2018年のすべての新着情報一覧
2018.09.03
教育学部教員による書評~森岡周教授著「コミュニケーションを学ぶーひとと共生の生物学ー」
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター長の森岡周教授が執筆した「コミュニケーションを学ぶ -ひとの共生の生物学-」について、森岡教授が担当する教育学部3年次後期配当「発達障害教育特論」で対談形式の授業を行っている教育学部現代教育学科大久保賢一准教授より書評が届きました。 本書の目的は「人間」を理解することである。人と人との間で繰り広げられるコミュニケーションを主題としながら、社会の成り立ちや有り様を描き、「人間らしさ」とは何かということに迫る。著者は、様々なレベルにおける「相互作用」にフォーカスし、重要な先行研究を引用しつつ、巧みにそれらの知見について解説していく。 まずフォーカスされるのは、神経細胞間の相互作用である。細胞同士がシナプスによって結ばれることによって神経システムが形成され、様々な神経伝達物質や電気信号のやり取りが絶えず行われ、それが感覚や運動の基盤となっていることを理解することができる。つまり、「細胞間のコミュニケーション」が我々のあらゆる活動の土台となっているのである。専門外の読者には、一見取っ付きにくい内容に思えるかもしれないが、美しいイラストや様々な具体例が用いられ、わかりやすく解説されている。本書は、優れた生物学、あるいは生理学のテキストとしての側面を持つといえる。 次にフォーカスされるのは、人と人との相互作用である。本書においては、その基盤となる言語、メタ認知、記憶、共同注意、心の理論、共感、アフォーダンスといった重要な事項について、様々なトピックの中で、その基盤となるメカニズムについて解説されている。本書は、基礎的な心理学のテキストとしての側面を持つといえる。 フォーカスの対象は「集団」へと拡げられる。それは個人と集団の相互作用、集団内における個人間の相互作用、あるいは集団間の相互作用である。著者はアリを例にあげ、捕食されるリスクと餓死リスクを同時に最小化するために社会的分業を生み出した超個体(super organism)としての組織プロセスについて解説している。集団内において個体同士が相互作用し、連携・連動・分業を行いながらある目的を共有して組織として機能している様子は、個体内における神経システムのそれによく似ていると感じられる。本書は、先駆的な社会学のテキストとしての側面を持つといえるであろう。 皮膚の内側、対人関係、そして社会や組織といった様々な次元における「コミュニケーション」について分析し、「わたし」という自己に対する意識、「あなた」という他者の理解、そして人間社会の有り様を描き出し、さらにそれぞれが相互作用をしているというダイナミズムを体感することができる。さらに本書においては、より発展的なコミュニケーション論として、ゴシップ、文学、儀式、芸術、SNS、拡張現実、AI、機械学習などにも触れられており、現代的なトピックについても「コミュニケーション」という切り口から分析されている。 さらに本書の特徴としてあげられるのは、一見「コミュニケーション」という主題との関連性が見えづらい「身体」の役割について重点的に取り上げられている点である。これは著者の理学療法士としての経歴が影響しているのかもしれない。例えば「共感」といわれるプロセスにおいて、表情、姿勢、動きの同調が影響しており、乳幼児期における手さしや指さしといった身体の動きが、共同注意(joint attention)において重要な役割を果たしていることが指摘されている。 友人、家族、恋人など様々な対象において、あるいは学校や職場など様々な状況において「コミュニケーション」は重要な役割を果たしており、また同時にそれは我々の重大な悩みの種でもある。本書はそのようなコミュニケーションに関わる悩みに対して具体的に指南をしてくれるようないわゆる「ハウツー本」ではない。本書は「自然現象」としてのコミュニケーションを科学的に解説したものである。それは「なぜ人々がそのように行動するのか?」を知るための材料となり、様々な問題を抱える者の困難性を科学的に理解し、効果的に支援するための材料となるだろう。 現代教育学科 准教授 大久保賢一 【関連記事】 脳科学×特別支援教育で教員特別対談!~現代教育学科「発達障害教育特論」(2017年) 「発達障害教育特論」で理学療法学科と現代教育学科の教員が特別対談!~現代教育学科(2016年)
2018.09.03
畿央大学夏期短期語学留学プログラム2018 現地リポートvol. 1 (イギリス出発編)
9月1日(土)から20日間、 イギリスで行われる夏期短期語学留学プログラムに参加! 畿央大学の短期語学留学プログラムは、毎年夏休み期間中に行われます。英語学習はもちろんのこと、英国文化に触れることができ、博物館見学や美術館での美術鑑賞、サッカー観戦、コンサートなど課外アクティビティを自分で計画して、イギリスでの生活を満喫することもできます。 【畿央大学夏期短期語学留学プログラム2018概要】 場 所:イギリスのカンタベリー(ロンドンの南、車で2時間程の場所にあります) 研修場所:コンコルドインターナショナルスクール 期 間:2018年9月1日から20日間 内 容:2週間英語学習(ホームステイ滞在)、その後5日間のロンドン文化体験(観光等) では、夏期短期語学留学の日々の様子を参加学生にリポートしていただきます。 2018年9月1日(土) 多くの保護者の方々やJTBの方のお見送りのもと韓国行きの飛行機に乗り込みました。 台風の影響もあり雨風が強く、9時に出発するはずが11時出発になってしまいました。無事に韓国に着いたはいいものの、イギリス行きの飛行機への乗り継ぎ時間が少なく全力で走り、なんとか乗ることができました。韓国に行くときは、あまり海外に行っているという実感がなかったですが、イギリス行きの飛行機に乗ったときは、周りに外国人の方が多くなり、いよいよこれから始まるんだと緊張しました。 ▲出発時の写真(関西空港にて) イギリス行きの飛行機の中では、かなり揺れ、なかなかできない経験をすることができました。機内に赤ちゃんがいましたが、ずっと大きな声で泣いていました。大人には感じることのできない不安があるのかもしれないなと思いました。 機内食は、日本から韓国行きの時に軽食が一度、韓国からイギリス行きの時に昼食、間食、夕食と2時間おきに出てきました。気圧の関係で袋に詰められたものは、パンパンに膨れ上がり開けるときに中身が飛び出るといった苦労がありました(^-^; 機内食は、韓国料理が主で味付けが辛く、日本食よりも塩分が多めの料理が多かったです。でも美味しく最後のアジア料理を惜しみながら完食しました。 ▲午後6時のイギリス(ロンドンヒースロー空港、夕焼け越しのユニオンジャック) 日本時間午前5時頃(現地21時頃)無事にロンドンに到着しました。 空港から出た時は少し肌寒く感じました。匂いも日本とは違い、海外に来たことを実感しました。空港からホテル行きバスの中ではイギリスの街並みを楽しみながらも、くたくたで寝ている方が多かったです。 日本との時差は8時間あり時差ぼけを感じますが、本日よりいよいよオリエンテーションなどがあり活動開始です! 健康栄養学科1回生 秋山愛奈 現代教育学科1回生 谷口由唯 【関連記事】 畿央大学夏期短期語学留学プログラム2018 現地リポートvol.0(事前オリエンテーション編)
2018.08.31
奈良県中央卸売市場連携「ならいちばのキッチン・第9回料理教室」を開催しました。
健康栄養学科の学生プロデュースによる料理教室 今回のメニューは、「夏野菜と大和ポークの冷しゃぶうどん」 畿央大学は奈良県中央卸売市場と連携して6年目になります。1~2年目は同市場で取り扱われる大和野菜や大和肉鶏、大和ポークなど奈良県産の食材を使ったレシピ作りを行い、食祭市等のイベント出展・試食会を実施してきました。3年目(2015年)には、市場発展のためにデモンストレーションができる厨房施設「ならいちばのキッチン」が完成し、第1回~第3回料理教室が開催され、その後も定期的に料理教室が開催されています。今年は8月25日(土)、毎月最終の土曜日に開催される「食祭市」の実施とあわせて、第9回料理教室が開かれました。 はじめに、関連卸協同組合の川西理事長からご挨拶をいただき、その後大和ポークを提供していただいているジュルネフーズ株式会社の古市氏より大和ポークについての説明がありました。 続いて畿央大学健康栄養学科(指導教員:上地加容子先生、吉田知可先生)と2回生6名が「夏野菜と大和ポークの冷しゃぶうどん」の調理方法について実演を行い、栄養価について説明しました。 料理教室には多くのベテラン主婦の皆様に参加いただきましたが、学生たちはしっかりと説明・デモンストレーションを行っていました。学生たちの笑顔や持前の元気良さもあり、参加者から「楽しい料理教室だった」「次回はいつ実施されますか」との声をいただきました。 奈良県中央卸売市場(最寄駅:近鉄京都線 筒井駅徒歩10分)の食祭市は毎月最終土曜日の9時~12時に一般の方を対象に開催されています。毎回「当日の目玉商品」が設定され、良いモノをお安くお買い求めいただけます。また、食に関するさまざまなイベントが楽しめますので、是非みなさんもお越しになってください。 【過去の記事】 ならいちばのキッチン・第8回料理教室 ならいちばのキッチン・第7回料理教室 ならいちばのキッチン・第6回料理教室 ならいちばのキッチン・第5回料理教室 ならいちばのキッチン・第4回料理教室 ならいちばのキッチン・第3回料理教室 ならいちばのキッチン・第2回料理教室 ならいちばのキッチン・第1回料理教室
2018.08.31
畿央大学夏期短期語学留学プログラム2018 現地リポートvol.0(事前オリエンテーション編)
9月1日(土)から20日間、 イギリスで行われる夏期短期語学留学プログラムに参加! 畿央大学の短期語学留学プログラムは、毎年夏休み期間中に行われます。英語学習はもちろんのこと、英国文化に触れることができ、博物館見学や美術館での美術鑑賞、サッカー観戦、コンサートなど課外アクティビティを自分で計画して、イギリスでの生活を満喫することもできます。 【畿央大学夏期短期語学留学プログラム2018概要】 場 所:イギリスのカンタベリー(ロンドンの南、車で2時間程の場所にあります) 研修場所:コンコルドインターナショナルスクール 期 間:2018年9月1日から20日間 内 容:2週間英語学習(ホームステイ滞在)、その後5日間のロンドン文化体験(観光等) では、夏期短期語学留学の日々の様子を参加学生にリポートしていただきます。 こんにちは!人間環境デザイン学科2回生の福嶋南帆と、現代教育学科4回生の岡下公香です。2018年夏期短期語学留学プログラムの行先はイギリスのロンドン! 今年度は14日間のカンタベリーでの英語学習とホームステイ、5日間の観光で構成されています。ホストファミリーやクラスメイトとの交流、現地の文化の体験、観光、ショッピングなど楽しみがたくさんです。 夏季短期語学留学プログラムでは事前にオリエンテーションを受け、留学についての心得や現地のマナー、注意点を確認する機会を設けています。今年は空いた時間に参加者で集まって対話練習会も開きました。対話のコツを聞き、細かな質問をみんなで共有できたのでとても身になりました。参加者同士で少し仲良くなれて、楽しかったです! (初回しか参加できなかったのが心残りです…) 今回のリポートは、事前に行われたそれぞれのオリエンテーションについてお伝えしたいと思います。 第1回オリエンテーション〔5月23日(水)〕 一緒に参加する仲間たちへの挨拶と留学内容の説明が行われました。 今年は20名で参加するので教室の椅子が足りないというハプニングもありましたが、仲間がたくさんいることで心強く感じられました。 必要な書類を自分でまとめる必要があるので、少し緊張しました。 第2回オリエンテーション〔6月12日(火)〕 JTBの方から、現地での生活について、特に服装や持ち物に関して詳しく説明していただきました。パスポートや保険等の必要な書類を用意するなど、少しずつ留学に向けて準備を進めました。 第3回オリエンテーション〔6月26日(火)〕 持ち物や現地での生活や注意事項、語学学校の授業について説明を聞きました。 観光客をだます巧妙な手口の話は知らなかったら本当に騙されそうでした。 安全に楽しくプログラムを終えるためには普段以上の自己管理が大切だと分かりました。 第4回オリエンテーション〔7月17日(火)〕 ロンドン在住の田代先生にお越しいただき、イギリスの文化や現地での安全についてお話を聞きました。 ホームステイをさせていただくなかで、ホストファミリーとのコミュニケーションの大切さや、その方法について教えていただきました。また、イギリスでの危機管理について、自分の身を守る方法や荷物等の管理についても教えていただきました。イギリスで楽しく元気に過ごすためにも、事故にあったり怪我をしたりしないような自己管理をしっかりしていきたいと思います。 第5回オリエンテーション(最終)〔8月23日(木)〕 最終オリエンテーションではJTBガイアレックの方から最終の連絡事項の確認の他に、現地の最新情報と観光する地域に関する諸注意がありました。 ハリーポッターで有名なキングスクロス駅周辺が(夜間は)あまり安全ではないことに驚きました。ただ、安全に気を付けながら、みんなと一緒に行きたいと思います。 短期語学留学に参加するにあたって、全5回のオリエンテーションで安全管理やイギリスの文化、留学までの準備事項、海外での電子機器の取り扱い方などについて、細かく説明していただきました。引率してくださる先生やJTBの方、イギリス在住の田代さんや大学の先生方など、たくさんの方々がサポートしてくださり、たくさんあった不安や疑問が解消されました。また、一緒に参加する学生と顔を合わせ、話をする良い機会にもなりました。 いよいよ短期語学留学が始まります!全員元気に帰ることが出来るよう、オリエンテーションで学んだことを忘れずに、有意義に過ごしたいと思います。 人間環境デザイン学科2回生 福嶋南帆 現代教育学科4回生 岡下公香
2018.08.30
「インテリア設計士2級」に21名全員が合格!~人間環境デザイン学科
第58回「インテリア設計士2級資格検定試験」が本学において2018年7月14日(土)、15日(日)の2日間で開催されました。本来は7月7日(土)、8日(日)で行われる予定でしたが、大雨のため1週間延期で実施されました。今年は2回生21名が受験し2年連続で全員合格を達成しました。 ちなみに全国では756名が受験して合格者は561名、合格率は74.2%でした。 〇合格者は下記の21名です、(敬称略) 饗庭美咲・阿部きらり・石井彩花・斎宮ひなの・稲井葉澄・猪野紗也華・岩城柚葉・上田琴乃・岡田由希・奥村綾・勝井佑奏・木原楓・久保更紗・櫻井香月・谷村菜緒・辻野晧・釣本真央・西岡あさひ・橋本菜緒・福嶋佳奈子・森田百香 皆さん、本当におめでとうございました。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 【過去の成績】 2017年度 インテリア設計士2級試験結果 2016年度 インテリア設計士2級試験結果 2015年度 インテリア設計士2級試験結果 2014年度 インテリア設計士2級試験結果 2013年度 インテリア設計士2級試験結果 2012年度 インテリア設計士2級試験結果 2011年度 インテリア設計士2級試験結果 2010年度 インテリア設計士2級試験結果 2009年度 インテリア設計士2級試験結果
2018.08.30
アソシエイト・インテリアプランナーに10名が合格!~人間環境デザイン学科
本年度のアソシエイト・インテリアプランナー資格試験は2018年6月17日(日)に開催されました。人間環境デザイン学科3回生の15名が受験し10名が合格をしました。約半数しか合格しない難しい試験ですが6割強の合格率で、皆さんよく健闘しました。 平成28年度から、インテリアプランナーの称号に加えて、新たな称号「アソシエイト・インテリアプランナー」が設けられました。インテリアプランナーになるための前段階の称号として、年齢制限や実務経験も不要になりましたので、これを足掛かりにしてインテリアプランナーをめざす学生が増え、インテリア設計等への関心が高まっていくことを期待しています。 なお、現在のアソシエイト・インテリアプランナー登録者の平均年齢は約26歳で、約70%が学生です。ちなみに昨年まで、畿央大学では15名のアソシエイト・インテリアプランナーを輩出しておりますが、今年度で合計25名となる予定です。早くインテリアプランナーが生まれてほしいものです。 〇今年度の合格者(敬称略) 青木紗矢耶・梅野奈々・金谷若奈・西垣明花・西田茉央・丹羽美沙希・古市桃子・松井梓・宮本亜香里・森本美里 皆さん、本当におめでとうございました。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 【関連記事】 「インテリア設計士2級」に21名全員が合格!~人間環境デザイン学科 畿央大学で初のエクステリアプランナー2級合格!~人間環境デザイン学科 「インテリア設計士2級」に23名全員が合格!~人間環境デザイン学科
2018.08.30
小学生5・6年生向け「ひらめき☆ときめきサイエンス2018」を実施しました。
小学校5・6年生 24名が「運動中のからだのしくみ」について学びました。 8月25日(土)、『ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~』に、元気な小学校5・6年生24名の参加がありました。 「ひらめき☆ときめきサイエンス」は、文部科学省所管の独立行政法人日本学術振興会からの助成を受けて実施されるイベントで、本学では小学校高学年の児童を対象に平成21年から毎年実施しており、本年度で9回目の開催となります。 大学は教育研究機関として、国の科学研究費の助成を受けて社会に役立つ様々な研究を行っており、その成果を子どもたちにも知ってもらい、未来の科学者を育てていくのがこのイベントの目的です。 この日のプログラムは「運動中のからだの仕組みを研究しよう〜健康を支える運動と栄養の科学〜」と題して、健康科学部健康栄養学科教員3名(永澤健教授<実施責任者>、隅蔵菜海助手、北野文理助手)と、理学療法学科教員1名(松本大輔助教)、学生19名(健康栄養学科10名、理学療法学科9名)の計23名のチームで実施しました。 まず初めにこの事業の目的と科研費についての説明を行ったあと、永澤先生から当プログラムの概要とスタッフの紹介を行いました。その後、生理機能実習室に移動し、講義と実験が行われました。まず講義で運動と食事の大切な関係性について学び、実験では、胸の上から聴診器をあてて心臓のドクドク音(拍動)を聞いてポンプの働きによって血液が全身に送られる様子を観察しました。運動をすると筋肉はたくさんの酸素を必要とするので拍動が増えます。そのメカニズムを把握するために、その場でスクワットしたりジャンプしたりと、体に負荷をかける前とかけた後に拍動数の違いについて確認しました。 その後、「筋肉の反応時間を知る=脳が筋肉へ指令を出す」メカニズムを理解するために、落ちる棒をつかむ時間を測定。また自分の腕や背中の体脂肪の厚さを測ったり、超音波を使って筋肉の量や脂肪を計測したりなど、普段小学校ではできないような珍しい実験やいろんな機器を使用して、実際に自分の“からだ”の仕組みを知ってもらいました。 約1時間の実験の後、食堂へ移動して「まごはやさしいわ」(豆、ごま、発酵食品、野菜、魚、しいたけ、いも、わかめ)という中身の食材でゴロを合わせた、特別に発注した栄養バランスのとれたお弁当を食べていただきました。1つひとつのメニューに込められている意味を噛み締めながら、食事の栄養バランスについて学んでいただきました。 ▼『まごはやさしいわ弁当』 栄養たっぷりのお弁当を食べた後は、運動効果アップの食事について学びました。主菜、副菜、デザートをバランスよく食べることで筋肉をつけ骨を太くし健康な体を作ります。たくさんのフードモデルが並ぶ【食育SATシステム(※)】を使って毎日自分が食べている食事がどのくらいのカロリー、栄養量なのか瞬時に計算します。 ※食育SATシステム…フードモデルを用いて1食分の食事バランスを各栄養価で計算し、5段階で評価されるシステム ●本学の食育SATシステムを用いた取り組みはコチラから また他のグループの子たちが食事バランスを学んでいる間は、各テーブルの学生スタッフとともに、テキストの中のクイズに熱心にチャレンジしている様子がみられました。 ▼クイズにチャレンジ! その後、運動療法実習室に移動して、最後の授業は理学療法学科松本大輔先生による「体力アップのエクササイズ」。小学校5~6年生は、一生のうちで最も心や体が成長する時期の始まりと言われており、身長が急に伸びたり、内臓や骨、筋肉など体力や運動能力に関わる機能が大きく発達したりします。そのため、この時期に沢山体を動かすことは元気で丈夫な心や体を作るために必要で、現状の体力と運動スキルをチェックしました。 その次は、運動することがどれだけストレスを発散するのかの実験。ラジオ体操をしたり、反対にヨガのような軽い運動をしたりと、様々な種類の運動によってストレスを発散できるかチェックしました。締めくくりには、松本先生から、「何よりも続けることが大事です。お家でも身体を動かすことはできるので、お家の人とぜひ一緒に身体を動かしてください。」と教えていただきました。 ▼写真左:全員でヨガを体験中 写真右:特殊な機器を使ってストレス度をチェック 以上のプログラムを朝から約7時間かけて学び、無事にすべてのプログラムが終了しました。受講生一人ひとりに冬木正彦学長から修了証書(未来博士号)が授与され、後ろで見守っていた保護者の方々からは笑みと大きな拍手が響き渡りました。冬木学長からは、自身も小学生の頃は理科が好きだった話をされ、また参加者のみんなの“からだ”の中を宇宙に例え、『これからたくさんの「なぜ?」を追求し、これからの学びにつなげていってください』とのお言葉を頂戴いたしました。 ▼受講者1人ひとりに修了証書を授与 参加者からは、「楽しかった」「いろんなことについて学べました。プログラムもとてもおもしろかったです。」「体を動かすことができて楽しかった」等、有意義な一日を過ごすことができたとの感想をいただきました。今回の体験を通して、理科や科学に興味を持った子どもが増えてくれることを願っています。 「未来博士号」をもらった参加者のみなさん、また畿央大学に来てくださいね! 【過去のひらめき☆ときめきサイエンス】 2017年「運動中の体の不思議を探る~健康をつくる運動と栄養のサイエンス入門~」 2016年「運動中のからだのしくみを発見しよう~健康をたもつ運動と栄養の科学~」 2015年「運動するとからだの中はどうなる?~健康をつくる運動と食事のサイエンス~」 2014年「運動中のからだの不思議を科学する~健康を支える運動と食事を学ぼう~」 2013年「世界から注目される『日本料理』のおいしさをサイエンスするーおだしの文化の調理科学実験ー」 2012年「お母さんの手作り料理の味は一生忘れないってホント?調理科学の不思議体験」 2011年「食から環境を考える」 2010年「食べ物の『おいしさ』と『こく』をサイエンスする」 2009年「食育をサイエンスする」
2018.08.30
平成30年度「チーム医療ふれあい実習」実践発表会を開催しました!
チーム医療ふれあい実習を終えて チーム医療に携わる専門職としての資質や態度を養い、職種間の協働の重要性について学ぶ「チーム医療ふれあい実習」は、本学の特色ある学びの一つになっています。 今年度は平成30年8月20日(月)~24日(金)に、看護医療学科1回生、理学療法学科1回生、健康栄養学科臨床栄養コース2回生の学生総勢194名が、学科の枠を超えてグループを編成し、チーム医療が実践されている医療現場(10施設)で実習を行いました。 以下、学生たちの学びの様子を紹介します。 健康栄養学科2回生 今回の実習では、それぞれ個人及び施設ごとに実習目標を決め、実習に臨みました。 私のグループでは、『チーム医療において、患者と医療従事者、医療従事者同士のコミュニケーションのとり方について学ぶ』という目標を掲げ、施設見学や看護師のシャドウイングなどをしました。 看護師のシャドウイングをする中で、言葉のかけ方や声の大きさ、スピードなどを患者さんによって使い分け、目線はしっかりと合わせ笑顔で対応するなど、看護師ごとにコミュニケーションの図り方を工夫されている姿が印象的でした。このような細かな気配りが患者さんからの信頼に繋がり、患者さんの治療意欲も向上すると感じました。 また、昼食時には様々な形態の病院食を見せて頂き、実際に患者さんが食事を摂られている場面や食事介助の場面を見学させて頂きました。患者さんに合った食事を個別に提供するためにも、医師や看護師などと管理栄養士がしっかりと連携し、患者さんの状況を正確に把握することで、病院食の個別対応が可能になっているということを学びました。 今回の実習を通して、看護師、理学療法士、管理栄養士だけでなく様々な職種の役割や、医療におけるチームでの連携がいかに大切であるかということを学びました。さらに、病院における管理栄養士の役割を深く学ぶことができ、また管理栄養士を目指すに当たって、コミュニケーションの図り方は栄養指導の際などにも重要となるので、今回の学びをこれからの大学での学びや将来に活かしたいと思います。 今回、実習でお世話になった各施設の先生方、本当にありがとうございました。 健康栄養学科2回生 田中希穂 看護医療学科1回生 今回の実習では、薬剤科、検査科、リハビリテーション科、管理栄養科など各部署や病棟、外来での見学を通し、チーム医療やコミュニケーションの大切さを学びました。 各部署の見学では、多職種がそれぞれの役割を果たし、チーム医療として多職種と連携することで、患者さんにとって様々な視点からの治療やケアなど、最善の医療を提供できることがわかりました。また、このチーム医療に関して、看護師は患者さんと関わることが最も多く、患者さんの代弁者でありチーム医療での中心となる存在であることを知りました。 実際に、病棟や外来で患者さんやその家族と会話をし、会話が続かなくなってしまうことや、地域についての知識がなかったなど自分自身の不足している点について気づくことができました。このことより、地域などの知識を得ることや、あいづちなどの傾聴の技術を身につけることが必要だとわかりました。そして、患者さんによって性格や病状は違い、治療やコミュニケーションをその患者さんの特徴などの個別性に応じて実践することが大切ということも学びました。 この実習を通して、自分自身の知識や技術の不足点、各職種の役割・連携、コミュニケーションの重要性を知ることができたので、この学びを今後に活かし高度な技術やスキルの習得に努めていきたいです。 看護医療学科1回生 竹田愛奈 理学療法学科1回生 今回の実習では、薬剤部、栄養科、検査室、外来、リハビリテーション室、整形外科病棟、消化器外科病棟の見学をさせて頂きました。どの部門、病棟でも、多職種での連携を重視されていたのが印象的でした。自分がめざしている専門職以外の職種の役割を学び、チームとしてどのように連携していくべきか考えることができました。また、実習中に患者さんと直接お話させて頂く機会があり、その時に、入院中は、患者は常に不安を抱えているので、笑顔で、柔らかい口調で話してほしいと仰っているのを聞いて、患者さんとの接し方が、不安を少しでも和らげるのにとても大切なことであると学びました。更に認知症の方にはタッチングや非言語コミュニケーションを活用することが重要であることも学びました。そして、今回の実習を通して、患者さんの不安を和らげるようなコミュニケーション技術を身につけるという新たな課題を見つけることが出来ました。また、職種間でのコミュニケーションも、患者さんにより良い医療を提供するために重要なことだと学びました。医療現場においてのコミュニケーションは会話だけでなく、五感を使って様々な変化に気が付くことが大切だと知ることができました。そして、実際に働く理学療法士を見て、将来自分が理学療法士になったときの姿を実習前より具体的にイメージすることができるようになりました。今回の実習で学んだことを忘れずに、今後も努力し続けたいと思います。 理学療法学科 1回生 今井千智・尾上耕平・鶴岡美玖 専門職になるためには現場での実習が欠かせません。実習に向けて、4月から各学科での専門教育に加え、学科合同での「チーム医療論」という講義を通して準備してきました。講義では特に、病をもつ患者はどういう想いを持っているのか?また、患者を支えるためにチームとしてどうあるべきか?について考えてきました。 今回、初めて医療現場の裏側を目の当たりにし、患者中心の医療が提供されていることを理解し、また、実際に患者様とコミュニケーションをとる難しさを知り、講義で考えてきたことをさらに深めることができたのではないかと思います。 この場を借りて、ご協力いただきました患者様、施設・指導者の方々に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。 理学療法学科 助教 松本大輔 【関連記事】 平成29年度「チーム医療ふれあい実習」実践発表会を開催しました! 平成28年度「チーム医療ふれあい実習」を終えて
2018.08.27
2018年度 教職員のための夏の公開講座を開催しました。
「教職員のための夏の公開講座」は、奈良県教育研究所および大阪教育センターの依頼に基づき、夏休みの間に現場の先生方に知識を深め、また得意分野はさらに伸ばしていただくことを目的に任意に選択受講していただく講座です。 畿央大学では2018(平成30)年8月22日(水)午前(10:30~12:00)・午後(13:30~15:00)の2講座を設けました。奈良県・大阪府を中心に、多くの現職教員の皆様にご参加いただきました。 【午前の部】 『小学校地図学習「わかる」工夫とアイディア』 講師:教育学部現代教育学科 小谷 恵津子 准教授 内容:次期学習指導要領の内容に沿った地図帳の活用方法について、社会科学習で重要である「地図を読み活用する力」の育成という観点から、授業時における工夫点・アイディアについてグループワーク形式で話し合い。 受講者アンケートでは、「国土地理院地図の3D図や断面図等の活用法を知ることができて良かった。」、「新しい事が沢山知ることができ、とても楽しかったです。」、「Google Mapや国土地理院地図の活用法はとても面白いなと思いました。」などのご意見をいただきました。今回の講義では、参加者の皆様に各自1台のパソコンを準備し、実際に地図に触れ合う体験を提供させていただいたことに対して、好評なご意見を頂戴することができました。 【午後の部】 『保育における子どもの読み取り方と関わり方について』 講師:教育学部現代教育学科 永渕 泰一郎 准教授 内容:「子ども理解の仕方や保育での関わり方」をテーマに掲げ、どの年代の保育者でも自分の保育観を振り返られる、0歳の子どもから就学前の子どもの姿を対象に実践の理解を深める内容の講座。活動の進め方や環境の意図した作り方、何を大切にすればよいのかを、永渕准教授が自ら実際に保育の現場で体験した実例を挙げながら講演。 受講者からは、「先生の実際の保育の実例を具体的にわかりやすく話していただき、大変勉強になりました。」「子どもたちの『もの』との応答関係、『生き物』との応答関係で言葉を内言しているというお話が印象的でした。」といった感想をいただきました。受講された方々は、やはり保育園や幼稚園といった現場で働かれている方がほとんどで、講座で学んだことを自分自身もさっそく現場で活かしたいです、といった声が多くありました。 非常に残暑厳しい中、ご参加いただきました皆様には心より感謝申し上げます。今回の受講者アンケートを参考にさせていただき、今後とも教員のみなさんのお役に立てる講座設定に努めて参ります。 【過去の講座一覧】 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度
2018.08.27
同窓会レポート~のほほん会(理学療法学科1・2期生)
畿桜会(畿央大学・畿央大学短期大学部・桜井女子短期大学同窓会)では、卒業後の同窓生のつながりを活性化することを目的に、一定数以上集まる同窓会の開催を補助しています。 ▶同窓会開催にかかわる補助について(大学ホームページ) 今回は、理学療法学科1期生から届いた同窓会レポートをお届けします! 今年も恒例になっている同窓会を開催しました。理学療法学科1・2期生でのキャンプも今年で12回目です。 今回はついに!!総勢40名越えでの参加になりました。1年間同窓会を楽しみにしてくれている仲間の笑顔は晴れやかでした。前日からラインでやり取りし、今回のキャンプも皆さん待ち遠しいのがよくわかります。子どもの人数も増え、一年間で4人仲間が誕生しました。卒業生たちは良きお父さんお母さん、そしてすばらしい理学療法士に育っています。 民宿では日々の仕事の話、プライベートな話に盛り上がりました。奥様たちのママ友ラインもでき、交流の輪が広がっています。さすがに皆が30歳を超えてきただけあり、夜更かしするパワーは少しずつ減退しています。今年は山でBBQをして楽しんだり、民宿に帰ってからは子どもたちと花火をすることが出来き、大人、子ども共々楽しむことが出来ました。今年も限られた時間精一杯遊び尽くすことができました。また、来年も元気で皆に会えることが楽しみです。来年は家族が多すぎて、民宿の部屋割りに苦慮しそうです。これもまた、楽しみの一つですけど(笑) 理学療法学科1期生 中川和明