2017年のすべての新着情報一覧
2017.07.25
「災害に強い大和の町づくりネットワーク」平成29年度第1回研修会を開催!~看護医療学科教員
平成29年7月22日(土)の午後、本学L202講義室に災害に強い町づくりネットワークの今年度第1回研修会を開催しました。テーマは「どうやって積み重ねる?発災時に求められる看護師の知識と技術の学び」です。 災害に強い大和の町づくりネットワーク【奈良県下の防災・減災・災害対策強化に関する経験や学び(知識や技術)の共有を目的としております】は、立ち上げから5年が経過し、今年度は、これまでの活動の中で得られた経験や知見を体系的に整理し、臨床に役立てるものとして返していきたいと考えています。 奈良県下の臨床や教育機関、行政におられる看護職28名が集い、発災後概ね24時間の病院勤務看護師に求められるコンピテンシー(役割を遂行するための能力)を養うためにはどのような学びが必要か、欲しいと思う教材は?について意見交換をしました。 今後30年以内に震度6以上の地震が起こる可能性が14%(昨年の熊本地震に関係した断層が16%でした)と報告されている断層が奈良県にはあります(その端は広陵町にも近いところです)。そうした危機的な状況にあることを受け、県内医療機関の多くで、耐震・免振工事や対応の見直しを急いでいますが、その中でも重要なのは人材育成です。 阪神淡路大震災発生以降、災害看護学は確実に歩み進めてきましたが、非日常的な災害時の看護は学びの積み重ねが難しく、その一方、あちこちで次から次に多くの大規模災害が発生し、検証が追い付いていない帰来もあります。ワークショップ前半の第1部では、「所属機関が大きな被害を受けている状況を想定した対応はこれまでもシミュレーションしたことがあるのでイメージしやすいが、所属機関に被害は無く、すぐ近くで多くの傷病者が発生している。つまり、すぐにも大勢の傷病者が一気に運ばれてくる対応はイメージが難しい」などの言葉が聞かれました。また第2部では、「コンピテンシーを養うべく学びのコンテンツは抽出できても、どのような教材が適しているか具体的にすることは難しい」という意見がありました。それでも、他施設での取り組みについて情報を得て発展させることで教材案が出された項目もあり、有意義な時間でした。 うだるような外の暑さにも負けない参加者の熱いディスカッションが、これからの奈良県下医療機関の看護師に対する災害看護教育に活かせるように、ネットワークのコアメンバーで形にしていきたいと考えています。 ご参加いただきました各施設の皆様、サポーターとしてご参加くださった防災士会・広陵町の東様、看護4回生富本くん、ありがとうございました。 なお本研修会は、学術研究助成基金助成金「災害初動における臨床看護師のコンピテンシー開発およびオンライン学修支援環境の構築」(課題番号17K12198)を受けて開催しました。今後は、先行研究や災害看護の事例などからコンピテンシーの妥当性を検証して、eラーニングを活用した効率的で効果的な学び方についても検討して参ります。 看護医療学科教授 堀内美由紀 教育学習基盤センター助教授 宮崎誠 【関連記事】 地域の防災イベントに教員・学生がボランティア参加!~看護医療学科 NHKが看護医療学科堀内先生を取材!~阪神淡路大震災から21年。災害看護~ 災害に強い地域づくりへの大学の貢献を考える-DMAT訓練を通して- 災害に強い大和の町づくりネットワーク 平成25年度第1回研修会を開催! 災害に強い大和の町づくりネットワーク活動 研修会を開催!
2017.07.25
ベテラン助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科
熟練助産師江口先生から分娩介助の応用 「側方介助法及び肩甲難産時の介助など」を学んで 2017年7月20日(木)特別講演で、谷口病院の病棟師長であり、分娩介助件数3,000件近くの経験をされている江口美智子先生から「側方介助と肩甲難産時の分娩介助」を教わりました。助産学専攻科3期生の先輩の山本果歩さんと谷口病院で勤務されている助産師の木内さんが、聴講と学生指導のために参加してくださいました。 江口先生の分娩介助は、左手で児頭の娩出を1~2ミリずつ骨盤誘導線に沿ってコントロールして、会陰裂傷しない母児にとって安全な分娩介助の技でした。左手と右手の力を巧みに交互に使い分け、ベビー人形が、まるで本当の胎児のお産のように見えました。 ▼講師でお招きした江口美智子先生 今までの分娩のとき、左手は児頭に添えているだけでしたが、今回の講義を通して左手での児頭の支えと分娩介助の姿勢の大切さを学びました。左手は児頭が飛び出すのを防ぎ、産婦の娩出力との調和をとりながら、陰唇が裂傷しないよう少しずつ娩出させることが重要であると学びました。そして、児頭が恥骨より上にならないように左手でしっかり支えることは想像よりも困難で、腰への負担がかかることを実感しました。 また、助産師は自分の体を守るためにも、腰を下げる体勢が重要であり、陣痛時には会陰から常に目を離さないことが大切であることも同時に学びました。 パニックに陥った産婦での分娩では、産婦の呼吸が乱れ娩出力が強くなり児が飛び出してくることがあるため、どのような時でも助産師が呼吸法を積極的に促し、調節していくことが重要であり、分娩介助の練習をする際には、実際の産婦をイメージし実施していくことが大切であると気づくことができました。 全体を通して、江口先生の手技に驚かされるばかりでしたが、実際にやってみることで、児と産婦の安全のために一つ一つに根拠があり、今後その技術をしっかりと身につけ、どのような状況にも対応できる精神力を養っていきたいと思いました。 ▼最後は全員で集合写真 この度は、有意義な講義が実現できたことに、江口先生はじめ学生指導を行っていただいた方々に感謝いたします。皆様、本当にありがとうございました。 助産学専攻科学生 青山加奈、川北明日香、川渕ひかり、塩原紗也夏、高脇優衣 【関連記事】 助産学専攻科【専攻科】 ベビーマッサージとマタニティヨガの特別講演!~助産学専攻科 日本母性看護学会学術集会 参加レポート!~助産学専攻科 児童養護施設を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」
2017.07.25
第32回奈良県母性衛生学会学術講演会 参加レポート!~看護医療学科 廣金・藤澤ゼミ
平成29年7月22日(土)13:30より、奈良県橿原市の奈良県医師会館で、奈良県下の医師、助産師、看護師、看護師・助産師養成所の教員及び学生が集合して、第32回奈良県母性衛生学会学術講演会が開催されました。 看護医療学科廣金・藤澤ゼミでは、毎年、教員・現在のゼミ生と昨年のゼミ生が一緒にこの講演会に参加するようになり今年で3年目になります。昨年それぞれのゼミに所属し、現在は本学助産専攻科に所属している看護医療学科6期生学生4名が、卒業研究で行った母性に関する研究を今年は4題も発表しました。また、現ゼミ生である看護医療学科7期生の8名は、10月の卒業研究発表会に向けて、その発表を聴講しました。 「正常分娩・正期産児における早期母子接触の実際とその効果の検討」 甲村弥生 看護医療学科3月卒業(6期生)・(現)助産学専攻科学生 ー終了後の感想 「発表して質問や講評をいただいたことで、自分の研究の中で不足している点や、検討すべき課題が明確になりました。また、他の発表も聞かせていただき、今後は助産師として働く上で、活かしていきたい学びがたくさんありました」 「無痛分娩を選択した妊婦の特性と医療者としてできること」 佐藤 美沙都 看護医療学科3月卒業(6期生)・(現)助産学専攻科学生 ー終了後の感想 「発表は緊張しましたが、他者の視点から質問をいただき、新たな発見や課題を見つけることができました。また、他の発表も聞くことで、さらなる学びを深めることができて良かったです」 「月経前緊張症を有する女性に対する看護師の介入方法に関する文献検討」 青山加奈 看護医療学科3月卒業(6期生)・(現)助産学専攻科学生 ー終了後の感想 「今回発表をさせていただき、貴重な質問・意見を受けることで、私自身の研究の不足点や今後深める課題に気づきました。他の発表・講評を聴くことで新たな興味・関心も湧き、非常によい経験ができました」 「出生前診断における遺伝カウンセリングへの看護職の支援に関する文献検討」 高瀬 和 看護医療学科3月卒業(6期生)・(現)助産学専攻科学生 ー終了後の感想 「たくさんの方の前で発表するということで、不安や緊張もありましたが、自分の取り組んだ研究を大きな場で発表でき、様々な質問や講評をいただき、学びが深まり成長につながる経験が出来たと思います。このような機会をいただきありがとうございました」 ▲真剣な表情でメモを取っている発表者の4名のゼミ生たち 【後列】現廣金・藤澤ゼミ生たち 【前列(左から)】青山加奈・高瀬和(廣金ゼミ発表者)・奈良県助産師会会長 宮田英子様・佐藤美沙都・甲村弥生(藤澤ゼミ発表者)・藤澤 弘枝講師・廣金 和枝准教授 <聴講したゼミ生の感想> 「発表を聞いて、今まで知らなかった現状や実態を知ることが出来た。また、そこから母親のニーズや今後、医療従事者に求められていることを知り、自分で考えるきっかけとなった。研究を通して、今後のより良い看護や医療につなげてことの大切さが分かった」-古城咲季 「今回、複数の発表を聞かせていただき、研究の目的が明らかにされており、研究の意義がわかりやすかった。また、研究でわかったことから発展させて、今後どのような行動に移していくのか、深めて研究をするのかまで考えていることから、深みのある研究になっていると感じた。今回の学びを卒業研究にも活かしていきたいと考える」ー菅野里穂 「発表を聞き、自分が実習で学んだことが研究されていたりして、興味深い内容のものが多かった。有意義かつわかりやすい発表が多く、学ぶべきところも多くあり、自分の研究や発表にも活かそうと考えた」ー吉井彩絵 「母子の領域での現在の問題や情報を知ることが出来た。またスライドや発表方法など、これからスライドを作る中で参考になった」-田中来実 「発表を通して、卒業研究をどのようにパワーポイントにまとめれば分かりやすく伝えることができるのか、参考になる部分が多くあった。また、問題やその問題の対しての対応などの情報について知識を得ることができた」ー吉岡李恵 「文献研究の結果からカテゴリーに分類して考察されていて理解しやすい発表だった。また、今後も研究を続けていって看護実践に活かしていくところまで視野に入れており、とても参考になった」-内芝綾香 「今日の発表を聞いて、スライドの構成や発表の方法について具体的に理解することが出来た。今回の研究から、今後臨床の場で研究結果を活かしたケアを行いつつ、研究を継続して考えていくことも学べた」ー田中祐衣 「発表を聞き、自分の卒業研究でのまとめ方や発表スライドの作り方などを考える際の参考になった。自分の研究内容にも関わる部分もあったため、問題について考えていきたいと思った。今後母子に関わっていくため、研究を参考に学びを深めてケアに活かしていきたいと思った」ー石井優子 学術集会の最後には特別講演として、出産ジャーナリスト、東京医科歯科大学非常勤講師である河合 蘭 先生が「不妊・高齢出産を取材した私が、いま出産施設に望むこと」をテーマにお話しくださいました。その中で日本は、女性の出産年齢が遅い国としてワースト2位である。スェーデンなど、高齢出産が多い国は他にもあるが、出生率が日本ほど少ない国は他にないということでした。それには、不妊症に対する治療が各施設によって対応がまちまちであり、妊娠成功率は世界でも非常に低いことがその要因であることがわかりました。さらに、日本の出生率が世界でも非常に低い理由の1つとして、日本の20歳代の女性は結婚したいと思っている人は多いが、20代の男性は非正規雇用などによって収入が低く、結婚できないことがあげられていました。具体的なデータや貴重な資料を提示してわかりやすく日本の現状を教えてくださり大変勉強になりました。 【写真左】 出産ジャーナリスト、東京医科歯科大学非常勤講師 河合 蘭先生 【写真右】 奈良県立医科大学教授 小林 浩先生 聴講したゼミ生の皆さん!10月の看護医療学科の卒業研究発表会に向けて、今日の学びを活かして頑張りましょう! 看護医療学科 講師 藤澤 弘枝 関連記事 日本母性看護学会学術集会 参加レポート!~助産学専攻科 第5回助産学研究科卒業研究発表会を開催!~学生レポート 奈良県母性衛生学会学術講演会に参加!~看護医療学科 廣金・藤澤ゼミ
2017.07.25
英検準1級合格体験記&英語力向上の取り組みレポート!~教育学部
教育学部では、中学校・高等学校教諭免許(英語)の取得が可能です。昨今、英語教育の重要性が叫ばれる中、この免許の取得をめざして多くの学生が英語力の向上を図っています。そんな中、教育学部の学生3名が英検準1級(実用英語技能検定準1級)に合格しました。どのように合格までたどり着いたのか、また、それを支えた活動はどのようなものだったのかを報告します。 ▼英検準1級の合格証書を手に(左から後谷君、刀谷君、茂木さん) ◆英検準1級合格体験記 現代教育学科 3回生 後谷悠斗 1回生の夏から英語検定準1級の勉強を始めました。最初は単語から始め、その後過去問をたくさん解きました。単語の量も多く難易度も高いので覚えるのに多くの時間を費やしました。リスニングが苦手だったので過去問のリスニング問題は覚えるほど音読しました。成長をなかなか感じることができず、やめたくなることもたくさんありました。 2回生の春に一次試験に合格し、英語科の先生に2次試験の指導をしていただき、おかげで合格することができました。今はTOEIC900点台を目標に頑張っています。小学校の教科なども大変なので勉強時間を確保することも大変ですが、一緒に英語の勉強を頑張っている友達と励ましあいながら、これからも頑張っていきたいと思っています。 現代教育学科 3回生 刀谷直樹 私は、2016年度第3回の英検で、英検準1級に合格することができました。「2回生終了時までに英検準1級に合格する」という目標を設定していたため、本当に嬉しかったです。英検準1級は、語彙とリスニング(Part2)が難しいため、特に重視して対策を行いました。語彙力向上のために、単語帳を何度も繰り返し学習しました。また、過去問を解き、わからなかった単語を調べ、覚えるように心掛けました。 リスニング対策は「過去問のスクリプトを何度もシャドーイング、音読、聴く」を徹底的に繰り返しました。リスニングで点数が取れず、英語科の先生に相談した時に、この学習方法を教えていただきました。リーディング・ライティングは、中・高英語教諭養成課程の授業を通して、のばすことができました。ライティングは、授業課題以外にも、自分で書いたものを添削していただきました。 2次試験(スピーキング)対策は、英語科の先生に面接練習をしていただいたり、録音して聴いたりしました。また、1回生の時から、ネイティブスピーカーの先生と話す時は英語で話すようにしています。今後の目標は、TOEICで900点以上取ること、来年度の教員採用試験に合格することです。英語力・指導力の両方をのばすことができるように、これからも頑張りたいです。 現代教育学科 2回生 茂木陽菜 私は、今年の3月頃から英検準1級の取得をめざし始めました。きっかけは、カナダ短期語学留学への参加と先生方の勧めでした。 初めの1ヶ月は、2級受験時に使用していた単語帳を見直していました。その後、英検準1級の単語帳を使い始め、勉強会にも参加しました。試験直前には、過去問を解き、できていないところを勉強し直したり、時間配分を決めたりしました。ライティングも先生にチェックしていただきました。 2次試験の対策は、1次試験の合格発表の後から始めたので、期間が短く、焦りましたが、先生からお借りした参考書を元に、表現の仕方やトピック別のポイントをまとめました。その後、勉強会や英検対策講座等を受けて、より実践的な対策も行いました。 今回、私が英検準1級に合格することができたのは先生方のサポートと、一緒に勉強する友達がいたからだと思います。しかし、この合格がゴールなわけではないので、このままモチベーションを保って、次はTOEICで800点以上を取ることを目指して頑張ります。 英語力をあげるために、畿央大学では以下の取り組みを、学生有志と教員とで行っています。 ◆English Circle 中高の英語教員をめざしている有志学生で、スピーキング力の向上を目標に活動しています。学生のみで行う活動がほとんどですが、英語科の先生方に来ていただきアドバイスを頂くこともあります。 基本的に、活動は英語で行うようにしています。「言いたいことが、すぐに出てこない」という悔しい経験が、英語学習へのモチベーションに繋がると思います。 主な活動内容は、例えば「好きなもの」「夏休みの予定」といった身近な話題についてペアで話したり、全員で話し合ったりします。教育系の難易度が高い話題に挑戦したこともあります。最近では、ロールプレイング、授業で使えるアクティビティ開発、模擬授業などの活動も積極的に取り入れています。また、将来的には、異文化体験、英語プレゼンテーション、English camp、OBとの交流会など、多様な活動を行うことも考えています。 ▼英単語しりとり ▼英単語を、英語で説明(今回は“wolf”) ▼夏休みの予定について話し合う ▼English Circle 集合写真 ◆英検準1級勉強会 英検準1級勉強会とは、英検準1級の合格をめざす学生のために開かれる勉強会のことです。週1回、単語テストやスピーキングの練習に取り組みます。そして、合格に必要な語彙を習得することと、十分なスピーキング力を身につけることをめざします。スピーキングの練習では、全員で同じ文章を読んだ後にその感想を話し合ったり、1枚の写真を見てその様子をペアに伝える練習をしたりしました。試験前には、2次試験で出題されるナレーションの練習も行いました。どの活動も面白く、とても為になりました。また、この勉強会に参加していると、他の学生と切磋琢磨して頑張れるので、モチベーションの維持にもつながります。 ▼準1級単語テストの様子(準1級で狙われる英単語を毎週100個学習してテストに臨みます) 畿央大学では学生の英語力をアップしてくれる企画、講座やサークルなどがあります。これらの機会やサポートを受け、今後のグローバル社会で活躍できる人材、またそんな人材を育てるような教員になりたいと私たちは考えています。 教育学部現代教育学科3回生 後谷悠斗・刀谷直樹 2回生 茂木陽菜
2017.07.24
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.45~7月勉強会はヨガ!
こんにちは、健康支援学生チームTASK※、健康栄養学科2回の尾嵜朱音です。 7月13日(木)、理学療法学科の学生が主体となり、ヨガの勉強会をしました。 ※TASKはThink,Action,Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 腹式呼吸をしながらゆっくり体を伸ばしました。 ヨガにはリラックス効果があるので、勉強で疲れた時にやるのもおすすめです! 最後はヨガのポーズでTASKのTのポーズ! 次回のテーマ「正しい筋トレ方法」です。来月の勉強会も頑張りましょう! 健康栄養学科2回生 尾嵜朱音 ●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。
2017.07.21
書評~庄本康治教授執筆「エビデンスから身につける物理療法」
理学療法学科の庄本康治学科長が羊土社より「エビデンスから身につける物理療法」を発行されました。庄本先生をはじめとする執筆者15名のうち11名(教員3名、大学院修了生7名、卒業生1名)が大学院・学部関係者で構成されています。 執筆者の一人であり客員研究員でもある小嶌康介先生から書評が届きました。 ▼理学療法学科長の庄本教授(研究室にて) 庄本教授が編集された物理療法書籍「エビデンスから身につける物理療法」をご紹介させていただきます。庄本先生をはじめ急性期や回復期のリハビリテーション現場で物理療法を実践し、研究成果を発表している若手の先生が多数共同執筆されています。 主な読者対象は理学療法士の学生ということで私自身、学生に戻った気持ちで読ませていただきました。まず感じたことは最新のエビデンスが多く含まれており、知識的な学びという点だけでも内容が非常に充実している点です。また具体的な実践方法について写真と動画が多く掲載され、細かい解説がなされているので分かりやすく臨場感があります。この点では臨床のセラピストの技術力向上にも大いに活用出来る書籍だと思います。 疼痛や関節可動域制限などの機能障害、また様々な物理刺激について生理学、病理学、物理学など関連学際領域の解説がしっかりと書かれています。これにより、病態と治療効果を十分理解した上で物理療法を正しく選択し、効果的に用いる能力が身につく、まさに書名通りの内容となっています。 国家試験に関連した領域にはマーキングがなされており、試験対策にも当然活用できるでしょう。ただし、ここまでも述べた通り本書の最大の魅力はエビデンスの理解とともに臨床での実践能力を養うことができる点であると思います。臨床実習に臨む学生にも是非本書を熟読した上で物理療法の実践体験をしてほしいと願います。 庄本先生が序論で書かれていますが、本邦では物理療法はまだまだ積極的に実践されていません。本書にはこの問題を根底から解決するための答え、すなわち学生時代における物理療法への興味と理解を深め、使用経験を促していくための魅力が詰まっています。本書の読者が患者を治療する上で物理療法を「当たり前に存在するオプションの一つ」と考えて実践していくことで、物理療法は更なる発展が期待できます。職種や分野を問わず、臨床現場での実践を通して物理療法が研究課題となり、学術成果として発展し、「クライエントに良い影響」をもたらすという庄本先生の祈念に強く共感を感じています。 西大和リハビリテーション病院 畿央大学大学院健康科学研究科 客員研究員 理学療法士 小嶌 康介
2017.07.20
日本における感染症対策ーハンセン病の歴史ーを学ぶ~看護医療学科
2017年7月17日(月)、第14回目の授業となる2年次配当「地域看護学概論」と4年次配当「健康学持論(保健師選択科目)」で岡山県瀬戸内市にある国立療養所長島愛生園歴史館から学芸員の田村朋久様を講師にお招きし、合同講義をしていただきました。 日本における感染症対策―ハンセン病の歴史― 地域看護学概論は、看護活動の場の一つである「地域」を生活の基盤として捉え、地域で生活する人々の健康特性・健康課題を認識し、健康レベルに対応した看護活動について学ぶ科目です。個人に対する看護だけでなく、個人の集合体であるコミュニティー(地域・学校・産業・国際保健)における看護の理論や健康政策・法律など健康支援システムにについて学習します。また医療従事者として、人間の尊厳や生命への畏敬について理解し、人の痛みや健康への願いを汲み取ることができる感性を養うことをめざしています。また、ハンセン病の学習については、2015年から4年生の保健師選択科目「健康学特論」で取り入れましたが、看護者を目指す学生に正しい知識と現状を理解してもらいたいと、2016年からは全員が履修する地域看護学概論の授業に組み込んでいます。 田村様には、3年前から本学での講演や講義をお願いしています。授業の前に事前学習として、学生のハンセン病に対する学習経験や、ハンセン病に対するイメージを書いてもらい、また疾患について調べてもらいました。 小中高および大学での人権教育や他の授業で、アニメーション映画の「もののけ姫」で全身に包帯を巻いた人々が、ハンセン病の人々であると聞いた学生が1割ほどで、発病することで療養所に隔離収容されてきたことは理解できていました。 講義では、パンフレットを2種類提供していただき、ハンセン病の歴史から、療養所および島内での人々の生活をわかりやすく説明していただきました。そして島内で60年生活された方が、住み慣れた我が家を追われるようにして療養所に来たこと、療養所では別名を名乗り、ご両親の死去さえ連絡されない状況での思いをとつとつと語られる姿を映像にした貴重な動画をみせていただきました。語られた方がすでに亡くなられた方であるとの話を聞いて、学生も真剣に観ていました。 授業後の感想では、想像していたよりも過酷な状況に置かれていたこと、そして、病気そのものは治っていても、後遺症を抱えながら生活されていることが理解できたことや、無知や無関心による差別を無くしていくことの大切さを考えることができたという記述が多くありました。 4年生の保健師資格取得をめざす19名と看護医療学科の希望学生5名の計24名は、19日に長島愛生園を訪問し、実際に国立療養所の職員の方や、島内で生活されている方のお話と聴き、さらに学習を深めていきます。 看護医療学科教授 松本泉美 【関連記事】 ハンセン病療養所長島愛生園を見学~看護医療学科
2017.07.18
2017年度「マミポコ親子ひろば」第5回活動報告!
近隣の未就園児の親子を対象に、第2・第4火曜日の午前10:00から畿央大学の和室を親・子・大学生のコミュニケーションの場として提供している「マミポコ親子ひろば」。自由遊び、手遊び、絵本の読み聞かせ、体操遊びなどをして元気いっぱい活動しています。 7/11(火)に今年度5回目のマミポコ親子ひろばを開催し、以下の内容で交流を楽しみました。 〇自由遊び 〇素話 「七夕」 〇七夕制作 今回は2組の親子が参加してくださいました。自由遊びではやわらかいボールを転がして遊んだり、ぽぽちゃんのベビーカーを押したりするなど、体を動かして遊ぶ姿が見られました。 素話では織姫と彦星のいわれについて知り、七夕製作ではお母さんと一緒に星の短冊に手作りシールを貼ったり、織姫と彦星のお顔を書いたりするなど、親子でやりとりしながら製作を共に楽しんでいただけたように思います。 これからも親子で一緒に楽しめるような場を作っていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。 次回の活動は、7月25日(火)に和室で行います。前期の最終回となりますので、ご参加お待ちしております! 後期の第1回目の活動日は9月26日(火)です。 なお、今年度は定員にまだ余裕がありますので新規のご参加受付しております。 ●お申し込みはコチラから! 現代教育学科3回生 笹井綾子 【関連記事】 2017年度「マミポコ親子ひろば」第3回活動報告! 2017年度「マミポコ親子ひろば」第2回活動報告! 2017年度「マミポコ親子ひろば」初回の活動報告!
2017.07.18
第15回畿央祭実行委員Blog vol.4~副実行委員長からのメッセージ!
こんにちは!第15回畿央祭の副実行委員長をさせていただくことになりました、片岡優奈です。一生懸命がんばるのでよろしくお願いします! 今年は少し早いですが各部署、夏休みまでにできることの役割分担や夏休みの活動日程などを決めるなどして動き出しています!私は副実行委員長として各部署のお手伝いをしたり、実行委員全員で着るつなぎの背中に文字を書いていただく書家もーちゃんさんと連絡をとったり、校舎にかける垂れ幕のデザインをしてくれる1回生のリーダーさんと話し合いをするなどしています。 今回も200人をこえる実行委員がいますが、準備を通してみんなが畿央祭当日には、仲良く楽しく活動していることを期待してます(^^) ▼昨年の様子(つなぎの色はケンブリッジブルー。今年はオレンジになります!) 去年の畿央祭をもっともっと良くできるように、楽しい畿央祭にしたいです! 教育学部 現代教育学科 2回生 片岡優奈 ●これまでの実行委員Blogはこちらから!
2017.07.14
授業&作品レポート~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅰ」
人間環境デザイン学科1年次配当「立体表現Ⅰ」は、基礎的な造形を学ぶ授業です。課題は鳥のカタチを用いて具象と抽象の立体をつくることから始め、次に喜怒哀楽の感情を表現するモニュメントを制作します。その後、1/5スケールの椅子、1/100の住宅(リートフェルトのシュレーダー邸)と続いていきます。 ▼1/5スケールの椅子 上記4つの課題を、それぞれ約3週間かけてつくるので、案外ハードなスケジュールになります。人間環境デザイン学科での学びの内容を縦横に横断しながら自分自身の造形表現を磨くことができるように課題を組み立てています。自分で考えて手を動かし、あれこれ悩みながら実際にモノをつくることはデザインの基本となります。 楽しく学ぶことが、制作意欲を継続するポイントです。 今回の課題である「1/5の椅子」というのは、縮尺S=1/5でリートフェルトのレッド&ブルーチェア(大学のエントランスホールに展示してあるもの)をつくり、その手法を学んだ後にオリジナルチェアをつくるものです。 1回生には難しすぎる課題ですが、未熟でも完成させる、とにかくつくってみる姿勢で取り組んでもらいました。作品の中には、座れない椅子、倒れてしまう椅子、壊れてしまう椅子など、問題のある椅子がほとんどでしたが、失敗して学ぶことの方が大事だと思っています。造形実習室は常に満員御礼で、楽しく共育させてもらっています。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 学生の作品とコメント ▲人間環境デザイン学科1回生 荒木完 高い位置から急降下している鳥をイメージしました。先端にいくにつれ、細くしていくことによって鋭さを表現しました。同時にくちばしも表しています。 ▲人間環境デザイン学科1回生 松本真穂 手本となる鳥が小さくふっくらとしたカタチだったので、丸みを出せるように努力しました。鳥の中で特に丸みのある腹や頭の部分は、色を塗る時、毛の色の変化などに気を付けて丁寧に仕上げました。 ▲人間環境デザイン学科1回生 福嶋南帆 具象の鳥と抽象の鳥をそれぞれ「温かい鳥」と「冷たい鳥」とイメージして作りました。抽象の鳥は冷たい無機物になるように平面を組み合わせた形取りしています。乾かすときの置き方に苦労しました。 ▲人間環境デザイン学科1回生 奥村綾 私は今回、喜怒哀楽の「哀」のモニュメントをつくりました。雲と雨で、心のモヤモヤと涙を表しました。色もこの作品のポイントで、様々な「哀」を美しい色で表現できたと思っています。とても楽しく制作出来て、完成品も想像していた以上に、ずっと良いものになったので良かったです。 ▲人間環境デザイン学科1回生 辻沙希 私は”喜”の文字を選びました。元々モチーフは、体の部位にしようと決めていたので、明日を夢見るという意味で目にしました。目の周りをカラフルにすることで様々な喜びがあることを表現し、雲を浮かせることで重みがないことや、芝生をひくことで爽やかさを出すことにもこだわりました。