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2023.10.16
理学療法学科 松本大輔准教授の研究がWebメディア「Wellulu(ウェルル)」に掲載されました。
2023.10.10
森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。
この度、明治大学 理工学部 嶋田 総太郎教授、東海大学 現代教養センター 田中 彰吾教授、畿央大学 ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周教授らのグループが研究する「ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用」が、JST(国立研究開発法人学術技術振興機構)の大型研究費であるJST戦略的創造研究推進事業(CREST)において採択されました。 CREST について CRESTとは、我が国が直面する重要な課題の克服に向けて、独創的で国際的に高い水準の目的基礎研究を推進し、社会・経済の変革をもたらす科学技術イノベーションに大きく寄与する、新たな科学知識に基づく創造的で卓越した革新的技術のシーズ(新技術シーズ)を創出することを目的としています。そのために、研究総括が定めた研究領域運営方針の下、研究総括が選んだ、我が国のトップ研究者が率いる複数のベストチームによる研究を推進するトップダウン型研究であり、国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、研究期間は5年6ヵ月以内の総額1.5~5億円程度の研究費が与えられます。 生体マルチセンシングシステムの究明と活用技術の創出(通称マルチセンシング) 今回応募した領域は、生体マルチセンシングシステムの究明と活用技術の創出(通称マルチセンシング)であり、研究領域統括は、自治医科大学 永井良三学長、研究総括は、理化学研究所 未来戦略室上級研究員の入來篤史博士です。また、国際領域運営アドバイザーにはAnil Seth博士(サセックス大学 工学情報学部 教授)、Karl Friston博士(ロンドン大学 神経科学研究所 教授)と著名な研究者が配属され、国際研究を牽引する意図があります。 ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR 介入技術への応用 私たちの研究グループは、明治大学理工学部(認知科学)の嶋田総太郎教授(代表者)のグループ、東海大学文学研究科(哲学・現象学)の田中彰吾教授のグループとチームを編成し、「ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR 介入技術への応用」というテーマ(図1:Graphic Abstract)で応募し、毎年採択数は4件程度(2023年度は64件応募中4件採択/採択率6.3%)の厳しい審査の中、書類審査に次いで面接審査を通過し、結果として、2.74億円(5年6ヵ月)の研究費(3研究室合同)を取得することができました。 図1:研究概要 日本 - フランス 共同提案型 今回は日仏共同提案型による応募をとり、日仏で研究グループを構成し、共同研究提案書(CREST-ANR共通書式)を作成し、フランス国立研究機構(Agence Nationale de la Recherche; ANR)の審査も通過しなければならないという難易度の高い課題に挑戦し、結果として、フランス側も採択されるに至りました(図2:日仏チーム編成)。フランス側の共同研究者には、natureにも多数論文を持つフランス国立衛生医学研究所(INSERM)、フランス国立科学研究センター(CNRS)のYves Rossetti教授(認知科学)、世界ニューロリハビリテーション連盟の組織委員会のメンバーであるリヨン大学病院医学部長のGilles Rode教授(リハビリテーション医学)、そして神経現象学の父と称されるFrancisco J Varelaの継承者の哲学者であるリヨン高等師範学校(ENS-Lyon)、パリ高等師範学校(ENS-Cachan)のJean-Michel Roy教授です。これから5年半にわたり、相互に往来しながら議論を重ねて、ブレークスルーにつながる研究成果を公表できるように進めていきます。 図2:フランスー日本の共同研究メンバー 共同研究メンバー 明治大学 理工学部 教授 嶋田 総太郎 東海大学 現代教養センター 教授 田中 彰吾 フランス国立衛生医学研究所 教授 Yves Rossetti リヨン大学病院医学部 教授 Gilles Rode リヨン高等師範学校 教授 Jean-Michel Roy 畿央大学 ニューロリハビリテーション研究センター 教授/センター長 森岡 周 関連リンク 2023年度 戦略的創造研究推進事業(CREST)新規採択課題・総括総評 国立研究開発法人学術技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業(CREST)
2023.10.01
【事前予約受付中】10/22(日)ミニオープンキャンパスin畿央祭
2023.10.01
【事前予約受付中】10/21(土)ミニオープンキャンパスin畿央祭
2023.09.27
畿央大学水泳実習事故調査報告書の公開について
2023.09.27
大阪府立桜和高等学校との高大連携協定を締結しました。
9月20日(水)に、本学と大阪府立桜和高等学校との間で、高大連携協定の調印式が行われました。本学の高大連携協定は11校目となります。また大阪府内の公立高校とは初めての連携協定となりました。本学からは冬木正彦学長、前平泰志教育学部長、柴浩司教育顧問、小野巧大学事務局長の4名、桜和高校からは川口伊佐夫校長、福原泰一教頭の2名の立会のもと調印がかわされ、今後お互いの持つ特色を有効に活用し、それぞれが実施する教育活動への相互支援や、教員、学生、生徒の交流を深めていくことになりました。 ▼川口校長(左)と冬木学長(右)による調印 同高校は、大阪府内で初の教育文理学科を設置する高校として、高い志を持ち、様々な立場で教育に取組む人材の育成、「チーム学校」を支える教育コミュニティの醸成を理念とし令和4年4月に開校された学校です。多くの優秀な教員を輩出したいという想いは、本学と一致し、今後、様々な連携を進めることで、多くの成果が期待されます。 【関連リンク】 大阪府立桜和高等学校 (osaka-c.ed.jp) 自治体との協定 | 畿央大学 (kio.ac.jp)
2023.09.21
第9回畿央⼤学看護実践研究センター研修会「地域共⽣社会の実現に向けて∼外国⼈介護職受け⼊れの現状と課題」を開催します。
畿央大学看護実践研究センター地域包括ケア部門では、地域共⽣社会の実現をテーマに研修会を開催します。現在、介護をはじめ多くの分野で在留外国⼈の増加が⾒込まれています。そのため、外国⼈住⺠を地域社会の⼀員として受け⼊れ共⽣することが期待され、地域共⽣社会の構築が求められています。外国⼈介護職の受け⼊れ施設における⽀援の実際を理解するとともに、地域共⽣社会についてみんなで考えてみませんか? 実施要項 テーマ 地域共⽣社会の実現に向けて∼外国⼈介護職受け⼊れの現状と課題 開催日時 2023年11⽉25⽇(⼟)13:30∼15:00 会場 畿央大学P棟3階 P301講義室 ※現地開催およびオンライン開催を併⽤するハイブリッド開催です。オンライン開催ページのログイン⽅法は参加登録済みの⽅にご連絡します。 申込方法 11⽉18⽇(土)までに、申込フォームまたはFAX参加申込用紙よりお申込みください。 申込フォーム FAX参加申し込み用紙 参加費 無料 パネリスト 地域密着型特別養護⽼⼈ホームきいと所⻑ ⾼⼝ 誠⽒ 地域密着型特別養護⽼⼈ホームきいと ⼩菅 知⼦⽒ 特別養護⽼⼈ホーム万寿の家所⻑ ⽶⽥ 知弘⽒ NPO法⼈ガルーダ・ジャパンコミュニティ代表理事 ⻄⼝ 和寿⽒ 司会:畿央⼤学健康科学部看護医療学科 准教授 前⽥ 則⼦ 備考 ⼤学駐⾞場は使⽤できませんので、近隣駐⾞場または公共交通機関をご利⽤ください。 お問い合わせ 畿央⼤学看護実践研究センター地域包括ケア部⾨ 前⽥ 則⼦、松本 泉美、田中 陽子 Tel:0745-54-1601(代表)(平⽇9:00-17:00) FAX:0745-54-1600 E-mail:n.maeda@kio.ac.jp
2023.09.21
同窓会レポート~「健康支援学生チームTASK 卒業生勉強会」を開催しました!
2023.09.19
【開学20周年記念】9/9(土)健康栄養学科卒業生交流会を開催しました。
コロナ禍以来初となる交流会に約130名が集合! 2023年9月9日(土)13時から、畿央大学開学20周年記念イベントとして「健康栄養学科卒業生交流会」を開催しました。全卒業生を対象とした交流会としては2017年の第1回、2018年の第2回に続いて約5年ぶりの開催となります。今回は「健康栄養学科の20年~栄養の未来を考える~」をテーマに、特別講演とデザートビュッフェ付きの情報交換会を行いました。 2007年に卒業した1期生から今年卒業した17期生とそのご家族、退職教員と現教職員をあわせて約130名が一堂に会しました。 まず第一部では、村木悦子教授の司会進行のもと、健康栄養学科の前学科長の北田善三名誉教授と健康栄養学科の松村洋子教授による「健康栄養学科が歩んだ20年」をテーマにした記念講演からスタートしました。 小さいお子さんもいる中で、「避けては通れない話題」と新型コロナウイルスの話から講演がスタート。感染症の仕組みや歴史などをわかりやすく、北田先生らしい軽妙な語り口で説明いただきました。近くのお子さんにも「難しい話でごめんね」と配慮するなど和やかな雰囲気のなか、卒業生にとっては学生に戻って久しぶりに講義を受けているような時間になりました。 もともと健康生活学科健康栄養専攻だったところから健康栄養学科になり、入学定員も増えて3コース制になり…というこれまでの歴史を振り返ったところで、講師を松村先生にバトンタッチ。卒業アルバムなど懐かしい写真と思い出を語りながら、これまでの20年を卒業生・教職員とともに振り返りました。開学1年目から在籍し健康栄養学科のすべてを見てきた松村先生ならではのトークでした。 講演後は学生食堂カトレアに会場を移して、学科主任の永澤健教授のあいさつ、冬木啓子教授の乾杯の発声から「卒業生交流会」がスタートしました。食べるのが大好きな健康栄養学科らしくデザートビュッフェが用意され、テーブルを囲んで旧交を温めました。回数を重ねるにつれて卒業生も大人になり、お子さま連れでの参加も増えてきました。卒業しても気軽に母校に戻ってこられる関係性やアットホームさは、畿央大学の魅力の一つではないでしょうか? 病院、行政、委託給食、大学教員、食品メーカー、卸、フィットネス、ドラッグストア、施設、保育園、自営業など、さまざまな業界で活躍している1期生から17期生あわせて70名をこえる卒業生が集まり、枠をこえて交流を深める機会になりました。 参加者からは 「コロナ禍でなかなか同期でも集まる機会がなかったのでありがたい」 「卒業ぶりに大学に帰ってきた」 「先生にも久しぶりに会えて良かった」 など、喜びの声が多く聞かれました。 お開きの時間になってもなかなかおしゃべりは止まらず、夕方にさしかかったキャンパスに子どもたちの嬌声が響いていました。 開学20年を迎えましたが、畿央大学ならびに健康栄養学科はこれまでの卒業生との絆を変わらずに大切にしながら、卒後教育や同窓会活動を企画していく予定です。 なお、10月21日(土)、22日(日)の第21回畿央祭には事前申込不要、入退場自由でご参加いただけます。お子さま向けの企画もありますので、今回の交流会に参加できなかった方は母校に戻ってくる機会としてご利用ください。22日(日)には畿桜会(同窓会)総会・同窓会サロンも開催いたします。 ご参加いただいた卒業生、教職員、卒業生の皆さま、ありがとうございました。 関連リンク 2023年、畿央大学は開学20周年を迎えます。 10/21(土)・22(日) 第21回畿央祭「跳~ODORU~」を開催します。
2023.09.15
理学療法の意思決定場面における患者関与の実態とSDMの有用性~ニューロリハビリテーション研究センター
近年、患者の価値観を治療の意思決定に考慮する協働的意思決定(Shared Decision-Making:SDM)が注目されている一方、理学療法領域では理論的な背景が不足している状況です。畿央大学大学院健康科学研究科博士後期課程 尾川 達也 氏(西大和リハビリテーション病院) と 森岡 周 教授ら は、日本で理学療法を受けている患者を対象に意思決定への関与の状況とその要因について検証しました。結果、意思決定に関わる患者の希望を満たせていない実態とともに、理学療法領域においてもSDMが患者関与の一要因であることを明らかにしました。この研究成果はBMC Medical Informatics and Decision Making 誌(Shared decision-making in physiotherapy: a cross-sectional study of patient involvement factors and issues in Japan)に掲載されています。 研究概要 根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine:EBM)を実践する際、医療者が患者の価値観を十分に考慮していない実態が指摘されています。近年、医療者と患者が共同で治療の意思決定を進めるSDMが推奨されるようになり、理学療法領域でも注目されています。しかし、既存の情報は医師を主とした研究や数名の患者による質的研究の結果であり、理学療法領域におけるSDMの有用性に関しては理論的根拠が乏しい状況です。畿央大学大学院健康科学研究科博士後期課程 尾川 達也 氏(西大和リハビリテーション病院)、森岡 周 教授らの研究チームは、日本で理学療法を受けている患者を対象に意思決定への関与の状況とその要因について検証しました。その結果、治療の決定を「理学療法士が行っている」と認識している患者の割合が多く、意思決定に関わる患者の希望を満たせていない実態が明らかとなりました。また、意思決定への関与に関連する要因として、理学療法士によるSDMの実施状況が選択され、理学療法領域においてもSDMが患者関与の一要因であることが明らかとなりました。 本研究のポイント ■ 実際の意思決定方法とともに、患者が希望する意思決定方法も同時に評価することで、患者の希望を満たせていない実態を明らかにした。 ■ 患者の意思決定への関与に理学療法士によるSDMの実施程度が関連することを明らかにした。 研究内容 日本の入院環境や地域で理学療法を受けている277名の患者に対し調査を行いました。患者の意思決定への関与を評価するためにControl Preference Scaleを使用しました。これは実際の意思決定方法(Actual Role)と希望する意思決定方法(Preferred Role)の両方を5つのイラスト(A:most active、B:active、C:collaborative、D:passive、E:most passive)から1つ選択する評価で、今回はこの一致度を算出しました。また、SDMの評価には患者が医療者の言動を採点する9-item Shared Decision Making Questionnaireという質問紙評価を使用しました。 図1 実際の意思決定方法と希望する意思決定方法の一致度 実際と希望する意思決定方法は有意な一致度(一致率:49.8% 重みづけκ係数=0.38)を認めたもののκ係数は低かった(灰色)。また、希望よりも受動的な関与であった割合は36.5%(青色)、希望よりも能動的な関与であった割合は13.7%(赤色)であった。 図2 SDM-Q-9の投入有・無におけるロジスティック回帰分析の比較 意思決定への関与と有意に関連した要因として、1)治療環境が地域である 2)患者が意思決定への関与を希望する 3)理学療法士がSDMを実施することが選択された。一方、年齢や教育年数、歩行能力は、意思決定への関与と有意な関連を認めなかった。 結果、実際の意思決定方法と希望する意思決定方法が一致した割合は49.8%(図1の灰色)であり、希望よりも実際が受動的な関与となっていた者は36.5%(図1の青色)もいました。また、意思決定への患者関与に関連する要因として、1)治療環境が地域である、2)患者が意思決定への関与を希望する、3)理学療法士がSDMを実施することが選択され、理学療法領域においてもSDMが患者関与の一要因であることが明らかとなりました(図2)。このことから、日本の理学療法領域においても意思決定に関わる患者の希望を満たせていないといった “患者関与の問題点” を明確に示すことができました。また、他の関連要因を調整したとしても、理学療法士によるSDMの実施程度が患者関与と関連した本研究の結果は、理学療法領域におけるSDMの有用性を支持する重要な発見となりました。 本研究の臨床的意義及び今後の展開 本研究の結果から、理学療法領域の中でSDMの臨床実践を推進していく理論的根拠を示すことができました。今後は理学療法領域で頻繁に生じる意思決定場面に焦点を当て、患者側の視点を明らかにするとともに、それらの情報を統合した理学療法士に対するSDMの教育的支援も必要になると考えています。 論文情報 Tatsuya Ogawa, Shuhei Fujimoto, Kyohei Omon, Tomoya Ishigaki and Shu Morioka Shared decision-making in physiotherapy: a cross-sectional study of patient involvement factors and issues in Japan. BMC Medical Informatics and Decision Making, 2023 問合せ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学大学院健康科学研究科 センター長/教授 森岡 周 博士後期課程 尾川 達也 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp