2022.07.12
摂食嚥下障害看護認定看護師の講師を招いて 「高齢者の摂食・嚥下のための看護」演習を行いました!~看護医療学科「老年看護学援助論Ⅱ」
看護医療学科3年次配当「老年看護学援助論Ⅱ」では、2022年7月7日(木)1・2限目に“摂食・嚥下障害看護認定看護師”の伊藤美和先生をお迎えし、「高齢者の摂食・嚥下のための看護」についての演習を行いました。
▼授業の様子
高齢者が食事をいかにおいしく、自分の力で食べるかということは、生活の質を高めるために必要です。しかし、加齢とともに摂食・嚥下機能も低下するため、もてる力をいかに上手に、安全に活かしていくかが大切です。
授業ではまず、口腔内の観察、残された歯の維持や、入れ歯を正しく使用し、清潔にするためのケア、口腔ケアを実施する時に使用する物品を確認しました。また、摂食嚥下機能の評価として反復唾液嚥下テスト(30秒間唾液の飲み込みを繰り返すテスト)や頸部聴診法(聴診器を使って呼吸音や飲み込み音を観察する方法)を学生同士で行ないました。
コロナ禍でマスク・フェースシールド・手袋を着けての演習でしたが、学生は会話を避けつつ熱心に触診・聴診を用いた観察を行っていました。
▼嚥下機能検査の演習シーン
また、とろみ剤を用いたとろみテストも行いました。臨床では嚥下機能に衰えがある高齢者に対し、誤飲を防止するため水分にとろみをつけることがあります。演習では、それぞれ濃度や違う溶解液でとろみ剤を溶かし、固さや、とろみ具合を確認しました。また時間の経過により固さが変化しいく状態や、とろみ剤を追加することでの変化を確認しました(追いとろみの体験)。実際に臨床で作成する際には、摂取する対象者のことを考えて作成してほしいです。使用する場面を想起しながら演習することができたでしょうか?
▼とろみ剤の準備と、とろみ剤を溶解中の伊藤先生
看護医療学科では、8月の老年看護学施設実習を皮切りに、領域実習が始まります。演習で学んだ内容を活かして、対象者の状態をしっかり観察し、適切なアセスメントができるようになってほしいです。そして、対象者の想いに寄り添った看護ができるよう私達もサポートしていきます。一緒に素晴らしい臨地実習にしていきましょうね。
最後になりましたが、遠方からお越しいただき、たくさんの貴重な講義・演習を通して高齢者の嚥下についてわかりやすくご教授いただいた伊藤先生に深く感謝申し上げます。
看護医療学科 助教 島岡昌代
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