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すべての新着情報一覧

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2025.04.23

活躍する大学院修了生vol.1~片山 脩さん(国立長寿医療研究センター勤務/健康科学研究科博士後期課程修了)

働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました!   片山 脩さん(健康科学研究科 博士後期課程 2019年3月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部 特任主任研究員として勤務しています。   ▼ 脳波研究の様子       これまでのキャリアを教えてください! 中部リハビリテーション専門学校卒業➡医療法人瑞心会 渡辺病院で勤務を続けながら畿央大学大学院修士課程ならびに同博士課程修了➡国立長寿医療研究センター・特任研究員➡日本学術振興会・特別研究員➡コロンビア大学・博士研究員➡現職   ▼留学先のコロンビア大学の仲間たち     今は地域在住高齢者を対象としたコホート研究で非薬物療法による老年症候群、認知症、介護の予防について研究をしています。   修士課程の入学式は、上の子の保育園の入園式翌日だったことを覚えています。博士後期課程の際には下の子も生まれ、仕事と研究と子育てで大変ではありましたが、妻のサポートのおかげで無事に学位を取得することができました。また、コロンビア大学へ単身で留学した年は、上の子の中学校入学と重なりましたが、子供たちも成長してくれて妻のサポートをしてくれていたようで大変助かりました。留学中に1週間ほど家族がニューヨークに遊びに来て一緒に過ごした時間は、子供達たちにとっても良い思い出になっているようです。   ▼コロンビア大学での仲間とともに   これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 地域で自立して生活されている高齢者方を対象に老年症候群のリスクのある人を早期に発見する目的で高齢者機能健診(脳とからだの健康チェック)を実施して、参加者を対象に自治体と協力して介入研究を実施しています。   また、畿央大学大学院で学んだ脳波研究のノウハウを活かして軽度認知障害(MCI)の早期発見に向けた神経生理学的マーカーの解明や加齢や病理学的な脳の変化から予測される認知機能よりも、高く認知機能を維持することを可能とする脳の特性(認知予備能)について、第一人者であるコロンビア大学のStern教授の研究室へ留学して解析方法などを学び、今は脳波を用いて認知予備能の神経基盤の解明をめざして取り組んでいます。   【研究キーワード】脳波、認知症、軽度認知障害、認知予備能 大学院に進学したきっかけや目的は? 就職して1年目の春から担当した頸髄損傷の患者さんの痛みを軽減することができず悩んでいました。当時、畿央大学ニューロリハビリテーションセミナーをインターネットでたまたま目にして参加しました。セミナーでは痛みのメカニズムや世界中の研究について紹介がありました。   セミナーで紹介のあった脊髄損傷の患者さんの痛みに対する介入研究を参考に担当患者さんに介入を行ったところ痛みの軽減が見られました。しかしながら、私は痛みが軽減した理由を自分の言葉で論理的に説明することができないもどかしさが残っていました。そこで、介入研究のヒントをくださった畿央大学大学院へ進学して痛みが軽減したメカニズムを自分自身で解明したいと思い進学を決めました。   働きながら通えるように当時ではまだ珍しかったオンライン授業やオンデマンド授業が整備されており、愛知県で働きながら修士課程、博士課程を修了することができました。   ▼ 在学中に参加した国際学会での様子   大学院での時間を一言でいうと? 一言でいうと宝物です。   研究分野は違っていても、わからないことを明らかにしたいという思いはみんな同じで、その目標に向かって様々なディスカッションを先輩、同期、後輩の皆さんといつもしていました。その時間は今でも忘れることのない私の宝物です。   畿央大学大学院は、社会人でも学びやすい環境を教員の方々、事務の方々が丁寧にサポートしてくださることがともて魅力的だと思います。   ▼ 大学院在籍時のゼミ発表の様子   今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 「他者のため、社会のためになる研究をしてください」 私の恩師である森岡 周教授から博士の学位授与式の後にいただいた言葉です。この言葉を今も常に意識しています。自分の研究は誰のために行うのか、社会にとってどのような意義があるのかを自身に問いかけながら研究を続けています。   また、今の職場の仲間ともディスカッションする時間を大切にしています。畿央大学大学院の頃から自分の研究の事ばかりではなく周りの方の研究についても知ること、意見をきちんと伝えることの大切さを学んだからこそ、今も職場の後輩にはディスカッションの時間を大切にすることを伝えています。   ▼ 現職の仲間と共に   これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 大学院には、あなたと同じように「明らかにしたい」という思いを持った仲間がたくさんいます。一人だったり、職場の仲間だけでは解決できないこともあると思います。一歩踏み出して、大学院へ進学してみてください。そこには今までの自分にはなかった考え方や学び方、解決方法を知っている先生や先輩がいます。   畿央大学大学院は社会人でも学びやすい環境が整っており、先生も事務の方々もとても丁寧にサポートしてくださいます。同じ目標を持った仲間と必死に学ぶ大学院での時間は、その後の人生の糧となり、もう一つ上のステージにあなたを連れて行ってくれると思います。     ▶Researchmap(片山さんのページへ)

2025.04.22

TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.97~新入生対象説明会&歓迎会を開催!

こんにちは!健康支援学生チーム※の理学療法学科3回生 中山 紗希です。   今回は2025年4月17日(木)の新入生へのTASK説明会および20日(日)の新入生歓迎会&機器体験についてご紹介いたします。 ※TASKは“Think, Action, Support for Health by Kio University”の略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 入学式の際にクラブ・サークル紹介に出展しましたが、TASKって具体的にどのようなものなのか具体的にわからなかった学生さんも多いのではないかと感じ、今回説明会を実施しました。多くの方が参加してくださり、みなさんがTASKの活動に興味を持ってくださっていることを感じられてとてもうれしかったです。     新入生歓迎会を開催! 20日の新入生歓迎会では、親睦を深めるためにミニバレーを行い、その後TASKの活動で主に使う機器の体験を行いました。ミニバレーでは1回生と上回生を混ぜたチームで、ゲームをしました。2・3回生は普段TASKで見ることのない一面も見ることができ、またチームスポーツをしたことで1回生とも親睦を深められたのではないかと感じました。     機器体験では、上回生からそれぞれに機器についての説明を受け、実際に体験し、測定結果、またその見方について理解を深めました。     互いの結果を比較して1回生の方々も楽しんでくださっていました。1回生の方も積極的に測定項目について質問をしてくださって熱意を感じられました。   これからTASKに参加される1回生のみなさん、たくさんイベントが待っているので楽しみにしていてください!   ◆メールアドレス task@kio.ac.jp ◆
X(Twitter)   @kio_task ◆
Instagram           @kio_task 理学療法学科 3回生 中山 紗希   TASK(健康支援学生チーム)活動レポートはこちらで詳しくご覧いただけます。

2025.04.20

6/15(日)2026入試スタートオープンキャンパス

2025.04.20

6/8(日)2026入試スタートオープンキャンパス

2025.04.19

大阪・関西万博にて販売する万博弁当の開発に参加!~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良~

2025年4月19日(土)、20日(日)、26日(土)に大阪・関西万博 関西パビリオンにて販売する万博BENTOの開発に本学のヘルスチーム菜良※が携わりました。   ※ヘルスチーム菜良…管理栄養士養成課程を持つ奈良県内4年制大学(畿央大学、近畿大学、帝塚山大学、奈良女子大学)で構成されており、食育啓蒙活動に取り組んでいます。 万博BENTOは、ヘルスチーム菜良の学生が奈良県産食材を用いて開発したレシピを和食「井上」様のご協力のもと、完成させることができました。畿央大学では、2種類のレシピを開発しました!この万博弁当は伝統的な食材をふんだんに使用しているため、奈良の食の魅力や日本文化を楽しむことができるものとなっています。販売価格は1,000円とリーズナブルです。 それぞれの大学の開発メニューをご紹介 畿央大学   : ほうじ茶薫る茶飯おにぎり・ふくさ焼き 近畿大学   : レンコンのカレー餃子・大和肉鶏と大和丸なすの生姜焼き 帝塚山大学  : 豚肉とかぶの柿の葉寿司(ZIP共同)・あんぽ柿の芋ぼた(ZIP共同)・奈良和え 奈良女子大学 : パリパリ酒粕のポテトサラダ 畿央大学が考案したメニューのレシピをご紹介 ほうじ茶薫る茶飯おにぎり メニュー開発においてこだわった点 通常の茶飯には大豆が入っていますが、豆ごはんが苦手な方が多い印象があるため、枝豆を代用し、様々な人においしく召し上がっていただくために食べやすさに注目しました。ほんのり香るほうじ茶の風味をお楽しみください。 ふくさ焼き メニュー開発においてこだわった点 お弁当の定番の卵焼きを豪華にしたいという思いからふくさ焼きをメニューに入れました。日本の方だけでなく、海外の方にも日本の料理を感じていただけるように、だしの風味や旨みが感じられるものにしました。   沢山の具材を入れることで、食べ応えのあるふくさ焼きに仕上げました。また、人参やエビ、三つ葉などの彩りの良い食材を使用することによって、目でも楽しむことができるように工夫しました。 万博BENTO 完成までの流れをご紹介 2024年4月 4大学合同の説明会&意見交流 2024年8月 和食井上にて試食会 ● たくさんあるメニューの中からどのメニューを採用するのか検討しました。自分たちで考えたメニューを実際に作っていただき、似たメニュー同士をかけ合わせたり、ご飯ものは何品入れるのか考えたりしました。思った以上に全体的に茶色い色のおかずばかりだったため、色合いについても検討が必要だと感じました。   2024年10月 奈良県庁前にてプレ販売   ● 30食を完売し、購入していただいた方から感想をいただき、フィードバックに繋げました。購入してくださったお客様から「美味しかったよ」とお声をいただき、とても嬉しかったです。また、「万博に出店する」ということに実感が湧きました。    2024年11月 「ZIP旅するエプロン」出演     ● 「ZIP!  旅するエプロン」で取り上げていただき、新たなメニューの考案へと繋がりました。「奈良らしさのあるデザートとご飯もの」に苦戦していた私たちにとって、ZIPさんが考案してくださったメニューは想像を超え、とても衝撃的だった印象です。「豚肉とかぶの柿の葉寿司」と「あんぽ柿の芋ぼた」の2品を考案していただきました。     2025年 3月初旬 和食井上にて試食会 ● いよいよ万博販売まで1か月。最終的にどのメニューをお弁当に入れるのかについて試食を行い検討しました。プレ販売を終えてから新たなメニューを開発し、元々あったメニューとも比較しながら慎重に意見を交わしました。   2025年3月中旬  じっくり時間をかけて考え抜いたお弁当がついに完成しました!     2025年3月22日(土) クラフトエキスポに出店     ● 奈良公園バスターミナル1Fにて開催されたクラフトエキスポで出店させていただき、販売個数50個すべてを完売しました!主婦層からお年寄り、外国の方まで幅広く購入していただけました。メディアにも取り上げていただき、万博出店前にPRすることができる良い機会となりました!   2025年4月 いよいよ大阪万博が始まりました!メンバー全員、販売を楽しみに意気込んでいます! 大阪・関西万博会場での販売について 販売日時:4月19日(土)、20日(日)、26日(土) 販売場所:関西パビリオン 多目的ホール 3日間、各日100食限定で販売します。   ヘルスチーム菜良が一丸となって考案した「万博BENTO」。万博会場へ足を運ばれた際にはぜひご賞味ください!     健康栄養学科 3回生 林 明凜、岡田 こころ 2回生 吉原 実留   関連記事 “奈良県産食材”使用「万博BENTO」を大阪関西万博会場で販売します!~ヘルスチーム菜良 大阪関西万博 奈良県公式ホームページ 万博BENTO

2025.04.18

2025年度 新入学生研修 学科別レポート vol.2 ~ 人間環境デザイン学科

人間環境デザイン学科では、64名の新入生をお迎えし、4月8日に新入学生研修を実施しました。当日は3回生6名、教員4名が同行しました。人間環境デザイン学科の新入学生研修では、以下の5つを目的に実施しています。   新入学生研修の目的 大学での新たな友達づくり 教員とのふれあい 大学生活へのモチベーションを高める 美しい環境の中ではぐくまれたまちや建築に触れることにより、まちと人々の生活とのつながりを考える 見学やレクリエーションを通して、自身のキャリアを考える 万博記念公園を訪れました! 行き先の大阪 万博記念公園は、1970年日本万国博覧会の跡地に整備された緑豊かな公園です。   国立民族学博物館へ! 最初に訪れたのは国立民族学博物館で、ここでは世界各地の社会や文化に関する様々な展示が行われています。人間環境デザイン学科で学ぶ予定のまちづくりや建築、インテリア、服飾に関連する興味深い展示を楽しむことができました。     「面白い!」「興味深い…」「なぜ?」と感じたことは、スケッチブックに記録しました。友人との視点の違いに触れ、多様な物の見方を学ぶ貴重な機会となりました。       昼食後には、今後の目標や思いを作文にまとめてもらいました。畿央大学に入学した理由や将来の夢、目標、大学生活で挑戦したいことなど、新入生の意気込みが伝わる内容でした。     また同行した3回生の先輩に、大学生生活や履修登録についてアドバイスをもらう場面も見受けられました。人間環境デザイン学科は、ゼミ活動での交流をはじめ、先輩後輩の関わりがとても深い学科です。今後も先輩からのアドバイスを学修の場に存分に活かしてください。   太陽の塔を見学! 午後には太陽の塔の内部を見学しました。「太陽の顔が特徴的な外観は知っているが、中に入ったことはない」という学生が多く、内部に入ると真っ赤な空間に圧倒されました。     しかし、李先生の「よく見るとすべての色が使われているね」という言葉に納得する様子が見受けられました。造形物だけでなく、色使いやその背景にも目を向けることで、物の見方がさらに広がったのではないでしょうか。     見学ルートは階段を何段も登るため、「いったい何階建て…?」という声が聞こえてきましたが、吉永先生から、太陽の塔は2階建ての展示場であることについてのレクチャーを受け、驚いている姿が印象的でした。これから建物の構造や法律について勉強していく中で、この謎が解けていくことでしょう。     1時間の自由行動の後、研修を終了しました。入学式から1週間しか経っていませんが、グループ活動や友人同士で仲良く過ごしている様子が伺えました。また、スケッチブックを片手に研修を楽しむ学びの姿勢はとても頼もしかったです。   先輩や教員とのつながりを大切に、これから充実した大学生生活を過ごしてください。学科教員一同、みなさんの大学生活を精一杯サポートします。   人間環境デザイン学科 助教 小松 智菜美 関連記事 2025年度 新入学生研修 学科別レポート vol.1 ~ 看護医療学科

2025.04.18

2025年度看護医療学科「へき地医療体験実習」がスタートしました!

看護医療学科の4回生は、5月に奈良県内の4つの地域において、へき地における保健・医療・福祉を体験し、対象者を地域の生活者として全人的にとらえ看護のあり方を探求する「へき地医療体験実習」に参加します。このほど学内実習がスタートし、学生は地域診断や実習計画作成、実習準備に主体的に取り組んでいます。 4月8日は、公益社団法人地域医療振興協会 明日香村国民健康保険診療所医師 武田以知郎先生をお招きし、「地域医療はナースを素敵にする~明日香から愛をこめて~」のテーマで特別講義を受講しました。     武田先生のご紹介   武田先生は自治医科大学をご卒業後、長く、へき地医療に貢献され、2024年に第12回赤ひげ大賞(日本医師会)を受賞された他、数々の受賞歴をお持ちです。 日ごろから村民のかかりつけ医として地域に密着した幅広い診療を提供されるとともに、在宅医療の充実をめざし日々の診療活動を続ける傍ら、地域医療を担う次代の医師の育成のため、医学生や研修医の教育に注力を注いでおれらます。その活動は溝渕雅幸監督の「明日香に生きる」でドキュメンタリーとして映画化され多くの方々の感銘を受ける作品となりました。   特別講義 今回の特別講義では、へき地で展開されている「総合専門診療医」の活動紹介、へき地診療所の看護師の役割(ルーラルナーシング)を学ぶことができました。 武田先生は、「総合専門診療医」は、患者の年齢、訴えや症状による特定分野に着目するのではなく、地域に住むあらゆる年齢、性別の患者の健康問題とそれぞれの患者の家族や生活様式、地域全体をとらえ、解決に向けて治療を行う役割があり、明日香村では、何か困ったら「そうだ、診療所へ行こう」をコンセプトに、町のコンビニエンスストアのような役割を担う場所でありたい、と語られていました。   また、へき地における看護師の役割では、生命維持や疾病の治癒を目的とする「cure(キュア)」と患者に寄り添い、何らかの疾病や傷害を抱えてもQOLを維持・向上させ、身体的のみならず精神的・社会的にも健康を保ち支援することをめざす「care(ケア)」を取り上げ、へき地ナースは、人・家族・地域の生活を包括的に見る力が必要で、実際の事例の紹介から、住民の思い、生活背景などの個別性に合わせ、その人の尊厳を大切に関わる「ナースのプロフェッショナリズム」が発揮できる場であることを語られました。 へき地診療所の看護師は、病院の看護師とは比較できないほど多くの業務を担っていて、診療の補助、患者のケアだけではなく、時には医師の指示の元、調剤補助や服薬指導、物理療法、レントゲン撮影の準備や現像の補助、内視鏡の介助など、薬剤師、理学療法士、診療放射線技師、臨床検査技師等多職種の役割を日常的に担っておられるそうです。また、ケアマネジメント、介護予防、予防接種、健診、健康教育、村内事業の救護班など、行政との連携も日常的にこなして活動されているとのことでした。 このように、対象を全人的に捉えるアセスメント力と多岐にわたる業務をこなす看護師には高いスキルが求められます。   明日香村の診療所は、へき地医療の経験を有する看護師など複数の看護師を確保し、武田先生と思いを共有し、チームワークで業務に当たられています。武田先生は、これからのへき地医療には特定行為研修終了看護師等、高いスキルをもった看護師の活躍が期待されること、実際に日本国内のへき地の中には無医地区もあり、看護師が遠隔医療等ICTを活用した医療提供体制により、地域の健康を支えている、と語られました。 また、専門機関や社会資源へのアクセスが容易ではないへき地では、住民の健康を支えるためには、日常生活の中で健康に関することは気軽に相談できる場が必要で、「暮らしの保健室」や「コミュニティナース」(武田先生もコミュニティナースの研修を受講されたようです)が地域内に存在し、診療所や病院に行くほどではないけれど、ちょっと気になることを生活の中でタイムリーに相談できることの重要性も述べられました。 診療所で待つのではなく、生活の場においてアウトリーチする活動により住民の課題を早期に把握し、タイムリーに医療・介護へつなぐことで、住民の望む暮らしを守ることが地域医療の役割だと語られました。     武田先生の貴重なご講演から、へき地では、生まれてから死ぬまでの医療と看護を、その人の思いと生活に主軸を置き、人と人の関わりの中で丁寧にサポートしていることが学べました。看護師として患者や住民をどう捉えるか、看護の本質はおそらく都市部でも大きな医療機関であっても、在宅看護や介護の現場でも変わらないと考えます。 医療の進化によって専門分野が確立され、多くの専門職が誕生し、人々の健康と生命を守るため日々尽力されています。また、住民や患者の健康状態や病状により受療の場や生活の場も多種多様になりました。そのような時代の中、本日の講演を踏まえ、「へき地医療体験実習」に参加することで、学生が人々の生活と健康をどうとらえ、自身の看護観を培うのか、大変楽しみです。     武田先生には、ご多用の中、本当に貴重なご講演を頂き心から感謝申し上げます。   看護医療学科 准教授 室谷 牧子   関連記事 これまでの「へき地医療体験実習」の取り組みについて

2025.04.15

2025年度 新入学生研修 学科別レポート vol.1 ~ 看護医療学科

看護医療学科18期生に96名の新入学生を迎え、2025年4月8日(火)に、新入学生研修を橿原市商工経済会館にて実施しました。2回生の支援学生にサポートしてもらいながら無事に研修を終えることができました。   研修テーマは「心のふれあい」 本研修のテーマは「心のふれあい」とし、仲間との協力作業を通して、自己への気づき、他者への感謝について体験的に学び、ケアにおいて重要な「する側」と「される側」の信頼関係、および人の心に寄り添うことを考える機会とすることを目的としました。         早速セッションが始まりました! 河野学科長のあいさつの後、早速、セッションⅠが始まりました。支援学生たちが用意してくれたアイスブレイクは「色鉛筆自己紹介」。物静かなゲームかなと思いきや、かなり盛り上がりました。新入学生たちの緊張もほぐれ、よいアイスブレイクになりました。       次のセッションⅡでは、「ペーパータワー競争」を行いました。メンバー同士でA4のコピー用紙を用いてタワーを作成し、グループ間で競い合います。新入学生たちはグループごとに一生懸命話し合い、試行錯誤を行いました。また完成後に撮った写真をもとに、プレゼンテーション大会となりました。それらがチームワークの結晶であるとともに、グループごとに個性があふれていて非常に興味深かったです。       おまちかねのランチタイムです! プレゼンテーションが終わったのがちょうどお昼どき。待ちに待ったランチの時間です。今年度はビュッフェスタイルをとりました。並んで好きなものを取るのも体験の一つ。席について舌鼓を打ちながら、メンバー同士の交流を深めました。今回のビュッフェ、美味しかったとかなりの評判でした。           先輩方からの講話 昼からのセッションⅢでは、まず最も身近な先輩である現2回生のお二人から、学修と日常生活の両立について、学修はもちろん大事ですが、新しい友達や経験も大切に、というメッセージを熱く語ってもらいました。学修に役立つミニ情報も満載で、とても充実したものになりました。   次に、この春に看護師2年目を迎えた13期生の秋山 遥香さんからのお話がありました。看護師経験を経た、最も近い先輩ということになります。学生時代の経験、そして新人看護師としての1年間を振り返っていただきました。     最後に語っていただいたのは7期生の坂本 幸太さんでした。坂本さんは、HCU、ICUでの勤務経験を勤務スケジュールなども含めて具体的に語っていただきました。また、新入学生たちへは充実した学生生活を送るよう熱いエールをいただきました。   スイーツビュッフェを堪能! 先輩たちの語りが終わった後は、スイーツビュッフェで休憩タイム。これもまた、かなりの好評で、学生たちの笑顔がたくさん見られました。 ディスカッションを実施し発表しました! そして、最後のセッションⅣでは、先輩たちの語りもふまえて、「先輩と卒業生の語りを聞いてこれから頑張ろうと思うこと」についてグループでディスカッションを行い、まとめをすべてのグループが発表しました。新入学生らしい、期待とやる気に満ちた発表内容で、教員たちの気持ちも高揚しました。 最後に、ペーパータワー競争の審査発表があり、高さや独創性、プレゼンテーション等の側面から表彰されました。グループの代表に河野学科長からお祝いの言葉と景品が送られました。     ▼ 今回も支援学生のおかげで楽しい研修になりました。   そして、最後に河野学科長から、この研修会の総括とご挨拶をいただき、とてもよい雰囲気で研修会を終了することができました。   担任から新入学生へのメッセージ ● みなさん、ご入学おめでとうございます。 今回の研修ではチームワークと個性の両方を発揮でき、とてもよい大学生活のスタートを切れたと思います。これまでも、そしてこれからもたくさんの方々の支援を得ていくことでしょう。看護の道も一歩から。これからの道のりは困難もあるでしょうけど、支援してくださる方々に感謝しながら、ともに手を取り合って、学びを深め、乗り越えていきましょう。 1組担任 文 鐘聲   ● 皆さま、ご入学おめでとうございます! 研修では、皆さんの生き生きとした表情と、初対面同士とは思えないほどのチームワークに感動しました。この出会いと経験が、これからの看護の学びの土台になることを願っています。共に学び、成長していきましょう。 2組担任 田中 陽子   ● みなさん、ご入学おめでとうございます。 若いっていいですね。みなさんのキラキラした目の輝きが印象的でした。これからも失敗を恐れず、様々なことにチャレンジしてください。一緒にがんばりましょう。 3組担任 小林 智子   ● みなさん、ご入学おめでとうございます。 これからの学生生活を大いに楽しんで、経験を重ねて自身が目指す看護職になれるように頑張ってください。これからよろしくお願いします。 4組担任 須藤 聖子    

2025.04.15

大阪市西成区における地域在住高齢者の銭湯利用と個人レベルのソーシャル・キャピタルとの関係:介護予防に資する通いの場としての役割の検討~健康科学研究科~

地域在住高齢者の健康に関連する指標としてソーシャル・キャピタル(社会関係資本、以下SCと する)が注目されています。SCは、「人々の協調行動を活発にすることによって、社会の効率性を高めることができる、『信頼』『規範』『ネットワーク』といった社会組織の特徴」と定義されており、地域在住高齢者の介護予防に資する通いの場においても重要視されています。 しかし、様々な問題から通いの場に参加できない地域在住高齢者も多い現状にあります。そこで本研究は地域に古くから存在し、浴室の家庭化が進む現代までは情報共有の場として社会的機能を担っていたとされる「銭湯」に着目しました。日常的に使用する銭湯が介護予防に資する地域在住高齢者の交流の場の一端を担い、地域在住高齢者における個人レベルのSC強度と関連するかを、本学大学院健康科学研究科客員研究員の仲村渠亮、健康科学研究科の高取克彦教授・松本大輔准教授らは、社会的理由から「銭湯」と繋がりの多い西成区を対象に調査をしました。その結果、日常的に銭湯を多く利用することがSCの構成要素である地域への信頼の高さ、近隣住民との交流の多さと独立して関連していることが明らかとなりました。これらのことから、高齢者サロンなどへの社会参加活動が難しい高齢者に対しては、銭湯が介護予防に資する通いの場となる可能性があることが示唆され、その内容が日本地域理学療法学雑誌に掲載されました。 研究概要 大阪市西成区における高齢者の健康行動と地域資源の活用実態に着目し、特に地域コミュニティの場としての銭湯利用が高齢者の健康維持・増進に関係するSCと関係するかを明らかにすることを目的とした。対面式調査(インタビュー)および定量的調査(体組成測定等)を組み合わせた混合研究法を用いて、銭湯利用者の健康状態、生活行動、社会的交流の特徴を分析した。 研究のポイント 高齢化率・要介護認定率が大阪市内でも最も高い西成区を対象地域として選定。 銭湯利用高齢者を対象に、入浴頻度・利用目的・SC(交流状況等)に関する対面式インタビューを実施。 銭湯は単なる入浴施設としてだけでなく、社会的交流や地域コミュニティ形成の場として機能している実態を確認。 銭湯利用が高齢者の心理的ウェルビーイングや地域参加意識の向上に寄与している可能性を示唆。   本研究の臨床的意義及び今後の展開 地域在住高齢者の健康支援においては、個別的な医療的介入のみならず、日常生活に根差した地域資源の活用が重要な戦略となります。本研究は、銭湯という地域固有の生活資源が、高齢者のSCの維持に寄与しうる可能性を示しました。今後は、他地域への適用可能性の検討や、銭湯をはじめとする地域資源を介した介護予防プログラムの開発、地域包括ケアシステムとの連携強化を視野に入れた実装研究が求められると思います。 謝辞 研究にご協力いただきました対象者の皆様、共同研究者の方々に感謝申し上げます。 論文情報 仲村渠亮,高取克彦,松本大輔:大阪市西成区における地域在住高齢者の銭湯利用と個人レベルのソーシャル・キャピタルとの関係:介護予防に資する通いの場としての役割の検討. 地域理学療法学2024;4(2):79-87.   問合せ先 畿央大学大学院健康科学研究科 客員研究員 仲村渠 亮 教授 高取 克彦 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: k.takatori@kio.ac.jp

2025.04.14

畿友会(学生自治会)だよりvol.106 ~入学式レポート!

ご入学おめでとうございます!!   皆さんこんにちは!畿友会です! 2025年4月2日(水)に、2025年度畿央大学入学式が挙行されました!新入生の皆さま、ご入学おめでとうございます!!     畿友会では職員の方々と協働して入学式の運営を行いました。新入生のみなさんの晴れ舞台の一助を担うことができ、とても誇らしく思っております!     クラブ・サークル紹介を実施しました! また、入学式終了後および4月3日(木)の2日間にわたり、R棟1階カトレア・なごみにおいて畿友会主催のクラブ・サークル紹介が行われました。畿央大学の様々なクラブやサークルの方々および新入生の方々に参加していただき、大盛況のうちに終了いたしました!参加していただいたみなさんありがとうございました。     2025年度が始まり、みなさんがそれぞれ新たな段階に進まれたことと思います。畿央大学には様々なクラブ・サークル団体がありますので、これを機に新しいスポーツや趣味にもぜひ挑戦してみてくださいね!     様々なことに挑戦して経験を積み、よりよい大学生活を送れますことを切に願っております。改めて新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます!     畿友会 広報部 看護医療学科 2回生 吉村 弘貴   Instagram:@kiyukai_kio Twitter:@kiyukai_kio LINE:@kiyukai_kio    ▶畿友会に関連するブログ記事 KIO Smile Blog

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