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2023.02.17

教職員対象「令和4年度 人権教育推進委員会主催学内研修会」を開催しました。

2023年2月16日(木)に本学教職員対象の「人権教育推進委員会主催学内研修会」を開催しました。

前年度と同様、対面と遠隔を同時に開催するハイフレックス型での開催となりましたが、80名を超える教職員が参加しました。今年度は、在日コリアンカウンセリング&コミュニティセンター(ZAC)でセンター長をされている丸一 俊介先生を講師にお迎えし、「日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション」をテーマにご講演いただきました。


 

“マイクロアグレッション”とは「意図の有無に関わらずマイノリティに侮辱と侮蔑を伝える、日常的で認識しづらい敵意や見下し」を意味し、日常の親しい関係や支援の場でも無意識に生じることがあります。この“マイクロアグレッション”について、身近にみられる様々な事例をもとに、それらが無意識的に起こる背景とその影響について解説いただきました。

 

 

例えば、海外出身者と思われる人に対し「日本語が上手ですね」と言ったり、女性がリーダーシップを発揮することに対し、「女性なのに頼りになるね」と言ったりと、発言者は善意や褒めているつもりの言葉の中に無意識的な「見下し」や「けなし」が含まれているケースも多くあります。これらに対し、マイノリティの価値観や属性を理解していくことが大切ですが、個人の意識だけでは変えられない部分も多く、社会的な影響も大きいと指摘。社会と個人の相互採用で認識がつくられる中で、認識が作られる前の介入の必要性なども示唆されました。

 

▼質疑応答の様子

 

 

またマイクロアグレッションは相談場面でも起こりうることであり、安易な共感や「たいしたことじゃないよ」というような過小評価は支援への障壁となり、相談者にさらに深刻なダメージを与えることにもつながる可能性があるということもお話しいただきました。

 

改めて自身の発する言葉一つひとつの意味や重みを考える機会となり、教育に関わる立場として大切な気付きにつながる研修会となりました。

 

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