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2023.12.27
就職レポートNo.756(大阪府/栄養教諭)健康栄養学科
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第756弾! 健康栄養学科18期生(24卒) A.I さん 大阪府 栄養教諭 勤務 【あなたが畿央大学を選んで入学した理由を教えてください。】 オープンキャンパス時に感じた「アットホームな雰囲気」に魅力を感じたからです。私はひとりでなんでもこなすことができる器用な人間ではないので、周りの人に気軽に頼ることができる環境が、自分に合うと思ったからです。 【実際に入学して、畿央大学での学生生活はどうでしたか。】 管理栄養士の国家試験・教員採用試験と大きな試験が2つもあり、決して楽な4年間ではありませんでした。1~6限まで休む暇もなく、授業や課題に追い込まれ、正直途中で心が折れそうになったこともあります。しかし、同じ目標に向かって一緒に切磋琢磨する友人に恵まれたおかげで、途中で諦めず、最後まで楽しく頑張ることができました。また私自身、勉強以外にも、部活動や趣味、友人達と遊ぶことにも全力だったので、毎日とても充実した大学生活を送ることができました。 【進路について、教師を目指そうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。】 私が栄養教諭を目指そうと思ったきっかけは主に2つあります。1つ目は「給食が大好きだから」です。私は毎朝、登校してすぐに献立表を確認するほど、給食を楽しみに学校へ行っていました。大好きだった給食を通して、今度は自分が「食べることの大切さ・楽しさを子どもたちに伝えたい」と感じたからです。2つ目は「実習時に聞いた、給食に対する児童の声」です。実習中「こんな給食が食べたい」「野菜苦手だから減らしてほしい」など児童の給食に対する願いや不安の声を聞く機会が多々ありました。児童の声にも耳を傾け、日々「新しい給食」「今一番必要な食育」について追求し続けたいと考えたからです。この2点から、栄養教諭を目指そうと思いました。 【教師になるために取り組んできたことについて教えてください(ボランティアなど)。】 大阪府の母校である小学校で「学習支援ボランティア活動」に約1年間、取り組んできました。健康栄養学科では子どもたちと触れ合う機会が非常に少ないので、子どもたちの関わり方を学ぶことができ、また先生方の仕事を間近でみることができたこのボランティア活動は、「栄養教諭になりたい!」という気持ちを強くさせ、とてもよい経験になりました。 【教員採用試験対策はどのようにしていましたか。】 実習や健康栄養学科の授業課題に追い込まれながらも、栄養教諭を目指す友人と毎日朝早くから夜遅くまで大学に残り、一緒に勉強に励みました。また教育学部の友人に勉強方法を教えてもらい、面接・模擬授業でのアドバイスをたくさんもらったことで、効率良く教員採用試験の対策をすることができました。いつも親身になって相談に乗ってくださる先生方や一緒に切磋琢磨する友人など、畿央大学ならではの「温かい環境」にたくさん頼りながら、教員採用試験を乗り越えました。 【これからどんな教師になりたいと考えていますか。】 「子どもたちと一緒に成長し続ける栄養教諭」になりたいと考えています。子どもたちの声に耳を傾け、寄り添うことをモットーに、日々新しい情報が入り実態も変化しやすいこの時代で、臨機応変にその時の私にできる最善を尽くし、子どもたちの健康を食を通して守ることができるように一緒に成長し続けたいです。 【後輩のみなさんへメッセージをお願いします。】 しんどい時ももちろんありましたが、友達と勉強して、「しんどい!疲れた!」と言いながらも、同じ目標に向かって頑張る時間は思っていたよりも楽しかったです。本当に友達がいたから乗り越えることができました。栄養教諭は狭き門でモチベーションを保つことは難しいです。でも、最後まで全力で頑張ることで無駄になることは決して無いと思います。ひとりで頑張るのもよいですが、栄養教諭になるというゴールに向かって友達と一緒に頑張る方が、きっとしんどいことでも楽しく乗り越えることができます。しんどい時は無理せずに、「しんどい!遊びたい!」と叫びながら、自分を大切にすることを第一優先で頑張ってください!みなさんの力が最大限に出し切れること、みなさんの良いところがたくさんの人に伝わることを祈っています。
2023.12.26
外傷性脳損傷後の両眼性複視患者に対する眼球運動訓練と視線分析:症例報告~ニューロリハビリテーション研究センター
外傷性脳損傷後には両眼性複視を含む眼球運動障害を合併することが多いとされています。これらの障害は転倒による骨折の可能性を高め、日常生活活動や生活の質の回復に悪影響を及ぼします。特に複視症状を呈した患者の治療経過をまとめた報告はほとんどありません。岸和田リハビリテーション病院 中村 兼張 氏、本学客員研究員 渕上 健 氏、本学 森岡 周 教授らは、外傷性脳損傷後に両眼性複視を呈した患者に対して眼球運動訓練を実施し、その治療経過をまとめました。この研究成果は、Journal of Medical Case Reports誌(Eye movement training and gaze analysis for a patient with binocular diplopia after traumatic brain injury: a case report)に掲載されています。 研究概要 外傷性脳損傷患者の約90%が両眼性複視を含む眼球運動障害を発症すると報告されています。両眼性複視とは、1つの物体が2つの物体に知覚される状態であり、左右の眼球の視軸のズレによって引き起こされます。複視を含む両眼視機能の障害は、転倒による骨折の可能性を高め、運動能力や日常生活動作、QOLの回復に悪影響を及ぼします。複視に関連する輻輳、追視、およびサッカードに関する眼球運動訓練は既に臨床現場で導入されており、治療効果が報告されています。しかし、これまでの研究では、輻輳や近視、眼球運動障害に焦点が当てられることが多く、専門機器で測定できる複視症状に関する亜急性期からの長期的な追跡調査報告はほとんどありません。岸和田リハビリテーション病院の 中村 兼張 氏、本学 客員研究員 渕上 健 氏、本学 森岡 周 教授らは、両眼性複視を呈した患者に対して眼球運動訓練を実施し、眼球運動機能、複視症状のみでなく、視線推移の評価も加えて経過を追跡しました。 本研究のポイント ■ 両眼性複視に対する眼球運動訓練の治療経過を追跡した。 ■ 効果判定には、眼球運動機能と複視症状、そして視線推移を評価した。 ■ 治療効果が確認されるとともに、障害側だけでなく非障害側への訓練の必要性が示唆された。 研究内容 患者は30代男性で、外傷性脳損傷後に右眼球の外転方向への運動機能低下と両眼性複視症状を呈していました。運動麻痺や感覚障害、高次脳機能障害は認めませんでした。毎日2回、40分間の眼球運動訓練を行い、これを4週間継続しました。眼球運動訓練の内容は、セラピストがゆっくりまたは素早く右側に動かしたレーザーポインターを追視させること、右眼球を外転方向へ最大に動かし保持させること、@ATTENTION(クレアクト社製)に搭載された機能で点滅するターゲットを追視させることでした。 治療経過は、右眼球の外転方向への運動距離、正中からの複視出現角度、Holmesの複視質問票を用いて追跡しました。さらに、@ATTENTIONに搭載されている視線推移も計測しました。 右眼球の外転距離と複視出現角度(左図)、視線推移(右図)、視線座標の誤差ともに改善し、複視質問票の点数も介入前の76点から、2週後に26点、4週後に12点と改善を認めました。 左図:右眼球外転距離と複視出現角度の介入前、2週後、4週後の結果 右眼球外転距離(A)は介入前と比べて、2週後と4週後の距離が増加していました。複視出現角度(B)は介入前から2週後、4週後と経過する中で、出現角度が大きくなっていることから、複視が出現しにくくなっていることがわかりました。 右図:@ATTENTIONによる視線推移評価の結果 経過とともに視線推移のばらつきが減少していることが確認できました。 これらの結果から、眼球運動訓練を行うことで、障害されていた右眼球外転運動や複視が改善し、視線も安定することが確認できました。また、4週後には障害側の的と視線との誤差よりも、反対側の的と視線との誤差が大きくなっていたことから、障害側だけでなく、非障害側への眼球運動訓練の必要性が示唆されました。 本研究の臨床的意義および今後の展開 両眼性複視に対する眼球運動訓練の経過を追跡し、その有効性が認められました。さらに、視線推移分析から、障害側への眼球運動訓練だけでなく、非障害側への眼球運動訓練も必要であることが示唆されました。今後は、症例数を増やし、前向き研究デザインで効果を検証していく必要があります。 論文情報 Kaneharu Nakamura, Takeshi Fuchigami, Shu Morioka Eye movement training and gaze analysis for a patient with binocular diplopia after traumatic brain injury: a case report. Journal of Medical Case Reports, 2023 問合せ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学大学院健康科学研究科 センター長/教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2023.12.26
大住倫弘准教授と冬木正紀准教授の発明が特許を取得しました~健康科学研究科
本学大学院健康科学研究科の大住 倫弘准教授と冬木 正紀准教授が発明した脳卒中リハビリテーションの結果予測AIにより、冬木学園が特許権を取得しました。この発明は本学が推進している次世代研究開発プロジェクトにおける萌芽的研究の成果であり、リハビリテーションの実施有無の判断やスムーズな実施に役立つ発明です。 ▼特許第7384341号 「脳卒中患者の身体の痛みの改善を目的とするリハビリテーションの効果を予測するための方法、及び、システム」 大住准教授と冬木准教授からのコメント 脳卒中によって出現する“痛み”が運動療法を中心とした理学療法で緩和するか/しないかをAIで予測するシステムを発明しました。 脳卒中後には、しびれたような痛み、電気が走るような痛み、灼けるような痛みなど、さまざまな痛みが出現します。これらの痛みは理学療法によって緩和することもありますが、なかなか緩和しないこともあり、痛みの予後は患者さんによって大きく異なります。そのため、患者さんは「良くなるのか分からない痛み」に悩みながらリハビリテーションをしなければいけない状況にあり、それが原因でリハビリテーションがうまく進みません。 今回の発明の前段階での研究では,患者さんごとに異なる痛みの“性質”に着目して、その性質によって痛みの予後を予測できるかを検証しました。そして、「ねじられるような痛み」「押されると生じる痛み」を有する患者さんは理学療法で痛みが緩和しやすく、それとは逆に「冷たいものに触れると生じる痛み」「しびれたような痛み」を有する患者さんの痛みは理学療法では緩和しにくいことを明らかにしました。この研究成果を踏まえて、リハビリ前の痛みの性質のデータからリハビリの結果を予測するAIシステムを発明しました。 このAIシステムでは、患者さんが悩む痛みの性質をシステムに入力するだけで、数ヶ月間のリハビリの後に痛みが緩和するかしないかを判定してくれます。そのため、患者さんおよび医療従事者は、数ヶ月先の状況を見越してリハビリテーションプログラムを計画することができます。このようなAIシステムは、先の見える医療を具現化し、患者さんの不安を低減してリハビリテーションに集中できることに貢献すると考えています。 今後は、このAIシステムの導入によってもたらされるリハビリテーション効果、医療経済効果などを調査していく予定です。 健康科学研究科 准教授 大住 倫弘 准教授 冬木 正紀 【関連記事】 修了生の幾嶋祥子さんと冬木正紀准教授の発明が特許を取得しました~健康科学研究科 健康科学研究科の庄本康治教授と冬木正紀准教授の発明が特許を取得しました。 冬木特任准教授の発明が新たに特許を取得しました~教育学習基盤センター 冬木特任准教授の発明が特許を取得しました~教育学習基盤センター
2023.12.25
2月17日(土)第23回畿央大学公開講座を開催します。
本学では、地域の皆さまに生涯教育の場を提供し、地域社会に貢献することを目的とした「畿央大学公開講座」を毎年開催しています。理学療法学科と現代教育学科の教員から、それぞれの研究テーマに関する講座をお届けします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 申込フォーム 第23回畿央大学公開講座(2/17) 講座① 妊娠・出産とウィメンズヘルス~からだの変化とセルフケアを学ぼう~ 【日時】2024年2月17日(土)10:00-11:00 【講師】健康科学部 理学療法学科 梶原 由布 助教 妊娠すると、女性の身体には様々な変化が起こります。その変化は時に心身の不調をきたすことも…。妊娠・出産を中心に女性の身体のしくみを知り、健やかに過ごすコツや簡単なセルフケアを学びませんか?現在妊娠中、子育て中の方だけでなくこれから妊娠を考えている方、パートナーのために知識を身に付けたい男性も大歓迎です! 講座② ロックと映画で見るイギリス~多文化社会の明暗から学ぶ~ 【日時】2024年2月17日(土)13:00-14:30 【講師】教育学部 現代教育学科 竹下 幸男 教授 ポピュラー音楽や映画を手掛かりにしてイギリスの異なる側面を一緒に見てみましょう。イギリスといえば、紅茶や王室といったイメージをいだきがちですが、多文化共生と対立という実績もあり、これらには深い関係があります。またこれらを巡る過去50年ほどのイギリスの葛藤は、これから日本が経験するかもしれないことです。本講座を通して、日本のこれからに一考を投じてみましょう。 講義で取り上げる予定の音楽・映画:ローリング・ストーンズ、エリック・クラプトン、スペシャルズ、クラッシュ、シネイド・オコナー、『白い暴動』、『バビロン』、『カセットテープ・ダイアリーズ』などなど(時間の都合などで全てを取り上げることができないこともあります)。 概要と申込方法について 会 場 畿央大学において対面で開催 受講料 無料 定 員 講座① 20組(ご夫婦、お子様連れでも参加可) 講座② 100名 ※すべて申込先着順となります。 申込 方法 2024年1月4日(木)より申込を開始します。 下記【申込フォーム】より必要事項を入力のうえお申し込みください。 申込フォーム なお、E-mailでもお申込みいただけます。件名を「公開講座参加希望」として、下記5点を明記のうえinfo@kio.ac.jpに送信をお願いします。 ①氏名 ②年齢 ③住所(市町村まで) ④電話番号 ⑤参加希望講座番号 問合せ 畿央大学 教育推進部 公開講座係 〒635-0832 奈良県北葛城郡広陵町馬見中4-2-2 【E-mail】info@kio.ac.jp 【Tel】0745-54-1601 ▶チラシPDF(クリックで開きます) 【関連記事】 第22回畿央大学公開講座「入浴着にできること」を開催しました。 第21回畿央大学公開講座「うま味とコクの新常識/古都奈良と近代建築」を開催しました。 第20回畿央大学公開講座「コロナ時代におけるこれからの認知症ケア」をオンライン開催しました。 第19回畿央大学公開講座「感染症を知ろう~新型コロナウイルスとこれからの生活~」をオンライン開催しました。 第18回畿央大学公開講座「当事者とともに創る認知症ケア」を開催いたしました。 第17回畿央大学公開講座「認知症の正しい理解」を開催しました。 第16回畿央大学公開講座を開催しました。 第15回畿央大学公開講座B・C(2日目)を開催しました。 第15回畿央大学公開講座 講座Aを開催しました。 第14回畿央大学公開講座を行いました。 第13回畿央大学公開講座を開催しました。 第12回畿央大学公開講座「健康長寿のための食と運動」を開催しました。
2023.12.25
就職レポートNo.755(大阪市/公立保育士)現代教育学科
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第755弾! 現代教育学科15期生(24卒) A.O さん 大阪市 公立保育士 勤務 【幼稚園教諭(保育士)を目指そうと思ったきっかけを教えてください】 幼稚園の時から担任の先生に憧れていたことがきっかけです。当時から、「楽しそうでキラキラしている先生のようになりたい」といった思いがずっと心にあり、大学の学部選択の際に、教育学部を選びました。 【学校インターンシップ・ボランティア・教育実習の経験はどんなものでしたか】 実習でお世話になった私立保育園、小学校、畿央大学付属広陵こども園などでアルバイトをしています。私立保育園には1年半ほど行かせていただいており、子どもたちと長期的に関わる経験ができました。いろいろな子どもや、それぞれの保育者の方の考え方などを学ぶこともでき、本当に貴重な経験をさせていただいていると感じています。 【畿央大学での大学生活を振り返ってみて、どのようなものでしたか】 畿央大学は入学時から卒業時まで担任の先生がついてくださることや、学科ごとの関わりが濃いため、温かいアットホームな雰囲気で包まれています。特に、就職活動のタイミングで畿央の温かさを実感しました。同じ夢を追いかける友達は一生の宝物になります。ぜひ、畿央大学で4年間学んでみてください。 【畿央大学の採用試験対策について教えてください】 2回生の後半から対策講座や模試が始まりました。その頃はまだ、公務員試験を受けるかを決めていなかったため、本格的に活用したのは3回生になってからでした。4回生からは、面接対策や実技対策、保育実践の遊びを行う講座も始まりました。大変だと思うこともありましたが、将来に役立つことばかりなので楽しんで受けることができました。 【あなたの理想の保育者像について教えてください】 理想の保育者像は、子ども一人ひとりと丁寧に向き合える保育者です。子どもや保護者の方に寄り添う力を大切にし、子どもと関わることや保育の面白さを感じ、成長し続けられる素敵な保育者になりたいです。 【後輩のみなさんへメッセージをお願いします】 将来ヘの不安はたくさんあるでしょう。私も希望する自治体の募集人数を見たり、対策講座を受けたりするたびに、「本当に合格するのだろうか」と心配でした。しかし、模試や対策講座を受けることで力がついてきます!大丈夫です!また、畿央大学には一緒に頑張ってくれる友達や教採・公務員対策室の先生方、大学の先生方など、たくさんの仲間がいます。チーム畿央で頑張ってください。 後悔の無いよう採用試験にチャレンジしてみてください!応援しています。
2023.12.25
畿友会(学生自治会)だよりvol.97~クリスマス会を開催しました!
皆さんこんにちは! 畿友会です! クリスマスが終わり、今年も残すところわずかとなりました。 今年の一年も目まぐるしく駆けていったような気がします。寒さもいっそう厳しくなりましたね。体調管理には十分にお気をつけください。 さて、2023年12月22日(金)にKioカフェカトレアでクリスマス会を行い、参加者・出演者・運営者あわせて192名が参加しました!今年は昨年と異なり、ビュッフェスタイルのパーティで、アカペラ部、アコースティック部、軽音部の演奏もあり、おいしい食事もありの楽しいクリスマス会でした! もちろん今年もビンゴ大会をしました。それぞれ欲しい景品の獲得をめざして、熱い戦いが繰り広げられました。どの景品も皆さんに喜んでいただけたこと、とてもうれしく思います。 今年のクリスマス会も大盛況でした。参加いただいた学生の皆さんはもちろん、支えてくださった職員の方々のおかげです。ありがとうございました。 来年も楽しいイベントを企画・運営していきますので、畿友会をよろしくお願いします! 畿友会広報部 現代教育学科3回生 長谷川 慈 Instagram:@kiyukai_kio X:@kiyukai_kio ▶畿友会に関連するブログ記事 KIO Smile Blog
2023.12.25
負傷競技者の感情調整行動に影響を与える個人差について~現代教育学科
負傷競技者が負傷によって引き起こされた陰性情動を持続的に抑制すると、リハビリテーションのような未来志向の対処行動に集中できないことや、過剰適応することで怪我の再発、深刻な場合は精神的な障害を引き起こすことがあります。一方で、陰性情動を抑制することによる影響は不適応な側面ばかりではなく、現状を肯定的に再解釈できているのであれば、必ずしも不適応的ではありません。つまり、負傷によって示す反応が適応的かどうかを判断する際は、抑制の視点だけではなく、現状を肯定的に再解釈できているかどうかの可能性を検討する必要があります。 現代教育学科の辰巳教授は陰性情動の抑制に影響すると考えられる要素を取り上げ、肯定的再解釈ができているかどうかを調査することで、不適応な反応をする可能性のある競技者を選別できるのではないかと考え、一定の負傷基準に基づく180名の対象者に対して調査を行いました。その結果、感情伝達困難さの傾向が強い負傷競技者は、負傷により生起させた陰性情動の表出を抑制することに終始する傾向があることで、不適応な反応を起こしやすいことを導きました。 この研究成果は、PLoS ONE誌(Individual-differences affecting emotion regulation behaviors of injured athletes: A retrospective quantitative study)に掲載されています。 本研究のポイント ■個人変数としてスポーツ倫理コミットメント、競技者アイデンティティー及び感情伝達困難さの3つを取り上げ調査 ■3つの個人変数と陰性情動への情動調整行動に関する表出抑制、肯定的再解釈との関連について、2つの仮説を検討 ■感情伝達困難さの傾向が強い負傷競技者は、負傷により生起させた陰性情動の表出を抑制することに終始する傾向が疑われる 研究内容 本研究では先行研究をふまえ、陰性情動に対する表出抑制の行使と関連する個人変数として、スポーツ倫理コミットメント、競技者アイデンティティー及び感情伝達困難さの3つを取り上げました。 スポーツ倫理とは、競技スポーツ界に浸透している組織合理を優先させる集団規範の内容(図1)をさし、抑制との関連が指摘されてきました。 図1.スポーツ倫理コミットメントに対する検証的因子分析結果 競技者アイデンティティーは、競技者としての自己意識を指し、このアイデンティティーが強固な負傷競技者は、スポーツ倫理に強く同調していることが仮定されます。感情伝達困難さは、自己感情の記述や伝達を困難にしている個人の傾向を指し、アレキシサイミア傾向を捉える一側面として知られています。 以上の3つの個人変数と陰性情動への情動調整行動に関する表出抑制、肯定的再解釈との関連について、回顧法による質問紙調査に基づく量的研究デザインを採用し、以下の2つの仮説を検討しました。 仮説1:スポーツ倫理コミットメントと競技者アイデンティティーは、抑制と肯定的再解釈の双方の行使を可能にさせる。具体には、スポーツ倫理コミットメントと競技者アイデンティティーは、抑制及び肯定的再解釈の双方に対し、正の関連を示す。 仮説2:感情伝達困難さは、肯定的再解釈を行使させず、抑制の行使のみに止まる。具体には、感情伝達困難さは、抑制に対しては正の関連を、肯定的再解釈に対しては負の関連を示す。 一定の負傷基準に基づく180名(平均年齢20.27歳,SD = 1.02;医師の診断に基づくスポーツ停止平均日数66.58日,SD = 87.13、同中央値は31日)を分析の対象としました。主な分析手順は、変数間の相関を検討し、重回帰分析よりパスの推定を行い、最終的に3つの個人変数を外生変数とし、2つの情動調整行動を内生変数とするモデルの適合性を構造方程式モデリングにより検討するというものでした。 分析の結果、2つの仮説は支持されました(図2)。 図2.構造方程式モデリングの結果 結果は、3つの個人変数全てが陰性情動の表出抑制の行使を促すことを示しています。次に、スポーツ倫理コミットメントと競技者アイデンティティーは肯定的再解釈の行使を促しますが、感情伝達困難さは肯定的再解釈の行使を妨げる可能性があることを示しています。また、スポーツ倫理コミットメントは競技者アイデンティティーと感情伝達困難さの双方と正の関連があることを示しています。 主な結論として、感情伝達困難さの傾向が強い負傷競技者は、負傷により生起させた陰性情動の表出を抑制することに終始する傾向があることから、アブノーマルな反応を顕在化させやすいと言えます。負傷競技者を取り巻く各種のプラクティショナーは、彼らがネガティブな情緒的反応の固着や反復を来していないか、情緒的反応の動向を注視する必要があります。 本研究の限界と今後の課題 本研究では調査協力者に対し、リハビリテーション期間全般の回顧を求め、マクロな視点から個人変数と情動調整行動の実態についての回答を求めました。この方法により、優勢であった情動調整行動を把握することができましたが、臨床現場で実際に示されている日々の反応は複雑であり、個別的です。本研究は仮説に基づく理論的傾向が示されたに過ぎません。知見の精緻化を図るには、調査協力者の記憶の偏りや調査時の心理状態が感情経験の想起に与える影響についても、十分に制御した計画にて研究を推進する必要があります。今後の研究では、負傷競技者を縦断的に追跡し、ノーマルな反応時とアブノーマルな反応時における変数間の関連の仕方の時系列を検討する必要があります。 論文情報 Tomonori Tatsumi Individual-differences affecting emotion regulation behaviors of injured athletes: A retrospective quantitative study PLoS ONE 2023 問い合わせ先 畿央大学 教育学部 現代教育学科 教授 辰巳 智則 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: t.tatsumi@kio.ac.jp
2023.12.24
理学療法士としての目覚め~理学療法学科 第10回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」
最前線で活躍する卒業生が講演! 第10回テーマは「理学療法士としての目覚め」 理学療法学科では昨年度から新たに「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」を開催しています。 リーダーシップをもった次世代の理学療法士育成を目的にし、臨床現場はもちろん、スポーツ現場や地域リハ、教育機関など幅広い分野の第一線で活躍する卒業生がその魅力や想いを後輩のためだけに語ります。在学生にとっては入学後早期から職業理解を深め、自らのキャリアを考えることやモチベーション向上へとつなげる絶好の機会になります。 他大学に先駆けて理学療法学科を開設した畿央大学にしかできない先進的な取り組みです。 今年度は、第7回の佐藤 秀幸さん(4期生/甲南医療センター)、第8回田津原 佑介さん(3期生/貴志川リハビリテーション病院)第9回は木村 圭佑さん(7期生/(株)アールイーコンセプト 事業部長)に続き、今年度4回目となる第10回は小森 清伸さん(7期生/堺市立総合医療センター)をお招きし、「理学療法士としての目覚め」をテーマに講演いただきました。小森さんは卒業後、理学療法士として堺市立総合医療センターに就職し、呼吸器病棟、外科・消化器内科病棟での経験を積み現在はICU(集中治療室)・HCU(高度治療室)で勤務しています。 今回の講演テーマはこれまでの卒業生とは異なり「理学療法士としての目覚め」というテーマでの講演でした。その為、小森さん自身がこれまでのキャリアを振り返り、学外実習や臨床現場でのターニングポイントとなっただけでなく、学生時代の失敗や後悔といった部分にまで触れていただき、オープンに語っていただきました。 理学療法士としてのキャリアについて聞くだけでなく、学生時代の経験談も踏まえて語る小森さんのお話は、参加した学生にとっても今受けている授業の内容や意味について改めて見つめ直す機会となったのではないでしょうか。 講演後の質疑応答では、どの学年の学生も参加していましたので、各々が今感じることについて疑問を投げかけている姿が多くみられました。 小森さんも壇上から降りて学生の座る席にまで来ていただき、学生の疑問一つ一つに真正面から向き合っていただきました。先輩からの話を聞くだけでなく、ここまで距離感近く話せる機会も学生にとっては非常に貴重な機会だったのではないでしょうか。 小森さん、在学生の為に時間を割いていただきありがとうございました。 小森さんから後輩の皆さんへのメッセージ セミナーに参加してくださった学生の皆さん、ありがとうございました。 今回の私の話を聞いて、少しでも将来の不安の軽減材料となってくれればと思います。セミナーでもお話させていただいたように、人それぞれその時その時のターニングポイントが存在すると思います。人から与えられるもの、自分の意思で思い立つもの、いろいろあります。それは私生活でも仕事でも、同様に訪れているものだと思います。そのターニングポイントを自分の糧とできるように日々少しでも意識してみてはどうでしょうか? 仕事も人生も楽しんだもん勝ち!なら、少しでも楽しめるように自分を動かしていきましょう! 昨年度からスタートしたやさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナーも今年度は今回が最終回、次回は新年度になります。これからも畿央生に向けて卒業生の講演が続いていきますので、是非ご参加ください! 【関連リンク】 理学療法学科 生活期リハビリテーションにおける理学療法士の役割と働き方~理学療法学科 第9回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」 回復期リハビリテ−ション病棟で勤務する理学療法士の魅力~理学療法学科 第8回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」 急性期病院で勤務する理学療法士の魅力~理学療法学科 第7回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」 「臨床・教育・研究」が揃ったスポーツ理学療法士の魅力~理学療法学科 第5回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」 女性理学療法士が活躍できる場所~理学療法学科 第4回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」 卒業生に学ぶチーム医療のリアル~理学療法学科 第3回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」 大学病院で働くということ~理学療法学科 第2回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」を開催 第1回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科
2023.12.23
畿央大学付属広陵こども園で保育現場体験!~現代教育学科「幼児教育実践論」
2023年11月14日(火)、幼稚園教諭、保育士をめざす現代教育学科1回生65名が、畿央大学付属広陵こども園で保育現場体験を行いました。「幼児教育実践論」は、保育実習、幼稚園教育実習を履修するための必修科目であり、保育現場体験は実践的に子どもを理解し、課題をもって学修を進めることをねらいとして実施しています。 学生は、0歳児~5歳児の配当されたクラスに入り、10時~12時まで保育観察・保育参加を行いました。保育を観察して実習日誌を作成する、保育のねらい・内容を意識してクラス活動に参加するといった体験を通して、学生は保育を見る目を養い、子どもと関わるための技能について実践的に学ぶことができました。 ▼保育観察・保育参加の様子 保育現場体験後に実施した報告会(12月2日(土))における学生の感想を一部紹介します(保育にふさわしい表現になるよう一部修正を加えているものがあります)。 一人一人の発達に合わせて対応することの大切さに気付くことができました。保育現場体験では、自分に話しかけてくれた子どもと関わることが多かったのですが、全体を見ることが難しい場合には他の保育者に状況を伝え、協力し合う等、一人で保育をするのではなく、保育者同士の情報共有や連携の大切さを学ぶことができました。今回の保育現場体験を通して、日頃から否定的な言葉を使わず、前向きな言葉を使うようにしていきたいです。 保育現場体験に参加させていただく前は、私自身、子どもと関わることがほとんどなく、緊張と少し不安がありましたが、保育者の方や子ども達が温かく迎えてくださったので、安心して保育に加わることができました。保育者の方が生活や遊びの中で子ども達と接している姿を見て、私もこのような保育者になりたい!!!と将来に向けて強い思いを抱くようになりました。また、報告会では0歳児から5歳児までの保育内容、対応が難しかった点を聞き、自分自身がそのような場面に立った場合、どのように対応するべきかを考えることができ、とても良い学びになりました。 保育現場体験・報告会を通して、子どもの気持ちを受け取り、寄り添うような言葉掛けをする大切さと、子どもの主体性を大切にして見守ることの重要性を改めて学びました。クラスで活動をしている時に他にやりたいことがあり、活動に入りにくい子どもに対して、無理に参加をさせるのではなく、その子どもの気持ちを受け止めて、その子どもがみんなと同じ空間にいることを大切にするということが印象に残りました。 保育現場体験・報告会を通して、子ども達は私達学生が思っているよりもできることがたくさんあることに気が付きました。子ども達の「やりたい」という気持ちを尊重し、チャレンジできるようにすることが大切だと学びました。また、子ども達は自分で考えることも十分できるので、保育者がすぐに答えを出さずに問いかけをして、子ども達が自分で考える時間を作り、子ども達が出した答えを尊重して活動につなげていくことが大切であることを学びました。 教育学部現代教育学科では今後も畿央大学付属広陵こども園と連携した学びを進めていく予定です。 幼児教育実践論担当教員 【関連記事】 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.5~現地で参加したイベントや生活の様子を紹介! イギリス短期語学留学2023 現地リポートvol.4~帰国レポート! 1回生が大阪教育大学附属池田小学校を訪問しました~現代教育学科 奈良教育大学と算数・数学教育のゼミ交流!~現代教育学科 椎名ゼミ 1回生131名が「小学校一日見学」に参加しました~現代教育学科
2023.12.22
2月12日(月)「令和5年度 畿央大学大学院 教育学研究科研修会」を開催します。
畿央大学大学院教育学研究科では、現代の教育課題の中から「生徒指導」「特別支援教育」「ICT」の3分野に焦点を当て、現場の学校教員をはじめとして教育に関わる社会人に教育実践力を養う教育課程の実施と教育課題の解決に向けての研究活動に取り組んでいます。 今回は、「生徒指導」の分野の研修会とし、2022(令和4)年12月に改訂された『生徒指導提要』を読み解き、これからの生徒指導のあり方について考える勉強会を実施します。 テーマ 『生徒指導提要』(改訂版) を読み解く ~これからの生徒指導のあり方と進め方~ 日 時 2024(令和6)年2月12日(月・休)14:00~16:00 会場 畿央大学P棟 P202講義室 参加費 無料 講師 七條 正典 氏(高松大学、日本生徒指導学会副会長) 申 込 申込フォームからお申し込みください。 申込フォーム 定員 50名 ※定員になり次第、受付終了 申込締切 2024(令和6)年2月7日(水)正午 問合せ 畿央大学総務部 教育学研究科研究会係 TEL 0745-54-1602 Email soumu@kio.ac.jp ▼クリックすると、チラシPDFが開きます。