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2023.06.25
8/8(火)畿央大学現代教育研究所主催「学びを結ぶワークショップⅪ」を開催します。
2023.06.23
第12回IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議および第65回日本老年医学会学術集会で教員、大学院生らが発表!〜理学療法学科・健康科学研究科
今回、第12回IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議と第65回日本老年医学会学術集会が同会場で約1週間(IAGG:2023年6月12日〜14日、第65回日本老年医学会:2023年6月16日〜18日)にわたって行われました。コロナ禍以前の状態に戻った完全対面式での開催です。 畿央大学地域リハビリテーション研究室からは、IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議で高取 克彦先生がポスター発表を行い、第65回日本老年医学会学術集会では、私、山坂 宏太(客員研究員、神戸医療福祉専門学校三田校)、高取先生、山本 泰忠先生(博士後期課程2年、宝塚リハビリテーション病院)の3名が口述発表を行いました。 両学会とも昨年に引き続き、高齢者の「主観的幸福感:subjective well-being」「レジリエンス: resilience(困難をしなやかに乗り越える回復力、適応力)」という用語がトレンドであると実感した他、前回より「AI」を含むテーマが多く発表されていた印象を受けました。急速な時代の流れを感じます。 第12回IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議 理学療法学科/健康科学研究科 高取 克彦 テーマは「Bidirectional relationships between subjective age and higher-level life functions in community-dwelling older adults: A 3-year prospective study of the KAGUYA project(地域在住高齢者の主観的年齢と高次生活機能の双方向の関連性について-KAGUYAプロジェクトの3年間の前向き研究)」です。 本研究は、主観的年齢と高次生活機能との双方向の関連性を交差遅延効果モデルと同時効果モデルを用いて検討したものです。手段的日常生活活動(IADL)よりも高いレベルの生活機能(新しい機器を扱う能力や自ら地域活動に参加し役割を果たす能力など)と主観的に感じる若さとの関係性を前向きに調査したもので、今回の結果から「気持ちの年齢が若さは高次生活機能の向上を導き、生活機能が高いことは気持ちを若返らせるという双方向性の関係」が報告されました。 第65回日本老年医学会学術集会 大学院健康科学研究科 博士後期課程2年 山本 泰忠 山本先生は「地域在住高齢者における身体活動量と社会参加数の関連を調整する中心性について」というテーマでご発表されました! ▼山本先生の口述発表の様子 本研究は、地域在住高齢者が通われる集いの場のグループの中からリーダー的存在の高齢者(オピニオンリーダー)をソーシャルネットワーク解析という手法により特定し、中心性(個人のリーダーシップ:あるグループ内で支持を集める度合い)が、身体活動量と社会参加数との関連に対して、どのように影響するのかについて検証したものとなっております。その結果、中心性は身体活動量と社会参加数との関連を弱めることが明らかとなり、個人のリーダーシップの強さは社会参加が少なくても身体活動量を保てることを意味することが報告されました。本研究の内容を踏まえると、地域でご活躍される各職種の方々は、グループ内でリーダー的存在の育成をしていくことで、参加者の身体活動や社会参加を増やしていくことにもつながるかもしれません! 今後も山本先生の地域に根差した研究活動を応援しております! ▼参加時の写真:山本 泰忠先生(左)と私(山坂 宏太) 理学療法学科/健康科学研究科 高取克彦 そして、高取先生は「地域在住高齢者における subjective age と新規要介護発生との関係―KAGUYA プロジェクト縦断調査―」というテーマでご発表されました! 本研究は、昨年の同学会発表内容に生存曲線分析、Cox比例ハザード解析を加えて、主観的年齢と新規要介護状態の発生との因果関係に迫るデータを示したものになります。結果として、「実年齢より上」に感じる高齢者は、自身で感じる年齢が「年相応」や「実年齢より若い」と感じた高齢者と比較して新規要介護発生のリスクが高まることを示しました。 二度見してしまうような目を引くテーマで、またとても興味深い結果で驚きました! 客員研究員/神戸医療福祉専門学校三田校 山坂 宏太 私の発表は「地域在住要介護高齢者の sedentary に与える座位姿勢関連要因の影響について」というテーマで発表させていただきました。 本研究は、要介護高齢者の座位姿勢から得た骨盤傾斜角度が身体活動や座りがちな生活を意味するsedentaryに影響するかどうかを検討したものです。 本研究の結果は、座位姿勢が不良者(骨盤後傾している者)は、身体活動時間が減少し、sedentaryが増加する可能性があることを示しました。本研究は残念ながら対象者数が不十分であったことから明白にできなかったところはありますが、本研究を通じて研究の流れや注意点などを理解することができました。また今回のように学科発表まで行うことができました! ここまでご指導いただいた高取先生をはじめ、地域リハビリテーション研究室の先生方に深く感謝申し上げます。 今回の学会はIAGGと日本老年医学会と連続して行われましたが、老年症候群を取り上げたテーマは現在も多く、さらに超高齢社会である本邦や高齢者人口の増加が推計されている各国では重要なテーマとなっています。 今後も超高齢社会における有意義な研究を継続し、学会、学術誌などを通じて広くアウトプットして行きたいと思います! 令和4年度畿央大学健康科学研究科修士課程修了生 客員研究員 神戸医療福祉専門学校三田校 山坂宏太 お問い合わせ先 畿央大学 健康科学部 理学療法学科 教授 高取 克彦 k.takatori@kio.ac.jp 地域リハビリテーション研究室ホームページ 【関連記事】 後期高齢者のフレイルはそのステージにより改善・悪化因子が異なる可能性~運動系社会参加活動の増加は前フレイルから健常への移行に寄与 「令和4年度地域リハビリテーション活動支援事業」成果報告とミーティングを開催!!〜地域リハビリテーション研究室+TASK卒業生チーム 修了生が学術大会長賞に!第9回日本予防理学療法学会学術大会・第9回地域理学療法学術大会参加レポート~健康科学研究科 第64回日本老年医学会学術集会で教員が発表!~健康科学研究科
2023.06.22
【20周年記念】人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」
建築家のルイス・カーンは、学校について次のような言葉を残している。 「1本の樹の下で語り始めた人の、話を聞きに人が集まる―それが学校の起源である」 そこには建築はなく、話し手と聞き手が集う場所、空間があるのみである。しかし、1本の樹は人々の活動を促し、そしてその活動を包み込むような空間を確実につくりだしている。対話や教育は、そんな素朴であるが快い場所から始まる。 今回のデザインコンペでは、開学20周年を迎えた畿央大学において、あらためて学びの空間を考えてほしい。普段の学生生活においてあたりまえの様に享受しているキャンパス空間を見つめ直し、そこに潜む問題や可能性をまずは発見する。そしてそこから、様々な活動やコミュニケーション、対話、教育、安らぎを生み出すような、新たな学びの空間を創出してほしい。 さらにそうした空間を、学生自らの手でつくることを前提に提案してほしい。与えられた空間ではなく、自ら必要な空間を考え、自らその空間をつくり出す、これを実践してほしい。セルフビルドの利点を活かすならば、維持管理や改造を将来の学生たちが自ら行うことを視野に入れることも可能であろう。これにより、大学空間はより学生のための場所として、すなわち「みんなの学び舎」として持続し成長していくだろう。 畿央大学の次の時代を見据え、大学での学びを豊かにするような学び舎を提案してほしい。 素朴であるが革新的なアイデアを期待している。 学内コンペ募集要項 応募者情報資料 質疑応答 【関連リンク】 10/21(土)人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」二次審査開催について
2023.06.22
【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.4~FM802本社でのCM収録!
FM全局・ラジオ全局で高いシェアを誇る「FM802」。その中の人気番組「ROCK KIDS 802」と畿央大学とのコラボプロジェクトが始動しました!2023年7月の月曜放送回21:15~21:35、全5回にわたって「畿央大学の冠コーナー」が提供されます。今回のプロジェクトは、そこで放送されるラジオCMを、畿央生有志がプロと協働しながらイチから考えて形にしていく挑戦的なものです! 5月11日(木)本プロジェクトのキックオフから始まり、2回目、3回目とミーティングを重ね、CM原稿を作成、また「SOUNDRAW」というオリジナルの楽曲を作ることができるシステムを活用しながら、自分たちの手でBGM作りに挑戦してきました。 そして6月16日(金)、FM802本社にお邪魔して、実際の「CM収録」の現場に立ち会わせていただきました! 株式会社802メディアワークス常務取締役である吉田隆司様、株式会社FM802の徳永孝太様より、本日のスケジュールや流れをご説明いただいた後、いよいよ収録現場へ移動です。 収録現場に移動する中でも、FM802本社内には様々なアーティストのサインがあり、好きなアーティストのサインを見つけ、大興奮している学生。これも貴重な経験です。 収録現場では、サウンドロゴ(効果音やメロディーを使い、企業名や商品などを宣伝する楽曲のこと)を収録しているところで、その現場から立ち会いました。 サウンドロゴの収録が終わると、次は学生たちが考案した「原稿」を、自分たちで作成した「BGM」に乗せて、プロのナレーターの方に読んでいただき、収録がスタートです。 CMの長さが「15秒」という短い時間の中で、文字量も内容も全く違う原稿を、ぴったりとその時間内に納めるプロの技に、全員が驚いて拍手喝采が起こる場面もありました。 また男性のナレーターさん、女性のナレーターさんにそれぞれ読んでもらい、どっちのパターンがCMとして聞きなじみやすいか、印象に残るか、どのBGMに合っているか等をその場で意見を出し合いながら決めていきました。 なかなか決められない部分はFM802/FM COCOLO CMディレクターの松嶋様に意見を伺っています。 最後は、原稿づくりの際にでてきた、畿央大学をイメージさせるキーワード9つ用意し、実際に1人ずつ収録させてもらいました! ディレクターの松嶋様から、「真面目な感じで」「抑揚をつけてみてください」といったような指示があると、学生たちはそれぞれ工夫しながら読み上げていきました。 普段話す声色と違う学生もいれば、関西弁と標準語のイントネーションとの違いに悩む学生もいたり…。 いざ自分で声を出して読むと緊張もしましたが、これまでプロジェクトメンバーで取り組んできた想いを込めて収録しました。 ▼FM802/FM COCOLO CMディレクター 松嶋様と 参加した学生からは 「一生できないような体験をさせていただき、感動しました」 「決められた尺(15秒)に読み上げる原稿をピッタリと収めていて、プロの方の凄さを体感しました!」 といった感想が聞かれました。 FM802の皆様、お忙しい中大変貴重な体験をさせていただき、誠にありがとうございました! 今回収録されたCMですが、7月3日~7月31日の「ROCK KIDS 802」の冠コーナー内にて流れる予定です。 皆様、学生たちの一から作り上げたラジオCMを乞うご期待ください! 【関連記事】 【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.3~収録に向けてBGM候補を決定! 【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.2~CM原稿を決定し、次はBGM制作へ! 畿央大学初!FM802との連携プロジェクトがスタート!
2023.06.20
生成系AIの利用について
2023.06.19
【事前予約受付中】7/16(日)オープンキャンパス開催します!
2023.06.19
【事前予約受付中】7/9(日)オープンキャンパス開催します!
2023.06.15
【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.3~収録に向けてBGM候補を決定!
FM全局・ラジオ全局で高いシェアを誇る「FM802」。その中の人気番組「ROCK KIDS 802」と畿央大学とのコラボプロジェクトが始動!2023年7月の月曜放送回21:15~21:35、全5回にわたって「畿央大学の冠コーナー」が提供されます。今回のプロジェクトは、そこで放送されるラジオCMを、畿央生有志がプロと協働しながらイチから考えて形にしていく挑戦的なものです! 初回の5月11日(木)にはキックオフとして5つのグループに分かれてメンバーの顔合わせを行い、CM原稿案を出し、第2回目の5月25日(木)ミーティングでは、各グループから出たCM原稿案を持ち寄り発表。そして、第3回目となる今回は、各グループのBGM選定をしてもらいました! 6月8日(木)のミーティング冒頭では、前回選定した5つのラジオCM原稿候補のナレーションを男性にするか女性にするか、参加者の意見をもとに決めました。中には意見が固まりきらないこともありましたが、参加者の意見を合わせつつ決めていきました。 そして次は、いよいよ各グループがAI楽曲サービス「SOUNDRAW」を使って考えてきたBGMの発表です。 各グループのリーダーにBGMのコンセプトや考えを説明してもらった上で発表しました。5つのCM候補に対してそれぞれのBGMを決めたグループもあれば、畿央大学らしい雰囲気を重視したものを意識して複数のCMに合うものを選抜してくれたグループもありました。 また単に良いBGMを作るだけでなく、原稿に合うことや終わり方への工夫などへの意識といった点にも自然と気を配っており、ミーティングを重ねるごとにCMが具体的になっていく中で、原稿、BGMそれぞれへの思い入れもより強く感じるところもありました。 ▼SOUNDRAWの実際の画面 今回のCMのBGM候補にはならなかったものの、「他のコンテンツを作るときに使えるようなBGMもある」と株式会社802メディアワークス常務取締役の吉田 隆司様から講評いただきました。 ラジオだけでなく、違う場面でもこのBGMやCM原稿を使う機会が広がるのか今後も楽しみです! 次回は、いよいよFM802のスタジオに行き、収録です。学生の考えたCMやBGMの案がどんな形で完成するのか、次回のレポートもご期待ください! 【関連記事】 【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.2~CM原稿を決定し、次はBGM制作へ! 畿央大学初!FM802との連携プロジェクトがスタート!
2023.06.15
奈良学園大学 池田教授による質的研究勉強会を開催!~健康科学研究科 瓜谷研究室
2023年6月13日に奈良学園大学の池田先生をお招きして、瓜谷研究室の院生に向けて質的研究勉強会を行っていただきました。 みなさんは、「やさしさ」とは何ですか?と問われると答えられますか? やさしさというのはみんなあると良いなと思いつつも、個人個人が少しずつ違う捉え方をしていると思います。 瓜谷研究室では普段、量的研究を行うことが多いのですが、最近「やさしさ」のような主観的なものや量的に測定しにくいものなどを扱うのって難しいよねという話がよく挙がっていました。そこで、今回池田先生に勉強会の開催をお願いすることにしました。 私は以前から池田先生に質的研究はそういった主観的なものを扱うのが得意な手法だと伺っていたので興味があったのですが、なかなか勉強する時間が取れなかったこともあり、今回はとても良い機会になりました。 池田先生の講義の中で、質的研究とはどういったものか、どんな手法があるのか、質的研究の質について学ぶことができました。 量的研究と質的研究のどちらが優れているといったことではなく、量的研究が得意とする部分、質的研究が得意とする部分など扱いたいものによってしっかり使い分け、時には組み合わせながら、自分が明らかにしたいことに近づいていくことが重要だというメッセージがとても印象に残り、改めて自身の研究の根底にある目的を考え直す良い時間になりました。 院生からもたくさんの質問や意見が出て、活発なやり取りが見られてとても有意義でした。 今回の勉強会のおかげで、研究への考え方、用いる研究手法の選択肢の広がりができ、今後の研究をより深めていけるイメージが沸いて、とてもワクワクしています。 本勉強会の内容を踏まえて、瓜谷研究室のメンバーでより社会に役立つ研究を進めていきたいと思います! 健康科学研究科 瓜谷研究室 博士後期課程 山野 宏章(理学療法学科4期生) 【関連記事】 大学院生が「第33回岐阜県理学療法学会学術集会」で奨励賞に選出!~健康科学研究科 瓜谷准教授の研究成果が2年連続で学会表彰されました!~健康科学研究科 「第10回日本筋骨格系徒手理学療法研究会学術大会」に教員・大学院生が参加!~健康科学研究科 変形性膝関節症の患者さんは自らの病状とどのように向き合っているのか?~理学療法学科教員 患者教育プログラムは変形性膝関節症患者さんの自己効力感の向上に有効か?~理学療法学科教員 変形性膝関節症に関する研究の途中経過が学会誌に掲載されました~理学療法学科教員
2023.06.13
6/11(日)畿央大学開学20周年・畿央大学付属広陵こども園開園記念式典・シンポジウムを開催しました。
2023(令和5)年6月11日(日)、冬木記念ホールにおいて、13時から「畿央大学開学20周年・畿央大学付属広陵こども園開園記念式典」、14時から「畿央大学開学20周年・畿央大学付属広陵こども園開園記念シンポジウム」を行い、総勢300名弱の方にご参加いただきました。 「記念式典」には、本学教職員・学園関係者・学生・卒業生の他、来賓として行政関係、大学、高等学校、関連企業の方々のご出席を賜りました。 冒頭の畿央大学アカペラ部「ADVANCE#」による学歌斉唱に引き続き、冬木智子名誉学園長の動画で建学の精神「徳をのばす」「知をみがく」「美をつくる」を振り返りました。 冬木正彦学長の式辞では、原点に立ち返り、自身の経験と建学の精神に触れられ、畿央大学付属広陵こども園と共に将来の展開と皆さまへの感謝の気持ちが述べられました。 引き続き、健康科学部長の植田政嗣、教育学部長であり畿央大学付属広陵こども園園長の前平泰志が挨拶をしました。 ご来賓を代表して山村吉由広陵町長から、広陵町における就学前教育の整備とさらなる包括連携の強化を期待しています、とのご祝辞をいただきました。 その後は、本学職員(人間環境デザイン学科4期生)による「大学開学20年のあゆみ(スライドショー)」と、畿央大学付属広陵こども園副園長による「畿央大学付属広陵こども園紹介(動画)」で、式典は閉会となりました。 14時からは、幼児教育施設や子育てに関心のある一般の方も加わり、「子どもの世界から見えてくるもの」と題して「記念シンポジウム」が行われました。 本シンポジウムでは、幼児教育にさまざまな方面で活躍している4名を登壇者としてお招きしました。前半はご自身の活動についてお話いただきました。 齋藤美和氏(しぜんの国保育園 園長) しぜんの国保育園は東京都町田市にある社会福祉法人東香会が運営する認可保育園であり、にぎやかな街並みから少し離れた場所にある当園は、「small village」という愛称があります。 園の特色として「すべてが子ども中心」という理念から始まっており、子どものやりたいことを優先してその日のスケジュールを決め、子どもたちの「今」を尊重した保育を実践しているとお話しいただきました。 岡本麻友子氏(森のようちえんウィズ・ナチュラ 代表) 森のようちえんウィズ・ナチュラは天理市内のキャンプ場にて、年間を通して野外での保育を実践しています。 雨の日でもカッパを着て外で活動を行って雨の日しかできない遊びを行うことで自然の中での体験活動を大切にしています。また、季節の行事やイベントを大切にし、誕生日であれば、誕生月の子を想いながら採ったものを木でできたケーキに飾り、その時だけの特別なケーキを作っています。 「自然保育はやり方ではなく在り方」であり、それを考えることが大事であるとお話しいただきました。 阪田隼也氏(リーベ式運動遊び) 「こどもがこどもを満喫できる環境づくり」を大事にしており、跳び箱やマット運動などの技術練習を並んで順番を待ち、一人ずつ行う指導スタイルではなく、とにかく動き続けることがリーベ式運動あそびの特徴の一つであり、子どもたちが不安や緊張を感じることなく自然と動き出せることを重要視しています。 「楽しい先にこそ育ちがある」と考え、今できることを大人も一緒に楽しんでほしいとお話しいただきました。 小泉昭男氏(造園家) 「答えより問いを探して」との考え方から、草木や虫、鳥などの自然環境を子どもたちが楽しく学んでいけるように、子どもの視線や感覚にもとづいて、園庭づくりをされています。 園庭を通して季節を感じ、生き物に出会うこと。五感を研ぎ澄まし、そこから得た経験が、その後の育ちや学び重要であること。子どもたちにとって、管理された環境よりも、多様性のある自然が保証された遊びの場こそが子どもの心や体を豊かに育んでいくとお話しいただきました。 後半は、会場からの質疑応答・ディスカッションが行われ、子どもに対しての大人のあり方について、意見が交わされました。 外から見ると参加していないように見えても、他の子どもが遊ぶ様子を見て自分も参加している気持ちをもっており、「楽しい」という気持ちがそこには存在するとの意見がありました。 子どもは未熟であるために、大人主導の保育となりがちですが、子どものペースを知ると、子どもがよく見えるので、子ども主体の保育が必要であると結びました。 子どもの世界を考える貴重な機会になり、大変有意義なシンポジウムとなりました。 16時からは、会場を食堂棟に移して「情報交換会」を行い、シンポジストを含む全ての参加者の方に交流していただきました。 途中、本学の発展にご尽力いただきました冬木学園の理事や同窓会長、栄誉教授・名誉教授から、開学に至る経緯や学園への思いや激励の言葉等をいただき、教職員は建学の精神のもと一丸となって次の10年に向かって教育を進めていく決意を新たにしました。 2003年の開学当初、1学部2学科200名の入学生でスタートした畿央大学ですが、現在は2学部5学科2研究科1専攻科1別科にまで成長し、7,000名以上の卒業生が社会で活躍しています。 そして、今年4月には、畿央大学付属広陵こども園を開設し、212名の園児を迎えることができました。 これもひとえに、皆さまのご支援とご厚情の賜と深く感謝し、今後とも畿央大学および畿央大学付属広陵こども園に、さらなる温かいご支援とご協力をお願いいたします。 畿央大学開学20周年特設サイト 畿央大学付属広陵こども園ホームページ