2020.09.15
令和2年度 遠隔授業説明会(研修会)を開催しました。
9/9(水)と9/10(木)16:00からKB04講義室にて「遠隔授業説明会」が開催されました。非常勤の先生方を含む教員・職員を対象に、学生支援センター・教育学習基盤センターが共催で企画し、今年度のFD研修会も兼ねる形での開催となり、2日間で約90名の教職員が参加しました。
本学では4月以降、対面での対応が不可欠な授業を除いて遠隔授業を実施してきました。後期の授業は「科目の性質等に応じて対面授業と遠隔授業を併用する新たな授業運営形態(ハイブリット型)をとる」こととなり、本学で活用しているOpenCEAS(授業支援型ラーニングシステム)の使用方法を改めて確認することや、遠隔授業に使えるツールの紹介、その他様々な遠隔授業に関する情報共有を行いました。特に学生の皆さんから寄せられた声に全員が耳を傾け、教員の苦労や工夫、成功例を共有することで、後期からの遠隔授業をより円滑に進めていくことを目的としました。
第1部では、前期末に学生の皆さんにお願いした「遠隔授業アンケート」についての紹介がありました。このアンケートは前期の遠隔授業について振り返りを行い、実態を把握するとともに、後期に向けた改善点や課題を見出すことを目的にしたものです。まず、前平泰志先生(教育学部長兼 教務委員長)より総評があり、その後、学生アンケートの結果を全員で共有しました。このアンケートの回答総数は934件、回答率は42.7%でした。web試験や最終レポート提出と重なる時期の実施であったにもかかわらず、多くの回答を得ることができました。以下はその一部です。
遠隔授業の受講については、「快適とまではいえないが、大きなストレスを感じることはない」が46.8%ともっとも多く、「特にストレスを感じることはなく、快適である」と合わせると6割近い皆さんが概ね順調に学修を進めているようです。一方、残り4割の皆さんは何かしらのストレスを抱えていることになり、今後の課題として真摯に受け止めるべきであると確認しました。
遠隔授業は「課題提示型」「オンデマンド型」「双方向型」の大きく3つに分けられますが、今回のアンケートで最も支持を集めたのは自分のタイミングで自由に視聴できる「オンデマンド型」で、課題提示型と双方向型はほぼ同数という結果になりました。その他、対面授業よりも質問がしづらいと感じた学生が半数にのぼること、フィードバックの有無が満足度に影響していることなどを共有しました。
ご協力いただいた学生の皆さん、本当にありがとうございました。今後の授業実施にあたって、大変参考になるものでした。アンケートのまとめについては学内メールで配信していますので、ご確認ください。
また、福森貢先生(健康科学部 理学療法学科 教授兼 教育学習基盤センター長)よりOpenCEAS機能の新たな改良点についての説明と、Microsoft365やZoomといったツールや便利な機能の紹介がありました。
第2部では、前期に実施された遠隔授業の中で、評価が高かった授業の事例報告がありました。今回紹介されたのは、大久保賢一先生(教育学部 現代教育学科 准教授)が担当されました「特別支援教育入門B」です。授業で実際に使用された音声画像つきのパワーポイント動画を提供いただいて視聴しました。多くの先生が遠隔授業は初めての経験で、前期は試行錯誤の日々でしたが、普段目にしない他の先生の授業は後期に向けて大変参考になったようです。
▼説明会は録画して、全教職員で後日共有できるように
最後に、参加した教員間で、遠隔授業の経験談や、遠隔授業に関する疑問点などについて様々な意見・情報交換が行われました。予定した時間を超えてご相談される先生方もいらっしゃいました。学生の皆さんの声を真摯に受け止めるとともに、後期の遠隔授業運営にむけて、貴重な意見交換の場となりました。
9月現在、新規感染者数の推移は一時に比べると少し落ち着いているようです。大学としても、少しずつ対面授業を増やしていく予定ですが、感染リスクを無視して楽観視しすぎることはできません。遠隔授業は通常の授業と比較すると失われるものはあると思います。しかし“元に戻るまでの我慢”と悪いところだけに目を向けるのでなく、遠隔授業の新しい可能性を最大限まで高める努力を行い、対面授業とのバランスをとりながらこれからの授業を進める予定です。今後もこのような研修会が開催できればと思います。学生の皆さん、先生方にはご苦労、ご不便をおかけしますが、ご協力をよろしくお願いします。