2025.02.28
教職員対象「令和6年度 FD研修会」を開催しました。
2025年2月13日(木)に本学教職員(非常勤教員を含む)を対象とする「FD研修会」を開催しました。
「FD」とはFaculty Development(ファカルティ デベロップメント)の略で、授業の内容や方法を改善し、向上させるための組織的な取り組みの総称です。本学では教職員を対象とした研修会を毎年度開催して日頃の教育活動を振り返り、今後の取り組みに活かすための研鑽を行っています。
今年度は「新学習指導要領における授業および評価方法の現状」をテーマとし、奈良県立高田高等学校教頭の奥村健夫先生、同教務部長の河辺有史先生にご講演いただきました。
高田高等学校様は、「自彊、和敬、創造」を建学の精神として堅実な教育実績を重ねてこられ、令和5年8月には「進学教育重点校」(奈良県教育委員会が「大学へ進学するための学習指導により力を入れ、難関大学への進学実績を向上させることに重点を置く高校」として指定する高等学校)に指定されています。以降、「カリキュラムの見直し」「45分7限授業の実施」「キャリア教育の充実」などの改革に取り組んでこられました。
本学とは高大連携協定を結ぶ間柄であり、多くの生徒さんが本学に入学してくれています。
さて、文部科学省は「社会に開かれた教育課程」「育成を目指す資質・能力」「カリキュラム・マネジメント」「『主体的・対話的で深い学び』の視点からの授業改善」をポイントとする「新学習指導要領」を策定し、段階的に実施してきました。高等学校においては2022年度入学の高校生から実施され、それに基づく教育を受けた生徒の皆さんが2025年度から大学へ入学してこられます。「何を学ぶか」だけでなく「何ができるようになるか」という資質・能力の考え方と、「どのように学ぶか」を重視し主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)を促進する方向性の中で、今の高校生がどんな学びを日々実践しているのかを知ることは、その生徒たちを迎える大学側としても不可欠なことといえます。
ご講演では、この「新学習指導要領」の実施も踏まえ、「単元テスト」「ICTを活用した授業」「総合的な探究の時間」などについて、高校現場で実際に展開されている事例を紹介しながら、動画も交えて分かりやすくお話しいただきました。新しい取り組みを導入するにあたって、生徒たちの学修効果を高めるために先生方が試行錯誤を繰り返しておられる様子や、それを受けてICT機器を使いこなしつつ主体的・対話的で深い学びを実現していく生徒たちの活き活きとした表情は、とても刺激的なものでした。かつての「受け身の授業」とは全く違う高校現場での学びの姿が、そこにはありました。特に自らテーマを決めて調査・探究を進めていき、最終的にその結果をプレゼンテーションに結実させる「総合的な探究の時間」は、主体的・対話的で深い学びの促進を図る新たな教育課程を象徴するものと言えるかもしれません。
もちろん、それらの学びには未だ多くの課題が残されているとのことで、授業運営の方法だけでなく成績評価の公平性や多様化する生徒たちへの適切な対応など、現場の先生方が日々模索しておられることもよくわかりました。
今回の研修会は、本学がこれから入学してきてくれる皆さんに充実した学びを提供し、それぞれの夢や理想の実現をサポートしていくために、知っておくべき多くの事柄を学び取る、大変有意義な機会になりました。ご講演いただいた奥村先生、河辺先生、そして高田高等学校様には、改めて厚く御礼を申し上げます。
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