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2025.05.01
活躍する大学院修了生vol.2~宮脇 裕さん(国立研究開発法人 産業技術総合研究所勤務/健康科学研究科博士後期課程修了)
働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました! 宮脇 裕さん(健康科学研究科 博士後期課程 2021年3月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 産業技術総合研究所人間社会拡張研究部門の研究員、東京都立大学人間健康科学研究科の客員准教授、また畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの客員研究員として、主に実験心理学や神経心理学を専門とした臨床研究に従事しています。 これまでのキャリアを教えてください! 実は私は、中学3年生の初夏に重い病気を患い、高校に行くことが叶いませんでした。4年間の闘病生活をあけて、高卒認定試験後に神戸学院大学へと進学しました(この大学生活でも別の病気のために手術を経験し1年留年…)。2014年に理学療法士免許を取得し、仁寿会石川病院にて理学療法士として2年弱勤務しました。 その後、病院を退職し、神戸学院大学大学院へと進学しました。この際、NTTコミュニケーション科学基礎研究所にて実習生として実験心理学に関する研究に従事してきました。博士後期課程では、畿央大学大学院に進学し、日本学術振興会特別研究員として研究に従事していました。その後は、慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室の特任研究員や産業技術総合研究所人間拡張研究センターの特別研究員を経て現在に至ります。 これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 私の研究テーマは「運動主体感を軸とした認知運動インタラクション」です。現在は、心理物理実験や統計モデリングなどのアプローチにより、主に脳卒中後の患者さんを対象に、運動障害と運動主体感の関係性について研究を進めています。それらの心理学的知見を基に、行動変容に貢献する技術を開発したいと考えています。 【研究キーワード】運動主体感、脳卒中後運動障害、インタラクション 大学院に進学したきっかけや目的は? 正直なところ、元々は勉強があまり好きではなく、毎日クラブチームなどでバスケットボールばかりやっていました。しかし、やはり一度大きな病気をしてブランクがあると、なかなか状態がもとに戻りません。その中で、臨床で良い上司に巡り合い、そして患者さんと関わる中で、学ぶことの楽しさを少しずつ知っていきました。ずっと病気をする前の自分に戻りたかったのですが、そうではなくて、今やれることを楽しもうと思えるようになりました。体はもろくなったけど、頭は使える。ということで、そこからは何もかもやめて研究にだけのめり込んでいきました。いつか臨床に還元できる研究をと思っていますが、まだまだですので、自分が「面白い」と心から思える研究に、これからも楽しんで取り組んでいきたいと思います。 大学院での時間を一言でいうと? 私にとって大学院で過ごした時間は、第二の青春といった感じでした。しんどいことも楽しいことも濃縮されて詰まっています。畿央大学大学院は、自分がやりたいと思って全力で取り組んでさえいれば、それを全力で後押ししてくれる環境です。私の指導教員である森岡先生は、どんなわがままでも―熱意と勝算があれば―とにかく背中を押してくれました。感謝しかありません。本当にのびのびと研究に打ち込め、ひたすら努力ができた最高の時間だったと思います。 今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 大学院では、指導教員や院生と関わり、また学会などで未知の世界に触れることで、自身の専門性を深めることだけでなく、ときには自分一人では想像できないような新たな研究展開をもたらしてくれます。これらを通して培った研究計画や学際的な専門性は、研究職として活動する上での基盤になっています。そして何より、大学院の活動の中で、色んな考えや価値観を持つ多くの方と出会うことができるわけですが、その中で共感できる志を持つ仲間を見つけ、その仲間とともに研究についてディスカッションする時間は何物にも代えがたい充実した時間になります。これらは、研究者として活動していく上で、一生の財産になると思います。 これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 大学院では大変なこともつらい思いをすることも多いと思いますが、研究が好きであれば、きっと、もっと楽しいことがそれらを上回ってくれます。この記事を読んでくださった皆様が、自分が進みたい道を選び取り、自分が決めたその道を楽しんで前進されることを願っております。 ▶ Reseachmap(宮脇さんのページへ)
2025.05.01
脳卒中患者の不整地歩行の特徴 -高機能者と低機能者による違い-~ニューロリハビリテーション研究センター
脳卒中患者は不整地を含む屋外での歩行が困難になりやすく、結果として社会参加を妨げ、生活の質に不利益をもたらします。しかし、脳卒中患者が有する歩行能力によって不整地での歩行戦略に違いがある可能性があります。畿央大学大学院博士後期課程の乾 康浩 氏と森岡 周 教授らは、屋内平地歩行速度0.8m/s未満の低機能脳卒中患者と0.8m/s以上の高機能脳卒中患者の不整地歩行の特徴の違いを検証しました。低機能脳卒中患者は不整地歩行中に、歩行速度が低下するが安定性を維持し、高機能脳卒中患者は遊脚期の膝関節屈曲増大、立脚期の大腿部の共収縮低下を示すことを明らかにしました。この研究成果はTopics in stroke rehabilitation誌(Differences in Uneven-Surface Walking Characteristics: High-Functioning vs Low-Functioning People with Stroke)に掲載されています。 本研究のポイント 屋内平地歩行速度0.8m/s未満の低機能患者と0.8m/s以上の高機能患者の脳卒中患者の不整地歩行の特徴の違いを自作の不整地路を用いて評価した。 低機能患者は不整地で歩行速度が低下するが安定性を維持し、高機能脳卒中患者は遊脚期の膝関節屈曲増大、および立脚期における大腿部の共収縮低下を示すことが明らかとなった。 研究概要 脳卒中患者は、中枢神経系の損傷により歩行障害を有し、不整地を含めた屋外での歩行が困難になります。これは、社会参加を妨げ、生活の質の低下にもつながります。また、脳卒中患者の歩行能力には違いがあり、その能力の違いによって予測困難な摂動が生じる不整地での歩行の戦略が異なる可能性があります。畿央大学大学院 博士後期課程 乾 康浩 氏、森岡 周 教授らの研究チームは、自作の予測困難な摂動が生じる不整地路を用いて、脳卒中患者の不整地歩行中の歩行速度、体幹の加速度、麻痺側の関節運動、および下肢筋共収縮を計測し、平地歩行速度0.8m/s未満の低機能脳卒中患者と0.8m/s以上の高機能脳卒中患者で特徴の違いを分析しました。その結果、低機能脳卒中患者は、 不整地歩行中に歩行速度は低下するものの歩行安定性は維持し、高機能脳卒中患者は遊脚期の膝関節屈曲増大、立脚期の大腿部の共収縮低下を示すことを明らかにしました。本研究は、歩行能力の違いによる脳卒中患者の予測困難な摂動が生じる不整地歩行中の特徴の違いを明らかにした初めての研究です。 研究内容 リハビリテーション専門家にとって、脳卒中患者の歩行能力の違いによる不整地歩行時の戦略の違いを捉えることは必要です。本研究では、予測困難な摂動が生じる不整地での脳卒中患者の歩行戦略の特徴を平地歩行速度0.8m/s未満(低機能脳卒中患者)と0.8m/s以上(高機能脳卒中患者)の2グループで比較することを目的とし、自作の不整地路(図1)を用いて検証しました。 実験で得られたデータから、歩行速度、歩行安定性を評価するための立脚期と遊脚期に分けた3軸の体幹の加速度のRoot Mean Square、麻痺側下肢の最大関節角度、麻痺側下肢の立脚期と遊脚期に分けた共収縮指数を算出しました(図2)。 その結果、平地と比較した不整地での変化として、低機能脳卒中患者では歩行速度は低下するものの安定性は維持し、高機能脳卒中患者では遊脚期の膝関節屈曲増大(図3)、立脚期における大腿部の共収縮指数低下がみられました。 研究グループは、この結果のうち、低機能脳卒中患者の歩行速度低下と歩行安定性の維持に関しては、不整地歩行中の保守的な戦略と考えています。一方で、高機能脳卒中患者の遊脚期膝関節屈曲増大と立脚期における大腿部共収縮指数の低下は適応的な戦略の結果と考察しています。 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究成果は、平地での歩行速度が異なる脳卒中患者において、予測困難な摂動が生じる不整地での適応の違いを明らかにしており、リハビリテーション専門家が脳卒中患者の屋外歩行の問題を考える際に着目すべき点を示しています。今後は、非麻痺側を含めた戦略の特徴や縦断的な経過を調査する必要があります。 論文情報 Yasuhiro Inui, Naomichi Mizuta, Shintaro Fujii, Yuta Terasawa, Tomoya Tanaka, Naruhito Hasui, Kazuki Hayashida, Yuki Nishi, Shu Morioka Differences in uneven-surface walking characteristics: high-functioning vs low-functioning people with stroke. Topics in stroke rehabilitation, 2025. 関連する先行研究 Inui Y, Mizuta N, Hayashida K, Nishi Y, Yamaguchi Y, Morioka S. Characteristics of uneven surface walking in stroke patients: Modification in biomechanical parameters and muscle activity. Gait Posture. 2023 Jun;103:203-209. 問い合わせ先 畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程 乾 康浩 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2025.05.01
自立歩行が困難な脳卒中者の歩行回復の特徴 -歩行中の内側広筋の筋内コヒーレンスとの関連-~ニューロリハビリテーション研究センター
脳卒中後、下肢の運動麻痺によって体重支持が困難となり、自立歩行の再獲得に大きな影響を与えます。本邦では、そのような状態からの回復を目的に、長下肢装具を用いた歩行トレーニングを推奨しています。畿央大学大学院 博士後期課程 蓮井 成仁氏と森岡 周 教授らを中心とする研究グループは、監視歩行獲得に関連する要因を明らかにしました。さらに、1ヶ月間の歩行トレーニング後に、監視歩行が獲得できた/できなかった群に分けて分析することで、長下肢装具を用いた歩行トレーニングの「適応」と「限界」を明らかにしました。 この研究成果は、Neurological Sciences誌(Association of gait recovery with intramuscular coherence of the Vastus medialis muscle during assisted gait in subacute stroke)に掲載されています。 本研究のポイント 監視歩行が可能となるまでの日数と麻痺側内側広筋の筋内コヒーレンス値は有意な負の相関関係にありました。 「監視歩行獲得群」は、1ヶ月間の歩行トレーニングによって、運動麻痺の改善と、麻痺側内側広筋の筋内コヒーレンスと理学療法中の歩数が増える特徴がありました。 「監視歩行未獲得群」は、1ヶ月間の歩行トレーニングによって、運動麻痺の改善が特徴としてありました。 研究概要 脳卒中者に対するリハビリテーションとして、下肢の運動麻痺によって体重支持が困難な者には長下肢装具(KAFO)を用いた歩行トレーニングが推奨されています。しかしながら、回復期病棟を退院する際に、介助なく歩行が可能となる症例とそうではない症例が混在しており、歩行回復に関連する要因はこれまで明らかになっていませんでした。畿央大学大学院 博士後期課程 蓮井 成仁氏と森岡 周 教授らを中心とする研究グループは、監視歩行獲得に関連する要因を調査しました。その結果、歩行トレーニング前における歩行中の麻痺側内側広筋への下降性神経出力の強さと監視歩行が可能となるまでの日数が有意に関係することを明らかにしました。さらに、監視歩行が獲得できた/できなかった症例に分類して、長下肢装具を用いた1ヶ月間の歩行トレーニング効果を確認すると、監視歩行獲得群では運動麻痺や体幹機能、バランス機能の改善と、麻痺側内側広筋の筋内コヒーレンスと理学療法中の歩数が増えており、介助歩行トレーニングの利得があることが示唆されました。本研究の成果は、監視歩行獲得群への更なるリハビリテーション効果の促進と、監視歩行未獲得群へのリハビリテーション戦略の開発を進めていくために役立つことが期待されます。 研究内容 本研究は、脳卒中患者20名を対象に、身体機能評価に加えて理学療法中の歩数を評価しました。対象者は、KAFOを装着し、後方より理学療法士1名に支えられた条件下(介助歩行)で10m歩行を行いました。その際、筋電図より麻痺側内側広筋および外側ハムストリングの近位部・遠位部から筋内ならびに筋間コヒーレンス(β帯域;下降性神経出力を反映)、下肢屈曲・伸展角度を算出しました。歩行自立度の評価であるFACを用いて、FAC 3(15m監視歩行が可能)に至るまでの日数を歩行回復の指標としました。 監視歩行が可能となるまでの日数(または監視歩行が獲得できなかった対象者は退院までの日数)と麻痺側内側広筋の筋内コヒーレンス値は有意な負の相関関係にありました。これは、介助歩行開始早期に内側広筋への下降性神経出力が強い症例ほど監視歩行へ到達しやすいことが考えられます。 さらに、監視歩行の獲得の有無に分けて1ヶ月間の介助歩行トレーニングの影響を下記に示します。 監視歩行獲得群:運動麻痺や体幹機能、バランス機能の改善と、麻痺側内側広筋の筋内コヒーレンスと理学療法中の歩数が増えており、介助歩行トレーニングの利得があることを示しています。 監視歩行未獲得群:運動麻痺のみが改善しましたが、その他の身体機能および歩行中の神経出力の強化、歩行量が停滞しており、介助歩行トレーニングの利得が得られにくいことを示しています。 本研究の臨床的意義および今後の展開 これまでに明らかにされていなかったKAFOを用いた歩行トレーニングによる歩行回復の実態を調査できたことで、症例の応答性に合わせた効果的なリハビリテーションの立案に役立つことが期待されます。今後は、監視歩行獲得群への更なるリハビリテーション効果の促進と、監視歩行未獲得群へのリハビリテーション戦略の開発を進めていく予定です。 論文情報 Naruhito Hasui, Naomichi Mizuta, Ayaka Matsunaga, Yasutaka Higa, Masahiro Sato, Tomoki Nakatani, Junji Taguchi, Shu Morioka Association of gait recovery with intramuscular coherence of the Vastus medialis muscle during assisted gait in subacute stroke. Neurological Sciences, 2025. 問い合わせ先 畿央大学 大学院 健康科学研究科 博士後期課程 蓮井 成人 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2025.04.30
第23回畿央祭実行委員Blog Vol.2~募集説明会に1・2回生318名が参加!
みなさん、こんにちは。畿央祭 統括の阪口 真美です。 2025年4月22日(火)、23日(水)、24日(木)の3日間で、畿央祭実行委員の募集説明会を行いました!初日は79名、2日目は128名、最終日は111名と、計318人の1・2回生が今年度の募集説明会に参加いただきました!畿央祭実行委員の活動に興味を持って来てくださった皆さん、ご参加いただきありがとうございます!✨ 多くの1回生や2回生の皆さんにご参加いただき、真剣に耳を傾けたり、リアクションをとったりしてくださったことに、幹部一同、心より感謝しております。 畿央祭は5つの部署に分かれており、それぞれの部署がどんな役割を持っていて、どんな仕事をしているのか、そして夏休みの活動日についても、各部署の代表から説明がありました! 畿央祭の準備は、主に夏休みの活動が中心になります。夏休みが終わると本番まではあっという間です!実行委員として参加していただく皆さんには、できる限り畿央祭の活動を優先していただけると嬉しいです。バイトやサークルとの両立が大変なこともあると思いますが、ご協力をよろしくお願いします! 最後に、実行委員への応募はForms入力で、期限は5月1日(木)の23:59までとなり、タイムリミットが近づいてきております!!まだまだみなさんのお力が必要です!!忘れないうちに応募をお願いいたします!! 続々とFormsを送信していただいている方からの「実行委員をめざすにあたっての熱い想い」がたくさん書かれていて嬉しいです!ぜひその気持ちを胸に頑張っていただきたいです!! 畿央祭 副実行委員長 統括 学内企画部署 阪口 真美 関連記事 第23回畿央祭実行委員 Blog Vol.1~実行委員、いよいよ募集開始!
2025.04.28
変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室
2025年4月23日(水)から26日(土)まで、韓国・仁川で開催されたOARSI 2025(Osteoarthritis Research Society International)に参加してきました! この学会は、変形性関節症(OA)に関する世界最大級の国際会議の一つであり、日頃から私が研究の参考にしている論文の著者や、よく引用させていただく著名な研究者たちが、直接最新の知見を発表される場です。実際にそうした研究者たちの講演を間近で聞くことができ、とても刺激的な時間となりました。 今回、私は 「Patients with knee osteoarthritis exhibit a reduced autonomic response to task performance compared to healthy older adults」 というテーマでポスター発表も行いました。 発表中には、さまざまな国の研究者から多角的な視点で質問やアドバイスをいただき、今後の研究をさらに深めるための多くのヒントを得ることができました。 特に印象に残ったのは、**「OA Management and Epidemiology in Asia」**というセッションです。アジア各国における変形性関節症の管理や疫学的課題について議論され、日本とは異なる医療システムや社会背景の中での取り組みを知ることができました。 自分の研究を国際的な文脈で位置付けて考えるきっかけにもなり、大変貴重な学びとなりました。 また、学会場では海外の研究者とも交流し、研究以外にも韓国ならではの美味しい食事や街並みに触れることができ、異文化を体感する楽しさも味わいました。 こうした機会を通じて、 「最先端の“本物”の研究に直接触れること」 「異国の文化を知り、自分自身の立ち位置を再認識すること」 の大切さを改めて実感しました。 この貴重な経験を糧に、今後も社会に有益な研究を推進できるよう努力していきます! 健康科学研究科 瓜谷研究室 山野 宏章 関連記事 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科 日本小児理学療法学会学術大会で大会長賞を受賞!~健康科学研究科 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました!
2025.04.25
万博BENTOの売れ行き好調!19日、20日を終えてのレポート~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良~
2025年4月13日(日)に開幕した大阪関西万博。4月19日(土)、20日(日)に関西パビリオン多目的エリアにて販売する万博BENTOの開発に本学のヘルスチーム菜良※が参加しました。 ※ヘルスチーム菜良…管理栄養士養成課程を持つ奈良県内4年制大学(畿央大学、近畿大学、帝塚山大学、奈良女子大学)で構成されており、食育啓蒙活動に取り組んでいます。 万博BENTOは、ヘルスチーム菜良の学生が奈良県産食材を用いて開発したレシピを和食「井上」様のご協力のもと、完成させました。19日と20日の大阪関西万博では、一日限定100食、1,000円で販売しました。その2日間の様子をお伝えします。 19日の販売は10時45分に開始し、限定100食が12時30分時点で早くも売り切れ。予想以上の売れ行きにとても驚きました。売り切れ後も興味を持ってくださった方が足を運んでくださり、お弁当やヘルスチーム菜良のPRをすることができました! 20日は前日の売れ行きを受けて、時間帯を分けて販売数の制限を行いました。しかし、11時からの60食は40分で完売、13時からの30食と15時からの10食も10分で完売するなど、日曜日の賑わいも相まって、どの時間も飛ぶように売れました! 実際に購入してくださった方々、応援してくださったすべての皆様、本当にありがとうございました!26日の販売もよろしくお願いいたします。 販売に参加した学生の感想 購入してくださった方が「おいしかった!応援しているよ」と伝えに来てくださったり、販売開始前から待機して一番にお弁当を購入し、Facebookに感想を書いてくださる方がいたりと、応援してくださっている方々の温かさを感じることができ、貴重な経験になりました。 予想外の売れ行きに驚きました。興味をもって足を運んでくださった方全員にお売りすることができなかったのは残念でした。 お弁当だけでなく、ポスターや会話を通じてヘルスチーム菜良や奈良県に興味を持ってくださった方がいて嬉しかった。奈良に住んでいる方や、ニュースを見てくださった方もいて、反響を感じました。また日本の方だけでなく、外国の方にもお弁当を手に取ってもらえて嬉しかった。 今後の販売について 販売日時:4月26日(土) 販売場所:関西パビリオン多目的エリアにて100食限定で販売 ヘルスチーム菜良が一丸となって考案した「万博BENTO」の万博での販売は、残り1日となってしまいました。この二日間の売れ行きを見るに、26日もすぐに完売してしまう見込みですので、購入を希望される方は、お早めにお越しください! インスタグラムでは、ヘルスチーム菜良の活動をリアルタイムでチェックできます。 万博BENTOに関する投稿もたくさんしていますので、以下のリンクから、ぜひご覧ください! ヘルスチーム菜良協議会 ヘルスチーム菜良 畿央 nutrition egg 健康栄養学科 3回生 岡田 こころ 関連記事 “奈良県産食材”使用「万博BENTO」を大阪関西万博会場で販売します!~ヘルスチーム菜良 大阪関西万博 奈良県公式ホームページ 万博BENTO
2025.04.24
前期の試験対策講座が始まりました!(教採・公務員対策室)
皆さん、こんにちは。 教採・公務員対策室では、教員採用試験・公務員試験の合格を目指す皆さんのために、学年や志望に応じて前期・後期・春期の各時期に試験対策講座を開講しています。 今回は、その中から4つの講座の様子をご紹介します! ■ 3回生向け講座 ・公立幼保試験対策講座 公立の保育士や幼稚園教諭を目指す方に向けた専門試験対策講座です。 初回はアイスブレイクとして、「どうぶつ体操1・2・3!」をみんなで実施。場が温まった後、担当の先生が自己紹介をし、現役時代に使用していた封筒シアターを実演しました。 その後、採用試験の概要や具体的な試験問題に挑戦し、試験の流れを学びました。 ・公務員試験対策講座 公立の保育士や幼稚園教諭、事務職などの公務員志望者を対象にした一般知能対策講座です。 試験の出題傾向を分析しながら、効果的な解法やポイントを学習します。 ■ 4回生向け講座 ・教員採用試験 法規対策講座 教職教養の中でも特に法規分野に特化した講座です。 実際の試験問題を解きながら演習を進め、理解を深めていきます。受講生は真剣な表情で取り組み、知識を定着させています。 ・集団討議、面接対策講座 筆記試験の後に控える集団討議や面接対策を実施します。 志望自治体の選考傾向に合わせたグループ演習を行い、本番に向けた実践的な練習を重ねます。 この日は、集団面接の練習が行われていました。 今回ご紹介した講座以外にも、学部の先生方の協力をいただいた講座や、外部講師を招いた特別講座も実施しています。 また、5月後半からは本格的な面接指導や実技対策が始まる予定です。 さらに、模擬試験も実施しています。 教採・公務員対策室では、皆さんの合格を全力でサポートしています。 試験合格に向けて、一緒に頑張っていきましょう!
2025.04.23
活躍する大学院修了生vol.1~片山 脩さん(国立長寿医療研究センター勤務/健康科学研究科博士後期課程修了)
働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました! 片山 脩さん(健康科学研究科 博士後期課程 2019年3月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部 特任主任研究員として勤務しています。 ▼ 脳波研究の様子 これまでのキャリアを教えてください! 中部リハビリテーション専門学校卒業➡医療法人瑞心会 渡辺病院で勤務を続けながら畿央大学大学院修士課程ならびに同博士課程修了➡国立長寿医療研究センター・特任研究員➡日本学術振興会・特別研究員➡コロンビア大学・博士研究員➡現職 ▼留学先のコロンビア大学の仲間たち 今は地域在住高齢者を対象としたコホート研究で非薬物療法による老年症候群、認知症、介護の予防について研究をしています。 修士課程の入学式は、上の子の保育園の入園式翌日だったことを覚えています。博士後期課程の際には下の子も生まれ、仕事と研究と子育てで大変ではありましたが、妻のサポートのおかげで無事に学位を取得することができました。また、コロンビア大学へ単身で留学した年は、上の子の中学校入学と重なりましたが、子供たちも成長してくれて妻のサポートをしてくれていたようで大変助かりました。留学中に1週間ほど家族がニューヨークに遊びに来て一緒に過ごした時間は、子供達たちにとっても良い思い出になっているようです。 ▼コロンビア大学での仲間とともに これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 地域で自立して生活されている高齢者方を対象に老年症候群のリスクのある人を早期に発見する目的で高齢者機能健診(脳とからだの健康チェック)を実施して、参加者を対象に自治体と協力して介入研究を実施しています。 また、畿央大学大学院で学んだ脳波研究のノウハウを活かして軽度認知障害(MCI)の早期発見に向けた神経生理学的マーカーの解明や加齢や病理学的な脳の変化から予測される認知機能よりも、高く認知機能を維持することを可能とする脳の特性(認知予備能)について、第一人者であるコロンビア大学のStern教授の研究室へ留学して解析方法などを学び、今は脳波を用いて認知予備能の神経基盤の解明をめざして取り組んでいます。 【研究キーワード】脳波、認知症、軽度認知障害、認知予備能 大学院に進学したきっかけや目的は? 就職して1年目の春から担当した頸髄損傷の患者さんの痛みを軽減することができず悩んでいました。当時、畿央大学ニューロリハビリテーションセミナーをインターネットでたまたま目にして参加しました。セミナーでは痛みのメカニズムや世界中の研究について紹介がありました。 セミナーで紹介のあった脊髄損傷の患者さんの痛みに対する介入研究を参考に担当患者さんに介入を行ったところ痛みの軽減が見られました。しかしながら、私は痛みが軽減した理由を自分の言葉で論理的に説明することができないもどかしさが残っていました。そこで、介入研究のヒントをくださった畿央大学大学院へ進学して痛みが軽減したメカニズムを自分自身で解明したいと思い進学を決めました。 働きながら通えるように当時ではまだ珍しかったオンライン授業やオンデマンド授業が整備されており、愛知県で働きながら修士課程、博士課程を修了することができました。 ▼ 在学中に参加した国際学会での様子 大学院での時間を一言でいうと? 一言でいうと宝物です。 研究分野は違っていても、わからないことを明らかにしたいという思いはみんな同じで、その目標に向かって様々なディスカッションを先輩、同期、後輩の皆さんといつもしていました。その時間は今でも忘れることのない私の宝物です。 畿央大学大学院は、社会人でも学びやすい環境を教員の方々、事務の方々が丁寧にサポートしてくださることがともて魅力的だと思います。 ▼ 大学院在籍時のゼミ発表の様子 今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 「他者のため、社会のためになる研究をしてください」 私の恩師である森岡 周教授から博士の学位授与式の後にいただいた言葉です。この言葉を今も常に意識しています。自分の研究は誰のために行うのか、社会にとってどのような意義があるのかを自身に問いかけながら研究を続けています。 また、今の職場の仲間ともディスカッションする時間を大切にしています。畿央大学大学院の頃から自分の研究の事ばかりではなく周りの方の研究についても知ること、意見をきちんと伝えることの大切さを学んだからこそ、今も職場の後輩にはディスカッションの時間を大切にすることを伝えています。 ▼ 現職の仲間と共に これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 大学院には、あなたと同じように「明らかにしたい」という思いを持った仲間がたくさんいます。一人だったり、職場の仲間だけでは解決できないこともあると思います。一歩踏み出して、大学院へ進学してみてください。そこには今までの自分にはなかった考え方や学び方、解決方法を知っている先生や先輩がいます。 畿央大学大学院は社会人でも学びやすい環境が整っており、先生も事務の方々もとても丁寧にサポートしてくださいます。同じ目標を持った仲間と必死に学ぶ大学院での時間は、その後の人生の糧となり、もう一つ上のステージにあなたを連れて行ってくれると思います。 ▶Researchmap(片山さんのページへ)
2025.04.22
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.97~新入生対象説明会&歓迎会を開催!
こんにちは!健康支援学生チーム※の理学療法学科3回生 中山 紗希です。 今回は2025年4月17日(木)の新入生へのTASK説明会および20日(日)の新入生歓迎会&機器体験についてご紹介いたします。 ※TASKは“Think, Action, Support for Health by Kio University”の略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 入学式の際にクラブ・サークル紹介に出展しましたが、TASKって具体的にどのようなものなのか具体的にわからなかった学生さんも多いのではないかと感じ、今回説明会を実施しました。多くの方が参加してくださり、みなさんがTASKの活動に興味を持ってくださっていることを感じられてとてもうれしかったです。 新入生歓迎会を開催! 20日の新入生歓迎会では、親睦を深めるためにミニバレーを行い、その後TASKの活動で主に使う機器の体験を行いました。ミニバレーでは1回生と上回生を混ぜたチームで、ゲームをしました。2・3回生は普段TASKで見ることのない一面も見ることができ、またチームスポーツをしたことで1回生とも親睦を深められたのではないかと感じました。 機器体験では、上回生からそれぞれに機器についての説明を受け、実際に体験し、測定結果、またその見方について理解を深めました。 互いの結果を比較して1回生の方々も楽しんでくださっていました。1回生の方も積極的に測定項目について質問をしてくださって熱意を感じられました。 これからTASKに参加される1回生のみなさん、たくさんイベントが待っているので楽しみにしていてください! ◆メールアドレス task@kio.ac.jp ◆ X(Twitter) @kio_task ◆ Instagram @kio_task 理学療法学科 3回生 中山 紗希 TASK(健康支援学生チーム)活動レポートはこちらで詳しくご覧いただけます。
2025.04.20
6/15(日)2026入試スタートオープンキャンパス