2023年のすべての新着情報一覧
2023.08.10
【開学20周年記念】7/23(日)「野村忠宏氏特別講演会」を開催しました。
2023年7月23日(日)13:00より冬木記念ホールにて、オリンピック3連覇を達成した柔道家の野村 忠宏さんをお招きした「特別講演会」を開催しました。野村さんは畿央大学のある広陵町の名誉町民でもあることから、開学20周年を記念した今回の講演が実現する運びとなりました。快晴の夏空にも恵まれ、近隣住民の皆さまを中心に約400名の方にご来場いただきました。また、当日は学生ボランティア15名が受付や場内誘導などに参加協力し、イベントを盛り上げてくれました。 司会は東京オリンピック・パラリンピックで「TOKYO2020MEDスタッフ」としてアスリートを支援した理学療法学科 福本 貴彦准教授(写真右)が務めました。 まず冬木 正彦学長から参加いただいた皆さまに開学20周年を迎えられたことの感謝や、学歌に込められた想いなどが述べられました。 これまでの野村さんの軌跡をまとめたVTR上映のあとは、いよいよ講演がスタート。決して順調ではなかったオリンピック金メダルまでの道のりや目標達成に対するプロセス、努力についてのご自身のお考えを、恩師から受けた影響や経験なども踏まえながらお話しいただきました。 「金メダルを獲得したときの瞬間の喜びと感動は言葉にできない。どんな困難な状況が立ちはだかったとしても、4年後に金メダル獲得をめざしたい」と当時の心境も語っていただき、会場の方々は熱心に耳を傾けていました。時には会場には笑いがあふれ、終始和やかな雰囲気で講演会は進み、最後には「夢中になれるものを探すことで人生に張りが出る。健康に気を付けて、生きがいのある人生を歩んでください」と呼び掛けていただきました。 講演会終了後には、学生ボランティアの代表から野村 忠宏さんへ花束が贈呈されました。 野村 忠宏さん、ご来場いただいた皆さま、当日運営をサポートしてくれた学生ボランティアの皆さん、本当にありがとうございました。 地域に開かれた大学として、今後も地域の皆さま向けに公開講座やイベントを開催していく予定です。畿央祭(学園祭)も入場制限などの制約を外して10月21日(土)・22日(日)に開催予定ですので、ぜひご参加ください。 【関連リンク】 畿央大学開学20周年特設サイト
2023.08.10
理学療法士就職合同説明会を開催しました!
2023年8月5日(土)に4年ぶりに対面形式での『就職合同説明会』を開催しました。 理学療法学科4回生の就職活動のスタートに合わせて、実習先や卒業生が活躍する事業所を中心に、30の病院や施設の担当者にお越しいただきました。 ▼理学療法学科長・庄本先生より事業所様にご挨拶 説明会は、午前・午後の2部制で実施。全体会で各事業所の概要が説明された後、個別ブースに分かれて事業所ごとにより詳細な説明をしていただきました。 学生は一日を通して最大6事業所の個別説明を聞きました。 ▼全体会の様子 今回の説明会では各事業所で活躍する本学の卒業生も多数お越しいただいています。 事業所の紹介や求人情報に加え、施設選びのポイントなど、先輩理学療法士からの様々なお話は、今後の進路を考える貴重な機会になったことでしょう。 ▼個別ブースの様子 説明会終了後には参加学生から、「一日を通してたくさんの情報を知ることができて良かった」「視野を広げる良い機会になった」「これから就職活動を頑張っていこうと思った」などの感想が寄せられました。 ご参加いただきました事業所の皆様、ありがとうございました。 今後は学生個々に施設見学などに参加し、就職活動を進めていきます。積極的に活動することで自分自身がここで働きたいと思う就職先を見つけていってもらいたいと思います。 希望進路の実現に向けて頑張っていきましょう!
2023.08.09
朝日新聞社Webメディア「SDGs ACTION!」で松本准教授が「フレイル」を解説!~理学療法学科
理学療法学科の松本 大輔准教授が朝日新聞社Webメディア「SDGs ACTION!」に登場しています。 「フレイル」という言葉を初めて聞いた一般の人に、そもそも「フレイル」とはどういったものなのか等について解説をされています。 現在、松本先生は在外研究員として、フランス南西部のトゥールーズで高齢者の健康増進、フレイル予防につながる研究活動を行っている真っ最中です! (詳しくは 令和5年度 在外研究員レポートvol.1~なぜフランストゥールーズへ?|KIO Smile Blog をご覧ください。) 今回の記事公開を受けて、松本先生よりコメントをいただきました。 この度、「フレイル」という言葉を初めて聞いた人向けに、網羅的にかつ、深堀した内容で紹介してほしいという依頼を受けました。 そこで、本記事が読者にとって、自分の健康・生活習慣を見つめ直す機会になり、実際に行動が起こせるようになることを心掛けて書きました。 前半部分は幅広く、後半により具体的な予防・改善対策になっています。(本当はもっと長かったのですが、編集担当の方と相談してやむなくカットいたしました...) 日頃、地域の高齢者の方々へ運動指導している時のように、予防や改善のためにどうすれば良いかについて焦点を当て、本学大学院の地域系リハビリテーション研究室の高取教授・院生との共同研究の成果や私自身の実践経験も多く盛り込んでおります。 改めて、本記事で強調したいのは、 ・フレイルは、多面的、可逆的である ・自分でチェックができ、対策もとれる ・早ければ早いほど良い ということです。 フレイルリスクの高いご高齢の方だけではなく、中年期の方や高齢者を支える家族、スタッフの方にもわかりやすくなっていますので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。 本記事が一人でも多くの方に届いて、健康行動を起こすきっかけになることを祈っております。 ぜひ一度、本記事をご一読いただき、セルフチェックをしてみてはいかがでしょうか? みなさんの健康を見つめ直す機会にしていただければ幸いです! SDGs ACTION!:フレイルとは? 原因からチェックの仕方、改善方法、予防策まで解説 関連記事・リンク 地域リハビリテーション研究室 令和5年度 在外研究員レポートvol.1~なぜフランストゥールーズへ? 後期高齢者のフレイルはそのステージにより改善・悪化因子が異なる可能性~運動系社会参加活動の増加は前フレイルから健常への移行に寄与 「令和4年度地域リハビリテーション活動支援事業」成果報告とミーティングを開催!!〜地域リハビリテーション研究室+TASK卒業生チーム
2023.08.08
【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.6~公開収録終了しました!
FM全局・ラジオ全局で高いシェアを誇る「FM802」。その中の人気番組「ROCK KIDS 802」と畿央大学とのコラボプロジェクトが始動しました!2023年7月の月曜放送回21:15~21:35、全5回にわたって「畿央大学の冠コーナー」が提供されます。今回のプロジェクトは、そこで放送されるラジオCMを、畿央生有志がプロと協働しながらイチから考えて形にしていく挑戦的なものです! 5月11日(木)本プロジェクトのキックオフから始まり、これまで2回目は原稿制作、3回目はBGM候補選定を経て、6/16(金)にFM802でのCM収録、7月は冠コーナーの提供と学生の制作したCMが放送され、ブログでお伝えしてきました。 本学が提供する冠コーナー「畿央大学 MY REQUEST」は1ヶ月でしたが、8/5(土)に畿央大学で「ROCK KIDS 802-OCHIKEN Goes ON!!-」の公開収録を行いました! 公開収録当日は、CMプロジェクトに関わった学生19名はスタッフとして参加し、事前準備や誘導等、イベント運営側の立場を体験しました。 (Photo by田浦ボン) 公開収録に向けた事前準備 公開収録の準備として、最初は来場者への配布する資料のセット組みを行っています。グループに分かれていますが、担当も各々で決めて効率よく準備しています。 袋詰めした後は、運営スタッフの方に説明を受けながら各自持ち場につきました。 来場者誘導や場内整理、資料やうちわの配布といった来場者の動線内で対応もあれば、関係者エリアでのパスチェックといった裏側での対応など様々な場面に参加して、公開収録イベントを盛り上げてくれました! (Photo by田浦ボン) 公開収録前には、ゲストのBLUE ENCOUNT・田邊駿一さんがご挨拶に来ていただき学生スタッフと写真を撮っていただきました。 短い時間でしたが、田邊さんと写真を撮っていただくことができて学生スタッフもこの時ばかりは仕事を忘れて、とても喜んでいました。 ▲ゲストのBLUE ENCOUNT・田邊駿一さんと(Photo by田浦ボン) 公開収録中の様子 公開収録は、MCの落合健太郎さんとゲストの田邊駿一さんのトークは大盛り上がり。田邊さんは奈良に来るのは初めてで、最初に初めて訪れる場所が畿央大学になったそうです。 (Photo by田浦ボン) また、トークの後は弾き語りで「だいじょうぶ」「バッドパラドックス」だけでなく、最新曲「アマリリス」も。さらに同シングルに収録されている「ghosted」までといった4曲を歌っていただきました。アコースティックギターでの弾き語りは、近い距離で田邊さんの圧倒的な歌唱力を存分に楽しむことができ、会場が一体となって盛り上がりました。 (Photo by田浦ボン) (Photo by田浦ボン) 楽しいトークと弾き語りを披露いただいた公開収録はあっという間のひと時でした。 ご来場いただいた皆様、暑い中畿央大学にお越しいただきありがとうございました。そしてMCの落合健太郎さん、ゲストのBLUE ENCOUNT・田邊駿一さん、素晴らしい時間をつくっていただきありがとうございました。 この公開収録の模様は、radiko(ラジコ)のタイムフリー視聴で8/14(月)まで聞けますので、是非お聞きください! radikoで聞く 公開収録終了後 終了後は、MCの落合健太郎さんがご挨拶に来ていただき、写真を撮っていただきました。 学生の中には、ROCK KIDS 802のヘビーリスナーもおり、自分のラジオネームを伝える学生もいました。落合さんもラジオネームを覚えているだけでなく、「結構前から聞いているよね?」と返していただけたこともあり、学生スタッフも嬉しさだけでなく驚いているところも印象的でした。 ▲MCの落合健太郎さんと(Photo by田浦ボン) 最後に、公開収録に参加した学生から感想をいただきましたのでご紹介させていただきます。 まさか畿央大学で私のいつも聴いているラジオの公開収録が行われるとは思いもしませんでしたが、とても楽しい時間を過ごすことができました。 公開収録に参加することは応募したらできるかもしれませんが、運営側として関わることはなかなかできないと思います。このようなイベントの裏側を知ることができてよかったです。 また、BLUE ENCOUNTの田邊さんやFM802のDJの落合健太郎さんとお会いすることができたこともとても嬉しかったです!!来場してくださった方々がこの機会に畿央大学に興味を持っていただけたら嬉しく思います。 健康栄養学科 1回生 奥田 綺音 普段の生活ではなかなか体験できないことをさせて頂き、楽しみながら今回のプロジェクトに参加しました。自分の目で実際に公開収録を見ることもできて感無量でした。社会の現場を目の当たりにして、私も就職活動を頑張ろうと思えました。 このような機会を頂き、本当にありがとうございました。 健康栄養学科 3回生 小林 苑子 ラジオの公開収録が畿央で行われること、おちけんさんと田邊さんが来てくださることが決まってからずっと信じられない思いでしたが、本当でした…。 スタッフとして公開収録のお手伝いができて、公開収録も観覧させていただけて、本当に夢のような時間でした! ずっと好きだったFM802にかかわれたこと、おちけんさんと田邊さんを前にお話しできたこと、何よりみなさんが「畿央っていいね」と言ってくださったことが本当に嬉しかったです。CM制作も含めて、この企画に参加できてよかったです。本当にありがとうございました!! 現代教育学科 3回生 石川 結唯 今回の公開収録をもってCMプロジェクトの活動は一区切りになりますが、応募してくれた学生の皆さんありがとうございました。 学年や学科、参加目的もそれぞれ異なりましたが、高校時代の受験勉強や今のテスト勉強の際に聞いている学生も多かったと思います。CM制作から公開収録までをFM802と関わることができたのは、学生さんにとっても貴重な経験になったのではないでしょうか。CMプロジェクトを通しての経験がこれからの学科での学びや就職活動につながることになれば嬉しいです。時間割の合間を縫って参加いただきありがとうございました。 【関連記事】 FM802「ROCK KIDS 802」で、7月毎週月曜に畿央大学冠コーナーを放送!8/5(土)には公開収録も! 【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.5~学生が制作したCMが放送されています! 【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.4~FM802本社でのCM収録! 【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.3~収録に向けてBGM候補を決定! 【FM802×畿央大学】ラジオCM制作プロジェクトvol.2~CM原稿を決定し、次はBGM制作へ! 畿央大学初!FM802との連携プロジェクトがスタート!
2023.08.08
プレパパ・プレママのための「マタニティクラス」を開催します~看護実践研究センター
畿央大学マタニティクラス「Kioマミfes」は、畿央大学看護実践研究センター(母子包括ケア部門)が主催するプレパパ、プレママのためのお産と育児に関する体験プログラムです。大学でトレーニングを重ねた看護学生と一緒に、大学の豊富な教材を用いて抱っこやおむつ交換、沐浴などを体験してみませんか?助産師でもある大学教員も一緒に参加しています。妊婦さんの疑似体験もできます。 妊婦さんとご家族が、赤ちゃんを迎える準備に、気軽に参加してください。 実施要項 受講対象 妊娠16週以降の妊婦さんとパートナー、ご家族など 開催日 ① 9/30(土)13:30~15:30 ② 11/4(土)13:30~15:30 ③ 12/3(日)13:30~15:30 各回 定員15組(先着順) 会場 畿央大学K棟1階 看護実習室 申込方法 申込フォームより必要箇所を入力し、お申込みください(申込先着順となります) 申込ページ 参加費 無料 持ち物 水分補給のための飲み物、バスタオル(足元にかけるもの) 服装 足湯をされる方はひざ下を出せる服装 畿央大学マタニティクラスリーフレット お問い合わせ 畿央大学総務部 Tel:0745-54-1602 E-mail:i.oka@kio.ac.jp
2023.08.04
熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助技術」~助産学専攻科
令和5年7月28日(木)3・4限、熟練助産師でいらっしゃる江口 美智子先生、木内 美菜子先生、松田 伊都子先生らによる「分娩介助の応用」の講義・演習を通して、会陰保護技術やさまざまなパターンの産婦さんへの対応方法、肩甲難産の場合の分娩介助方法について学びを深めました。 まず、会陰保護技術について教えていただきました。会陰保護技術とは、分娩時に赤ちゃんの頭や体が会陰(外陰部から肛門の間)を通過する際に会陰の損傷(会陰裂傷)を防ぐ目的で行われます。 この演習では、学生が普段練習している会陰保護の方法を見ていただいた後に、会陰保護技術で気をつけるポイントやコツを教えていただきました。分娩台の高さはこれまでより低くするとともに、助産師が腰を下げてしっかり足を開き支持基底面を広く取ることで、母児の安全を守り、助産師の腰痛予防にもつながると学びました。また、赤ちゃんが娩出される際の姿勢やスピードをコントロールし、会陰裂傷の予防や赤ちゃんの安全を守るためには両手の調和をとることも大切だと学びました。 また、さまざまなパターンの産婦さんへの対応についても教えていただきました。これまでは、スムーズに分娩が進行する産婦さんを想定して練習していましたが、上手く努責をかける(力を入れていきむ)ことができない、陣痛の痛みでパニックになる、分娩について理解がないなどの産婦さんへの対応は初めての体験であったため、うまく声かけができず戸惑ってしまうこともありました。しかし、それぞれの産婦さんに合わせた声かけを行うことで、会陰裂傷を防ぐとともに、産婦さんの不安を軽減させることができるように関わっていくことが大切であることがわかりました。また、直接介助者だけでなく、間接介助者など周囲からの働きかけの重要性についても学ぶことができました。 最後に、肩甲難産における対処法について教えていただきました。肩甲難産とは、赤ちゃんの頭が娩出された後、肩が恥骨に引っかかることで娩出が困難な状態であることを指し、母子の命に関わる危険性もあります。今回は、この肩甲難産への対処法について教えていただきました。赤ちゃんやお母さんの危機が迫る中で、適切な判断、対処、そして評価することの難しさを実感しました。 今回の講義・演習を通して、分娩における手技のみならず、その場に応じた声かけなど産婦さんに合わせた関わりや寄り添うことの重要性について学びました。また、限られた時間ではありましたが、各演習で何度か練習する機会があり、先生方が毎回アドバイスを下さったおかげで、1回目よりも2回目のほうが上手くできたと実感することができました。この経験を生かして、実習や臨床の場でも産婦さんが安全・安楽に分娩できるような声掛けを意識することを大切にしていきたいです。 ご指導いただきました、江口先生、木内先生、松田先生、本当にありがとうございました。 助産学専攻科 足立 百合菜 市本 有砂 森口 茉倫 【関連記事】 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「ヒューマンヘルス」 産婦人科医に学ぶ超音波診断法~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 2022年度 新生児蘇生法(NCPR)Aコース講習会を受講しました!~助産学専攻科 第11期生事例研究発表会を開催しました~助産学専攻科 外部講師に学ぶマタニティヨガとベビーマッサージ!~助産学専攻科 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科
2023.08.02
「薬害の実情」と「患者の人権」を学ぶ~看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」
看護医療学科4年次生必修科目である「保健医療福祉システム論Ⅰ」では、公衆衛生と社会福祉のシステムとそのあり方を学んでいます。 中でも7月17日(月)の授業では、外部講師として全国薬害被害者団体連絡協議会 副代表世話人の勝村 久司氏をお招きし、「『薬害の実情』と『患者の人権』~医療倫理や患者安全について考えながら~」と題した内容について講演いただきました。 薬害問題は、医療人として必ず知っておかなくてはならない問題であるとともに、2022年度の高校「公共」の授業でも取り上げられることとなり、その注目度が増しています。 勝村氏は、「陣痛促進剤(子宮収縮剤)」の被害によりわずか9日間の命しかなかった、娘さんの星子さんのことがきっかけで、医療裁判、薬害被害に関する活動を展開されることになりました。 講演の中では、薬害の原因は、単なる副作用被害ではなく、故意や無作為等の人災により、防げたはずの被害が拡大したものであること、陣痛促進剤は感受性の個人差がかなり大きい(人によって効き目が200倍異なります)が、その理解が医療従事者の中でも十分ではないことを強く訴えられました(高裁で逆転勝訴したことや、勝村氏らの働きかけで全ての人に診療報酬明細書の開示につながったことなどは、NHKの番組をはじめ、各種新聞記事でも大きく取り上げられました。書籍『ぼくの「星の王子さま」へ 医療裁判10年の記録 』(幻冬舎文庫)にも収められています)。 最後に、薬害等の不誠実な医療を防止するためにはリスクマネジメントがとても重要であると述べられました。本学でも「チーム医療」を重視した教育を1年次から行っていますが、勝村氏はチーム医療の中に「患者・家族を中心とした情報共有の仕組みが必要」であり、同時に、患者の人権を重視するために、「社会的弱者の視点」「消費者の視点」「市民の視点」「被害者の視点」の4つの視点が大事であると述べられました。 学生たちは今回の講演の内容を重く、そしてしっかりと受け止めていました。学生たちの感想から一部紹介したいと思います。 【学生A】 実際に家族を亡くした遺族の話を聞く機会は今まであまりなかったため、医療事故と聞いてもどこか他人事のように感じてしまっていることがあったが、今後看護師として勤務していく中で医療事故は常に起こりうる可能性があるため、特に薬剤の投与は慎重に行っていく必要があると考え直すきっかけになった。 【学生B】 1つの薬害事故でも、医療者の薬の用法に関する知識の欠如や、患者の訴えを軽視する風潮、事実を隠蔽しようとする風潮、添付文書の改訂の遅れなど、あらゆる要因が重なった結果、事故が発生しているということがわかりました。今まで、薬害に関する事故は、「昔に起きたこと」という漠然としたイメージで、医療が進歩し患者の権利が重視されるようになった今の時代には、もう起こらないことだと思っていました。しかし、星子さんの事件が起きたのは約30年前で、遠い昔の話ではないことから、医療者の患者の権利を守るという意識が少しでも薄れてしまえば、いつでも薬害事故は起こり得ると感じました。医療者は、これから薬害を起こさないために、過去の薬害の原因について学び、再発予防策を考え実践することや、患者の権利を大切にできる倫理観を養うこと、医療品に対する正しい知識をつけることなどを組織全体で続けていく必要があると学びました。 【学生C】 半年後に医療従事者になる私たち学生に、薬害について知ってもらい自身のような経験を学生にもしてほしくない、加害者になってほしくないという気持ちがすごく伝わってきた講義でした。医療従事者が引き起こした薬害がなければ一緒に過ごすことができていたかもしれない娘さんを失ったこと、大切な奥さんが入院中過剰に陣痛促進剤を使用され辛い思いをしたことを学生に伝えることはすごく辛いことだったと思います。それでも自身が経験したことを他者には経験してほしくない、こんなことが二度と起きないように将来医療従事者になる学生たちに伝え、薬害について深く考えてほしいという思いが伝わってきました。将来、看護師として働く身でありますが、正直薬害についてこんなに深く考えたことはなく、自身が知らないだけでこんなにも薬害による被害があることを知ることができました。このことから、患者に正しい情報を伝えることの意義や患者が知る権利について改めて考えさせられ、患者に寄り添う大切さを学ぶことができました。この学びから、看護師として患者に正しい情報を伝え、正しく理解した状態で医療を受けることができるよう患者に寄り添った看護を提供していきたいです。 【学生D】 来年から助産学生になります。今回の講義を聞いて助産師という職業の責任の重さに再度気づきました。気を引き締めて立派な助産師になります。 学生たちは、あと半年で医療の現場に飛び込んでいきます。学生たちの感想にもありますように、今回の勝村氏の講演は学生たちにとって非常に大きな学びとなりました。 勝村先生にはこの場を借りて改めて厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。 看護医療学科 准教授 文 鐘聲 【関連記事】 手術を受けた患者をイメージした「患者モデルの作成」と術後看護演習~看護医療学科「急性期看護学援助論Ⅱ」 4回生から3回生へ学びの伝達「緩和ケア病棟の実際―病院インターンシップ実習を経験した上級生とのディスカッションー」~看護医療学科「終末期ケア論」 「臨死期の看護を学ぶ」エンゼルメイクの演習を実施! ~看護医療学科「終末期ケア論」 外部講師による講義「国外における国際看護と国際看護活動に必要な能力について」~看護医療学科「国際看護学Ⅰ」 2023年度 離島・へき地医療体験実習(川上村)レポート~看護医療学科 外部講師による講義「看取りを体験した遺族に対する看護の課題」~看護医療学科「終末期ケア論」
2023.08.01
2023年、教育学部がさらに「深化」!
健康と教育のフロントランナーとして走り続けている畿央大学。 公立小学校教諭85.4%、公立幼稚園教諭・保育士100%、公立学校養護教諭64.7%と関西屈指の教員・公務員採用試験現役合格率で、「資格・就職に強い大学」として評価されています。 入学時に選べる4コース制、ダブル担任制、実践的教育などの畿央らしさはそのままに、現代教育学科の学びがさらに深まりました。 1. 中・高教諭(数学)が取得可能に! 学校教育コースで中学校・高校教諭(数学)が2023年から取得可能に!小学校教諭、中・高教諭(英語・数学)、特別支援学校教諭、幼稚園教諭と、めざす免許の選択の幅がさらに広がりました。 学校教育コース 2. 畿央大学付属広陵こども園を開設! 地元広陵町と連携協力した新しい形の認定こども園を開設!教育実習やボランティアなど大学近くで現場を直接体験できる機会が増え、より実践的な幼児教育の学びの場が広がりました。 幼児教育コース こども園について 3. データサイエンスにも強い教員・保育士に! 4年間無償貸与されるノートPCも活用しながら、教育現場で知っておきたいICTスキルをバランスよく修得できます。 また、本学では正課科目と「次世代教育センター」で展開するプログラムとを相互に関連づけることによって、より質の高いデータサイエンス教育の実現を図っています。 >データサイエンス科目と次世代型教養プログラムの相関図(2022年度現代教育学科の例) ノートPC無償貸与 4. 養護教諭のための学びが充実! より実践的なロールプレイや看護実習室での演習、健康科学部との垣根をこえた授業、現場で活躍する卒業生との交流など、養護教諭をめざす学生のためのカリキュラムがさらにバージョンアップ! 保健教育コース 5. 大阪教育大学と連携協定を締結! 「教員養成フラッグシップ大学」に採択された大阪教育大学と連携協定を結んでいます。大阪教育大学へは近鉄大阪線でわずか4駅という立地も活かして、相互授業履修など新しい教員養成や卒後教育などの在り方を、連携して模索しています。 教員養成フラッグシップ大学構想 (大阪教育大学) 【TOPICS】英語教育コース1・2期生が初のセメスター留学! 英語教育コースでは、4年で英語教諭取得と半年間の海外留学を実現!2022年9月には11名がカナダ留学とホームステイを体験。現地の様子はブログでご覧いただけます。 セメスター留学blog 英語教育コース すべては、学生の未来のために。 教員・保育士をめざすなら、 畿央大学で! 関西トップクラスの現役合格率で、あなたの夢をバックアップします。 コロナ禍以降もきわめて高い現役合格率をキープし、2023年卒は過去最高の合格実績を達成! 学生、学科教員、教採・公務員対策室が一丸となって夢に向かう体制と環境は、畿央生だけの特権です。 ▼教員採用試験、公務員採用試験の現役合格率(3年間推移) 試験種別 2023年卒 2022年卒 2021年卒 公立小学校教諭 85.4% (70/82) 77.8% (70/90) 71.2% (52/73) 公立幼稚園・保育士 100% (25/25) 97.0% (32/33) 94.6% (35/37) 公立学校養護教諭 66.7% (2/3) 40.0% (6/15)※ 36.4.% (8/22) 特別支援学校教諭 100% (3/3) 100% (6/6) 83.3% (5/6) ※2022年卒の養護教諭は、看護医療学科の現役合格者1名を含みます 現代教育学科ページへ
2023.08.01
令和5年度 エコパトロールを実施しました!~エコキャンパス推進委員会
エコキャンパス推進委員会では、コロナ禍でお休みしていたエコパトロールを再開し、7月 25 日(火)、29 日(金)の両日、お昼休みと放課後に実施しました。 これは、教室や実習室の温湿度、エアコンの設定温度は適切か、エアコンや照明の消し忘れはないかなどを確認して巡回する恒例の活動です。 〇過去の取り組みはコチラ! 学生有志がパトロールに参加してくれました! 今年は猛暑が続いています。今回、部屋の環境を確認できるようソーラー式の温湿度計をすべての講義室・実習室に設置しましたので、温度設定の目安にしてください。そして、部屋を出るときには忘れず、エアコン・照明をOFFに!必要な時に適切に使用し、無駄使いはしないこと。ひとりひとりの心がけと行動が省エネと環境負荷低減につながります。 以下、参加学生さんからのコメントです。 「私たちがよく利用する棟で、エコパトロールに参加しました。エアコンを使用する際、設置した温度計をチェックして、熱中症に気をつけながらエコにも気を使ってほしいです。 学内の所々に私たちがデザインしたエコキャンパス推進のポスターが掲示されていますので、探してみてください!」 人間環境デザイン学科3回生 澤田百果・田中璃音・辻愛夏 エコキャンパス推進委員会では、学生教職員による環境負荷低減に向けた取組みを支援しています。食堂・エントランスホールのエネルギー使用量の見える化や傘 R(傘のリサイクル活用)も取り組みの一環です。省エネルギー、廃棄物削減・リサイクルなど、引き続き環境貢献活動へのエコアクションを推進していきましょう! 畿央大学エコキャンパス推進委員会 関連記事 令和元年度 冬季エコパトロールを行いました~エコキャンパス推進委員会 平成30年度 冬季エコパトロールを行いました~エコキャンパス推進委員会 平成30年度 夏季エコパトロールを行いました~エコキャンパス推進委員会 平成29年度 夏季エコパトロールを行いました~エコキャンパス推進委員会 平成28年度 冬季エコパトロールを行いました~エコキャンパス推進委員会
2023.08.01
本学教員、大学院生の論文が学術優秀賞に選ばれました~理学療法学科・健康科学研究科
この度、物理療法科学掲載原著論文「慢性腰痛患者の運動時痛に対する経皮的電気刺激の効果:ランダム化比較試験」が物理療法科学30巻(2023年度発刊分)における学術優秀賞に選ばれました。 研究内容につきましては、下記の記事でも紹介しております。 慢性腰痛の運動時痛に対する経皮的電気刺激の効果~理学療法学科・健康科学研究科 本論文は、畿央大学健康科学部理学療法学科の瀧口 述弘助教、庄本 康治教授と高松 昇三氏(健康科学研究科博士後期課程3年/オムロンヘルスケア株式会社)らにより執筆されました。 本論文の詳細は「科学技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)に掲載されております。 ▲:写真左より(高松氏、瀧口助教、庄本教授) このような賞を頂き、大変光栄に思います。今後もリハビリテーション従事者の方や患者様に役立つ報告ができるような研究活動を努めて参ります。 最後になりますが、この論文の報告に際しては多くの方々に支援いただきました。この場を借りて深く感謝申し上げます。 理学療法学科 助教 瀧口 述弘 関連記事 【論文情報】慢性腰痛患者の運動時痛に対する経皮的電気刺激の効果:ランダム化比較試験 (jst.go.jp) 【プレスリリース】慢性腰痛の運動時痛に対する経皮的電気刺激の効果~理学療法学科・健康科学研究科 客員研究員の渕上 健さんの総説論文が「Journal of CLINICAL REHABILITATION」に掲載されました〜ニューロリハビリテーション研究センター 大学院生が国際学会「ESOC2023」でポスター発表!〜健康科学研究科 大学院修了生のColumbia University留学に向けた壮行会を開催!~森岡研究室 森岡 周教授のコメント論文が「Physics of Life Reviews誌」に掲載されました~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 多くの理学療法士が購読する「理学療法ジャーナル」の特集を本学教員が企画!~理学療法学科・健康科学研究科 日本物理療法合同学術大会2023で大学院生が優秀賞を受賞!~健康科学研究科 第27回日本神経理学療法学会サテライトカンファレンス@畿央大学、開催レポート!