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2023.04.17
疼痛促通系に対する高強度経皮的電気刺激の効果~理学療法学科・健康科学研究科
ヒトには痛みの感じる程度を調節する機能が中枢神経系にあり、痛みを抑える「疼痛抑制系」と痛みを促通する「疼痛促通系」があります。痛みが強く感じる患者さんは、「疼痛促通系」の機能が亢進しているという報告があり、「疼痛促通系」の亢進に対して治療をすることが効果的と考えられます。経皮的電気刺激(Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation: TENS)は鎮痛目的の電気刺激療法であり、近年では強い強度でTENSをする高強度TENSという方法が報告されており、強い鎮痛効果が報告されています。そこで、畿央大学健康科学部理学療法学科の瀧口述弘助教と庄本康治教授、畿央大学大学院健康科学研究科客員研究員 徳田光紀は疼痛促通系に対して高強度TENSの効果を検証しました。この研究成果は、Neuroscience Letters誌(High Intensity-Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation Does Not Inhibit Temporal Summation of the Nociceptive Flexion Reflex)に掲載されています。 研究概要 我々は生理学的かつ客観的な方法で「痛みの程度」を計測できるNociceptive Flexion Reflex (NFR)と「疼痛促通系」を計測できるTemporal summation -Nociceptive Flexion Reflex (TS-NFR)を測定しました。すると、高強度TENSはNFRに対しては効果的でしたが、TS-NFRに対しては効果がありませんでした。この結果から、高強度TENSは鎮痛効果がありますが、「疼痛促通系」に対しては効果が少ないことが明らかになりました。 本研究のポイント ・高強度TENSは鎮痛効果を示すが、疼痛促通系には効果が少ない。 研究内容 健常人31名を高周波数TENS群、コントロール群に分類して、TS-NFR、NFRに対する効果を比較しました。高強度TENS群は1分間、対象者が耐えられる最大強度でTENSを実施し、コントロール群は1分間安静にしました。すると、高強度TENS群はNFRに対して効果を示しましたが、TS-NFRには効果がありませんでした。コントロール群はTS-NFR、NFRともに効果を示しませんでした。 ▲TS-NFR、NFRの測定場面 本研究の臨床的意義及び今後の展開 高強度TENSは鎮痛効果がありますが、疼痛促通系が亢進している慢性疼痛の患者さんへの効果は少ない可能性が示唆されました。しかし、本研究は健常人を対象としているため、実際の疼痛患者さんでの検証が必要と考えています。 論文情報 Nobuhiro Takiguchi, Mitsunori Tokuda, Koji Shomoto. High intensity-transcutaneous electrical nerve stimulation does not inhibit temporal summation of the nociceptive flexion reflex. Neuroscience Letters. 29 May 2023 問合せ先 畿央大学 健康科学部 理学療法学科 助教 瀧口述弘 TEL:0745-54-1601 FAX:0745-54-1600 E-mail: n.takiguchi@kio.ac.jp
2023.04.13
畿央大学付属広陵こども園が開園しました。
2023年4月、広陵町平尾に『畿央大学付属広陵こども園』が開園しました。 記念すべき第一回の入園式が、4月8日(土)畿央大学の冬木記念ホールにて行われ、0歳児から5歳児までの合計212名が入園しました。 朝10時からの式典には、元気な子どもたちが大学に集まってきてくれて、にぎやかなキャンパスになりました。 地元からは、広陵金明太鼓の皆さんが応援に駆けつけてくれました。 子どもたちとご家族の皆さんの晴れやかな笑顔が、とてもまぶしい一日でした。冬木学園の仲間に「小さなおともだち」が入ってきてくれて、とても嬉しいです。 畿央大学付属広陵こども園では、「子ども一人ひとりのありのままの姿を大切にして、いまという『とき』を楽しく充実して過ごせるように、遊びを通じてこころとからだがのびのび育つ園」をめざしています。園長は畿央大学教育学部の前平泰志学部長、副園長を吉田正純教授が務め、教育・保育職員、調理職員、事務員など総勢約60名の教職員が配置されています。 広陵町と連携しつつ、大学の持つ教育力と専門的な知見を存分に発揮して、教育・保育はもちろん、健康・栄養・建築など様々な分野と連携して地域に貢献して参ります。ご支援をよろしくお願い致します。
2023.04.06
感覚運動不一致によって経験する重だるさは痛みの予後と関連する~健康科学研究科
感覚運動の不一致とは、自分の運動の意図と感覚フィードバックが一致しないことを指します。この時に重だるさや不快感などの経験を生じることが報告されており、これが痛みに影響を与える可能性が示唆されています。畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程 松田総一郎さん と 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 大住倫弘 准教授 は、筋骨格系疼痛患者を対象に感覚運動不一致を誘発させる実験タスクを実施し、それによって生じる重だるさが筋骨格系疼痛患者の痛みを遷延化させることを明らかにしました。この研究成果はPain Research and Management誌(Perception of heaviness induced by sensorimotor incongruence is associated with pain prognosis)に掲載されています。 研究概要 骨折や組織損傷直後のギプス固定が、関節拘縮や筋力低下といった身体機能の制限に加えて身体知覚の異常を引き起こすことが報告されています。このような異常な身体知覚は、臨床現場で患者から「自分の手とは思えない」「自分の手に違和感や不快感がある」など様々な形で表現されています。このような異常な身体知覚は運動の意図と感覚フィードバックの不一致に起因すると考えられています。感覚運動の不一致とは自分の運動の意図と感覚フィードバックが一致しないことを指し、異常な身体知覚が生じることが知られています。例えば、四肢の動きと視覚フィードバックの間の空間的な不一致によって、奇妙さや不快感、あるいは重さだるさなどが引き起こされることが報告されています。しかしながら、感覚運動の不一致による身体知覚の異常が痛みの予後に及ぼす影響についてはこれまで検討されていませんでした。畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程 松田総一郎 さんと畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 大住倫弘 准教授 は、急性期の筋骨格系疼痛患者を対象に、感覚運動不一致を誘発する実験タスクを用いて、どのような種類の異常な身体知覚が痛みの予後に関与しているのか検証しました。その結果、急性疼痛の重症度そのものは痛みの遷延化を予測できませんでしたが、感覚運動の不一致によって生じる重だるさが痛みを遷延化させやすいことが明らかとなりました。 本研究のポイント ・感覚運動の不一致によって生じる異常知覚が、急性期の筋骨格系疼痛患者の痛みの予後に与える影響を検証した。 ・感覚運動の不一致によって生じる重だるさが、痛みの遷延化に影響を与えることが明らかとなった。 研究内容 感覚運動の不一致を惹起するために、鏡を用いて実験を行いました。実験では患者に椅子に座ってもらい、上肢または下肢の間に鏡を設置しました(図1)。 図1.鏡を用いた感覚運動の不一致を惹起するための環境設定 椅子に座った患者の上肢または下肢の間に鏡を置いて一致条件と不一致条件を実施しました。一致条件は健側と患側を同時に屈伸運動させる条件、不一致条件は健側と患側で異なるタイミングで屈伸運動をさせる条件として、各条件ともに20秒間実施しました。 このとき、患者は鏡に写る健側の上下肢を見ることができましたが、患側の上下肢を見ることができないように設定しました。その状態で、鏡に写る健側の上下肢を見ながら健側と患側を同時に動かす一致条件と異なるタイミングで動かす不一致条件をそれぞれ20秒間実施しました。各条件を実施した後に、異常知覚(痛み、不快感、奇妙さ、重だるさ、温度の変化、四肢が増えた感じ、四肢が無くなった感じ)に関するアンケートに回答してもらいました。 外傷もしくは手術後2ヶ月以内に1回目の実験を行い、その2週間後、4週間後の合計3回実施しました。その結果、不一致条件によって生じやすい異常知覚は痛み、重だるさ、奇妙さの3項目でした。そこで、構造方程式モデリングを用いて、痛みの強さと異常知覚の関係を検討しました(図2)。その結果、 初期の痛みの強さは予後に関係しませんでしたが、不一致条件で経験する重だるさという異常知覚が2週間後と4週間後の痛みを予測することが明らかとなりました。これは、異常な身体知覚の中でも重だるさという経験が痛みに影響を与えることを示唆しています。 図2.痛みの強さと異常知覚を用いた構造方程式モデリング 初期の痛みの強さではなく、不一致条件で経験する重だるさが2週間後と4週間後の痛みの強さを予測することが明らかとなりました。 本研究の臨床的意義及び今後の展開 本研究では、「急性期の筋骨格系疼痛患者の痛みの遷延化」に感覚運動の不一致によって経験する重だるさが関わることを明らかにしました。今後は、筋骨格系疼痛患者の運動機能も含めてより詳細な評価を行い、感覚運動の不一致によって生じる異常知覚の影響を検証する必要があります。 論文情報 Soichiro Matsuda, Michihiro Osumi Perception of heaviness induced by sensorimotor incongruence is associated with pain prognosis. Pain Research and Management ,2023 問合せ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学大学院健康科学研究科 准教授 大住倫弘 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: m.ohsumi@kio.ac.jp
2023.04.03
令和5年度入学式を行いました。
2023(令和5)年4月3日(月)、健康科学部338名、教育学部210名、健康科学研究科36名(修士課程32名、博士後期課程4名)、教育学研究科修士課程3名、助産学専攻科9名、臨床細胞学別科11名、あわせて607名の新しい畿央生が誕生しました。 学部は午前10時、大学院・専攻科・別科は午後3時からと2部にわけて入学式を行いました。 午前の学部生入学式では、全学生が冬木記念ホールに入っての開催は4年ぶり(2019年3月以来)となり、保護者はその様子を各学科の中継会場から視聴・参加する形で行われました。 冬木正彦学長が学科ごとに入学許可を行い、つづく学長式辞では、”建学の精神である「徳をのばす」「知をみがく」「美をつくる」を大切にしながら充実した4年間を過ごしてほしい”という激励のメッセージがありました。 新入学生代表として現代教育学科1回生 石田 若葉さんから入学生宣誓が、在学生代表として現代教育学科3回生 岡 未知さんから歓迎のことばがあり、閉式となりました。 式典後は、冬木記念ホールで新入生へオリエンテーションを、また保護者に対しては、各教室にて各学科の教員から挨拶をさせていただきました。 当日は晴天に恵まれ、あたたかい一日となりました。オリエンテーション後は、フォトスポットや入学式の看板の前で撮影する姿もあれば、先輩からクラブ・サークルの紹介を受けている姿が見られました。 午後3時からは大学院健康科学研究科、教育学研究科、助産学専攻科および臨床細胞学別科の入学式が冬木記念ホールにて行なわれました。入学許可の後、学長、研究科長・専攻科長・別科長から祝辞をいただきました。 新入生の皆さん、入学おめでとうございます!皆様のこれからの学生生活が実りのあるものになるよう教職員一同全力でサポートしていきます。
2023.03.29
理学療法士100%、看護師・保健師・助産師100%、管理栄養士95.5%、小学校教諭85.4%、公立幼・保100%、養護教諭64.7%~2023年3月卒業生
今年も関西トップクラスの現役合格率を達成! 国家試験の合格発表があり、2023年3月卒業生の合格実績がすべて出揃いました。学生生活の4分の3をコロナ禍という学年でしたが、多くの資格で過去最高を更新するなど大健闘しました。卒業生の皆さんのご活躍を心からお祈りいたします。 畿央大学では、建学の精神である「徳をのばす」「知をみがく」「美をつくる」のもと、在学生と教職員が一丸となって、夢の実現をめざしていきます。 理学療法士 100% 合格者71名/受験者71名(理学療法学科) ➡10年間現役合格率99.7%(670/672)! 2023卒 2022卒 2021卒 2020卒 2019卒 受験者 71名 75名 61名 76名 64名 合格者 71名 74名 61名 76名 64名 合格率 100% 98.7% 100% 100% 100% 全国平均(新卒) 94.9% 88.1% 86.4% 93.2% 92.8% 2018卒 2017卒 2016卒 2015卒 2014卒 受験者 72名 67名 62名 53名 71名 合格者 72名 67名 62名 52名 71名 合格率 100% 100% 100% 98.1% 100% 全国平均(新卒) 87.7% 96.3% 82.0% 89.1% 90.2% 看護師・保健師・助産師 100% 看護医療学科:看護師(90名)・保健師(9名) 助産学専攻科:助産師(10名) ➡看護3資格、3年連続での全員合格を達成! 2023年卒 2022年卒 2021年卒 2020年卒 2019年卒 看護師 100% (90/90) 100% (85/85) 100% (95/95) 98.9% (87/88) 100% (91/91) 保健師 100% (9/9) 100% (12/12) 100% (15/15) 92.3% (12/13) 100% (20/20) 助産師 100% (10/10) 100% (10/10) 100% (10/10) 100% (10/10) 100% (8/8) 管理栄養士 95.5% 合格者84名/受験者88名(健康栄養学科) ➡全国平均を大きく上回る安定した合格実績 ➡5年間平均の現役合格率は97.7% 2023年卒 2022年卒 2021年卒 2020年卒 2019年卒 受験者 88名 87名 82名 90名 85名 合格者 84名 86名 77名 90名 85名 合格率 95.5% 98.9% 93.9% 100% 100% 全国平均(新卒) 87.2% 92.9% 91.3% 92.4% 95.5% 公立小学校教諭 85.4% 合格者70名/受験者82名(現代教育学科) ➡過去最高の現役合格率を2年連続で更新! 都道府県・市 1次受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 奈良県 37 36 1 35 22 大阪府 14 14 - 14 11 大阪市 12 11 - 11 8 堺市 8 8 - 8 7 京都府 3 3 - 3 2 京都市 1 1 - 1 1 兵庫県 5 5 - 5 2 神戸市 1 1 - 1 1 和歌山県 11 11 5 6 5 滋賀県 29 15 - 15 2 三重県 4 4 1 3 3 愛知県 31 31 3 28 17 岡山県 18 11 10 1 1 鳥取県 20 19 8 11 10 高知県 74 69 13 56 24 千葉県 3 3 - 3 3 公立学校養護教諭 64.7% 合格者11名/受験者17名(現代教育学科) ➡過去最多の現役合格者数に! 都道府県・市 受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 奈良県 4 4 - 4 2 大阪市 5 3 1 2 2 京都府 1 1 - 1 1 兵庫県 1 1 - 1 1 北海道 2 2 1 1 1 高知県 18 6 4 2 1 鳥取県 7 6 1 5 4 福岡県 1 1 - 1 1 鹿児島県 1 1 - 1 1 公立特別支援学校教諭 100% 合格者3名/受験者3名(現代教育学科) ➡2年連続で全員合格! 都道府県・市 受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 1 1 - 1 1 愛媛県 1 1 - 1 1 鳥取県 3 3 - 3 3 神奈川県 1 1 - 1 1 公立中学・高校教諭(英語) 66.7% 合格者2名/受験者3名(現代教育学科) ➡2020年には英語教育コースが誕生! 都道府県・市 受験者数 1次合格者数 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 3 3 - 3 2 公立学校栄養教諭 57.1% 合格者4名/受験者7名(健康栄養学科) ➡過去最多タイの4名が現役合格! 都道府県・市 受験者 1次合格者 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 大阪府 3 3 - 3 2 愛知県 4 3 1 2 1 北海道 5 5 2 3 3 公立幼稚園教諭・保育士 100% 合格者 25名/受験者 25名(現代教育学科) ➡5年連続で9割以上が現役合格! ➡2023年4月、畿央大学付属広陵こども園開設! 都府県・市(町) 1次受験者 1次合格者 辞退者 最終合格者 奈良県香芝市 14 14 8 5 奈良県生駒市 3 3 - 1 奈良県大和郡山市 14 14 2 4 奈良県天理市 7 6 3 2 大阪府大阪市 9 9 1 8 大阪府東大阪市 2 2 1 1 大阪府八尾市 2 2 1 1 大阪府柏原市 2 2 1 1 大阪府吹田市 7 7 1 2 大阪府豊中市 7 7 2 3 大阪府藤井寺市 3 3 - 2 大阪府河南町 1 1 - 1 京都府京田辺市 2 2 - 2 兵庫県伊丹市 1 1 - 1 滋賀県高島市 1 1 - 1 注1.過年度卒業生を含みません(すべて2023年3月卒業生)。 注2.2023年3月28日現在の判明者数です。今後変動する場合があります。 注3.一部試験での1次試験免除者を含みます。 関連リンク 2023年、教育学部が深化します。 小学校教諭85.4%、養護教諭64.7%、公立幼稚園・保育士100%!〜2023年3月卒業生
2023.03.27
【開催終了】4/23(日)オープンキャンパス開催します!
2023.03.24
看護師・保健師・助産師、3年連続100%!~2023年3月卒業生
2023年2月に実施された看護師、保健師、助産師の国家試験の合格発表が3月24日(金)に行われました。12回目の卒業生となる健康科学部看護医療学科では、看護師国家試験に90名、保健師国家試験に9名が挑戦し、全員合格をはたしました。また、11回目の修了生となる助産学専攻科でも10名が開設以来の11年連続全員合格を達成しています。 畿央大学としては看護職3資格すべてで3年連続全員合格という嬉しい快挙が続いています。 看護師・保健師・助産師国家試験合格率 5年間推移 2023年卒 2022年卒 2021年卒 2020年卒 2019年卒 看護師 100% (90/90) 100% (85/85) 100% (95/95) 98.9% (87/88) 100% (91/91) 保健師 100% (9/9) 100% (12/12) 100% (15/15) 92.3% (12/13) 100% (20/20) 助産師 100% (10/10) 100% (10/10) 100% (10/10) 100% (10/10) 100% (8/8) 本学の学生はコロナ禍でも例年通りの頑張りで、専攻科の助産師を含めて卒業生・修了生全員が現役合格を手にしてくれました。国家試験の合格を確実にしていくためには、早期からの着実な準備が必要です。すべての学生の夢をかなえるために、なお一層の支援強化をはかりたいと思います。 看護医療学科 学科長 河野由美
2023.03.24
管理栄養士の現役合格率は95.5%~2023年3月卒業生
2023年2月に実施された管理栄養士国家試験の結果が3月24日(金)に発表されました。17回目の卒業生となる健康科学部健康栄養学科では88名が受験し、84名(95.5%)が合格をはたしました。なお、全国平均の合格率(新卒のみ)は87.2%です。 管理栄養士国家試験合格率 5年間推移 2023年卒 2022年卒 2021年卒 2020年卒 2019年卒 受験者 88名 87名 82名 90名 85名 合格者 84名 86名 77名 90名 85名 合格率 95.5% 98.9% 93.9% 100% 100% 全国平均(新卒) 87.2% 92.9% 91.3% 92.4% 95.5% 栄養教諭の現役合格率は57.1% 2023年3月卒業生のうち7名が栄養教諭の教員採用試験に挑戦し、そのうち4名が現役合格(57.1%)をはたしています。 教員採用試験結果へ 合格者インタビュー(1分でわかる畿央大学ムービー) 【栄養教諭】現役合格者に聞きました!竹中さん編|1分でわかる畿央大学#80 【栄養教諭】現役合格者に聞きました!田宮さん編|1分でわかる畿央大学#81 新卒者の全国平均が5ポイント以上ダウンする厳しい状況で、全国平均を上回る結果を出してくれました。狭き門である栄養教諭にも4名が現役合格をはたしています。コロナ禍にあっても学生の皆さんが努力を続け、建学の精神「知をみがく」を実践した賜物だと思います。卒業生たちの今後の活躍を願うとともに、来年の全員合格に向けて学生へなお一層の支援強化をはかっていきたいと思います。 健康栄養学科 学科長 栢野新市
2023.03.23
理学療法士国家試験、現役合格率100%~2023年3月卒業生
2023年2月に実施された理学療法士国家試験の合格発表が3月23日(木)に行われました。関西私大では最多となる17回目の卒業生となる健康科学部理学療法学科では、71名が受験し、全員合格をはたしました。全国平均は94.9%(新卒のみ)でした。 過去10年間の合格率も99.7%(670/672)と、全国随一の高水準をキープしています。 理学療法士国家試験 現役合格率の10年間推移 2023卒 2022卒 2021卒 2020卒 2019卒 受験者 71名 75名 61名 76名 64名 合格者 71名 74名 61名 76名 64名 合格率 100% 98.7% 100% 100% 100% 全国平均(新卒) 94.9% 88.1% 86.4% 93.2% 92.8% 2018卒 2017卒 2016卒 2015卒 2014卒 受験者 72名 67名 62名 53名 71名 合格者 72名 67名 62名 52名 71名 合格率 100% 100% 100% 98.1% 100% 全国平均(新卒) 87.7% 96.3% 82.0% 89.1% 90.2% 本学の学生は本当によく頑張り、2年ぶりに全員合格となりました。コロナ禍でもやるべきことを見据えてしっかり準備し、本来の実力を出した結果だと思います。国家試験に向けては普段からのたゆまぬ努力が大切です。来年にむけても、より一層の努力を期待したいと思います。 理学療法学科 学科長 庄本康治
2023.03.17
3/11(土)教育学研究科シンポジウムー「憐れみ」で終わらせない障害理解教育ーを開催しました。
2023年3月11日(土)に、教育学研究科シンポジウム「「憐れみ」で終わらせない障害理解教育」を開催しました。事前の申し込み者が約500名、当日の参加者が約200名と、非常に多くの方にご参加いただき盛況となりました。 本研究科では、「生徒指導」、「特別支援」、「ICT」の3分野で研究プロジェクトが設置され、持ち回りでシンポジウムを開催しています。本年度のシンポジウムは、「特別支援」グループの企画によるものです。 今回は、木全 和巳さん(日本福祉大学)とあかた ちかこさん(京都精華大学)、大久保 賢一教授(畿央大学)に登壇いただきました。オンライン配信された講義動画を事前に視聴したうえで、当日に臨む形式としました。当日は、塩原 佳典(畿央大学)による話題提供とコメント、登壇者3名による応答、休憩ののち全体での討議を行いました。当日だけで3時間を超える長丁場でしたが、さまざまな意見が活発に交換されました。 本シンポジウムでは、学校現場において子どもたちが障害について学ぶ「障害理解教育」のあり方を考えるための論点を設けました。その際に、障害をめぐる思想や理念、価値観を改めて学びなおしたり、障害を差別や人権の問題としてより広い文脈で問い直したりするような視点を意識しました。障害にかんする「そもそも論」に立ち返り続けることで、教育実践もまた実りあるものになるのではないかと考えたものです。こうした問題設定のもと、登壇者の3名に事前講義を収録していただきました。 木全さんからは、障害把握の枠組みがこれまでどのように変遷してきたのかをふり返ったうえで、「人権モデル」の可能性についてお話をいただきました。 あかたさんからは、障害をジェンダーやセクシュアリティなどと串刺しに論じる視点から、共通する差別の構造を言い当てるお話をいただきました。 大久保教授からは、障害理解教育のニーズが高まる歴史的な背景とともに、研究の現状を概観するお話をいただきました。 後半の全体討議では、多くの方々からメッセージやご発言をいただきました。障害理解教育をテーマとしつつ、人権や社会など幅広い論点を掘り下げることができました。ご参加いただいたみなさま、ご協力いただいた教職員のみなさまに改めて感謝を申しあげます。 なお今夏に、本シンポジウムの報告書を刊行する予定です。多くの方々にご高覧いただくことを願っています。 教育学部現代教育学科 准教授 塩原 佳典