2021.11.01
2021畿央祭・ウェルカムキャンパス がんカフェ「きらめき」を開催!~看護医療学科
2021年10月23日(土)に、第19回畿央祭・ウェルカムキャンパスの看護医療学科企画として、がんカフェ「きらめき」をZoomのウェビナー機能を用いてオンラインにて開催しました。
がんカフェ「きらめき」は、がん予防に関することや、がんと診断された後の生活について、がん患者さんやそのご家族の方々、一般の方々が自由に語り合う場として2017年から開催しています。昨年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて畿央祭の開催が断念され、がんカフェ「きらめき」も開催することができませんでした。しかし、今年度の畿央祭は感染予防に留意して、在学生を対象とした対面方式と、どなたにもご参加いただけるオンライン方式のハイブリッド開催となり、がんカフェ「きらめき」も、初めてZoomのウェビナー機能を用いてオンラインで開催しました。
今年度は、広陵町がん予防推進員の西村敏之様・小長純一様・植村亜里沙様にご参加いただき、お一人おひとりのがん体験や、がん予防推進員としての活動についてお話しいただきました。
広陵町がん予防推進員の方々は、広陵町けんこう推進課と協力し、がん検診やがん予防に関する情報発信、生活習慣病予防などの健康意識向上のための活動を行われています。がんカフェでは、がん予防推進員の方々が受動喫煙防止をめざし、小中学校周辺の吸い殻拾いを行われている様子が紹介されました。西村様は、がん予防推進員として活動する以前から、率先して地域の吸い殻拾いを行っておられるとのことでした。言葉だけでなく行動として示されることで、地域の子ども達にとっても、健康を守る大切さについて考えるきっかけとなっているのでは…と感じました。
そして、体験談では、がんと診断されて頭の中が真っ白になったことや、家族や周囲の人々からの支えが力となったこと、がん検診による早期発見・早期治療の重要性、がんについて正しい知識を持つことの重要性について語ってくださいました。その中で、がん体験をとおして家族との絆を実感され「自分の身体は自分だけのものでありません」と語られたお言葉が、とても重く胸に響きました。
また、今回は、本学の人間環境デザイン学科 村田浩子教授を中心としたチームで開発した「バスタイムトップス(日本初の使い捨てタイプの入浴着)」について、医療者として乳がん当事者として開発に携わった体験について、看護医療学科の中西がお話ししました。
日本では現在、2人に1人が「がん」と診断され、3人に1人が「がん」によって亡くなっています。反面、「がん」は早期発見・早期治療によって90%以上の方が完治できるとも言われています。しかしながら、日本のがん検診の受診率は「時間がない」「健康に自信があり必要性を感じない」といった国民の意識もあって30~40%台と、諸外国と比較すると低い状況となっています。「がん」については、自分自身や身近な人が診断されるまでは、どこか他人ごとのように受け止めてしまいがちですが「自分の身体は自分だけのものではありません」。大切な人を悲しませないためにも、積極的にがん検診を受けていただきたいと、広陵町がん予防推進員の方々のお話をうかがって、改めて実感しました。
最後になりましたが、今年度のがんカフェ「きらめき」の開催にあたり、多くの皆様方にご協力をいただき、心から感謝申し上げます。今回はZoomのウェビナーという形での開催となりましたが、来年度のがんカフェ「きらめき」では直接皆様方とお会いして、膝をつき合わせて「がん」について語り合えることを願っています。
看護医療学科 教授 松本泉美
講師 中西恵理
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