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2025.06.27
「精神看護学援助論Ⅱ」の授業でロールプレイングを行いました。~ 看護医療学科
精神看護学援助論Ⅱは看護医療学科3年前期の必修科目として開講しています。後期より始まる臨地実習に向けて、授業の後半では事例展開を行います。6月25日(火)は、「情報収集」として、患者役の教員と学生とのロールプレイングを行いました。 精神看護学実習におけるコミュニケーションのつまずきと情報収集の難しさ 看護学生にとって、精神看護学実習は他の領域とは異なる、独自の難しさを抱える実習の一つです。中でも「患者さんとのコミュニケーションの取りづらさ」と「看護に必要な情報が得られにくいこと」は、多くの学生が実際に直面する課題です。 たとえば、身体疾患の領域では「どこが痛みますか?」「食欲はありますか?」といった質問が比較的スムーズに行えます。しかし精神科領域では、精神症状のある患者さんは、他者との接触自体を負担に感じている場合も多く、返答が得られなかったり、拒絶されたような印象を受けることがあります。実際に、「あいさつをしても無視された」「質問をしても答えてもらえなかった」と落ち込む学生も少なくありません。 このような体験に、学生が「話しかけてよいのだろうか」「私の関わりで症状が悪化してしまわないか」といった不安を抱くのは自然なことです。そうした不安や戸惑いに向き合うために、本学ではロールプレイを取り入れた授業を行いました。 授業では、本学の強みである教育学習基盤センターの協力のもと、病室に見立てた研究室でロールプレイを実施し、その様子を遠隔授業システムを通じて、講義室にリアルタイムで中継しました。 看護師役以外の学生は、映像を見ながらグループワークに取り組み、患者さんの言動の意味やコミュニケーション技術について考える時間を持ちました。最初に看護師役を務めた学生は、戸惑いや緊張からなかなか言葉がでない様子でしたが、回を重ねるごとに、患者さんの視線の先や細かな言動からの気づきをもとに、少しづつ関わり方の工夫がみられました。 今回の授業では、学生が「対応の難しさ」を安全な環境で練習し、失敗し、仲間と振り返る中で、精神看護に必要な「関わり方の準備」ができたのではないかと思います。 実習に向けて不安を抱える学生もいるかもしれませんが、一歩づつ確実に力をつけている皆さんに、心からエールを送ります! 看護医療学科 精神看護学領域 准教授 紅林佑介 講師 中谷香江 助手 田中三代 関連記事 2025年度「へき地医療体験実習」実践報告会を開催しました! ~ 看護医療学科 認知症マフづくり&交流会を開催しました!~ 看護医療学科「認知症ケア論」 2025年度へき地医療体験実習レポート(川上村)~ 看護医療学科 2025年度へき地医療体験実習レポート(山添村)~看護医療学科 1回生集中講義「認知症ケア論」が開講しました!~看護医療学科 国際看護Ⅰの授業で「海外インターンシップ」発表 ~ 看護医療学科
2025.06.26
令和7年度「冬木智子特別奨励賞」「畿央大学特別奨励賞」授与式を執り行いました。
令和7年度「冬木智子特別奨励賞」ならびに「畿央大学特別奨励賞」の授与式が、6月19(木)12:30よりC棟エントランスホールにて執り行われました。 「冬木智子特別奨励賞」は、冬木智子名誉理事長が私財を寄付し設立した特別奨励基金により、学業成績・人物ともに優秀な学生に対し、表彰状および奨励金の授与を行うものです。各学科から1名、合計5名が選ばれました。 また、「畿央大学特別奨励賞」は、学業成績・人物ともに優秀な学生のこれまでの努力を賞し、今後さらなる活躍を期待し表彰状および奨励金の授与を行うものです。2回生~4回生の各学科1名(教育学部のみ2名)、合計18名が選ばれました。 多くの教職員と学生たちが見守る中、冬木正彦理事長より表彰状と奨励金が受賞者一人ひとりに手渡されました。 授与後冬木正彦理事長からは、受賞学生の日々の努力を称えるとともに、「他の学生の模範となり、大学の学びで多様な感性を養いながら大きく成長し、新しい社会に貢献できる人材になってもらいたい。」と、今後の活躍を願う言葉が送られました。 受賞された学生のみなさん、おめでとうございます。これからも夢の実現に向けてさらに頑張ってください。
2025.06.26
広陵町町制施行70周年記念イベントに書道部と軽音学部が参加!
2025年5月25日(日)広陵町町制施行70周年記念イベントが、広陵中央公民館かぐや姫ホールにて執り行われました。本学の書道部と軽音学部の学生たちが大和広陵高校の学生とコラボして本式典でパフォーマンスを披露しました。 式典では、事前に公募したキャッチフレーズやロゴマークの表彰式が行われました。最優秀賞に選ばれたキャッチフレーズ「ともに、広陵。もっと、広陵。」を本学と広陵高校の書道部が、ライブパフォーマンスで、大きな紙に描き上げました。 また、式典の最後には、本学軽音学部と大和広陵高校吹奏楽部がコラボして、「情熱大陸」や「広陵町歌」をバンド風にアレンジして披露し、アンコールでは、「マツケンサンバII」を歌って踊り、本式典を大いに盛り上げました。 大きなイベントでのパフォーマンスに緊張しつつも日ごろの練習の成果を発揮していました。また、高校生とのコラボは、これまでにない経験で、両クラブの学生にとっても良い経験となりました。 学生からのコメント 書道部より 今回、広陵町町制施行70周年記念イベントで書道パフォーマンスを実施しました。なかなか、大勢の方の前で書道パフォーマンスを披露する機会がないため、緊張しましたが、温かく見守ってくださる雰囲気の中で、楽しみながら、筆を運ぶことができました。 また、広陵町の町の節目となる大切なイベントに関わることができ、とてもうれしく思います。広陵町の70年のこれまでの歩み、そして今後ますますの発展を願い、一筆一筆に心を込めて力強く書き上げました。 今回、制作した作品は、広陵町内で掲示される予定とのことで、形として残ることも非常に嬉しく思います。今後も、書道の魅力を発信し続け、書道を通じて地域とのつながりを大切にしていきたいと思います。 書道部代表 白浜 芹菜 軽音楽部より 畿央大学の軽音楽部からは2バンド出演しました。1バンド目は、2回生の男子3人のインストゥルメンタルバンドでオープニングを飾りました。1曲目は、「華麗なる死闘」、2曲目は「情熱大陸」を演奏してくれました。ボーカルとギターのいない、特殊なバンドですが一人ひとりの音圧があり、1バンド目から盛り上がりました。情熱大陸は、広い世代で有名な曲なので、広陵町民の方にも楽しんでいただけたと思います。 2バンド目は、大和広陵高校の吹奏楽部のみなさんとコラボをしてバンド演奏をさせていただきました。1曲目は、「広陵町歌」を現代のバンド風にアレンジした曲を演奏しました。歌詞は変更せずに、リズムをアレンジして盛り上がれるような曲調にしました。2曲目は、「ワタリドリ」を演奏し、幕を閉じました。そして、観客からアンコールがあり、3曲目として、「マツケンサンバ」を演奏しました。 大和広陵高校の生徒会の皆さん、そして軽音楽部のダンス隊も一緒にマツケンサンバのダンスで盛り上げてくれました。普段は吹奏楽部の方とバンド演奏をする機会がないので、軽音では出すことのできない音圧が感じられ、演奏中もとても楽しく、貴重な経験をさせていただきました。 普段は、身内のみでライブをすることが多いので、このように地域の方々に演奏を楽しんでいただける経験は、とても貴重で、とても嬉しかったです。これからもボランティアなどで、活躍の場を広げていきたいです。 軽音楽部代表 片岡 ひかり ▼▼ 広陵町町制施行70周年記念イベントは広陵町HPにてイベントの様子や動画も紹介されています。▼▼ 【動画配信中】令和7年度 自治功労者会議、町政説明会、町制施行70周年記念イベントを開催しました | 広陵町 書道部ライブパフォーマンス(動画) ▶▶ 書道ライブパフォーマンス 軽音楽部ライブパフォーマンス(動画)▶▶「華麗なる死闘、情熱大陸、広陵町歌アレンジバージョン」 「ワタリドリ」 「マツケンサンバ2」 関連記事 ならコープ「らくらくお料理パック」レシピ開発に挑戦!vol.3「商品化が決定しました!」~健康栄養学科 「佐味田みんなの縁側」の塗り替えおよび春の板絵描き・障子替え ~人間環境デザイン学科 Blog 畿央大学付属広陵こども園ベビークラス活動報告 ~ 看護実践研究センター 母子包括ケア部門 大和食材を使用したジェラートを考案し、完成発表会が開催されました! ~ 健康栄養学科
2025.06.26
教職員対象 令和7年度畿央大学アクセシビリティ支援研修会を開催しました
令和7年6月5日(木)に筑波大学ヒューマンエンパワーメント推進局 舩越 高樹 准教授を講師としてお招きし、「大学における合理的配慮について」ご講演いただきました。 昨年より「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(略称:障害者差別解消法)」改正法が施行され、私立大学においても合理的配慮の提供が義務付けられました。 本学でも合理的配慮の提供を行っていますが、まだまだ課題が多く、今回の研修を通して多くのことを学ぶことができました。 舩越先生には、研修終了後も遅くまで教室に残っていただき教職員の質問に丁寧にお答えいただきました。 今後の本学の合理的配慮の提供について、より充実したものにしていきたいと思います。
2025.06.25
地域の育児支援活動ー支援者に必要なスキルを見出すためにー ~看護実践研究センター
2025.06.25
地域リハビリテーション研究室主催 OPENLABOセミナー「地域共生社会におけるリハビリテーション専門職の役割~地域包括ケアから地域共生社会へ~」
申込フォームはこちら 研究室HPはこちら
2025.06.25
筋肉かるたで“知識”と“絆”を強化!~ 理学療法学科 2・3回生交流会レポート ~
理学療法学科2・3回生の交流会を開催! 理学療法学科では、2・3回生を対象にした特別交流イベントを開催しました。この企画は1回生歓迎のための交流会とは異なり、“知識を実践へとつなげるステージ”にいる上級生同士の学び合いを目的としたものです。国家試験や実習を意識しながら、学年の垣根を越えて互いに成長し合える、理学療法学科ならではの企画となりました。 白熱の「筋肉かるた」バトル イベントの中心はオリジナル競技の“筋肉かるた”!でした。 筋肉の起始・停止、作用、運動学など、理学療法士に欠かせない知識が詰まったこのかるたは、楽しさの中にしっかりとした学びが盛り込まれています。 ゲームは、2・3回生混合チームでの対抗戦形式で、筋肉を特定するための間違えそうなな3つのキーワードをたよりに素早く反応し、該当する札を取り合います。「早とちりで間違えると、お手付きで一回休み」ルールもあり、優勝チームは学科長からいただいた高級お菓子がゲットできるとあって、白熱した競技となり、3回生同士でも凄絶な札の奪い合いがみられました!! また、ペアを組んだ先輩が後輩にアドバイスをしながらサポートする場面もあり、知識だけでなく信頼関係も深まったのではないかと思います。 「茶話会」で絆を深めました! ゲームのあとは、チームに分かれて茶話会を実施しました。実習の体験談や試験に向けた勉強方法、日々の学習リズムなど、3回生の“リアルな声”を聞ける貴重な時間となりました。 今まであまり接点がなかった2回生たちにとっても、気軽に相談できる雰囲気がありました。2回生にとっては、1年後の自分の姿を思い描きながら、今後の学びに向けた具体的な目標を持つ機会となったのではないかと思います。 参加した2回生の声 ● 「3回生の先輩方と楽しく筋肉かるたをしたり、テストや勉強のことについてお話をしたりすることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。これから色々なテストが控えていますが、先輩方もこのテストを乗り越えたのだと考え、自分なりに前向きに頑張って行こうと思います!」 ● 「3回生の先輩方と様々な企画を通して交流することができ、とても貴重な時間となりました。特に筋肉かるたでは、先輩方の凄さを改めて実感し、モチベーションアップにつながりました。その他、勉強方法などもたくさん教えていただいたので、これから実践していきたいと思います!」 今回のイベントを通して・・・ 2回生は、基礎知識の定着から実践へ、3回生は、知識の再確認と後輩への支援、という2・3回生の双方向の学びだけではなく、先輩への憧れ/先輩としての覚悟という成長を刺激する機会になったのではないかと思います。 今後も理学療法学科では、こうした学びの循環を大切に、学生一人ひとりの成長を支えていきたいと思います。 理学療法学科 教授 冷水 誠 准教授 松本 大輔 関連記事 中国の理学療法、リハビリテーション事情について~理学療法学科 第15回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」 1回生・2回生交流会を開催しました ~ 理学療法学科 ~ TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.97~新入生対象説明会&歓迎会を開催!
2025.06.25
脳卒中後失行症における感覚−運動統合の障害と保持された明示的行為主体感の乖離~ニューロリハビリテーション研究センター
脳卒中後にみられる四肢失行は、運動麻痺や感覚障害がないにもかかわらず、意図的な行為が困難になる高次脳機能障害の一つです。この障害の背景の一部には、運動と感覚の統合の不具合、すなわち「感覚−運動統合」の破綻があるとされていますが、それがどのように「自分が自分の行為を引き起こしている」という感覚(=行為主体感、Sense of Agency: SoA)に影響するかは不明でした。畿央大学大学院の信迫悟志 教授、森岡周 教授らは、嶋田総太郎 教授(明治大学)、前田貴記 講師(慶應義塾大学)らと共同で、左半球脳卒中患者を対象に、「感覚−感覚統合」および「感覚−運動統合」の時間的な処理幅(=時間窓)と、明示的なSoAの時間窓を比較する実験を実施しました。その結果、失行を有する患者では「感覚−運動統合」の時間窓が著しく歪んでいる(=遅延検出が困難)一方で、明示的なSoAの時間窓は保持されていることが示されました。この研究成果は、Frontiers in Human Neuroscience誌(Distorted time window for sensorimotor integration and preserved time window for sense of agency in patients with post-stroke limb apraxia)に掲載されています。 本研究のポイント 失行症を有する患者では、「自己運動」と「視覚フィードバック」との時間的一致/不一致を検出する能力(=感覚−運動統合の時間窓)が著しく歪んでいた。 一方で、「受動運動」と「視覚フィードバック」との時間的一致/不一致を検出する能力(=感覚−感覚統合の時間窓)と「自分の行為によってその結果が生じた」と明示的に感じられる時間幅(=明示的SoAの時間窓)は保持されていた。 感覚−運動統合の時間窓の歪みは失行の重症度と有意に相関していたが、感覚−感覚統合の時間窓や明示的SoAの時間窓にはそのような相関は認められなかった。 感覚−運動統合の破綻とSoAの保持という乖離は、失行患者において高次の認知的補償機構(メタ認知や概念的推論)が働いている可能性を示唆する。 研究概要 脳卒中後にみられる失行症は、運動麻痺や感覚障害がないにもかかわらず、日常生活上の様々な意図的な動作(ジェスチャー、パントマイム、模倣、道具使用)が困難となる高次脳機能障害です。その背景には、自己の運動と感覚的な結果との統合(感覚−運動統合)の障害があるとされますが、それが「自分の行為によって結果が生じた」と感じる意識経験(SoA)にどのような影響を及ぼすかは明らかではありませんでした。 本研究では、左半球脳卒中後の患者を対象に、感覚−感覚統合、感覚−運動統合、および明示的なSoAの時間窓を定量的に測定する2つの心理物理課題を実施し、その関連性を検討しました。その結果、感覚−運動統合にのみ障害がみられた一方で、SoAの時間窓は保たれており、SoAにおける高次認知的補償機構の存在が示唆されました。 研究内容 本研究では、左半球脳卒中患者20名(失行群9名、非失行群11名)を対象に、2つの心理物理課題を用いて、感覚-感覚/感覚-運動統合と明示的SoAの時間窓を比較検討しました。失行の有無はApraxia screen of TULIA (AST)により評価されました。 遅延検出課題: この課題では、参加者には、左示指の受動運動および能動運動に対するその映像フィードバックの遅延を検出してもらいました。映像遅延は0〜600msまでの7段階(100ms刻み)で設定され、各条件下で遅延の有無を強制選択で回答してもらいました(図1)。 その結果、失行群では能動運動に対する視覚フィードバックの遅延を検出する感覚−運動統合の時間窓(能動-DDT)が有意に延長しており(遅延検出が困難),その判断の明瞭さ(能動-steepness)も緩やかであることが示されました。一方で、受動運動に対する視覚フィードバックの遅延を検出する感覚−感覚統合の時間窓(受動-DDT)とその判断の明瞭さ(受動-steepness)には群間差が認められませんでした(図3、図4)。 図1. 遅延検出課題 明示的SoA課題: この課題では、参加者のボタン押しによって、画面上の正方形の図形(□)がジャンプします。ただし、実際にはボタンを押してから□がジャンプするまでに、0〜1000ミリ秒の間で設定された11(100ms刻み)遅延がランダムに挿入されます。各試行の後、参加者は「自分のボタン押しによって□がジャンプしたと感じたかどうか」について、“はい/いいえ”で主観的に回答します。この回答をもとに、どの程度の時間的遅延まで「自分のボタン押しが□ジャンプの原因である」と感じられるか、すなわちSoAが保たれる時間幅(=SoAの時間窓)を定量的に評価しました(図2)。 その結果、失行群と非失行群の間で、SoAの時間窓(PSE)や判断の明瞭さ(SoA-steepness)に有意差は認められず、明示的なSoAは保持されていることが示されました(図3、図4)。 図2. 明示的SoA課題 ※Keio Method: Maeda T. Method and device for diagnosing schizophrenia. International Application No.PCT/JP2016/087182. Japanese Patent No.6560765, 2019. 図3. 遅延検出確率曲線と明示的SoA判断曲線 図4. 群内・群間比較結果 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究は、脳卒中後失行症を呈した患者において、感覚−運動統合に明らかな障害がある一方で、明示的なSoAは保持されているという乖離を、初めて実証的に示しました。この結果は、SoAが単一の過程ではなく、低次の感覚−運動レベル(予測誤差の検出など)から高次の認知的判断レベル(自己帰属の判断)までの階層的なプロセスで構成されているという近年の理論枠組みを支持するものです。とりわけ、低次レベルに障害があっても高次の判断が保持されうるという点は、SoAの可塑性や補償のあり方を理解するうえで重要な示唆を与えます。本研究は、失行という病態を通じて、ヒトにおけるSoAの生成メカニズムをより深く理解するための貴重な手がかりを提供するものです。 論文情報 Nobusako S, Ishibashi R, Maeda T, Shimada S and Morioka S. Distorted time window for sensorimotor integration and preserved time window for sense of agency in patients with post-stroke limb apraxia. Front. Hum. Neurosci. 2025. 問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学大学院健康科学研究科 教授 信迫悟志 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.nobusako@kio.ac.jp
2025.06.24
日本リハビリテーション医学会学術集会に参加しました! ~ 健康科学研究科 瓜谷研究室
2025年6月13日(金)~14日(土)、国立京都国際会館で開催された第62回日本リハビリテーション医学会学術集会にて、ポスター発表を行いました。 今回の発表テーマは「変形性膝関節症患者の自律神経機能と痛み関連症状との関連性の検討」です。 本研究では、変形性膝関節症(OA)患者における心拍変動(HRV)を指標とした自律神経機能と、痛みに対する認知や機能障害との関連を明らかにすることを目的としました。 臨床の現場でも関心の高い「痛みのとらえ方」や「自律神経の状態」が、どのように影響し合っているかを探る内容であり、多くの先生方に関心を持っていただきました。 ポスター発表では、リハビリテーション科医師、理学療法士、作業療法士、研究者など様々な分野の方々からご意見・ご質問をいただき、非常に実りあるディスカッションをすることができました。中でも、自律神経機能と痛み認知の評価・介入について、現場での応用の可能性について多くのヒントを得ることができました。 また、昨年横浜で開催された学会でお食事をご一緒させていただいた三上教授(今大会の大会長)とも再会でき、とても有意義な時間を過ごすことができました。 ▼ 大会長の三上教授と指導教員の瓜谷教授と共に 今後も、臨床と研究をつなぐ活動を継続し、患者さんの生活の質(QOL)の向上に貢献できるよう努めてまいります。 健康科学研究科 博士後期課程 瓜谷研究室 山野 宏章 関連記事 畿央大学 運動器リハビリテーション学分野 瓜谷研究室 神経リハビリテーション学研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室
2025.06.19
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.98~東生駒地域包括支援センターを見学、健康増進のための畑カツも体験!
こんにちは。健康支援学生チーム※の理学療法学科3回生 中山と2回生 田子・渡部・岡崎です。 ※TASKは“Think, Action, Support for Health by Kio University”の略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 今回は東生駒地域包括支援センターとのコラボイベントへ向けた見学の内容・様子についてご紹介します。 生駒市東生駒地域包括支援センターの職員の皆さまがTASKの活動に関心を寄せてくださり、このたびコラボイベントの実施についてお声がけをいただきました! 今回はそのイベント前に「地域包括支援センター」についての知識を深めるために5月27日と6月10日の2回に分けて見学に行かせていただきました。 包括の方々からの歓迎を受け、まず見学では地域包括支援センター職員の方に地域包括支援とは、またその役割・業務内容・東生駒で行われている活動内容についてお話いただきました。 東生駒地域包括支援センターでは、活動の一環として畑活動や囲碁将棋教室・男性対象の筋トレなどさまざまな憩いの場づくりとともに健康増進を目的とした活動をされていました。 ▼東生駒包括の皆さんと筋肉ポーズ 生駒市役所介護保険課の方も来てくださいました! ▼ ケアプラン作成や介護予防のための取り組みなど業務の幅広さを実感! 今回私たちは実際に畑活動に参加し、また畑活動をされている高齢者の方とお話させていただきました。参加したメンバーが自分から積極的に地域の方々とコミュニケーションをとっている様子が見られ、とても有意義な時間を過ごせました。 ▼ 畑カツに参加しました! 不整地を歩く,しゃがむなど身体機能がかなり求められることを実感しました。 ▼ 畑までの道のりも坂道があり、理学療法士をめざす学生目線で思うことも色々ありました。 ▼ 2日目は雨のため畑カツはなし。代わりに包括で地域の方々との交流会ができました。 参加学生からのコメント ● コミュニケーションを通して気づいたこと、新たな視点が得られたのではないかと思います。そして授業では学ぶ機会の少ない地域包括支援について現地で見聞きすることで、知識を深められ、イベントへ向けての体操考案のヒントにもなったと感じています。 実際に生駒市に行き、地域包括支援センターの取り組みの一つである畑作業を地域の方々と一緒にしてきました。 自分にとって地域との関わりということを今まであまり意識したことがなく、今回経験したこと全てが新鮮でとても楽しい、充実した時間でした。この経験を、学内での勉強にも活かしていきたいと思います! 理学療法学科 2回生 田子 輝 ● 地域包括支援センターが行っている健康増進のための活動内容とその活動の一環として野菜を育てている地域の人達とお話させて頂きました。皆さんとお話していく中で野菜を作るために畑に行ったりするだけで運動になっていることや、交流の場になっていることを感じました。特にその時に作りたいと思ったものをすぐに反映して作っていたことを聞いて、意見をすぐ取り込めるような柔軟な関わり方が素敵だなと感じました。このような取り組みが体の健康だけでなく心の健康にも良い影響を及ぼしているのかなと思いました。 理学療法学科 2回生 岡崎 日菜乃 ● 東生駒地域包括支援センターを訪問し、包括支援センターの役割や地域での取り組みについて学ばせていただきました。実際に地域の高齢者の方々のお話を拝聴し、学内の講義では得られない多くの気づきがありました。特に印象に残ったのは、ある出来事をきっかけに家にこもりがちになった高齢者男性が、包括センターの自立支援を目標とした活動に参加することで、次第に元気を取り戻していかれたというお話です。今では、その活動のボランティアとして他の方々を支える側に回っておられるというお話を聞き、非常に心を打たれました。 「支援される側から支援する側へ」その変化は、本人の努力だけでなく、地域生活支援センターの丁寧で温かなサポートがあってこそ実現できたものだと思います。こうした取り組みは、地域に笑顔や感謝の輪を広げる原動力になっていると感じました。 今回の経験を通して、支援とは一方的なものではなく、関わり合いの中で人が成長し、前向きになっていけるものだということを改めて実感しました。私自身も今後、誰かの力になれる存在を目指して学び続けたいと思います。 理学療法学科 2回生 渡部 寧彩 ▼ 皆さんのお話を聞いて地域における包括支援センターの大切さを感じました 担当教員からのコメント ● TASKの通常の体力測定・健康チェックイベントとは異なり、施設見学および、スタッフ・地域の高齢者の方との交流する機会をいただきました。まだ授業では学んでいない地域包括支援センターの役割を、具体的な業務・活動やある方のストーリーを含めてご紹介いただき、印象に残ったのではないかと思います。 また、高齢者の方とフリートークのお時間では、学生も高齢者の方も少し緊張がみえましたが、スタッフの方のサポートをいただきながら、楽しくコミュニケーションができていました。 今回の活動は、地域包括支援センター、地域の高齢者の皆様のご厚意で、実現することができました。学生たちにとって、授業では経験できない貴重な時間を過ごすことができましたことに、改めて感謝申し上げます。 理学療法学科/ヘルスプロモーションセンター 准教授 松本 大輔 ● 9月には東生駒地域包括支援センターの担当圏域にてTASKオリジナルの介護予防教室を計画しています。普段実施されている「いきいき百歳体操」をTASKバージョンにアレンジするように現在,3回生メンバーを中心に頑張っています。体操の中に脳トレの要素を入れることができないか検討している様です。 我々教員は前に出過ぎず,学生達オリジナリティを尊重しながらサポートしていくつもりです。皆様応援してあげてください! 理学療法学科/ヘルスプロモーションセンター 教授 高取 克彦 ◆メールアドレス task@kio.ac.jp ◆ X(Twitter) @kio_task ◆ Instagram @kio_task TASK(健康支援学生チーム)活動レポートはこちらで詳しくご覧いただけます。


