一人ひとりに合わせて情報提供と対策、個別指導などオーダーメイドの支援を実施し、伴走してきました。結果が出るまで頑張った4回生の皆さんと、熱意のこもった教育・サポート・対策に奔走いただいた先生方にも敬意を表します。 講師等の採用も含め、畿央生を最後の一人まで応援していきます。夢に向かって頑張れ、畿央生! 教採・公務員対策室 公立学校教員採用試験 現役合格率ならびに都道府県・市別の合格者数 公立小学校教諭 72.1% 合格者49名/受験者68名(現代教育学科) ➡7年連続で7割以上が現役合格! ※のべ合格者72名 都道府県・市 1次受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 23 22 - 22 18 大阪市 18 18 4 14 12 堺市 2 2 - 2 2 奈良県 22 21 1 20 13 京都府 1 1 - 1 1 静岡県 3 3 - 3 1 鳥取県 13 13 6 7 6 島根県 1 1 - 1 1 高知県 32 30 17 13 10 茨城県 3 3 1 2 2 千葉県 7 6 4 2 2 東京都 2 2 1 1 1 横浜市 1 1 - 1 1 川崎市 5 5 2 3 2   公立学校養護教諭 43.5% 合格者10名/受験者23名(現代教育学科) ➡過去2番目に多い合格者! ※のべ合格者11名 都道府県・市 受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 11 8 1 7 1 大阪市 6 3 - 3 3 愛媛県 3 2 - 2 2 高知県 6 3 - 3 2 茨城県 11 1 - 1 1 東京都 6 2 - 2 1 鹿児島県 1 1 - 1 1   特別支援学校教諭 80.0% 合格者4名/受験者5名(現代教育学科) ➡毎年安定した現役合格率! ※のべ合格者7名 都道府県・市 1次受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 1 1 - 1 1 兵庫県 2 2 - 2 2 奈良県 2 2 - 2 1 鳥取県 3 3 1 2 2 大分県 1 1 - 1 1   公立中学・高校教諭(英語) 75.0% 合格者3名/受験者4名(現代教育学科) ➡3年連続全員合格は逃したものの、高い合格率! ※のべ合格者4名 都道府県・市 1次受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 3 2 - 2 2 大阪市 1 1 - 1 1 名古屋市 1 1 - 1 1   公立学校栄養教諭 66.7% 合格者2名/受験者3名(健康栄養学科) ➡6年連続で現役合格! 都道府県・市 1次受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 1 1 - 1 1 大阪市 2 1 - 1 1 公立幼稚園教諭・保育士採用試験 現役合格率ならびに自治体別の合格者数 公立幼稚園教諭・保育士100% 合格者25名/受験者25名(現代教育学科) ➡4年連続全員合格!7年連続で9割をこえる現役合格率! ※のべ合格者39名(併願合格含む) 都府県・市(町) 1次受験者 1次合格者 (辞退者) 最終合格者 奈良県大和郡山市 10 10 3 1 奈良県橿原市 10 7 1 5 奈良県香芝市 11 11 7 4 奈良県葛城市 3 3 1 1 大阪府大阪市 10 9 1 7 大阪府堺市 3 3 1 1 大阪府吹田市 7 6 4 1 大阪府豊中市 3 3 0 1 大阪府和泉市 4 4 0 2 大阪府八尾市 5 4 0 3 大阪府柏原市 3 3 0 2 大阪府泉南市 1 1 0 1 大阪府藤井寺市 2 2 0 2 大阪府大阪狭山市 1 1 0 1 大阪府田尻町 1 1 0 1 兵庫県尼崎市 3 3 0 1 兵庫県加西市 1 1 0 1 兵庫県伊丹市 1 1 0 1 京都府京田辺市 1 1 0 1 京都府木津川市 1 1 0 1 滋賀県甲賀市 1 1 0 1 注1.過年度卒業生を含みません(すべて2026年3月卒業見込者) 注2.2025年12月19日現在の判明者数です。今後変動する場合があります。 注3.一部試験での1次試験免除者を含みます。 注4.小学校教諭(奈良県)は、2024年度実施の3年次選考で合格した4名を含みます。   現役合格者の声(YouTube) 現役合格者の声(大学公式ブログ) 関連リンク 2023年、教育学部がさらに「深化」! 小学校教諭81.4%、公立幼・保100%、養護教諭40.9%が現役合格!〜2025年3月卒業生 小学校教諭74.0%、養護教諭50.0%、公立幼稚園・保育士100%!〜2024年3月卒業生 小学校教諭85.4%、養護教諭64.7%、公立幼稚園・保育士100%!〜2023年3月卒業生 

2025.12.22

<看護医療学科3回生>就職対策講座を実施しました!

看護医療学科の学生は、3回生の実習が終了すると一気に就職活動が本格化します。その動き出しをスムーズにするため、12月の早い時期に「就職対策講座」を実施しています。今年度は、2025年12月6日(土)1限から4限の時間帯で実施しました。   【1限】キャリアガイダンス(就職活動の進め方について)                                    前半はキャリアセンターが担当し、就職活動スケジュール、卒業生の就職先、就職活動の心構えなどに関して具体的に説明しました。後半は、看護roo!の谷様をお招きし、実習を経験し深まった看護観について、就職活動でどのようにアウトプットしていくのか、ワークを通して整理しました。     【2限】自己紹介書の書き方と自己PR講座                                            アクセスアカデミーの西口講師による講座です。就職活動に必須の自己分析の基になるエピソードをワークシートに書き出し、この材料からどうやって「自己PR」と「学生時代に頑張ったこと」に繋げていくかを学びました。学生は後日、この講座内容を基に「自己PR」と「学生時代に頑張ったこと」を作成し、一人ひとり西口講師の添削を受ける予定です。     3限】論作文対策講座                                                        ワークアカデミーの森下講師より、論作文作成のコツを学びました。採用試験で論作文を課している病院があるほか、特に実習経験の何に焦点を当ててアピールしていくのかという点は、エントリーシートや面接対策にも通じる重要なポイントです。講座内では、森下講師から提示いただく複数の例文を比較しながら、客観的な目線でより良い論作文を学びました。論作文も後日、添削課題を提出し、森下講師の添削を受ける予定です。     【4限】面接マナー講座                                                         実習前にも「医療接遇マナー講座」としてマナーを学びましたが、今回は就職活動に特化した内容で、あらためてCAREER LABOの小松講師より実践的な内容を学びました。お辞儀などの実践練習後に着席を促された際、学生たちから自然と「失礼いたします」と声が聞こえてきました。4コマ連続の講座でしたが、疲れを見せず、最後まで集中して受講している様子が印象的でした。     年明け1月には「看護師学内病院就職説明会」、2月・3月には「グループ面接対策」の実施を予定しています。 その後はそれぞれの志望先病院のスケジュールに合わせて、キャリアセンター職員がマンツーマンでサポートしていきます。 希望の進路に向けて、一緒に頑張っていきましょう!

2025.12.19

一般選抜・大学入学共通テスト利用選抜前期日程

2025.12.19

就職レポートNo.845(橿原市/公立幼保)現代教育学科

就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第845弾! 現代教育学科4回生 西本 萌 さん 橿原市 公立幼保 合格         【幼稚園教諭(保育士)を目指そうと思ったきっかけを教えてください】 高校の授業で訪れた保育所での経験です。少しの時間ではありましたが、子どもたちと一緒に遊ぶ中で、子どもが本当に可愛いと感じたことが保育に興味をもつきっかけでした。その後、畿央大学に進学し授業や実習などを通して、存在だけで周りを癒してくれる可愛い子どもたちの成長に関わることができる素敵な職業だと考え、保育者を志望しました。     【学校インターンシップ・ボランティア・教育実習の経験はどんなものでしたか】 就職先を公立か私立で迷っていたため、どちらの園にも実習に行きました。実際に子どもたちと関わる中で、授業では学べない実践的なことを多く学ぶことができました。思うようにいかないこともありましたが、子どもたちの笑顔に励まされ、前向きに取り組むことができました。また、公立園でのボランティアにも参加し、様々な年齢の子どもと関わることができ、絵本の読み聞かせやピアノの弾き歌いなど幅広い経験を積むことができました。     【畿央大学での大学生活を振り返ってみて、どのようなものでしたか】 4年間の大学生活は本当にあっという間でした。幼児教育コースで幼稚園教諭・保育士の資格や免許を取得するには実習も多く、正直大変なこともありました。しかし、実習が終わる度に友達と「実習おつかれ会」を開き、楽しかったことや辛かったことを共有して励まし合いました。1人で乗り越える強さも大切ですが、支え合うことで辛さも半減するのだと感じました。私はあまり友達が多い方ではありませんが、大学を卒業してからもずっと大切にしたいと思える友達にも出会えて、本当に良かったなと思います。         【畿央大学の採用試験対策について教えてください】 それぞれが目指す自治体の傾向に合わせた対策をしてくださいます。教採・公務員対策室には先輩方の報告書や問題集があり、充実していました。外部講師の方に指導していただくピアノの実技対策では、弾き歌いの声の出し方や表現の仕方など細かく教えていただくことができました。面接対策では定番の質問だけではなく応用的な質問もしていただき、答えに迷う時には一緒に考えてくださり、面接に苦手意識があった私にとってはとても心強いサポートでした。その支えのおかげで自信をもって本番に挑むことができました。         【あなたの理想の保育者像について教えてください】 いつも笑顔で愛情いっぱいに子どもたちと関わることができる保育者です。いつも笑顔で関わることで、保育者と子どもたちとの間に強い信頼関係ができ、子どもたちも安心して自分の考えや気持ちを表現できると考えています。日々の小さな変化に気付き、一人一人に寄り添う姿勢を大切に子どもたちと関わっていきたいです。     【先輩のみなさんへメッセージをお願いします】 試験が進むにつれて不安になったり、やることの多さにいっぱいいっぱいになって涙があふれてしまったりすることもあると思います。そんなときこそ、友達や先生、家族や先輩など周りの人を全力で頼ってください。必ず誰かが手を差し伸べてくれます。対策を重ねる中で、他の人と比べて必要以上に自分を追い込んでしまうこともあるかもしれませんが、努力のキャパも心のキャパも人それぞれです。後から振り返って「もっとやっておけばよかった」と後悔しないよう、自分のペースで精一杯取り組むことが大切だと思います。今は少ししんどくてもその努力はきっと本番で自分を支える力になります。そして、それぞれの試験が終わる度に手応えがないと感じることもあると思いますが、これまでたくさん努力してきた人こそ、そのときの自分がもっている最大の力を発揮できているものだと思います。全力で頑張っているみなさんならきっと大丈夫です。応援しています!

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