2023.06.22
【20周年記念】人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」
建築家のルイス・カーンは、学校について次のような言葉を残している。
「1本の樹の下で語り始めた人の、話を聞きに人が集まる―それが学校の起源である」
そこには建築はなく、話し手と聞き手が集う場所、空間があるのみである。しかし、1本の樹は人々の活動を促し、そしてその活動を包み込むような空間を確実につくりだしている。対話や教育は、そんな素朴であるが快い場所から始まる。
今回のデザインコンペでは、開学20周年を迎えた畿央大学において、あらためて学びの空間を考えてほしい。普段の学生生活においてあたりまえの様に享受しているキャンパス空間を見つめ直し、そこに潜む問題や可能性をまずは発見する。そしてそこから、様々な活動やコミュニケーション、対話、教育、安らぎを生み出すような、新たな学びの空間を創出してほしい。
さらにそうした空間を、学生自らの手でつくることを前提に提案してほしい。与えられた空間ではなく、自ら必要な空間を考え、自らその空間をつくり出す、これを実践してほしい。セルフビルドの利点を活かすならば、維持管理や改造を将来の学生たちが自ら行うことを視野に入れることも可能であろう。これにより、大学空間はより学生のための場所として、すなわち「みんなの学び舎」として持続し成長していくだろう。
畿央大学の次の時代を見据え、大学での学びを豊かにするような学び舎を提案してほしい。
素朴であるが革新的なアイデアを期待している。
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