2019年のすべての新着情報一覧
2019.10.31
奈良県中央卸売市場連携「ならいちばのキッチン・第13回料理教室」を開催しました。
健康栄養学科の学生プロデュースによる料理教室 今回のメニューは、秋においしいさんまでアレンジ「さんまバーグ」 畿央大学は奈良県中央卸売市場と連携して7年目になります。毎年料理教室を開催していますが、今年度2回目となる料理教室が令和元年10月26日(土)に開催されました。今回も多くの参加希望者があり、41名の中から抽選で、18名の方々が当日参加してくださいました。参加者の中には、親子や孫と参加された方もおられ、とてもにぎやかな料理教室となりました。 はじめに、水産物卸協同 吉田理事長からご挨拶をいただき、続いて今回の食材を提供してくださった丸中水産の方からさんまについての説明をしていただきました。その後、畿央大学健康栄養学科の教員(指導教員:玉井典子講師、朴貴英助手)と健康栄養学科2回生9名が「さんまバーグ」の調理方法やさんまについて説明・実演を行いました。そして、3つの班に分かれた後はそれぞれの班でさんまバーグを調理しました。 ▼さんまバーグ 電熱調理器を使う作業や包丁を使う作業などは大人の参加者が行い、他の簡単な作業などは子どもが行うなど、各班協力しながら楽しそうに調理を行っていました。調理中は「僕もみじん切りをしてみたい」や「さんまバーグをこねたい」など参加者の子どもたちから元気のいい声が飛び交っていました。スタッフの学生達は終始参加者とコミュニケーションをとり、説明も交えながらいい雰囲気づくりを心掛けていました。参加者からは「今日のような調理方法でさんまを食べたのは初めてです」「短い時間の中で誰でもできるように学生さんがサポートしてくださいました」との声をいただきました。 奈良県中央卸売市場(最寄駅:近鉄橿原線筒井駅徒歩10分)は毎月最終土曜日に食祭市を実施しています。食祭市は8時半から12時に一般の方を対象に開催されています。毎回「当日の目玉商品」が設定され、良いものをお安くお買い求めいただけます。また、食に関する様々なイベントが楽しめますので、ぜひ皆さんもお越しになってください。 奈良県中央卸売市場ホームページはこちら ~本学健康栄養学科の取り組み~ ●ヘルスチーム菜良 ●COOKPAD 【過去の記事】 ならいちばのキッチン・第12回料理教室 ならいちばのキッチン・第11回料理教室 ならいちばのキッチン・第10回料理教室 ならいちばのキッチン・第9回料理教室 ならいちばのキッチン・第8回料理教室 ならいちばのキッチン・第7回料理教室 ならいちばのキッチン・第6回料理教室 ならいちばのキッチン・第5回料理教室 ならいちばのキッチン・第4回料理教室 ならいちばのキッチン・第3回料理教室 ならいちばのキッチン・第2回料理教室 ならいちばのキッチン・第1回料理教室
2019.10.31
第30回クリーン&歴史ウォークに協力しました。
2019年10月26日(土)、畿央大学が後援するイベント「第30回クリーン&歴史ウォーク」が実施されました。クリーン&歴史ウォークは「地域の活性化に貢献するには自らが地域をよく知ることから」という趣旨のもと、春と秋に年2回開催されています。 今回の行き先は、エコール・マミ~ナガレ山古墳~乙女山古墳~馬見丘陵公園館の約7㎞の行程でした。朝に少し雨が降りましたが、開催するころにはすっかり雨もあがり、約40名の方が参加されました。 畿央大学からは教職員3名、学生ボランティア4名が参加し、イベントの運営やクイズ大会の実施等のお手伝いをしました。 9:30、受付を済ませた参加者の方々がそろわれたところで、主催者よりイベント趣旨説明、また実行委員長である深田將揮先生(現代教育学科 本学ボランティアセンター長)よりご挨拶いただきました。 ▼深田先生による開催挨拶 引き続き理学療法学科の梶原由布先生よりウォーキング前のストレッチ指導をしていただきました。これから7kmの行程を歩かれるみなさんへ向けて、学生スタッフも一緒に丁寧にストレッチをレクチャーしていただきました。 ▼梶原先生によるストレッチ指導 30分ほど清掃活動をしながら歩いたところで、ナガレ山古墳に到着。広陵町文化財ガイドの方の説明を聞き、2班に分かれて墳丘の頂上に上がりました。今回は生憎の曇の天気でしたが、墳丘の頂上は非常に見晴らしがよく広陵町を見渡すことができました。 ▼広陵町文化財ガイドの方による説明を聞きました ナガレ山古墳を出発し、次の目的地の乙女山古墳へ向けて再び歩き出しました。到着後は乙女山古墳の説明を受け、再度梶原先生と学生によるストレッチで参加者の方に身体をほぐしてもらいました。 その後は、畿央パフォーマンスチームKiPTの司会によるクイズ大会が行われました。これまでの行程で見たり聞いたりした古墳に関する問題や、畿央大学に関する問題が出題され、大いに盛り上がりました。 ▼全問正解者への景品を賭け、白熱しました! その後は馬見丘陵公園館にて休憩し、出発地点のエコール・マミのふるさと広場へ戻りました。最後のストレッチでたくさん歩いた参加者の皆さんの足をほぐしてもらい、第30回クリーン&歴史ウォークは無事に終了しました。 ボランティアに参加した学生からは、「ゴミがあまりなく、きれいな町だと思いました!」「奈良の古墳のことを知れてよかった」という感想をいただきました。ご協力いただきありがとうございました。 来春には第31回のクリーン&歴史ウォークが開催される予定です。皆様のご参加をぜひお待ちしております! 【クリーン&歴史ウォーク】 主催:クリーン&歴史ウォーク実行委員会 後援:広陵町教育委員会、香芝市教育委員会、独立行政法人都市再生機構西日本支社、畿央大学 講師:広陵町文化財ガイドの会 協力:広陵古文化会、畿央大学学生 協賛:(株)関西都市居住サービスエコール・マミ営業所 ●過去の「クリーン&歴史ウォーク」の記事はこちら
2019.10.30
2019年度運動器リハビリテーションセミナー「評価編」を開講しました。
2019年10月27日(日)、畿央大学運動器リハビリテーションセミナー「評価編」が開催されました。 今回の講習は、福本貴彦准教授、瓜谷大輔准教授に加え、本学大学院健康科学研究科を修了し臨床および研究機関で従事しているメンバーを加えた講師陣によるオムニバス形式の講義をおこないました。テーマは以下の6つです。 福本貴彦准教授(畿央大学理学療法学科)「医学画像を用いた評価と理学療法への活かし方」 幸田仁志先生(関西福祉科学大学リハビリテーション学科)「肩関節」 粕淵賢志先生(大阪行岡医療大学医療学部理学療法学科)「肘関節」 久保峰鳴先生(香芝旭ヶ丘病院リハビリテーション科)「股関節」 瓜谷大輔准教授(畿央大学理学療法学科)「膝関節」 唄大輔先生(平成記念病院リハビリテーション課)「足関節・足部」 医師の診断や検査に基づいた関節の評価は臨床現場では必須で、その知識や技術は臨床に直結するものです。臨床現場と研究どちらも経験している講師による今回の講義は、経験に基づくものに文献的知見を交えた内容で、現職者の方々には非常に有益な情報を提供できたかと思います。 今後も運動器リハビリテーションに対する幅広い知識を情報提供したいと考えています。 次回は2020年1月26日に「臨床応用編」が、また来年度もさらにブラッシュアップした講義を開催予定です。 参加者の方も募集しておりますので、ぜひお越しください! ●2019年度運動器リハビリテーションセミナー詳細・申込 理学療法学科 准教授 福本貴彦 【関連記事】 2019年度 運動器リハビリテーションセミナー「基礎実習編」を開催しました。 2019年度 運動器リハビリテーションセミナー「基礎編」を開講しました。
2019.10.30
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.75~広陵町×畿央大学KAGUYAプロジェクト第2回「広陵町身体体力測定会」に参加!
こんにちは!健康支援学生チームTASK※、現代教育学科1回生の北出華倫です。 令和元年10月26日(土)に、畿央大学の体育館で20歳~69歳の地域住民の方を対象に「広陵町身体体力測定会」を行いました。 ※TASKはThink,Action,Support,for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を超えながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 この測定会は、畿央大学と広陵町が連携して行っている「広陵町×畿央大学KAGUYAプロジェクト」の一環として、年に2回実施されるものです。測定内容は体組成・骨密度・血管機能・腹囲・握力・長座体前屈・ファンクショナルリーチテスト・立ち上がり歩行測定・足趾握力・膝伸展筋測定です。 4月に行われた1回目の測定会に引き続き、今回もたくさんの方にお越しいただきました。この半年間、ご自身で継続的に運動に取り組まれてきたという方も多く、前回と比べてどのような変化が出ているかに皆さん注目されていました! ▼長座体前屈の測定 ▼FRT(ファンクショナルリーチテスト) ▼足趾握力(足の指の握力)の測定 私は、身長・体組成、骨密度の測定を担当させていただきました。初めて使う機械ばかりで戸惑いましたが、先輩にフォローしていただき、参加者の方ともお話ししているうちに少しずつ緊張がほぐれていきました。今回は測定するのに必死で積極的にコミュニケーションをとる余裕がなかったので、今後は参加者の表情も見て、自分から声をかけられるように経験を積んでいきたいと思いました! ▼最後はみんなでTASKの「T」ポーズ!! 現代教育学科1回生 北出華倫 ●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。 「広陵町×畿央大学KAGUYAプロジェクト」
2019.10.30
同窓会レポート~桜井女子短大カトレア寮
畿桜会(畿央大学・畿央大学短期大学部・桜井女子短期大学同窓会)では、卒業後の同窓生のつながりを活性化することを目的に、一定数以上集まる同窓会の開催を補助しています。 ▶同窓会開催にかかわる補助について(大学ホームページ) 今回は、桜井女子短期大学のカトレア寮の卒業生から届いた同窓会レポートをお届けします! 桜井女子短期大学卒業生の大谷馨です。短大時代にはカトレア寮に入っていました。 短大を卒業して40年。ついに60歳になりました。カトレア寮での生活をなつかしく思い、畿桜会事務局(大学の同窓会担当者)に協力していただき、今まで連絡の取れなかった人とも、出会うことが出来ました。もともと寮生と言うこともあり、日本各地からの参加になりました。一部のメンバーは、10年ぐらい前から年に1度だけ集まっていましたが、今回は40年ぶりに再会する人もいました。 今回は、沖縄、鳥取、岡山、和歌山、愛知、千葉から合計6人が集まりました(5名以上となりはじめて同窓会補助を利用することができました)。 私たち昭和54年度卒業の食物栄養専攻のうち、寮生は9人でしたので、6人もの参加はすごいと思います。 まず、各地から新大阪駅に集合。ランチとお茶の時間を共にして、楽しい時を過ごしました。 お泊まり組の5名は、そのまま新大阪から2泊3日の『北陸旅行』に出ました。 40年も時が過ぎても不思議とお互いのことがわかるものです。 3日間いっしょに過ごし、温泉に入り、食事をして、夜中まで尽きぬ話をして、まるで40年前の寮生活そのままで・・・、容姿は60歳ですが、中身は20歳のままのおばさま達でした。 この写真をみて、文章を読んで、“アッ知ってる”と思う方は大学の同窓会担当の方に連絡下さい。 昭和54年度卒業(昭和34年4月~昭和35年3月生まれ)の家政科、児童教育科の方、先輩、後輩の特に寮生だった方連絡下さい。みんなで会いましょう。 桜井女子短期大学 食物栄養専攻1980年3月卒業 大谷馨
2019.10.30
畿央祭・ウェルカムキャンパス がんカフェ「きらめき」を開催!~看護医療学科
2019年10月19日(土)畿央祭初日に、畿央祭・ウェルカムキャンパスの看護医療学科・看護実践研究センター共催企画として、がんカフェ「きらめき」を開催しました。 3回目の今年は、「がんになっても働くことについて知ろう・語ろう ―治療と仕事の両立支援―」をテーマにして、「両立支援コーディネーター」として、第一線で活躍されている開業保健師の藤吉奈央子さんを講師にお招きしました。 ▼ご講演頂いた開業保健師の藤吉奈央子さん 日本では、2人に一人ががんになり、3人に一人ががんで亡くなっており、もはや他人事ではない病気です。 がんの治療は手術による入院期間が減ってきており、通院による化学療法や放射線療法を継続していく必要があります。医療の進化に伴い、働きながら治療を継続することも可能な時代となっています。 藤吉保健師からは、ご本人からの相談内容から、「がん=仕事を辞める」という選択を早まることは、経済的な損失だけでなく、やりがいや生きがいを喪失し、その後のQOLに影響することから、会社だけでなく社会全体で意識を変えていく必要性や治療をしながら仕事を続ける上での会社での受け入れ方について説得力ある内容でお話していただきました。参加された方々は「両立支援コーディネーター」の存在や活動を知らなかった方がほとんどで、真剣にメモを取られ、終了後も熱心に質問されていました。 また、地域の皆様・保護者の皆様を中心として、また本学の卒業生を含め40名近くの来場者があり、リピーター来場も増えてきました。 そして、今年も学生によるアロマハンドマッサージが大好評でした! 担当した学生からは、以下の感想が寄せられました。 【学生の感想】 今回がんカフェに参加された方や学生にアロママッサージをさせていただきました。マッサージを受けられた方全員が、「気持ちよかったです。」と言ってくださり、こちらも参加させていただいてよかったなと思いました。マッサージ中はお話もさせていただき、短い時間ではありましたが参加者の方々には満足感を得てもらえたのではないかなと思います。 4回生 足立将希 練習のときに緩和ケア病棟でも導入されているリラックス効果を目的としたマッサージだと教えてもらいました。マッサージを行った来場者の方も「ポカポカした」「気持ちよかった。いい香りですね。」と話しながら表情も徐々に穏やかになっていく様子が伝わりました。看護師として、これから臨床に出た際にも、この経験を生かしていきたいと思います。 4回生 畑中陽太郎 自分自身や身内が “がん” と宣告された時、今までの生活とがんと宣告されてからの生活との変化について「相談できる場所と力になってくれる人がいる」と知っておくことは、がんになっても、なった後でも「一人ではない」という安心感に繋がるということを学びました。またアロママッサージを通して多くの方に感謝の言葉と笑顔を頂いたことで、人を癒し、癒されることの素晴らしさを実感しました。 2回生 濱岡咲良 初めてアロママッサージを行って、一般の方や先輩方と交流することができ、良い経験になりました。 2回生 徳田真奈 今後も当事者の方と住民の方との交流の場となるよう継続して開催していきたいと考えます。 看護医療学科教授 松本泉美 看護医療学科助教 中西恵理 【関連記事】 認知症啓発日本縦断イベント「RUN伴」応援企画 in 畿央祭!~看護医療学科 畿央祭ウェルカムキャンパス がんカフェ「きらめき」を開催!~看護医療学科
2019.10.30
第17回畿央祭実行委員会Blog Vol.30~畿央祭を終えてアリーナ部署長からのメッセージ!
みなさん、こんにちは!第17回畿央祭実行委員、アリーナ部署です! 今年の畿央祭の1日目は、雨が降っている時もありましたが、そんな中でも子どもたちが遊びに来てくれました!2日目は天気も回復し、1日目の倍ほどの子どもたちが来てくれてたくさんの笑顔を見ることが出来ました! 今年は毎年あったふわふわ迷路をなくし、代わりに段ボール迷路を取り入れました。また、魚釣りや紙飛行機も新しく取り入れバージョンアップしたハピネスワールドを楽しんでもらいました!新しいことにチャレンジするのはとても大変でしたが、子どもたちの笑顔をみてやってよかったと思いました。 小体育館には小さいお子さんでも遊べる遊びを用意していました。プラ板、スライムは今年も大人気でした! 毎年恒例のビンゴ大会も大好評で、ビンゴカードはすぐになくなり、みんなで「ビンゴシュート!」と声を出しながら楽しくビンゴをすることが出来ました! 他の部署からのヘルプやボランティアさんに手伝ってもらって、多くの人に支えてもらいながら大大大成功したハピネスワールドでした。 協力していただいた皆様、遊びに来てくれた子どもたち、アリーナ部署のみんな、 本当にありがとうございました!! 第17回畿央祭実行委員 アリーナ部署長 健康栄養学科2回生 川端ひとみ 人間環境デザイン学科2回生 梅林沙采 【関連リンク】 第17回畿央祭・ウェルカムキャンパスを開催しました! 畿央祭フォトレポート(facebook) ●第17回畿央祭実行委員Blogはコチラから!
2019.10.29
ヒトの過剰な疼痛回避行動を捉える実験~ニューロリハビリテーション研究センター
ヒトは痛みをともなう運動に対して、「全く動かない(=過剰な回避)」、「痛みを避けながらも行動する(=疼痛抑制行動)」、あるいは「避けずに動き続ける」などの行動をとりますが、各行動特性の詳細やどのような性格がそれぞれの行動をとらせるのかは明らかになっていませんでした。畿央大学大学院博士後期課程の西 祐樹 氏と森岡 周 教授らは、痛みをともなう運動を過剰に避ける人(=全く動かなくなる人)は、痛みがなくなっても恐怖が残存しやすいことと、その行動には性格特性が関わっていることを明らかにしました。この研究成果はFrontier Behavioral Neuroscience誌(The avoidance behavioral difference in acquisition and extinction of pain-related fear)に掲載されています。 研究概要 痛みに対する回避行動は、身体を損傷から保護する短期的な利益がありますが、傷が癒えた後でもそれを続けてしまうと、痛みを長引かせる要因になることが知られています。博士後期課程の西 祐樹 氏は、「運動をすると痛みが与えられる」実験タスクをオリジナルに作成して、「自らの意志で痛みに対する行動を選択できる」実験環境で行動計測をしました。その結果、過剰な回避行動をとりやすい人は、運動開始に時間がかかりやすい(=躊躇しやすい)行動特性が明らかになりました。また、この過剰な回避行動をとるグループは、痛み刺激を止めても運動の躊躇や恐怖反応が消えないことも明らかになりました。加えて、このグループは、「特性不安」や「リスクに対して過剰に反応する損害回避気質」が高いという性格を有していました。 本研究のポイント ■ 過剰な回避行動をとる人は、運動の開始時に「運動の躊躇」が認められました。 ■ そして、過剰な回避行動をとる人は、痛み刺激がなくなっても「運動の躊躇」と「恐怖反応」が残存していました。 それとは対照的に、痛みを避けながらでも行動し、痛みを避けることなく行動する人たちは、痛み刺激がなくなると同時に恐怖反応も消失しました。 ■ 過剰な回避行動を示す人は、「特性不安」や「リスクに対して過剰に反応する損害回避気質」を有していました。 研究内容 健常者を対象に、タッチパネルを用いた運動課題を行いました(図1)。 この運動課題では、被験者がタッチパネルを塗りつぶしている間は痛み刺激が与えられます。痛みを恐がらない被験者は塗りつぶす行動を続けられますが(=疼痛行動)、痛みを過度に恐がってしまう被験者は塗りつぶし行動を止めます(=過剰な回避行動)。加えて、この実験では、特定の運動方向(下図 水色部分)に特定の速度で塗りつぶすと、痛み刺激が弱くなる仕掛けにしていました(=疼痛抑制行動)。この仕掛けをすることで、被験者を「過剰な回避行動をとる人」、「疼痛抑制行動をとる人」、「疼痛行動をとる人」に分けることができます。 図1:疼痛回避行動パターンを捉える実験手続き この運動課題は、以下の4つの段階で行われました。 1. 練習段階:単なる塗りつぶし行動をしてもらう。 2. 獲得段階:塗りつぶし行動をしている間は痛みが与えられる。 3. テスト段階:被験者に「特定の運動方向に特定の速度で塗りつぶすと痛み刺激が弱くなる仕掛けになっている」ことを説明した後に、獲得段階と同じように運動に痛みがともなう状況で塗りつぶしをしてもらう。 4. 消去段階:塗りつぶし行動をしても痛みが与えられない。 実験の結果、行動パターンから被験者を3つのグループ「過剰な回避行動をとるグループ」、「疼痛抑制行動をとるグループ」、「疼痛行動をとるグループ」に分けることができました。 過剰な回避行動をとる人は、運動の開始に時間がかかる、すなわち「運動の躊躇」がみられました。また、興味深いことに、痛み刺激を止めても、運動の躊躇と恐怖反応が、痛みがなくなった消去段階にも残存しており、生理学的データで定量化された恐怖反応も同様に消去段階で残存していました(図2)。これは、過剰な回避行動をとる人は、“動くことが恐い(=運動恐怖)” を学習しやすいことを意味します。 図2:それぞれの行動パターンをとるグループの運動躊躇と恐怖反応 痛みをともなう行動についての価値観は、それぞれのグループ間に差はありませんでしたが、過剰な回避行動をとるグループは、損害回避気質や特性不安が高いことが明らかになりました(図3)。この結果から、過剰な回避行動はその人の性格特性によって決定づけられる可能性が示唆されました。つまり、不安になりやすい慎重タイプの性格が、過剰な回避行動をとりやすい要因であることが分かりました。 図3:それぞれの行動パターンをとるグループの性格特性 本研究の意義および今後の展開 この研究結果は、回避行動を詳細に評価することの重要性を示唆しました。また、臨床場面で個人の痛みを評価するときには、個人の気質や過去の経験、思考の側面を配慮することも重要であることが分かりました。今後は、痛み患者における回避行動を定量的に評価し、痛みの慢性化に寄与するのか調査する予定です。 論文情報 Nishi Y, Osumi M, Nobusako S, Takeda K, Morioka S. Avoidance Behavioral Difference in Acquisition and Extinction of Pain-Related fear. Frontiers in Behavioral Neuroscience 2019. 問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) 博士後期課程 西祐樹(ニシ ユウキ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2019.10.29
第17回畿央祭実行委員会Blog Vol.29~畿央祭を終えて舞台部署長からのメッセージ!
みなさん、こんにちは!第17回畿央祭実行委員、舞台部署です。 今年の畿央祭は雨が心配でしたが、ところどころ日差しが入る天気で多くの方に来場していだたきました。 私達の舞台部署は、中庭の『野外ステージ』と冬木記念ホール下の場所に新しく『スマイルステージ』を設営し、運営しました。どちらのステージも大盛り上がりでした。 今年が初の試みのスマイルステージはどうなるかドキドキしていましたが、成功してホッとしました。野外ステージ、スマイルステージともに部活、サークルや有志の方々によるダンスやバンド、アカペラなどが行われました。 畿央祭2日目の朝一番からは吉本興業の芸人さんに会場を盛り上げていただきました!出演者の皆様本当にありがとうございました。 また去年より舞台部署の人数が少ない中で、たくさん舞台部署の皆には助けてもらいました!学年、学科を超えてつながりをもつことができたと思います。何か月も前から準備をしてきて大変な事もたくさんありましたが、このような貴重な経験ができ本当に良かったです。 2日間ありがとうございました!! 第17回畿央祭実行委員 舞台部署長 健康栄養学科2回生 奥修市郎 穂住俊輝 【関連リンク】 第17回畿央祭・ウェルカムキャンパスを開催しました! 畿央祭フォトレポート(facebook) ●第17回畿央祭実行委員Blogはコチラから!
2019.10.28
令和元年度(第2回)現代教育特別講演会・交流会を開催しました。
現代教育学科の卒後教育イベントを開催! 台風19号が過ぎ去った翌日の2019年10月13日(日)。畿桜会(同窓会)主催で、「第2回現代教育特別講演会」を開催しました。昨年度に引き続いて2回目の開催となり、64名の方が参加されました(うち卒業生24名)。今年度のテーマは「教師の働き方改革×主体的な学びを支える授業」。Twitter発、教育実践家のお二人、坂本良晶さんと葛原祥太さんを講師にお招きして、お話を伺いました。 はじめに、企画者の私(現代教育学科6期生 片岡)から、この会の趣旨について話させていただきました。今日の学校現場を取り巻く問題は深刻なものが多く、学校の中だけでは解決できなかったり、乗り越えていくことが難しいものもあります。その上、求められることも多くなってきています。そんな時代だからこそ、学校外にも支え合える、学び合えるようなコミュニティが必要なのではないでしょうか。畿桜会のこのイベントが、卒業生の拠り所となるような機会になればという願いがあり、今回は昨年度よりも参加者同士の対話を重視し、講演会・交流会の中で小グループをつくって、それぞれの感想や現場での悩みなどを語り合い交流する、といった形にしました。卒業生同士はもちろん、外部の人たちとのつながりを作るきっかけの場にもなれば嬉しい限りです。 トップバッターは、葛原さん。ご自身の教師としてのあり方を「ゆるアツ」と一言で表し、みんなが自分らしく過ごせる「ゆるさ」と、一生に関わる学びを生み出せるような「アツさ」を大切にしていきたいという思いを教室でも伝えられているとのことでした。自分を一言で言うならなんだろう、と考えさせられました。 テーマの「主体的な学びを支える授業」から少し変わって、今、教室で考えている「教育を自然に。不易と流行」について話が始まります。葛原さんは、自身が教室の中で実践していることを、学校の中にある不自然なことを自然な形に変えていく、と表現されました。多忙感、現状維持、自己保身からくる思考停止が、今の教育の不自然さを生んでいる画一性と多様性の間にある、これからの教育について思考をしていきたい。では、学校って何をするところなのか。そういったことが、葛原さんが提唱されている「けテぶれ」と「NKS思考法」につながっていきます。「学ぶ」という当たり前の行為を、「計画」「テスト」「分析」「練習」と切り分け、子どもたちが分かるように頭文字をとって名詞化したものが「けテぶれ」。そうすると、「けテぶれ」を理解し使いこなせるようになった子どもたちは、先生からの指示がなくとも、勝手に自分たちでサイクルを回しながら学んでいきます。わからないことは、分けるから分かる。分かるから自分で主体的に学ぶことができる。これが、主体的な学びを支える授業のトリックです。 続いて、さる先生こと、坂本さんの講演。こちらも、もともとのテーマ「教師の働き方改革」については、はじめの3分で終わります宣言(笑)ののち、講演がスタート。坂本さんの著書「全部やろうはバカやろう(学陽書房)」にも書かれている「教育の生産性を上げて、子どもも教師もハッピーに」という提案について、その概要を教えていただきました。本当に3分程度でした(笑)。ここまでを「働き方をアップデート」とし、話は続いていきます。 次に「在り方をアップデート」について。これまでのような教師が全てのことを子どもたちに直接教えるという在り方から、子どもたちを認めて、信じて、任せるという在り方へシフトしていくことの可能性を、実際の子どもたちの姿やエビデンスをもとにしてお話していただきました。算数で能力の高い「ランナー」たちを走らせること、年間通した授業のフレームワーク化、運動会の計画や練習の権限を子どもに手渡すこと、宿題交流タイムで子どもたち同士が互いにコメントを入れあうこと。その中で、子どもたちを認めて、信じて、任せるという教師の在り方が、教師のすべきことを減らしつつ、子どもの成長を伸ばすことにつながります。 そして最後に、「生き方をアップデート」することへとつながっていきます。スターバックスやパタゴニアなどの商品を手段として世界をよりよくしていくミッション・ドリブン型の企業を例に挙げて、ミッション・ドリブン型教師の生き方についてお話されました。 さる先生は、仕事をライフワーク化した者勝ちの時代が来るとおっしゃいます。つまり、お金を稼ぐための仕事(JOB)でもなく、出世のための仕事(CAREER)でもなく、ミッション達成のための手段としての仕事(CALLING)として、仕事とミッションを重ねる生き方が大事だと。「あなたのミッションは何ですか?」という問いかけで講演は閉じました。興味を持たれた方は、近日発売予定の「ミッション・ドリブン(主婦と生活社)」をぜひお読みください。 お二人の講演を終えたところで、最後に参加者の方々の対話の中で生まれたテーマをもとに対談を行いました。お互いの講演を聞いた感想や具体的な実践の導入の方法、これからの教育について考えていることなどなど、短い時間でしたが、講演の内容をさらに深められた時間になったのではないでしょうか。この続きは、会場を移動しての交流会へと続いていきます。 講演会の後には交流会を行い、講演会中のホームグループをスタートにして、お食事をいただきながら、参加者同士はもちろん、講師のお二人と今日の講演会のことや日頃の悩みについて語り合いました。至るところで活発に議論が行われており、講師、卒業生、一般の方などの境目もなく、フラットに語り合えるようないい空気感で、充実した時間が流れていた、そんな時間になったと思います。きっと、今後につながるきっかけやつながりなどもたくさん生まれたことでしょう。講師のお二人はもちろん、参加者のみなさんと、ステキな場をつくることができてよかったなぁと思います。ありがとうございました。 ・・・ということで、第2回現代教育特別講演会は有意義に終了し、来年度はどういった会にしようかと考えています。まだ、はっきりと決めてはいませんが、同窓会役員の方はもちろん、卒業生のみなさんとも一緒につくっていく場にしたいと思っています。企画段階から、一緒につくっていただける方は、ぜひご連絡ください。お待ちしております。 教育学部現代教育学科6期生 片岡利允(一般財団法人軽井沢風越学園設立準備財団所属) 【関連記事】 第1回現代教育特別講演会・交流会