2014年3月の記事
2014.03.07
被災地支援「きっかけバス47」~ボランティア学生レポート!その2
「今を生きろ、この一瞬を生きろ。」 僕がとても大事にしている言葉です。 こんにちは、来年度3回生となります、教育学部現代教育学科の大東元気です。 僕は2014年2月22日(土)~25日(火)の4日間、「きっかけバス奈良」に参加してきました。 きっかけバスとは47都道府県の学生たちが支援者の方の支援金を使わせていただき、岩手県・宮城県・福島県に訪れて「風化」「風評」に苦しむ東北に復興の「旋風」を巻き起こす、そんなプロジェクトです。 みなさんは今、東北の復興はどれくらい進んでいるか、御存知でしょうか? 東日本大震災から3年、今の東北はどうなっているのか、 「建物や住民が避難場所や仮設住宅から少しずつ戻ってきている。」 「復興は進んでいる。」 そんな風に、なんとなくで、漠然としたイメージでしかないという方も多いのではないでしょうか? 僕もその中の一人でした。 ▲この写真は、岩手県のJR陸前高田駅から陸前高田のメインストリートを撮った写真です。 見ての通り、建物も住民も、だれも、なにもありません。 僕はこの光景を目にして言葉が出ませんでした。 僕はなにを思って、「復興は進んでいる。」と思っていたのでしょうか。 人がいませんでした。 ▲ここはJR陸前高田の駅のホームです。 ▲この建物は宮城県南三陸町にある、防災対策庁舎です。2つの写真から津波の凄まじさが感じ取れるのではないでしょうか。 ▲宮城県にある閖上(ゆりあげ)中学校にも行ってきました。 (ちなみに、YouTubeには閖上中学校の屋上から見た津波の様子がアップされています) 「生きたくても生きられなかった方がたくさんいる。」と感じる瞬間がたくさんありました。やはりその時には、言葉が出ませんでした。 東北の今、復興はおろか、復旧さえ進んでいないところがほとんどなんです。 なぜ復興は進まないのか、なぜこんなにも被害がでてしまったのか、原発問題とはなんなのか、一度調べてみてください。 それでわからなかったり、もっと詳しいことを知りたいと感じたり、自分もなにかできることはないかと思ったら、ぜひ僕に一声かけてください。絶対に力になります。 畿央大学の被災地支援サークル「HOPEFUL」にも所属しています。昨年は学生・教職員有志による「のびのびキャンプ2013」にも参加しました。興味があるならぜひ、アクションを起こしてみてください! 僕は東北に行って、防災の大切さについても知りました。 しかし防災の大切さを知るだけではいけません。 今度起こる“南海トラフ地震”に備え、いつおこるかわからない天災に備え、防災をしておくことは大切なのです。 生きるために。 ・自分が避難する場所はどこか ・その避難場所は本当に安全か ・その避難場所の備蓄はどれくらいあるのか これらのことを熟知しておくだけで、生き残れる確率はぐっと上がります。 このブログに載っていることはほんの一部ですが、すべて真実です。日本で起きている“今”です。 僕は東北で、現実や命のはかなさ、そして人の温かさを知りました。 東北の方が、きっかけバス参加者の僕らに向けた言葉でとても印象に残っている言葉があります。「あなたたちや、あなたたちの大切な人に生きてほしい。」という言葉です。 この言葉にどれだけのいろんな思いや感情が隠されているのでしょうか。 なぜこのような言葉を発することができたのか。 僕はこのきっかけバスでの体験を絶対に忘れません。そして、大切な人に、大切な人の大切な人に、ずっと伝え続けることを心に決めました。 最後になりましたが、このブログを最後まで読んでいただきありがとうございました。 ぜひあなたの大切な人に、このブログで知った少しのことでもいいので伝えてくださればと思っています。 自分が避難する場所はどこか、その避難場所は本当に安全か、その避難場所の備蓄はどれくらいあるのか、自分の住んでいる地域の土地の高さはどれくらいか、防災リュックは準備できているか、これらのことがあなた自身、あなたの大切な人の命を救う力になります。 どうか、「今を生きてください、この一瞬を生きてください。」 いつなにが起こるかわからない、生と死の世界に僕たちは生きているのです。 現代教育学科2回生 大東 元気 【関連リンク】 被災地支援「きっかけバス47」~ボランティア学生レポート!その1 畿央大学のびのびプロジェクト ブログカテゴリ「被災地支援の活動」
2014.03.05
被災地支援「きっかけバス47」~ボランティア学生レポート!その1
こんにちは。畿央大学教育学部3回生の柴田大貴と片岡利允です。 僕達2人は今回、被災地支援活動の『きっかけバス47』という活動に参加させていただきました。 (柴田は滋賀バス:2014年2月16日~19日、片岡は奈良バス:2014年2月22日~25日) 『きっかけバス47』は、47都道府県から各都道府県につき学生40人を乗せた1台のバスを東北三県(宮城・福島・岩手)に送り出すプロジェクトです。 学生が東北での実体験を通して東北の今を感じ、震災の教訓を学び、自分のコトバで家族や友人、大切な人、それぞれの故郷・地域の人たちに伝え続けていき、そして、日本中が助けあって東北の復興に関わり、3.11の教訓を地域の防災に活かす“きっかけ”をつくるという目的で行われています。 公益社団法人助け合いジャパン主催のもと、環境庁と連携、内閣府が後援の大規模なプロジェクトとなっています。 今回は、僕たちが東北の土地へ行き、学んだこと、感じたことを多くの人に伝えて行きたいと思い、投稿させていただきました。 ▼震災の2時46分で止まった時計 (宮城県名取市立閖上中学校 旧校舎) 私は東北に行き、語り部さんのお話の中で特に心に残っていることが2つあります。 1つ目は「皆さんは自分が災害に遭わないと思っているのです」と言われたことです。 「自分は大丈夫だろう」と思っていた自分の心を見透かされたような気がし、防災に対する認識の甘さを感じさせられました。いつ災害が来るか分からない、明日は自分が被災者になるかもしれない、という怖さを実感させられました。 2つ目は教育に関する話で、ある学校では「教師の適切な判断と普段の避難訓練のおかげで、子ども達の命が守られた」、またある学校では「教師間の連携が上手く取れていなく、教師の判断ミスで津波に流されてしまった」という話を伺い、避難訓練の大切さ、教師は子ども達の命を預かっている立場であり、大変責任感のある仕事だということを改めて感じさせられました。 最後に、私が多くの方に伝えたいことに、福島の除染プラザセンターで聞いたお話があります。 「福島といえば放射能のイメージがあるために福島の野菜を買おうとする人は少ないかもしれません。でも、それは大きな間違いなのです。きちんと検査されているかどうか分からないような野菜と比べると、福島の野菜は様々な検査を通って出荷されているため「世界一安全」な野菜と言えるのです。と施設の方から伺い、自分が風評に踊らされて物事を判断していたと、気付かされました。 少し考え方を変えるだけで、風評被害は止められます。私達は風評被害に踊らされることなく、正しい情報をきちんと知ろうとして、そして、風化させないために、正しく多くの人に東北の様子を伝えていくことが大切なのです。東北に旅に来て、魅力を知ること、それを伝えることも十分、町を元気にして、活気づけ、復興に繋げられるのです。 またこの地に戻って来ようと思わせてくれる暖かさが、東北にはたくさんあります。東北のことを知ろうとする。その気持ちだけでも十分、東北支援に繋がるのです。皆さんもこの投稿を見て、少しでも東北支援に興味を持っていただけたのであれば幸いです。 教育学部3回生 柴田 大貴 私は、今まで何も知りませんでした。いや、知ろうとしませんでした。この4日間、本当に自分の無知に気付かされました。復興はまだしも、復旧すらしていない現実。ここに本当にかつて人がいて、建物などがあったのかと疑いたくなるような何もない土地。一番初めに宮城県南三陸町の防災対策庁舎の前にバスから降りたとき、その場の静けさに違和感を覚えました。そんな第一印象で東北三県を巡るツアーが始まりました。 現地で行ってきたボランティア活動、当時避難所を運営していた語り部さんのお話、仮設商店街、地元の語り部ガイドの案内で巡るツアー、福島除染情報プラザ、被災物が展示されている美術館などの経験から、感じたこと考えたことをいくつか伝えたいと思います。 南三陸での農業復旧作業。畑にある津波で流されてきた瓦礫や大きな石をピッケルやつるはしで掘り起こしていくという比較的地道な作業でした。しかし、この作業は必ず復興の力になる作業だと現地の方はおっしゃっていたので、少しでも復興の力になれたことにうれしく思いました。また、東北の地を訪れるだけで現地の方は、「私たちの土地はまだ忘れられていないのだな」という気持ちになるそうです。地道な作業がまだ残っており、心のケアという意味でも、まだまだ現地での継続的な支援が必要なのだと感じました。 釘子さんという語り部さんのお話。「避難所の場所を知っていますか?」という問いかけに、私は手を上げられませんでした。家族がバラバラになったときの連絡の手段も考えたことがありませんでした。心のどこかで、自然災害を他人事に思っていたことに気付きました。しかし、誰もが被災者になりうる可能性があります。今までの奈良県は、私の知る限り自然災害による被害が他県に比べて少ないからか、防災意識は低いのではないかと思います。しかし、奈良県にいるときだけに自然災害は起こりますか?今までがそうだったように、これからも奈良県は大丈夫だといえますか?今回の東日本大震災では、さまざまな想定外あったようです。だから、いつでも最悪の事態を想定して、その対策をしておくべきではないでしょうか。この記事を読んでくださっている方には、ぜひ自分の身を守る術を今のうちに身に付けておいて欲しいと思います。1秒後にさえ何が起こるかわからないので。 他にも、この4日間でここには書ききれない程の経験をさせていただきました。それは知ることが怖くもなるほどものでした。しかし向き合わねばなりません。現地の方々がそうしていたように。この貴重な経験を、「きっかけバス47」に関わってくださった多くの方々、支援してくださった方々、東北の方々、そして未来の災害から救われるべき人々のために、生かしていきます。私に何ができるのかまだ分かりませんが、とにかくできる限り伝え続けていきます。来週、地元の小学校の5.6年生と先生方の前で話をすることになりました。ゆくゆくは小学校教諭になり、防災教育をもって一人でも多くの子どもたちに生き抜く力を身に付けさせたいです。 教育学部3回生 片岡 利允 ▼被災した宮城県南三陸町 旧防災対策庁舎 【被災地支援関連リンク】 畿央大学のびのびプロジェクトfacebookページ ブログカテゴリ「被災地支援の活動」
2014.03.04
第2回「助産学研究発表会」レポート!~助産学専攻科
助産学専攻科の山下美有希です。2014年2月18日(火)13:00~16:10に「第2回助産学研究発表会」が行われ、助産学専攻科2期生9名が発表しました。 助産学専攻科では前期に講義を受け、後期に臨床実習を行い、1年間で助産師免許の取得をめざします。今回は後期に行われた実習を振り返り、事例をもとに研究を行いました。 年末に全員が10例の「分娩介助実習」を終え、それからすぐに研究と国家試験の勉強を始め、国家試験が終わってすぐに研究発表の準備…と何かと忙しかったですが、先生方と学生で協力し、何とか研究発表会を開催することができました。 私は「情緒不安定な産婦への分娩第一期における精神的援助に関する事例検討」というテーマで発表を行いました。 発表会には看護医療学科でお世話になった先生方の他、実習でお世話になった病院の指導者さまもお越しくださいました。 学生一人一人が「実習中の自分の行った助産ケアは効果があったのか」「もっと良い援助が行えたのではないか」などの疑問を研究としてまとめていました。現在助産学専攻科には9名が在籍していますが、同じお産でも一人ひとり違い、9通りの視点、9通りの助産ケアについて学びを共有することができました。 実習で感じたことは「お産は一人ひとり違い、教科書通りにはいかない」ということです。また、お産は常に進行しているため、ゆっくり考えている余裕などありません。すぐに判断することが求められます。そのため、実習中は指導者さんや先生方のアドバイスをいただきながら精一杯の助産ケアを行いましたが、自分のケアを論理的な視点で振り返ることが十分にはできませんでした。実習の事例研究は一例一例を丁寧に振り返り、自分の行ったケアを振り返ることができ、分娩介助の学びをより深める良い機会となりました。 春からは私たち助産学生は臨床で働き始めます。 この研究を行った経験を活かし、受け持たせていただいた方のケアを丁寧に振り返り、学びをさらに深めていけるように頑張りたいと思います。 貴重な出産体験を私たちに介助させてくださった妊産褥婦のみなさま、実習を受け入れてくださった病院施設の皆様、側で見守り励ましてくださった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。 ありがとうございました。 ▼ご講評頂きました指導者様、先生方 助産学専攻科 山下 美有希
2014.03.03
East Asian Forum of Nursing Scholars参加レポート~看護医療学科教員
East Asian Forum of Nursing Scholars (EAFONS)は、看護学における高水準の博士課程教育を強化・推進することだけでなく、東アジアの看護学研究者の国際的な連携·協力を通じて学術環境を作ることを目的に1997年以来毎年開催されています。 参加国は、香港、韓国、タイ、フィリピン、台湾、日本、シンガポールの7カ国で、定期的な地域フォーラムを提供するために各国持ち回りで開催され、第17回のフォーラムは2014年2月20日(木)~21日(金)、会場はフィリピンのマニラでした。 私は「Impact that Expert Nurses’ Individual Attributes Have on Their Evaluation of Newly Graduated Nurses’ Practical Nursing Ability In Japan」というテーマで、看護教育に関連するポスターセッションに参加しました。 フィリピン到着早々、フォーラムの前日登録をするため会場で受付をしたのですが、スタッフの不備からネームプレートが届かない状況で30分以上待たされるハプニングがありましたが、そこで同じ看護教育に携わる大学教員に出会いました。 彼女は、フィリピンの南の方に位置する St. Paul Universityに勤務しており、今回私と同様にポスターセッションに参加ということでした。彼女からは、フィリピンにおける社会的背景から教育に及ぼす影響や、文化的背景などを聞くことが出来ました。確かに、マニラ周辺をタクシーで走っていても貧富の差が激しく、みんなが平等に教育を受けられる状況にないことは理解できました。短時間でありましたが、異文化の交流が図れたと思います。 フォーラムの本会議では、台湾の研究者が「東アジアにおける大学院看護教育の現状」として日本、韓国、台湾、フィリピン、シンガポール、インドネシアなどの看護大学の教育カリキュラムについての発表があり、他国の教育の現状を理解することが出来ました。 また、ランチタイムやレセプションでの雑談が、いつのまにか各国の教育状況や保健医療問題の意見交換となるなど、このフォーラムならではの経験ができました。 短い期間ではありましたが、このような国際フォーラムに参加することで、国内だけでなく、もっと広い視野で看護教育を考えていくことの意義を強く感じることができました。 看護医療学科講師 對中 百合
2014.03.01
平成25年度 産官学連携・農商工連携事業~地域資源展開プロジェクト~
橿原商工会議所との連携事業は平成21年度より継続して行われています。 今年度は「ショウガを使ったレシピ開発」事業を行いました。 この事業に参加した学生12名と助手4名が、2月26日(水)奈良県農業大学校(桜井)にて行われた視察研修会に参加しました。 ▼農業大学校の先生から、「奈良のいちご」について講義を受けました。 ▼講義のあとは農業大学校の生徒の方に、いちごの栽培方法や品種の違いについて説明をしていただきました。たくさんのいちごを頂きました。 ▼ゆめのか(左上)、あきひめ(右上)、かおりの(左下)、あすかルビー(左下) ▼濃厚な味の古都華(ことか)は、学生に一番人気でした。 いちご果樹園にファンヒーターが設置されている理由、ミツバチがいる理由などの豆知識を教えて頂き、さらにはケーキやジャムに向いている品種など、調理にも役立つ知識も教えて頂きました。 奈良県のいちごはとても美味しいので、ぜひみなさんも食べてみてください。 研修会を企画してくださった橿原商工会議所の皆様、講義をして下さった奈良県農業大学校の皆様、ありがとうございました。 今回の研修会で学んだ知識を活かして平成26年度事業に取り組みたいと思います。
よく読まれている記事
カテゴリ
タグ
キーワード検索
アーカイブ