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2022.03.08
人間環境デザイン学科「2021年度卒業研究・作品展」を開催しました。
2022年2月26日(土)、2月27日(日)の2日間にわたり、人間環境デザイン学科2021年度卒業生の「卒業研究・作品展」が奈良県文化会館にて開催されました。 学外での展示は3年ぶりとなります。 建築・インテリア系、アパレル系の作品と論文のパネル展示、合計61点が展示されました。 卒業研究・作品展の学外展示に先立ち、1月末と2月初旬には学内で卒業研究講評会を行います。 まずは1月30日、31日の2日間にわたって全体講評会を行いました。教員が巡回し、学生の発表を聞いていきます。 ▲全体講評会の様子 全体講評会で教員の選考により上位に選ばれた学生は、2月10日の選抜講評会にて再度プレゼンテーションを行います。学長賞1名と優秀賞2名が選出されます。 ▲選抜講評会の様子 それでは、2021年度の学長賞と優秀作品をご紹介します。 学長賞★ みんなのがっこう ~地域住民交流・生涯学習拠点~ 中山瑞貴 優秀賞 幻の日本茜 ~愛された古代色と新たな茜色~ 稲葉涼 地方で暮らし、近くで働く。 澤田実花 論文優秀賞 奈良県下における廃校小学校の現状と廃校後の校舎の利活用に関する研究 ~奈良県下における全自治体へのアンケート調査を通して~ 北尾舞乃 その他の作品も力作揃いで、とても見応えのある展示会となりました。 たくさんのご来場ありがとうございました。 卒業研究を含め大学生活での学びを糧に…新たな活躍を教員一同期待しています。 【関連記事】 令和2年度 卒業研究講評会および学内展示会を開催しました。~人間環境デザイン学科 卒業制作が養父市の公民館に展示!〜人間環境デザイン学科〜 令和元年度 卒業研究講評会を行いました~人間環境デザイン学科 人間環境デザイン学科「2018年度卒業研究・作品展」を開催しました。
2022.03.03
脳卒中患者における歩行の時間的非対称性と筋シナジー~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
歩行時における下肢筋活動パターンは筋シナジー(多数の筋を低次元化し制御するメカニズム)によって制御されています。我々はこれまでに、脳卒中患者における筋シナジー障害が歩行能力に影響し、歩行時の運動学的特性が筋シナジー障害と関連していることを明らかにしています。しかし、筋シナジー障害と歩行時の時間的非対称性の関係性は明らかになっていませんでした。畿央大学大学院博士後期課程の水田 直道 氏と森岡 周 教授らは、脳卒中患者における歩行時の時間的非対称性と筋シナジーの関係性について検証しました。 この研究成果は、 Archives of Rehabilitation Research and Clinical Translation誌(Association between temporal asymmetry and muscle synergy during walking with rhythmic auditory cueing in stroke survivors living with impairments)にオンライン先行掲載されています。 研究概要 多くの脳卒中患者は歩行能力が低下し、日常生活や屋外での移動時にさまざまな困難さを経験します。歩行能力の低下には下肢筋活動パターンの異常が影響すると言われています。歩行時における下肢筋活動パターンは筋シナジー(多数の筋を低次元化し制御するメカニズム)によって制御されています。我々はこれまでに、脳卒中患者における筋シナジー障害が歩行能力に影響し、歩行時の運動学的特性が筋シナジー障害と関連していることを明らかにしています。しかし、筋シナジー障害と歩行時の時間的特性の関係性は明らかになっていませんでした。そこで畿央大学大学院博士後期課程の水田 直道 さん、同 教授 の 森岡 周 さんらの研究グループは、歩行時にリズム聴覚刺激を併用することで時間要因を主として操作し、歩行時における時間的非対称性は筋シナジーと関連することを明らかにしました。 本研究のポイント ■ 脳卒中患者を対象に、歩行時にリズム聴覚刺激を併用することで麻痺側単脚支持時間が延長し、時間的非対称性が改善しました。 ■ リズム聴覚刺激を併用した際における麻痺側単脚支持時間の変化量(快適歩行との差分)は、筋シナジーの単調性の変化量と関連しました。 ■ 一方で、本研究のプロトコルにおいて運動学的要因の変化量は筋シナジーの単調性の変化量と関連しないことが分かりました。 研究内容 介助なく歩行可能な脳卒中患者を対象としました。対象者は2つの歩行条件(快適歩行:CWS、リズム聴覚刺激:rhythmic auditory cueing; RAC)で10m歩行テストを行いました。RAC条件では、対象者にメトロノームのテンポに下肢の接地タイミングを合わせながら歩くよう指示しました。歩行動作には時間要因以外にもさまざまな要因が関与するため、RAC条件を設けることで時間要因を主として操作しました。 図1:条件間における歩行パラメータ 条件間における歩行パラメータの結果。RAC条件ではピーク下肢屈曲角度や単脚支持時間が増大し、筋シナジーの単調性は減少した。 図2:歩行時における筋活動パターン 図3:歩行パラメータの相関関係 (A)CWS条件における相関関係。多くのパラメータ間において相関関係を認めた。(B)歩行条件間の変化量における相関関係。筋シナジーの単調性はケイデンスおよび単脚支持時間と相関関係を認めた。 表1:筋シナジーの単調性を目的変数とした階層的重回帰分析 全てのパラメータは歩行条件間の変化量としている。Step1では運動学的要因を、Step2では時間的要因を投入した。Step1では有意な変数は抽出されなかったが、Step2では麻痺側単脚支持時間を投入したことで有意なモデルとなり、説明率は約39%となった。 本研究の臨床的意義および今後の展開 この研究では、歩行時にリズム聴覚刺激を併用することで時間要因を主として操作し、歩行時における時間的非対称性と筋シナジーの関係性を調査しました。結果として、歩行時の時間的非対称性と筋シナジーは関連することが分かりました。今後は筋シナジー障害の神経メカニズムを明らかにするとともに、脳卒中患者に筋シナジー障害がどのような回復過程をたどるかを調査する予定です。 論文情報 Naomichi Mizuta, Naruhito Hasui, Yuki Nishi, Yasutaka Higa, Ayaka Matsunaga, Junji Deguchi, Yasutada Yamamoto, Tomoki Nakatani, Junji Taguchi, Shu Morioka. Association between temporal asymmetry and muscle synergy during walking with rhythmic auditory cueing in stroke survivors living with impairments. Archives of Rehabilitation Research and Clinical Translation, 2022(2022年2月24日オンライン先行掲載) 問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp 博士後期課程 水田 直道(ミズタ ナオミチ) 医療法人尚和会 宝塚リハビリテーション病院 E-mail: peace.pt1028_@_gmail.com(※@の前後の_を削除してお送りください)
2022.02.22
腰痛を有する就労者の体幹運動制御障害には恐怖心が影響する~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
腰痛による労働能力の低下には、作業関連動作中に生じる体幹の運動制御の変調が影響すると言われています。しかしながら、このような体幹の運動制御障害が、どのような要因によって引き起こされているのかは明らかにされていませんでした。畿央大学大学院 博士後期課程 藤井 廉 氏 と 森岡 周 教授らは、腰痛を有する就労者を対象に作業動作中の体幹の運動パターンと痛み関連因子の評価を行い、体幹の運動制御障害には“恐怖心”が影響することを明らかにしました。 この研究成果は、BMC Musculoskeletal Disorders誌(Task-specific fear influences abnormal trunk motor coordination in workers with chronic low back pain: A relative phase angle analysis of object-lifting)に掲載されています。 研究概要 作業関連動作時において、腰痛は体幹の運動制御障害を引き起こします。その特徴としては、上部体幹と下部体幹の同位相による運動パターン(上部体幹と下部体幹の運動が時空間的に一致した状態)が挙げられます。この運動パターンは腰部負荷に悪影響を及ぼし、やがては労働能力の低下をもたらしますが、それがどのような要因で引き起こされるのかは明らかにされていませんでした。 畿央大学大学院 博士後期課程 藤井 廉 氏、森岡 周 教授らの研究チームは、三次元動作解析装置を用いて重量物を持ち上げる際の体幹の運動パターンの分析と痛み関連因子の評価を行い、両者の関係性を詳細に分析しました。その結果、動作課題を遂行する際に生じる特異的な恐怖心によって、作業関連動作中の上部体幹と下部体幹の同位相による運動パターンが引き起こされることが明らかとなりました。 本研究のポイント ■ 腰痛を有する就労者を対象に、重量物を持ち上げる際の体幹の運動制御障害に影響する要因を分析した。 ■ 動作課題中に生じる恐怖心によって、作業関連動作中の上部-下部体幹の同位相による運動パターンが引き起こされることが明らかとなりました。 研究内容 本研究の対象は、腰痛のない就労者と腰痛のある就労者としました。三次元動作解析装置を用いて、床に置かれた重量物を持ち上げる動作における体幹の運動パターンを定量的に計測しました。身体各部位に貼付したマーカーの位置情報から、上部体幹と下部体幹の一致度を算出しました。あわせて、痛み関連因子に関するアンケート評価を実施し、動作課題中に生じた痛み・不快感・痛みの予測・恐怖心の程度も評価しました。 分析の結果、最も重い重量物を持ち上げる条件における「重量物を把持して持ち上げる場面」の上部体幹と下部体幹の一致度が腰痛群では高いことが明らかになりました(図1)。 図1.腰痛群と対照群における上部-下部体幹運動の一致度 また、この同位相による運動パターンに影響する要因を明らかにするために、階層的重回帰分析を用いて関係性を分析しました。その結果、同位相による運動パターンに影響する要因として、「動作課題中に生じた恐怖心」が抽出されました。 つまり、動作課題中に生じる恐怖心によって、作業関連動作中の上部-下部体幹の同位相による運動パターンが引き起こされることが明らかとなりました。つまり、同位相による運動パターンは痛み関連恐怖によって引き起こされる回避行動そのものと言え、それによって上部-下部体幹の運動の自由度を制限してしまうことが示唆されました。 本研究の臨床的意義および今後の展開 作業関連動作時の上部体幹と下部体幹の同位相による運動パターンは腰部負荷に直接的に悪影響を及ぼし、やがて労働能力や労働生産性を低下させるため、適切なリハビリテーション介入が求められます。本研究の結果、体幹の同位相による運動パターンを是正するためには、作業遂行時に特異的に生じる恐怖心を軽減する介入が必要であると考えられました。今後は、運動恐怖を減ずる介入によって運動制御障害が改善するかどうかを縦断的研究によって検証していく予定です。 論文情報 Ren Fujii, Ryota Imai, Hayato Shigetoh Shinichiro Tanaka, Shu Morioka Task-specific fear influences abnormal trunk motor coordination in workers with chronic low back pain: a relative phase angle analysis of object-lifting. BMC Musculoskeletal Disorders 2021 関連する論文 藤井 廉, 今井 亮太, 西 祐樹, 田中 慎一郎, 佐藤 剛介, 森岡 周. 運動恐怖を有する腰痛有訴者における重量物持ち上げ動作時の運動学的分析. 理学療法学. 2020; 47 (5): 441-449. Ren Fujii, Ryota Imai, Shinichiro Tanaka, Shu Morioka. Kinematic analysis of movement impaired by generalization of fear of movement-related pain in workers with low back pain. PLoS ONE. 2021; 16 (9): e0257231. 問い合わせ先 畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程 藤井 廉 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2022.02.22
教職員対象「令和3年度 人権教育推進委員会主催学内研修会」を開催しました。
2022年2月17日(木)、本学教職員対象の「人権教育推進委員会主催学内研修会」を開催しました。 前年度と同様、対面と遠隔を同時に開催するハイフレックス型での開催となりましたが、100名を超える教職員が参加しました。今年度は、教育学部開設時の学部長であり、本学ならびに京都大学の名誉教授である上杉孝實先生を講師にお迎えし、「コロナ禍においてあらためて部落差別について考える」をテーマにご講演いただきました。 新型コロナウイルス感染症のまん延によりクローズアップされることが多くなった疫病時の差別と、部落差別における共通点や今日における部落差別について解説いただきました。 また、上杉先生が関わられていた兵庫県たつの市の「部落差別解消推進条例」に基づいて行われた実態調査をはじめ、様々な実態調査でのデータから明らかになった部落差別に対する人々の意識や認知の様相や、それらと同和教育の変化との関連をふまえて、現在の部落差別問題における課題や取組についても解説をいただきました。 特に若い世代において、部落差別について正しく学ぶ機会が減少しているとのデータに関しては、知らないことで差別意識が低くなることもあり得る一方で、誤った情報に知らずに接することで差別に対する理解が歪んでしまうこともあり得ることから、正しく事実や問題を理解した上で、差別問題や人権のあり方について学び、考える機会を設ける必要性を指摘されました。 “人権”を考えるときには“権利”についても正しく理解をする必要があること、また“平等”の捉え方についても深く考える必要があるという問題提起をいただき、差別を正しく理解し、然るべき“平等”のあり方をめざす必要性について示唆を与えていただきました。 教育に関わる立場として、改めて差別問題の本質を考える必要性を認識するとともに、今後の人権教育について考え直す貴重な機会となりました。 【関連記事】 令和2年度 人権教育推進委員会研修会「コロナ禍における人権問題について」 令和元年度 学園ハラスメント防止委員会・畿央大学人権教育推進委員会 共催研修会「LGBT(ハラスメントと人権)~多様性を認め合う社会を目指して~」 平成29年度 人権教育推進委員会研修会「LGBTって何?-つながるための第一歩-」 平成28年度 人権教育推進委員会研修「子どもの声を聴き権利を守る-子どもアドボカシーとは-」 平成27年度 人権教育推進委員会研修「ヘイト・スピーチとは何か-だれの、何を傷つけるの?-」 平成26年度 人権教育推進委員会研修「発達障害を持つ学生への対応について」
2022.02.18
中枢性感作症状と痛みの関係性が対照的なクラスターの特徴~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
痛みは組織や神経の損傷に伴い生じることがほとんどですが、ときに、その損傷の程度から予想されるよりも広い範囲で強い痛みが生じることや、疲れやすさや不眠、記憶力の低下、気分の不調といった様々な症状(中枢性感作関連症状)が出現することがあります。畿央大学大学院 修士課程 修了生の古賀 優之 氏(協和会病院)と森岡 周 教授らは、中枢性感作関連症状を呈しながらも、痛みが対照的な集団(クラスター)が存在することを特定し、それぞれのクラスターの特徴を検証しました。この研究成果は、Scientific Reports誌(Characteristics of clusters with contrasting relationships between central sensitization-related symptoms and pain)に掲載されています。 研究概要 中枢性感作関連症状の評価指標であるCentral Sensitization Inventory(CSI)は、慢性疼痛と関連することは多くの研究で示されているものの、痛みの強度や痛覚閾値との関連が未だ不明瞭であるという指摘がされています。 本研究ではCSIと痛みの強度が共に軽度、中等度、重度といったCSIと痛みが関連する3つのクラスターと、CSIが高値でありながらも痛みの強度は軽度であるといったCSIと痛みが関連しない特徴的な1つのクラスターが存在することを突き止めました。また、興味深いことに、CSIが共に高値でありながら痛みの強度が対照的、すなわち重度あるいは軽度のクラスターがあり、これらは心理的因子や中枢性感作関連症状の発現状況にほとんど違いがありませんでした。つまり、今回評価した尺度において、痛みの強度が異なること以外では類似していることがわかりました。 本研究のポイント ■ CSIと痛みの強度は概ね関連しているものの、一部、CSIが高値でありながらも痛みが軽度で、それらが関連しない集団(クラスター)が存在することがわかりました。 ■ CSIが共に高値でありながら痛みが対照的(重度/軽度)な2つのクラスター(C3、C4)の比較では、それぞれの関連症状にほとんど差がみられず、心理的因子(破局的思考、不安・抑うつ)においても差がないことがわかりました。 研究内容 146名の有痛患者を対象に、短縮版CSI(CSI9)と様々な性質の痛み強度を点数化するShort Form McGill Pain Questionnaire – 2(SFMPQ2)を評価しました。これら二つの質問紙の評価結果に基づいて、それぞれが似た性質を持つ集団を抽出するクラスター解析を実施したところ、CSI9が共に高値でありながら痛み強度が対照的(重度/軽度)な二つのクラスター(C3、C4)の存在を特定できました(図1)。 図1.中枢性感作関連症状(CSI9)と痛み(SFMPQ2)の評価に基づくクラスター分析の結果 C1–3はCSI9とSFMPQ2に相関関係がみられましたが、C4ではそれらに相関関係がみられませんでした。また、C3とC4はCSI9が共に高値でありながら、SFMPQ2が対照的(重度/軽度)な関係でした。 CSI9(中枢性感作関連症状)の各項目をクラスター間で多重比較したところ、C3とC4では、「起床時の疲労感」の項目で差があるものの、その他の項目においては差がみられませんでした(図2)。また、C3とC4では、痛みの破局的思考や不安・抑うつの指標(PCS4、HADS)にも差がみられませんでした。 図2.クラスター間におけるCSI9各項目(それぞれの中枢性感作関連症状)の多重比較結果 本研究の臨床的意義および今後の展開 痛みの強い患者が疲れやすさや不眠を訴える場合(C3にあたる症例)、医療従事者はそれらの症状も含めて注意深く対応を検討します。その一方で、痛みがさほど強くないにもかかわらず、そのような関連症状を訴える場合(C4にあたる症例)、それらはしばしば不定愁訴として捉えられ、軽視されがちです。しかしながら、このような関連症状は運動の阻害因子となり、痛みも改善しにくくなる可能性があるため、適切な対処を行っておく必要があります。 今後は、これらの中枢性感作関連症状を有するクラスターにおいて、実際に痛みが遷延化しやすいのか否かについても縦断的研究によって検証していく予定です。 論文情報 Masayuki Koga, Hayato Shigetoh, Yoichi Tanaka, Shu Morioka. Characteristics of clusters with contrasting relationships between central sensitization-related symptoms and pain Sci Rep 12, 2626 (2022). なお、本研究は厚生労働省 厚生労働科学研究費補助金 「種々の症状を呈する難治性疾患における中枢神経感作の役割の解明と患者ケアの向上を目指した複数疾患領域統合多施設共同疫学研究」の支援(研究課題番号 20FC1056)を受けて実施されました。 問い合わせ先 畿央大学大学院健康科学研究科 修了生 医療法人協和会 協和会病院 古賀 優之(コガ マサユキ) E-mail: kogahlio@gmail.com 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2022.02.14
近隣のウォーカビリティが低い地域の女性は社会参加が少ないことを明らかに~広陵町×畿央大学KAGUYAプロジェクトでの2750名の調査結果から
徒歩で出かけられる先が少ない地域の女性は社会参加が少ない 地域在住高齢者における近隣のウォーカビリティと社会参加との関連性:KAGUYAプロジェクトの横断研究から~理学療法学科・看護医療学科・ヘルスプロモーションセンター わが国において、健康日本21(第2次)では、健康寿命の延伸に加え、健康格差*の縮小も目標として掲げられています。健康寿命の延伸とは、つまり要介護状態にならないように予防することで、今までに要介護状態になるリスクに関連する要因についての研究は多く行われてきました。一方、健康格差について、都市部・農村部での比較や都道府県・市町村間での結果は示されてきましたが、格差の縮小のためには、それぞれの市町村内のより小地域での検討が必要であると考えられます。また、介護予防には社会参加が重要になり、近年、社会参加と近隣のウォーカビリティ**との関連が指摘されているものの、市町村内での地域差を検討したものは少ないのが現状です。 本学理学療法学科の松本大輔 准教授、高取克彦 教授、看護医療学科の山崎尚美 教授、文鐘聲 准教授らは、地域在住高齢者を対象にした調査を行い、女性においてWalkScore®を用いた近隣ウォーカビリティが社会参加と関連することを明らかにし、Geriatrics & Gerontology International誌(IF:2.730)に発表しました。 *健康格差:地域や社会経済状況の違いによる集団間の健康状態の差 **ウォーカビリティ:簡単に言うと、歩きやすさ。単に歩道が整備されていることを指すだけでなく,その地域で歩いて買い物ができるなどの日常生活の過ごしやすさやウォーキングなど健康行動を促進されることも含まれる。 研究概要 A町在住の高齢者2,750名を調査し、WalkScore®***を用いた近隣のウォーカビリティと社会参加の関連について検討しました。また、性別でその関連に違いがあるかを分析しました。 ***WalkScore®(WS):住所を入力すると,Google マップ上で近隣の施設(商業施設・公園・学校など)までの距離をもとに,徒歩でアクセスできる度合いを100点満点で評価する。50点未満では、徒歩30分圏内に出かける先が少なく、車が必要になる地域とされる。 本研究のポイント 高齢者に対する調査によって、年齢、社会経済状況や疾患、日常生活機能を調整しても、近隣のウォーカビリティが低いとスポーツ、趣味などの社会参加は、男性では有意差は認められないものの、女性で約20%有意に低いことが明らかとなりました。 図1 ウォーカビリティ高い地域と低い地域での社会参加割合の比較 男女とも、ウォーカビリティが低い地域に住んでいる方は高い地域に比べ、社会参加者の割合が有意に少ない(図1)。 図2 性別ごとの社会参加とウォーカビリティが低い地域との関連(有病割合比) 関連する要因として年齢、社会経済状況や疾患、日常生活機能を調整しても、スポーツ、趣味などの社会参加は、男性では有意差は認められないものの、女性で約20%有意に低いことが明らかとなりました。(図2)。 本研究の意義および今後の展開 本研究は高齢者の社会参加と近隣のウォーカビリティの関連を小地域で示した数少ない研究です。ウォーカビリティが低い地域に住んでいる女性は社会参加が少ないということが明らかになりました。このような地域に特化した社会参加への支援を含むまちづくりが必要であると考えられます。今後はより地域施策に還元できるような研究に発展させていきたいと思います。 謝辞 研究にご協力いただきました住民の皆様,役場の方々に感謝申し上げます。 この事業は、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(平成27 年度~平成31 年度)「ソーシャル・キャピタル創出とヘルスケアデータ一元化による地域包括ケアシステム研究拠点の形成」の助成を受けて実施されました。 論文情報 Matsumoto, D, Takatori, K, Miyata, A, et al. Association between neighborhood walkability and social participation in community-dwelling older adults in Japan: A cross-sectional analysis of the keeping active across generations uniting the youth and the aged study. Geriatr. Gerontol. Int. 2022; 1– 10. 第63回日本老年医学会学術集会で大学院生と教員が発表!~理学療法学科・健康科学研究科 雑誌「老年内科」で本学と生駒市・広陵町とのコホート研究が紹介されました~理学療法学科 問い合わせ先 畿央大学 健康科学部 理学療法学科 准教授 松本大輔 d.matsumoto@kio.ac.jp
2022.02.10
新型コロナウイルス感染症に対する対応について
春季休業期間から次年度前期開講までの感染防止対策について【お願い】 在学生のみなさま 1月以降、国内および学内の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が急増しました。あらためて基本的な感染対策(マスクの正しい着用[不織布を推奨]、手洗い・手指消毒、三密の回避、食事中の黙食、課外活動を慎む、発熱等の際には登学しないなど)を徹底してください。また、春季休業期間から次年度前期開講に向けて、下記の事項に留意するようお願いします。 ・早めの受診について 風邪症状(発熱、せき、咽頭痛など)、倦怠感など普段と異なる症状がある場合は、早めに医療機関に相談し受診をしてください。 ・移動について まん延防止等重点措置区域ほか感染が拡大していると思われる都道府県との不要不急の往来は極力控えてください。春季休業中に帰省等する場合はできるだけ早く現居住地に戻り、十分な健康観察期間(概ね1週間以上)を設けて次年度前学期に臨むようにしてください。 ・会食/イベントについて 普段顔を合わせない人との食事会は極力避けてください。また、体調が悪い場合は人と会わないようにしてください。また大人数の集会への参加や発声をともなう行動(カラオケやイベント)は控えてください。 ・課外活動について 感染状況の拡大または収束の状況を鑑み、適宜制限と緩和を検討し案内します。活動STEPが変更になる場合は代表者へ連絡しますので、必ずメンバーと共有し、その時点の指針に従った活動をお願いします。 ・アルバイトについて 感染予防対策が充分でない場所での勤務は控えるようにしてください。 なお、2022年度4月以降の授業については、履修者の多い一部の授業を遠隔授業とするほかは、原則として対面授業を実施します。ただし、現在の感染状況が一定以下の状況に収束せず、その運用が難しくなる場合には改めてKiTss等でご連絡します。 これまで同様、一人ひとりが最大限の感染予防を行い、この春を無事に過ごしてください。 本学の新型コロナウイルス感染症に対する対応についてはこのページにおいて取りまとめています。随時情報を更新していきますので、個別の情報については最新の記事をご確認ください。 【項目一覧】 1.大学の方針や授業等の方針について 2.ワクチン接種について 3.経済的支援等について 4.日本学生支援機構奨学金について 5.就職支援について 6.課外活動について 7.その他 1.大学の方針や授業等の方針について 2021年度の方針、感染症対策等をまとめましたので、下記のPDFからご確認ください。 「感染症拡大予防のためのガイドライン」(9/14) 学長メッセージ 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う本学の対応について(4/28) 本学の学生・教職員を対象とした「新型コロナウイルス感染症による登学可否のフローチャート」を作成しました。 新型コロナウイルス感染症による登学可否のフローチャート(PDF)(4/28) 【参考】 本学における活動制限について、別紙の通り6段階のレベルを設定し、その内容について取りまとめをしました。 畿央大学における新型コロナウイルス感染防止に対する活動制限レベル指針(PDF)(1/27) 本学で実施している感染症対策について ・「黙食」の推進 ・携帯用消毒スプレーの配布と食堂の抗菌・抗ウイルス加工の実施 ・サーモグラフィーカメラの設置・運用 2.ワクチン接種について 学長メッセージ 新型コロナウイルスワクチン接種に関して(7/1) ワクチン接種推進プロジェクトからのお知らせ 「新型コロナワクチン接種について」(7/13) 3.経済的支援等について ▶最新の情報はこちらをご覧ください。 ・学部1年生を対象としたネット環境整備奨学金の給付 2020年度に全学生を対象に実施しました「ネット環境整備奨学金」を2021年度は学部1回生を対象に、前期に実施しました。 ・「2021年度緊急支援特別奨学金」 本学では、2020年度に新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、家計が急変した学生を対象に特別奨学金の給付を行いました。 また、感染拡大に歯止めがかからない状況を受けて、2021年度においても、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により家計(世帯)収入が減少し、修学の継続が困難になる全学生(休学者を除く)を対象に、「2021年度緊急支援特別奨学金」の募集を行い、本年度は畿央大学後援会、畿央大学同窓会の支援も受け、給付が完了いたしました。 4.日本学生支援機構奨学金について 日本学生支援機構では家計急変学生を対象とした奨学金申込を随時受付しています。こちらは大学が申込窓口となりますので、該当する学生は学生支援センターに申し出てください。 ■給付奨学金および授業料等減免(高等教育の修学支援新制度) https://www.jasso.go.jp/shogakukin/kyufu/kakei_kyuhen/coronavirus.html 生計維持者の死亡、事故又は病気による半年以上の就労困難、失職、震災、火災、風水害等に被災により家計が急変した場合に申し込みが可能な制度です。家計急変事由の発生から3ヶ月以内に申し込みが必要です。支援の対象となるかは日本学生支援機構の『進学資金シミュレーター』で確認してください。 ■緊急・応急採用(貸与型) https://www.jasso.go.jp/shogakukin/moshikomi/kinkyu_okyu/index.html 生計維持者の失職、破産、事故、病気、死亡等もしくは火災、風水害等の災害等により家計が急変し、緊急に奨学金の必要が生じた場合に申し込みが可能な制度です。無利子奨学金(緊急採用)と有利子奨学金(応急採用)があります。家計急変事由の発生から12ヶ月以内に申し込みが必要です。 ■学生等の学びを継続するための緊急給付金(二次募集)(2/4) https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/mext_00003.html 新型コロナウイルス感染症に係る影響を受けて、学生が修学を諦めることがないよう創設された「学生等の学びを継続するための緊急給付金」の二次募集の案内がありました。内容等をよく確認し、要件を満たす学生は申し込みをしてください。 【参考】文部科学省「新型 コロナウイルス感染症の影響で学費等支援が必要になった学生のみなさんへ」 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/1420041_00003.htm 5.就職支援について ▶詳細については、こちらからご覧ください。(3/2) 新型コロナウイルス感染症の状況を確認しながら、キャリアセンターおよび教採・公務員対策室では少しでも在学生の不安を解消できるよう、できる限りの就職支援を行っています。 6.課外活動について ▶最新の情報については、こちらからご確認ください。 「課外活動の段階的な再開のための基準」に沿って、活動の特性を踏まえた感染拡大予防策を作成し、「活動計画書兼誓約書」に記載・提出してください。大学の許可を得た団体のみ活動が可能となっています。 学校支援ボランティアについては感染対策・健康管理に十分留意した上で活動してください。活動にあたっては事前にボランティアセンターへの届け出が必要です。 7.その他 ■窓口対応について 各施設の対応を以下の通りとします。 事務室、教育学習基盤センターは8:40~18:00(土曜日17:00)まで開室します。各種相談、提出、証明書発行機の利用などが可能です。 ※各門の閉門時間は22時となります。自習室等を利用している場合は、22時までに大学を出ることが出来るよう帰宅の準備をしてください(ただし、食堂スペースは21時までの利用となりますのでご注意ください)。 ■図書館の利用について 図書館の開館時間については、図書館ホームページの開館スケジュールをご覧ください。ただし、利用は本学の学生・教職員のみです。具体的なサービスと利用方法については図書館ホームページを確認してください。 ■食堂・売店の利用について(12/27) 食堂および売店の営業時間は2月7日(月)まで下記の通りとなります。 カフェカトレア 11時から14時(土日祝は営業しておりません。) 食堂なごみ 11時から14時(土日祝は営業しておりません。) 売店 8時40分から18時(土日祝は営業しておりません。) ※上記内容は今後変更となる可能性があります。 ■施設等の利用について(6/18) 当面の間、講義室、ゼミ室等の施設貸出は停止します(第2キャンパス含む)。実習、卒業研究、論文作成のための施設利用については担当教員にご相談ください。 ■新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)の利用について なお、以下の場合はいかなる理由があっても登学を控え、その旨を学生支援センターまで知らせるようにお願いします。 ・自身または同居の家族が新型コロナウイルスに感染している場合 ・自身または同居の家族が濃厚接触者と認められている場合 本件に関する情報は日々更新されることから、本学の対応も状況に応じて変化します。在学生の皆さんはKiTss(総合支援システム)を適宜、確認するようにしてください。上記について判断に迷う場合は学生支援センターまで相談してください。
2022.02.07
脳卒中患者における歩行の関節運動学的特徴と筋シナジーパターン~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
脳卒中患者の歩行能力の低下には下肢筋活動パターンの異常が影響すると言われています。しかし、個々の症例毎に観察すると、異常な筋活動パターンは歩行時の立脚相または遊脚相において確認されます。畿央大学大学院 博士後期課程の水田 直道 氏と森岡 周 教授らは、歩行時における筋シナジーの異常パターンからサブタイプを特定し、サブタイプの歩行特性について検証しました。この研究成果は、PLOS ONE誌(Merged swing-muscle synergies and their relation to walking characteristics in subacute post-stroke patients: An observational study)に掲載されています。 研究概要 多くの脳卒中患者は歩行能力が低下し、日常生活や屋外での移動時にさまざまな困難さを経験します。歩行能力の低下には下肢筋活動パターンの異常が影響すると言われています。歩行時における異常な筋活動パターンは立脚相(歩行中に足が床面についている状態)または遊脚相(歩行中に足が床面から離れて前に振りだす時期)において確認され、運動学的特徴においても症例ごとに異なるパターンを示すことは臨床上明らかですが、それらの関係性は分かっていませんでした。 博士後期課程の水田 直道さんらは、歩行時における筋活動の異常パターンを筋シナジーの側面からサブタイプを特定し、サブタイプの歩行特性を明らかにしました。立脚期における筋シナジーの異常パターン(単調な筋シナジー制御)がみられるサブタイプでは、快適歩行時に麻痺側下肢伸展角度が減少した一方で、遊脚期における筋シナジーの異常パターンがみられるサブタイプでは、快適歩行時に麻痺側下肢屈曲角度が減少していることが分かりました。加えて、遊脚期における筋シナジーの異常パターンがみられるサブタイプでは、麻痺側下肢を大きく振り出す(屈曲角度の増大)ように歩くと、筋シナジーの異常パターンが即時的に改善することが分かりました。 本研究のポイント ■ 立脚期における筋シナジーの異常パターンがみられるサブタイプでは、快適歩行時に麻痺側下肢伸展角度が減少。 ■ 遊脚期における筋シナジーの異常パターンがみられるサブタイプでは、快適歩行時に麻痺側下肢屈曲角度が減少。 ■ 遊脚期における筋シナジーの異常パターンがみられるサブタイプでは、麻痺側下肢を大きく振り出すように歩くと、筋シナジーの異常パターンが即時的に改善する。 研究内容 介助なく歩行可能な脳卒中患者を対象としました。対象者は3つの歩行条件(快適歩行:cws、麻痺側下肢大股歩行:p-long、非麻痺側下肢大股歩行:np-long)で10m歩行テストを行いました。p-longおよびnp-long条件では、対象者にそれぞれの下肢を前に大きく振り出しながら歩くよう指示しました。cws条件における麻痺側下肢の筋シナジーの併合パターンに基づき、3つのサブタイプを特定しました。 図1:歩行時における筋シナジーの併合パターン 快適歩行条件における麻痺側下肢の筋シナジーの併合パターンに基づき、3つのサブタイプを特定しました。(A)歩行時における個々の筋活動波形を示します。(B)併合している筋シナジー波形と、それに含まれる筋肉の重み付けを示します。サブタイプ1では立脚前半と立脚後半、サブタイプ2では遊脚後半と立脚前半、サブタイプ3では遊脚前半と遊脚後半における筋シナジーが併合していることが確認できます。 図2:歩行条件間における運動学的パラメータおよび筋シナジーの複雑さ cws条件における下肢屈曲角度はサブタイプ3が減少している一方で、下肢伸展角度はサブタイプ1において減少していました。歩行条件間における筋シナジーの異常パターンは、サブタイプ3においてのみp-long条件で複雑に表現されました。 図3:歩行速度と筋シナジーの複雑さの関係性 全症例における歩行速度と筋シナジーの複雑さは有意な負の相関を示しました。一方で、サブタイプごとにこれらの相関関係を確認すると、サブタイプ2、3においてのみ有意な相関を示しました。 本研究の臨床的意義および今後の展開 この研究では、歩行時における筋シナジーの異常パターンからサブタイプを特定し、サブタイプの歩行特性について検証しました。結果として、筋シナジーの異常パターンは3つのサブタイプに分類され、それぞれのサブタイプに応じて快適歩行時の運動学的パラメータは異なっていました。遊脚期における筋シナジーの異常パターンを示すサブタイプにおいては、麻痺側下肢を大きく振り出すように歩くと、筋シナジーの異常パターンが即時的に改善することが分かりました。今後は、サブタイプの神経基盤を明らかにするとともに、筋シナジーの異常パターンがどのような回復過程を辿るか調査する予定です。 論文情報 Naomichi Mizuta, Naruhito Hasui, Yuki Nishi, Yasutaka Higa, Ayaka Matsunaga, Junji Deguchi, Yasutada Yamamoto, Tomoki Nakatani, Junji Taguchi, Shu Morioka. Merged swing-muscle synergies and their relation to walking characteristics in subacute post-stroke patients: An observational study. PLOS ONE 17 (2), e0263613, 2022 問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp 博士後期課程 水田 直道(ミズタ ナオミチ) 医療法人尚和会 宝塚リハビリテーション病院 E-mail: peace.pt1028_@_gmail.com(※@の前後の_を削除してお送りください)
2022.01.21
小学校教諭77.8%、公立幼・保97.0%、養護教諭40.0%が現役合格!〜2022年3月卒業生
2022年度公立学校教員採用試験が終了しました。教育学部現代教育学科4回生のうち、70名が公立小学校教諭、5名が養護教諭、6名が特別支援学校教諭の採用試験に現役で合格しました。小学校の現役合格率は過去最高となる77.8%となり、コロナ禍の厳しい環境で3年連続で7割を超える合格率を残してくれました。あわせて看護医療学科で養護教諭に1名、健康栄養学科で栄養教諭に2名、人間環境デザイン学科で家庭科教諭に1名が合格をはたしています。 公立幼稚園教諭・保育士(公務員)の採用試験でも32名が合格を手にしました。公立幼・保の現役合格率は97.0%(4年連続となる9割超)ときわめて高い水準で推移しています。 3回生前期からコロナ禍に突入した現4回生ですが、教採・公務員対策室では学科教員と連携して学生を支援してきました。頑張った学生が一番の主役ですが、対面・オンラインの種別を問わずあらゆる手でサポートを尽くしてきた先生方に敬意を表します。講師等の採用も含めて、最後の一人まで応援していきます。 後期が始まり3回生の対策も本格化しています。どんな状況でも、夢に向かって頑張れ、畿央生! 教採・公務員対策室 公立学校教員採用試験 現役合格率ならびに都道府県・市別の合格者数 小学校教諭77.8% 合格者70名/受験者90名(現代教育学科) →コロナ禍で過去最高の現役合格率を達成! →3年連続で7割以上が現役合格! 都道府県・市 1次受験者数 1次合格者数 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 奈良県 42 40 2 38 19 堺市 6 4 - 4 3 大阪府 21 18 - 18 14 京都府 2 2 - 2 2 大阪市 17 11 - 11 11 京都市 1 1 - 1 1 滋賀県 17 12 4 8 2 兵庫県 3 3 - 3 2 神戸市 1 1 - 1 1 和歌山県 6 6 1 5 5 三重県 12 12 6 6 3 愛知県 26 26 13 13 8 岡山県 9 8 5 3 2 岡山市 1 1 - 1 1 高知県 82 60 7 53 31 鳥取県 27 26 19 7 6 神奈川県 2 2 - 2 1 横浜市 4 4 - 4 1 茨城県 3 3 2 1 1 千葉県 13 10 9 1 1 北九州市 3 3 2 1 1 北海道 1 1 - 1 1 養護教諭40.0% 合格者6名/受験者15名(現代教育学科・看護医療学科) →看護医療学科でも1名が現役合格! 都道府県・市 受験者数 1次合格者数 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 奈良県 7 4 - 4 1 大阪府 4 1 - 1 1 大阪市 3 1 - 1 1 滋賀県 5 4 1 3 2 高知県 15 3 - 3 3 鳥取県 3 2 - 2 1 特別支援学校教諭100% 合格者6名/受験者6名(現代教育学科) →初の全員合格を達成! 都道府県・市 受験者数 1次合格者数 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 奈良県 3 3 - 3 2 大阪府 4 4 - 4 3 滋賀県 1 1 - 1 1 三重県 1 1 - 1 1 高知県 5 5 2 3 2 鳥取県 4 3 - 3 3 神奈川県 2 2 - 2 1 栄養教諭50.0% 合格者2名/受験者4名(健康栄養学科) 都道府県・市 受験者数 1次合格者数 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 奈良県 2 2 - 2 1 三重県 3 1 - 1 1 中学校・高校(家庭科)教諭100% 合格者1名/受験者1名(人間環境デザイン学科) 都道府県・市 受験者数 1次合格者数 (辞退者) 2次受験者 最終合格者 奈良県 1 1 - 1 1 公立幼稚園教諭・保育士採用試験 自治体別の合格者数 公立幼稚園教諭・保育士97.0% 合格者32名/受験者33名(現代教育学科) →4年連続で9割以上が現役合格! 畿央大学付属広陵こども園、2023年4月に開設! 都府県・市(町) 1次受験者 1次合格者 辞退者 最終合格者 奈良県香芝市 13 12 7 4 奈良県大和高田市 7 7 3 3 奈良県橿原市 6 4 - 2 奈良県生駒市 4 4 1 1 奈良県大和郡山市 11 11 - 4 奈良県天理市 5 5 2 3 奈良県葛城市 2 2 0 2 奈良県宇陀市 1 1 - 1 奈良県河合町 1 1 - 1 奈良県明日香村 1 1 - 1 大阪府大阪市 6 4 - 4 大阪府吹田市 11 9 3 5 大阪府豊中市 7 7 - 3 大阪府松原市 4 4 1 3 大阪府藤井寺市 3 3 - 3 大阪府八尾市 3 3 - 3 大阪府柏原市 3 2 - 2 大阪府堺市 2 2 - 1 大阪府和泉市 1 1 - 1 京都府京都市 1 1 - 1 兵庫県神戸市 3 3 - 1 三重県伊賀市 2 2 - 2 徳島県鳴門市 1 1 - 1 注1. 過年度卒業生を含みません(すべて2022年3月卒業見込者)。 注2. 2022年1月21日現在の判明者数です。今後変動する場合があります。 注3. 一部試験での1次試験免除者を含みます。 →公立学校教員採用試験(1次試験)速報〜2022年3月卒業予定者 →小学校教諭71.2%、公立幼・保94.6%、養護教諭36.4%が現役合格!~2021年3月卒業生
2022.01.17
2/5(土)に「広陵町受動喫煙防止条例施行記念講演会」を開催します。
広陵町受動喫煙防止条例施行記念講演会は、COVID-19感染拡大状況を鑑み、会場開催からZoomウェビナー開催に変更します。 参加申し込み者には、資料送付時にZoomウェビナー参加方法をお知らせします。 広陵町では、2018年に改正された健康増進法に基づく受動喫煙防止条例「広陵町たまらん煙(受動喫煙)から健康を守る思いやり条例」を2021年3月に制定、10月1日より施行されました。 今回この条例施行を記念して、受動喫煙防止に必要な知識を広く住民の方に知っていただくための講演会を畿央大学にて開催します。この講演会は、主催者の研究活動の一環として実施しますので、ご参加の方にはアンケートの回答をお願いします(回答は自由)。 なお、COVID-19感染動向によっては、Zoomウェビナー開催となる場合があります。 詳細はチラシPDFをご覧ください(画像クリックでもPDFが開きます)。 期 日 令和4年2月5日(土) 14:00~16:00 会 場 畿央大学 冬木記念ホール 会場開催からZoomウェビナー開催へ変更します。 対 象 広陵町住民・畿央大学学生および教職員(その他参加希望者) 定員200名(会場実施の場合) 主 催 畿央大学健康科学部看護医療学科教授 松本泉美 (日本公衆衛生学会 たばこ対策委員会委員) 共 催 広陵町 後 援 広陵町商工会 プログラム 14:00 開会挨拶 広陵町長 山村 吉由 14:10 広陵町受動喫煙防止条例の概要 広陵町 福祉部 けんこう推進課課長 芝 宏美 14:30 研究参加のお願いと説明 畿央大学健康科学部看護医療学科 松本 泉美 14:40 特別講演 「改正健康増進法」と受動喫煙防止条例・受動喫煙防止に必要なたばこの知識と行動 講師 産業医科大学産業生態科学研究所 健康開発科学研究室 教授 大和 浩 15:40 質疑応答 アンケート記入依頼 畿央大学健康科学部看護医療学科 松本 泉美 15:55 閉会挨拶 広陵町 福祉部 けんこう推進課課長 芝 宏美 申込方法 1.講演会チラシの申し込み用紙を印刷して下記にFAX送信してください。 *番号を間違えないようにご注意ください。 ①広陵町けんこう推進課 FAX:0745-54-5324 ②畿央大学健康科学部看護医療学科松本 FAX:0745-54-1600 どちらかに申し込み用紙に記入したものを持参されてもけっこうです。 チラシのQRコードは広陵町HPにリンクします。 2.下記申し込みフォーム(畿央大学用QRコード)を読み取りフォームに入力送信してください。 *重複申し込みは避けてください。 問合せ先 畿央大学健康科学部看護医療学科 松本泉美 Tel:0745-54-1601 E-mail:i.matsumoto@kio.ac.jp