2016.11.25
就活レポート~就職活動の現場から~No.391(栄養教諭)
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就活レポート」、第391弾!
健康栄養学科8期生(17卒) 岡田 千波さん
大阪市・栄養教諭 勤務
【教師を目指そうと思ったきっかけ】
小学生の頃、私は給食が大好きで給食に関わる仕事に就きたいと考えていました。初めて栄養教諭の職業を知ったときとても興味を持ちました。大学で現代の食の課題を学び、小学校ボランティアでは朝食を欠食している子どもに出会ったことで食育の重要性を強く感じました。そのときから、子どもたちに食に関する指導がしたいという気持ちが芽生え、本格的に栄養教諭を目指すことを決めました。
【学校インターシップ・教育実習を体験して】
栄養学科なので、教職の勉強でいまひとつピンとこない部分があり、実際に子どもと関わりたいと思い、小学校ボランティアに行きました。そこでいろいろな子どもがいることや先生方の指導の仕方を見ることで、今までの学びをちゃんと理解できるようになり、モチベーションも上がりました。
教育実習では、子どもたちの給食の残食が多いことと社会科で商店について学んでいることを関連させた研究授業を行いました。指導案を作るときのワクワク感、子どもの前で指導するドキドキ感、緊張しながらも手をしっかり挙げる子どもたちの姿は忘れられません。最後に、先生方から度胸とセンスがあると評価していただいたことは本当に嬉しく思いました。
【畿央大学の大学生活について】
「いつもニコニコしているわね」と担任面談の度に言われるくらい、素敵な人たちと笑顔いっぱいに過ごせた大学生活でした。管理栄養士と栄養教諭の資格を取得するため、1限から6限まで授業があり、また学年が上がるごとに臨地実習、卒業研究、国試対策もあります。私はそれに加えて時間があるときは、アルバイト、茶道、商品開発、ヘルスチーム、元気塾、小学校ボランティアと数多くの活動に取り組みました。片道2時間の遠方から通っていたので本当に忙しく、家に着く頃には日付が変わっていることもよくありました。ですが、これらの活動で多くの人たちとの出会いがあり、たくさんの学びを得ることができました。
【畿央大学の教員採用試験対策について】
畿央大学には教育学部が設立されていることもあり、採用試験の対策はとても充実しています。特に面接練習は心強かったです。初めは自分の言いたいことがまとまらず苦労しましたが、自分は栄養教諭として何をしたいのか見つめ直すことができました。
一番悔しい思いをして成長できたことは模擬授業です。その場で構想した授業を行うのですが、対策練習中、題材に対して自分自身が消化不良のまま授業をすることに違和感を持ち、途中で何も話せず止まることがよくありました。そのときの先生方の厳しくも優しい御指導や教育学部の人たちの模擬授業はとても参考になりました。自分に足りないものはどんどん吸収し取り入れ、同じく栄養教諭を目指す友人と何度も練習を重ねて乗り越えることができました。
試験対策の中でとても励みになったのは、教職を目指す人たちの姿です。頑張っている姿を見ていると「私も頑張らないと!」と気持ちが引き締まり、みんなからのアドバイスやコメントに何度も力をもらえました。
【理想の先生像】
子どもたちが豊かな食生活を送るための力を育てられる先生になりたいです。
そのために、食について関心を持てるよう子どもたちが面白い!楽しい!とワクワクする指導がしたいです。私たちが生きていく中で「食べる」という行為は必要不可欠です。食べることで私たちの体はつくられ、誰かと共に食べることで心も満たされます。毎日の生活にあるからこそ大切にしてほしいと思います。そして、学校で学ぶことは食生活の中で生きてきます。教育実習で社会科と関連した食品ロスの授業をしたように、栄養教諭は食を通して子どもたちの学びを深めることができる存在です。そのような栄養教諭になれるよう、今まで以上に精進していきたいです。
【後輩へのメッセージ】
栄養教諭は子どもたちに食に関する指導ができるとても魅力ある職業です。しかし、採用数が少ない狭き門でもあります。畿央大学は栄養教諭を目指すのにとても良い環境ですが、本気で目指すならしんどいこともたくさんあります。それでも、やってみたい気持ちがあれば突き進んでほしいです。そのとき、自分の中に誰にも譲れない思いや考えが生まれたら大事にしてください。しっかりした芯を持っていれば、へこたれてもきっと立ち直ることができます。
最後に、大学生活はあっという間です。素敵な人たちと大切に過ごしてください。これから先、たくさんの人が栄養教諭を志してくれると嬉しいです。