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2019.07.05

「新しい学習指導要領を語り合う会@奈良」を開催しました~畿央大学現代教育研究所

さる2019年6月23日(日)畿央大学において、畿央大学現代教育研究所と奈良県小・中学校図画工作・美術教育研究会の共催により「新しい学習指導要領を語り合う会@奈良」を開催致しました。指導講師には国立教育政策研究所より岡田京子教育課程調査官をお招きしました。 2018年11月15日(木)・16日(金)に奈良県は造形表現図画工作美術教育研究全国大会を行いました。数年に渡る長い準備時間をかけて工夫を凝らした授業及び研究発表に全国からお集まり下さった多くの参会者の皆様からご意見ご示唆をいただき、大会を成功裏に終えることができました。全国大会を終えて約半年、研究と交流の成果を一層伸長すべく本会の開催となりました。 今回の企画と実行は畿央大学現代教育研究所の所長の西尾が行いました。西尾は学外では全国大会の主催団体である日本教育美術連盟の事務局長として奈良大会の準備に関わらせて頂いたご縁で、今回の役割を担うこととなりました。また、近隣の自治体の関係の方々にも声をかけさせて頂き、神戸市、和歌山市、大阪府からも参加いただきました。参加の皆様には各地域間で交流できるように座席指定の4人グループで活動していただくこととしました。   【開会の挨拶、基調提案】(13:00〜13:20) 西尾からの開会の挨拶の後、本会の基調提案を行いました。提案の趣旨は以下の通りです。   ・改訂学習指導要領では指導事項の示し方が変わり、育成を目指す資質・能力が今まで以上に鮮明になった。 ・図画工作科の授業において、児童が資質・能力を働かせていること、児童に資質・能力が育っていることを見取ることが必要となる。 ・本研究会では「造形遊びをする活動」を通して、児童が働かせる資質・能力を捉えることを実践的に理解するとともに、資質・能力を育成する授業は何か変わらないで何が変わるのかを検討し、語り合いたい。   【ワークショップ「資質・能力の育成と図工・美術の未来」】 「教材研究」(13時20分〜14時30分) 本会の中心となるテーマ「資質・能力の育成と図工・美術の未来」で取り組むワークショップはまず、図画工作科の表現の内容の1つである「造形遊びをする活動」の教材研究で始まりました。その内容は以下のとおりです。 「光と光を活用できる材料を基にした造形遊び」 ねらいは「造形遊びをする活動の教材研究を通して、『児童のどんな活動の姿や発言から、どのような資質・能力を伺うことができるか』を探り、明らかにする」です。     対象:5学年及び6学年。 材料・用具:3連LEDライト、LED懐中電灯、OHPなどの光源。鏡、アルミホイル等の光を反射する材料。色セロハン、ザル、水槽等、影をつくったり光に色を付けたりできる材料。その他ハサミやのりなどの基本的な用具。 場所:明るい状態と暗い状況を切り替えることができる教室。 窓に黒色のプラスティック段ボール板をはめ込み、暗室化した教室。暗室のない学校の普通教室を暗室化するために考案した方法を流用している。 資料:学習指導要領5学年及び6学年「造形あそびをする」に関連する指導事項。    『各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨』   主となる材料や用具は美術実習室の前後に設定した材料コーナーに置きましたが、水槽や傘などのやや特殊な用具は初めに紹介せず、その存在に気付いて「先生、これ使っていい?」を期待して教室内の目立たない場所に置きました。 参加した先生方は4人一組のグループになって、準備した材料や場所の特徴を十分に活かした活動を展開されました。             時間が来てもなかなか活動を終えようとしない先生方が多く、教材研究というよりは、ご自身が子供のようになり、活動に没頭されていた様子が伺えました。   【研究協議】(14時30分〜15時10分)  ここでの課題は2つです。 1つ目は、教材研究で捉えた「資質・能力が働いている児童の姿や言葉」を絵や文字で付箋に書き出すこと。内容のまとまりや表現の展開に沿った流れを見出しておられる様子でした。 2つ目は、学習指導要領が資質・能力で内容を示すように改訂されたことで、図画工作科が今までと変わらず大切にしていくことと今までとは変わっていかなくてはいけないことをポスターにまとめることです。     皆さん、活発に話し合われ、それぞれのグループでそれぞれの様式のポスターが出来上がりました。次はポスターセッション形式での相互発表です。   【ポスターセッション形式での相互発表】(15時10時~16時00分)  グループで制作したポスターを教室前のホワイトボードと後ろの掲示板に張り出し、グループごとに要点発表を行ないました。 そこで発表された内容からいくつかを紹介します。短い時間で書かれた文章ですので若干生々しさが残っていますが整え切らずに紹介をします。   ○教材研究で捉えることが出来た資質・能力 ・今までの造形の経験や他教科での学びを総合的に活用する。 ・「造形的な活動(どんなことができそうか)を思い付く」「どんな方法法で活動するか考える」「手応えを感じ取る」 ・試しながら、思いつき、また試しながら、当たり前の使い方を壊して自分なりの使い方をつくりだす。 ・友人や他のグループの活動の良さを感じ取り、認め合い、新たな意欲に繋げる。 ・「鏡を万華鏡のように使ってみよう」→「まわったらいいね」と発展する思考。 ・はっきりした「したいこと」に向かう思考力・判断力と「試しながらつくり続ける」思考力・判断力。 ・「よりよくしよう」「あきらめない」という粘り強い態度。 ・友人の活動のよさや美しさを感じとり、自らの活動への考え方を広げたり、深めたりする。 ・「楽しい」を追求する過程で追究対象が「美しい」に変容する。   ◯図画工作科が変わらず大切にすること。 ・発想、構想する能力、技能、鑑賞する能力が試す行為を介して働きあう。 ・つくりだす喜び、鑑賞する力、活動に感じたことを自分の活動に活かす力、協同する力。 ・子供が働かせる資質・能力、子どもの行為や活動の過程。 ・題材を構成する「出会い」「選択」、活動を支える「話し合い」「協力」「他者、他の表現との出会い」 ・「どんなことができるかな」「どんな使い方をしようか」「やってみてうまくいかなければ違う方法を試そう」等の自分なりの思いを持つ子供の姿。   ◯図画工作科が変えていくこと。 ・表したいことを子供が見付け、子供が働かせている資質・能力を教師が適切に見取るようになる。 ・子供の思考に合わせた授業と子供の思いを受け止め発展させることができるように支援する。 ・学習のめあてを子供の姿、造形的な課題で示す。 ・子供の作品に目を向けることから、活動に没頭する姿に寄り添うことへ。 ・子供に向ける教師の見取りと勝ち付けたり認めたりする指導の手立て。 ・資質・能力がスパイラルに発展する授業づくり。     【岡田 京子 氏によるご講演】(16時00分~16時30分)     毎回と同じく会の最後には国立教育政策研究所 教育課程調査官 岡田京子 氏による会へのご助言と現在の移行の状況をお話くださいました。特に、目標の設定及び評価の観点と規準の関連のお話は参加者の先生方の関心が高い最新情報でした。そうした中でも印象深かったのは、この会に参加した先生方がこの経験を各地域、各学校に持ち帰り、ここにおられなかった先生方と共有することが大切なのだと仰ったことでした。 司会から、その言葉を実行することを参加の先生方と確かめ合って会を終了しました。   ※「新しい学習指導要領を語り合う会」とは。 新しい図画工作科の学習指導要領の周知を目的とし、小林貴史氏(東京造形大学教授)、西村德行氏(東京学芸大学准教授)、山田芳明氏(鳴門教育大学教授)が発起人となり、ご縁のあった各地で図画工作科の指導に当たっておられる先生方、関係する研究機関の研究者が同じ立場で改訂の趣旨や内容を学び合い、近い将来の教科像や授業像を語り合う会です。 どの会にも講師として国立教育政策研究所より岡田京子教育課程調査官をお招きし、ご指導やその時々の新しい情報の提供などを行って下さいました。 以下は、過去の開催記録です。   第1回 東京学芸大学附属竹早小学校 日時:2017年8月19日(土)13:00~16:00 内容:『新学習指導要領とこれからの図画工作科』 第2回 大阪教育大学附属平野小学校 日時:2017年12月23日(土)14:00~17:00 内容:『10年後の図画工作科を思って』 第3回 福井大学 日時:2018年1月28日(土)13:00~17:00 内容:『新学習指導要領を学びの地図に』 第4回 群馬県生涯学習センター 日時:2018年2月24日(土)14:00~17:00 内容:『これからの美術教育を語り合う会 新しい学習指導要領の告示を契機に』 第5回 千葉大学教育学部附属小学校 日時:2018年3月4日(日)13:30~16:00 内容「現代の教育課題と新指導要領を意識した実践」 第6回 鳴門教育大学附属小学校 日時:2018年5月12日(土)13:00〜17:00 内容:「地域の図画工作教育のためにできること,やりたいこと,やらねばならないこと」 第7回 横浜国立大学 日時:2018年6月24日(日)14:00~17:00 内容:図画工作科を「内から・外から」見るとは 第8回 大分 iichico総合文化センター 県民ギャラリー 日時:2018年8月3日(金)14:00~16:30  内容:『新学習指導要領とこれからの図画工作科』 第9回 関西国際大学 日時:2018年8月8日(水)13:00~17:00 内容:「最近図画工作科について思うこと」 第10回 北海道教育大学 日時:2018年10月5日(金)第一部13:15~ 第二部17:00~ 内容:第一部 授業公開及び研究協議(附属札幌小学校図工室) 第二部 講演会 演題:「新しい学習指導要領(図画工作)と授業改善」 第11回 福岡教育大学附属小倉小学校 日時:2018年12月9日(日)14:00~17:00 内容:学習会テーマ『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』 第12回 鹿児島大学 日時:2018年12月23日(日)14:00~17:00 内容:『新学習指導要領を踏まえた今後の鹿児島県の図画工作科について』 第13回 佐賀大学教育学部附属小学校 日時:2019年3月9日(土)10:30~14:30 内容:『新学習指導要領と,これからの図画工作科について』 第14回 奈良、畿央大学 日時:2019年6月23日(日)13:00~16:30 内容:『資質・能力の育成と図工・美術の未来』

2019.07.05

学生広報スタッフblog vol.245~手話サークルが小学生に手話を教えました!

初めまして!Smile Blogからこんにちは!手話サークルです! 令和元年6月29日(土)に奈良県の広陵中央公民館で小学5年生に対して手話を教えに行きました!奈良県で平成29年度に施行された「手話言語条例」、広陵町で平成31年度に制定された「ともにはぐくむ手話言語条例」から、小学生にも手話というものがどういうものなのかを実際に体験してもらえる時間を過ごしました。   初めに「手話ってどういうときに使うのだろう」「音が聞こえないってどういうことだろう」ということを一緒に考え、学びました。実際に観てもらって音が聞こえない世界を体験してもらいました。   次に手話表現を教えました。挨拶や指文字をみんなで手を使って勉強しました。また自己紹介や相手の名前を聞く練習も行い、グループで相手の名前を聞きあったり、自分の名前を手話で伝えることもしました。   ▼「おはよう」の手話を練習中   指文字に慣れてきたら今度は指文字ゲーム!私たちが何の言葉を手話で表しているのかを当てるゲームをしました。2文字、3文字、4文字と数が増えていくにもかかわらず、みんなすぐに分かって元気に手を挙げていました。   ▼指文字を必死に確認して手を挙げていました。   最後は歌に合わせて手話をしました。曲はFoorinさんの「パプリカ」という曲です。「知ってる人!」って聞くと全員が手を挙げて驚きました!知ってる曲だからこそみんなより一層楽しみながら手話を使って歌っていました。   ▼みんな興味津々!私の後に続いて練習してくれました。   さすがは小学生、みんな元気で大学生はへとへとでした(笑)でも元気いっぱいの小学生に囲まれて手話を教えることができたのでとっても楽しかったです! 今回、手話を教えた小学5年生は7月に福井県の美浜町に行くそうです。毎年交流があり一緒に釣りやバーベキューなどをするそうですが今年はさらに美浜町の小学生に手話を教えるそうです。今回学んだことを活かして手話を教えてもらえたらいいなと思います。パプリカも手話をしながら歌ってきてほしいな~ 楽しんでいってらっしゃい!     現代教育学科3回生 播間あかね

2019.07.05

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 事前校内プログラムレポ―トVol.1

看護医療学科 海外インターンシップ研修 ~事前校内プログラム オーストラリアの文化・医療の発表会~   看護医療学科では海外インターンシップが、2019年8月24日(土)から8月31日(土)、オーストラリアで行われます。海外インターンシップの目的はオーストラリアの文化・風習に触れ、その中で築かれた保健・医療・福祉制度に関する事情や課題を知ることで日本の制度や保障との比較をすることです。また、グローバル化に対応できる看護職者として、世界共通語である英語力の向上やコミュニケーションスキルを身に付けることも目的の一つです。 研修訪問先は、オーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで、今年は2回生8名がこの研修に参加します。   事前校内プログラムとして、参加する学生が研修先の「歴史や文化・風習」・「保健・医療福祉制度」・「高齢者や家族支援」・「幼少期からの世代間交流」「日本の医療制度・保障の比較」についてそれぞれ調べ、語学力UPの為、英語でプレゼンに挑戦しました。   ▼英語でプレゼンに挑戦!   ▼遅い時間の授業ですが、みんな頑張っています。   ▼いくつかの小グループに分かれてプレゼンしました。   たくさんの質問が出たので、次回の事前プログラムまでにはブラッシュアップし、再度プレゼンテーションを行います。次回はもっと上手に英語で話せる学生が増えるはずです。頑張りましょう! 最後に、この研修に参加している学生の意気込みを以下に紹介します。   「私たち2回生8人は、本日3週間ぶりに海外インターンシップ研修で集まりました。各々でオーストラリアの医療や歴史についてのパワーポイントを制作し、発表を行いました。初めての発表でとても緊張しましたが、アットホームな雰囲気でみんな質問や、意見が出ていました!実際にオーストラリアに行くまで、あと2ヶ月を切りました。テストや課題など大変な中、忙しくて実感があまりありませんが、みんなで楽しく準備をしています!」                    看護医療学科2回生 中田萌・森屋奈菜実                        看護医療学科講師 對中百合   ●過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから

2019.07.04

脳卒中患者における自己と他者の運動観察による影響の違いを明らかに~健康科学研究科

脳卒中後のリハビリテーションとして、他者の運動を観察する「運動観察療法」があります。近年では、他者の運動を観察するだけではなく、自分の運動を観察する効果が報告されています。自己の身体表象に関わるのは右前頭・頭頂ネットワークであり、自己の運動観察では右前頭・頭頂領域が活動することが報告されています(Fuchigami and Morioka 2015)。このように、自己観察と他者観察で活動する脳領域が異なるため、大脳皮質の左右どちらが損傷したのかによって、運動観察の効果に違いが生じる可能性が考えられますが、それは明らかになっていませんでした。畿央大学大学院 渕上健氏(博士後期課程)と森岡周教授は、右半球損傷者では自己の運動観察に比べ、他者の運動観察の方が鮮明なイメージを惹起させ、パフォーマンスが改善しやすいことを明らかにしました。この知見は、脳卒中者に運動観察療法を実施する場合、損傷側によって自己を観察させるのか、他者を観察させるのかを検討する重要性を示唆しています。 この研究成果は、Stroke Research and Treatment誌(Differences between the influence of observing one’s own movements and those of others in patients with stroke)に掲載されています。 本研究のポイント ■ 脳卒中者を右半球損傷者と左半球損傷者に分け、自己の運動観察と他者の運動観察のどちらがパフォーマンスに影響する  のかを検証した。 ■ 右半球損傷者では、自己に比べ他者の運動観察の方が鮮明なイメージを惹起させ、パフォーマンスへの影響が強かった。 研究概要 34人の脳卒中片麻痺者が実験に参加しました。課題は脳卒中者でも安全かつ容易に実施することができるという理由で、座ったままでの非麻痺側下肢によるステップ運動としました。運動観察は運動イメージや運動実行に影響することからパフォーマンステストにはステップ運動のイメージ時間と実行時間を用いました。実験は、運動観察の前にステップのイメージ時間と実行時間を計測し、運動観察を行い、再びステップのイメージ時間と実行時間を計測するという手順で行いました(図1)。     図1:実験の流れ 自己の運動観察では、実行時間を計測中に撮影した自分の映像を0。5倍速で再生して観察し、他者の運動観察では、自分と同じ運動実行時間の他者の映像を0。5倍速で再生して観察しました。運動観察中は、身体は動かさずに映像と同じようにステップすることをイメージするよう指示し、その時のイメージの鮮明度をthe Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaire (KVIQ)の段階付で評価しました。データの解析について、イメージ時間と運動実行時間は観察後の時間から観察前の時間の差分を算出しました。差分が大きい方が観察の影響を強く受けたということになります。KVIQは 視覚イメージ項目と筋感覚イメージ項目に分けました。各評価項目について、損傷半球(右半球損傷vs左半球損傷)と観察条件(自己vs他者)について比較しました。   図2:結果 その結果、右半球損傷者において、他者の運動観察は自己に比べKVIQの筋感覚イメージ得点が高く(図2d)、イメージ時間と実行時間の差分が大きいことが明らかになりました(図2a、 b)。左半球損傷者において、自己の運動観察は他者に比べイメージ時間の差分が大きいことがわかりました(図2a)。損傷半球間での比較では、他者の運動観察において右半球損傷者が左半球損傷者に比べイメージ時間の差分が大きいことを認めました(図2a)。このように損傷半球によって自己と他者の運動観察による影響に違いがあることが示されました。 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究成果は、脳卒中者に対して運動観察療法を実施する場合、脳の損傷側によって自己の運動観察と他者の運動観察のどちらを用いるべきか検討する必要性と、右半球損傷者では他者の運動観察の方が効果的である可能性を示唆しています。しかし、本研究は非麻痺側下肢のパフォーマンスを用いて即時効果のみを調査しているため、麻痺側下肢のパフォーマンスで検証する必要があります。また、運動観察療法の効果的な方法を見つけるためにも、この結果のメカニズムについて検討していくことが必要で、今後検証していく予定です。 論文情報 Fuchigami T,Morioka S. Differences between the influence of observing one’s own movements and those of others in patients with stroke. Stroke Res Treat 2019 問い合せ先 畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程 渕上 健(フチガミ タケシ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: fuchigaminet@yahoo.co.jp   畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 教授/センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

2019.07.03

畿央大学に滞在中のタイ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター

畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは7月3日(水)から約1か月、タイのチュラロンコ-ン大学から研究者を受け入れています。     Ph.D. Anchalee Foongchomcheay Assistant Professor, Physiotherapist Department of Physical Therapy Faculty of Allied Health Scicences Chulalongkorn University   アンチャリーさん(以下アンさん)に、今回の滞在にいたった経緯や訪問目的をくわしく伺いました。   Q.1 アンさんと畿央大学は何がきっかけでつながったのでしょうか? APTSA(アジア理学療法学生連盟)で畿央大学の松本先生が学生を連れてチュラロンコーン大学に来られたのが最初のきっかけです。そのご縁で後日、松本先生には私たちの学生に誤嚥にナラん!体操のレクチャーをお願いしました。 その後、国際的な研究交流を推進していく中で、森岡周教授の論文を読んでニューロリハビリテーション研究センターのことを知り去年訪問したのですが、2時間ほどしか見学できませんでした。ニューロリハビリテーションをチュラロンコーン大学で推進する足掛かりにするために、今回は大学の補助を受けて1か月滞在させていただくことにになりました。   ▼理学療法学科松本大輔准教授とアンさん   Q.2 勤務先の「チュラロンコーン大学」はどんなところですか? チュラロンコーン大学は100年以上の歴史がある国立大学で、国内で最も古く、最も大きな総合大学です。大学名は王の名前にちなんでいますが、その王はイギリスやポルトガルをはじめとする多くの国を歴訪して見識を広め、大学の設立や郵便システムの構築、電車などの交通インフラ整備など多方面で貢献されました。科学的なエビデンスや研究に基づいた知識を備えた人材を育成し、優秀な卒業生を輩出することで国を豊かにしていく、という考え方は今でも根付いています。 ※ちなみに同大学は世界大学ランキングで7年連続1位(タイ国内)に輝いており、「タイの東大」とも呼ばれています。   Q.3 アンさんはチュラロンコーン大学で日頃どのように働かれているのでしょうか? 私は理学療法士や作業療法士、放射線技師などを養成するAllied Health Sciences(本学でいう健康科学部)という学部の、理学療法学科に所属しています。大きく分けて私は「学生のため」「患者さんのため」「社会のため」に働いています。理学療法学科の学年定員は60名。教員一人が担当できる学生の上限が7名と決まっており、少人数教育を行っています。医学部には附属病院もあるのですが、それとは別に学科に小さなクリニックが併設されていて、週12時間はそこで勤務し、臨床で患者さんと向き合っています。その他、地域での活動や論文執筆なども社会活動として業務の一部としてカウントされます。国際化を進めることも大きな方針になっていて、今回の滞在は大学から補助を受けて実現しています。   Q.4 タイ国内の環境や理学療法士の役割はいかがですか? 日本ほどの「超」高齢社会ではありませんが、日本の10年遅れくらいのペースでタイは高齢者社会に突入していきます。少子化も進んでいて、日本と同じような社会環境にあると言えます。以前研修で日本には160,000人の理学療法士がいると聞きましたが、タイには6,000人ほどしかいません。単純に人口で割ると日本は国民280人に1人の理学療法士がいるのに対し、タイでは30,000人に1人という状況です。医療費削減ともあわせて病気の予防や健康増進といった分野でも理学療法士の力が必要になってきます。訪問リハに行っても浴室やトイレに手すりがない住宅も少なくなく、建築やユニバーサルデザインの知識を培ったり、多職種と連携しながらリハビリテーションやQOLの向上をめざしていく必要があります。理学療法士の専門知識はもちろん、お互いの仕事の内容や役割を知り、チーム医療を実践していく必要性を教えています。   Q.5 今回畿央大学に滞在する目的や体験したいことを教えてください。 リハビリを通して患者さんの症状が改善していくときに、「いったい脳で何が起こっているんだろう?」と疑問を持つようになり、ニューロリハビリテーションにも興味を持つようになりました。患者さんのQOLを改善していく上では、ニューロリハビリテーションの視点は重要な要素になると感じています。ニューロリハビリテーション研究センターにあるような研究設備は、残念ながらチュラロンコーン大学にはありません。1か月の滞在では研究を具体的に進めるには時間が足らないので、センターにどんな研究機材が揃っていて、どんな実験が可能で、何が計測できるのかをしっかり把握すること、それによって私たちの研究とどうリンクできるのかを考えることが今回の最大の目的です。   Q.6 今後の研究に関する展望を教えてください。 帰国後にはニューロリハビリテーション研究センターの施設や設備で出来ることをベースに、具体的な研究計画を練って提案することが今回の訪問の具体的な成果になっていきます。願わくば、研究協力のような形で畿央大学とコラボした研究ができないか、森岡センター長の力をお借りして模索していきたいと考えています。   ▼左からアンさん、森岡センター長、トルコから短期留学中のブルジュさん   アンさんが目的を達成できるよう、畿央大学もしっかりサポートしていきたいと思います。 日本での生活が馴染んできた頃に、奈良での生活について改めてインタビューをお届けする予定です。   【関連記事】 畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター トルコ人研究者に日本や理学療法のあれこれを聞いてみた!~Burcu Dilekさんロングインタビュー 

2019.07.03

第14回日本訪問リハビリテーション協会学術大会で大学院生が最優秀賞に!~健康科学研究科

2019年6月29日(土)・30日(日)に開催された第14回日本訪問リハビリテーション協会学術大会で、本学健康科学研究科博士後期課程に在籍する尾川達也さん(西大和リハビリテーション病院理学療法士)が昨年度発表した演題に対して最優秀賞を受賞されました。おめでとうございます!   演題「訪問リハビリテーション利用者における社会参加の実態-屋外歩行の自立可否による特徴の比較-」     ご本人の学会参加レポートは、ニューロリハビリテーション研究センターHPでご覧になれます。   【関連リンク】 ニューロリハビリテーション研究センター教員・大学院生一覧

2019.07.02

「病院インターンシップ実習発表会」学生レポート!~看護医療学科

こんにちは!2019年6月28日(金)に病院インターンシップ実習発表会があり、これですべての実習が終わりました~!みんなお疲れさま!!   1回生夏の「チーム医療ふれあい実習」から始まり、1回生後期の「基礎看護学実習」、3回生後期に半年にわたる各領域実習、そして4回生になって「離島・へき地医療体験実習」と「病院インターンシップ」…やっとここまでたどり着くことができました。実習中はしんどいこと、つらいこともあったり朝起きる時間がものすごく早いなど大変でしたが、実習メンバーや仲のいい友達、実習担当の先生、家族などたくさんの人に支えていただきながら、乗り越えることができたと思います。長かった実習が、今思い返せばいい思い出もあり、あっという間だったと思います。   さて、今回の病院インターンシップでは、統合分野ということもあり、   実際の現場で看護師はどのように優先順位を決め、時間管理を行っているのだろう? 病棟内での連携はどのように取っているのだろう? チーム医療での看護師の役割は?   というような目標を個々やメンバー間で決めて実習に臨んできました。2週間の実習が終わり、それぞれの病院での学びを共有するために、発表会が開かれました。発表会にはお忙しいところ、多くの先生方が授業の合間を縫って来てくださいました。ありがとうございました!     発表したいことが多く、限られた時間の中で、各病院で学んだことをすべて伝えることは難しいと思うほど、多くのことを学ぶことができた実習でした。   今までの実習では考える機会の少なかった「複数の患者さんを受け持った際の看護師がどのように優先順位を立て、時間管理をおこなっているのか」について、実際のメンバー看護師のシャドーイングや実際に2人や3人の患者を受け持たせていただくことで、考え学ぶことができました。 また、チームで働く看護師のシャドーイングを通して、チームにおける看護師の立場や役割について学ぶことができたと思います。     学びもたくさんありましたが、課題を見出すことができた実習でもありました。 次に白衣を着るのは、それぞれが看護師として就職する病院の白衣。正直、まだそんな実感もありません…(笑)     実習を受けてくださった病院、指導してくださった先生方、支えてくれた家族や友人に感謝の気持ちを忘れず、今までの実習での学びを大切にして、期待に応えられるように頑張りましょう!     国家試験の全員合格をめざして、頑張っていきます! みなさん、本当にお疲れさまでした!!   看護医療学科4回生 湊本みのり   【関連記事】 市立東大阪医療センターの合同災害訓練に、学生が患者役として参加!~看護医療学科 ホスピス見学実習での学びを共有!~看護医療学科「終末期ケア論」

2019.06.28

同窓会レポート~健康栄養学科8期生

畿桜会(畿央大学・畿央大学短期大学部・桜井女子短期大学同窓会)では、卒業後の同窓生のつながりを活性化することを目的に、一定数以上集まる同窓会の開催を補助しています。   ▶同窓会開催にかかわる補助について(大学ホームページ)   今回は、健康栄養学科8期生の同窓会レポートをお届けします!     『みなさんと出会ったのは10年前です』という、元学科長の北田先生からのお言葉から始まった栄養学科8期生の同窓会。 私たちが畿央大学に入学した時から数えると、間もなく10年の年月を迎えるということに驚きましたが、良くも悪くもみんな変わらず、学生時代のように笑い合い、お互い仕事やプライベートなどの近況報告もしました。 元学科長の北田先生、担任の岡崎先生・柴田先生も参加してくださり、全員で16名での同窓会開催となりました。卒業以来はじめての再会となった友達もいましたが、そんなことを感じないくらい和気あいあいとした雰囲気で、思い出話にも花が咲き、楽しい時間を過ごしました。     私たちの年代は、結婚をしたり子供ができたり、家を買ったり、また社会人6年目で仕事での責任も大きくなってきています。それぞれに大きい変化がある年代です。集まることもなかなか難しくなってきますが、節目の年だけでも集まることができるように、これからも畿央大学で出来た繋がりを大事にしていきたいと思います。   健康栄養学科8期生 辻本(島田)実佳

2019.06.27

日本老年看護学会第24回学術集会で教員が研究成果を発表!~看護医療学科

2019年6月6日(木)~8日(土)まで日本老年看護学会第24回学術集会(開催:仙台国際センター)に参加しました。 今年度は、日本老年医学会や日本ケアマネジメント学会、日本歯科学会などとの同時開催であり、相互乗り入れ可能で視野を広げた討論ができるように企画運営されていました。日本老年看護学会への参加は1,964名、合同開催された8学会の中で最も多い参加者となり、高齢社会の進行とともに看護の役割への関心が益々高まっていることがうかがえました。会場は仙台国際センターをメインに、市内5か所にわかれ、多くの講演やシンポジウムが、繰り広げられました。看護以外の学会に参加する機会があり、たいへん有意義な時間になりました。その一部をご紹介いたします。     会長講演では「対話・協働・調和の視点で考える老年看護学の未来」日本老年看護学会の大塚眞理子理事長が講演されました。大塚先生は以前に、老々介護のご夫妻への訪問看護に行き詰まり、悩んだ際に「聞く」「聴く」「訊く」ことによってご夫婦への理解が深まり、看護の方向性が見えてきたというご経験があって、いかに「対話」が大切であるかということを実感されたそうです。そして、「対話」によって老年者と応答し、目標を共有して一緒に行う「協働」と、多様な状況のバランスをとりながらチャレンジし、振り返り、またチャレンジして不確かなことを確実にしていくという「調和」を大切にされてきたとのことでした。 老年者・家族と看護者との対話・協働、また、他の専門職や多職種、地域の人々と看護者の対話・協働からそれぞれに調和がうまれること、老年看護の目標である「老年者の豊かな生の創出」のためには「支えあいのある調和的な環境づくり」が必要であるということを再認識しました。   6月7日(金) には老年精神医学会、 “希望と尊厳をもって生きる”のシンポジウムに参加しました。このシンポジウムでは、認知症の当事者の方々がシンポジストとして、自身の体験を含めて援助と被援助の枠組みをこえて、新しい関係性を発信する企画となっていました。とりわけ、認知症の当事者による“ぴあサポート”、つまり同じ経験を持つ仲間同士のサポートの報告が印象的でした。認知症と診断され落ち込んでいる方を勇気づけることは、思いのほか簡単なものではありません。自身の体験をもとに共感的に関われる当事者の強みを生かしての先進的な取り組みが紹介されました。進行を務められた丹野智文さんは、38歳で若年性認知症と診断されましたが、現在はネッツトヨタの広報部として全国各地から海外においても認知症の啓発活動に携わっています。丹野さんは当事者の気持ちを置き去りにして物事を決めないでほしいことやできることまで奪わないでほしいことを強調されていて、自分たちのケアのあり方を振り返る機会になりました。 丹野さんには、今年度10月に畿央大学においてもご講演いただく予定です。     6月7日(金)、本学看護医療学科の山崎教授は、教育講演で座長を務めました。2011年3月11日に発生した東日本大震災における、宮城大学老年看護学領域の「仮設住宅で暮らす高齢者の健康と生活を支えてきた地域支援の取り組み」について、新潟県立看護大学の小野幸子教授から学生とともに復興支援に取り組んだ具体的で示唆に富んだご講演を聴くことができました。自らも被災しながら支援されていた皆々様のご努力に心を打たれました。また、小野先生らとともに当時、宮城県女川仮設住宅や仮設グループホームでの復興支援に携わってこられた山崎教授は、復興は物理的な問題ではなく、被災者の心には今もまだ孤独や寂しさとの葛藤のなかで生活していることを忘れてはならないと講演をまとめられていました。この学術集会の大会長である大塚眞理子先生が、ご挨拶でようやく学会を担当できるようになったとおっしゃった深い意味を改めて実感しました。   また、島岡助手も、これまで継続して取り組んできた“へき地での認知症カフェ”の実践について示説発表をしました。認知症カフェの参加者が認知症を受け止め前向きな言動や日常生活の中に行動を取り入れるなど、変容が見られている事、またへき地での活動を継続することが今後の課題であるなどの発表をされていました。会場からは、認知症カフェの広報活動についてどのように行ったのかの質問があり、地域特有のご近所付き合いによる誘い合わせや回覧板などが有効だったとの話をし、座長からは、地域を活性化させる貴重な実践だとのコメントがありました。     6月8日(土)、山崎教授が「グループホームの終末期ケアにおける看護職のための教育内容の検討」について成果報告を致しました。この研究は、約12年において取り組んできた認知症高齢者グループホームの終末期ケアにおける教育介入の内容を検討することを目的とした研究です。介護職と看護職の連携促進のための①教育プログラムおよび②教育効果の測定するために終末期ケアの質指標を作成し、Action Researchとして介入した実践研究の報告でした。研修プログラムの内容や介入方法についての質疑応答がありました。                          看護医療学科助手 杉本多加子   【関連記事】 第1回国際交流企画 韓国・大邱市からの訪問団を迎えました~看護実践研究センター 2019年度 奈良県認知症ケア専門士会総会&第13回研修会を開催しました!~看護医療学科 2019年度第1回「Kio オレンヂ喫茶(カフェ)in 津越」を開催!~看護医療学科 2019年度第1回「Kio オレンヂ喫茶(カフェ)in 御所」を開催!~看護医療学科

2019.06.24

8/14(水)「教職員のための夏の公開講座」を開催します。

校内研修では経験できないような「教育課題」について、大学の教員による講義を開催し、教職員の方々に日々の教育実践に役立つ研修の機会を提供します。参加を希望される先生方におかれましては、実施要項をご確認の上、お申し込みください。   公開講座テーマ 子供たちの成長と適応を支えるポジティブ行動支援 「やってほしいことを、やってくれない」、「やめてほしいことを、やめてくれない」。子どもに関わる中でそのような問題に直面することはありませんか?行動の成り立ちを理解し、適切に対応するための方法は、実はかなりの部分科学的に明らかにされてきています。本講座は、罰に頼ることのない肯定的で積極的な「ポジティブ行動支援」に関する「目からウロコ」の内容が多く含まれています。 日時  令和元年8月14日(水)14時~16時(受付13時30分~) 講師 教育学部 現代教育学科 准教授 大久保 賢一   実施要項 受講対象 幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教職員 会  場 畿央大学 P棟2階 P201講義室 申込方法 Fax、もしくはE-mailにて、①②を記入の上、下記へお申込みください。 先着順で受付いたします。 ①氏名(フリガナ) ②連絡先の電話番号および所属学校名 【申込先】  〒635-0832 北葛城郡広陵町馬見中4-2-2 畿央大学教育推進部 Fax:0745-54-1600 E-mail:info@kio.ac.jp 定  員 150名 申込締切 令和元年7月31日(水) 主  催 畿央大学 後  援 奈良県教育委員会   お問合せ 畿央大学教育推進部 教職員向け公開講座係 Tel:0745-54-1601   《気象警報発令時の講座の開催について》 正午現在で奈良県北葛城郡広陵町を含む地域に暴風警報または特別警報が発令されている場合、講座は中止します。

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