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健康科学専攻(博士後期課程)
2025.11.18
地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科
地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員が第84回日本公衆衛生学会総会、第12回日本予防理学療法学会学術大会で発表を行いました。その内容をご紹介します。 第84回 日本公衆衛生学会総会 2025年10月28日(火)~31日(金)の4日間にかけて第84回 日本公衆衛生学会総会がグランシップ(静岡県コンベンションアーツセンター)で開催されました。今年のテーマは「フェーズフリーの地域づくりと健康危機管理」でした。フェーズフリーとは、平時の物や仕組みが、危機時にも垣根無く役立つことです。日本公衆衛生学会は、80年以上の歴史を持つ学会であり、その領域は母子保健から栄養関係、中高年の健康増進、高齢者福祉と非常に幅広く、著名な専門家の方々が多数参加されています。また地域包括ケアシステムや介護予防関連の演題も非常に多く、リハビリテーション専門職の参加、発表も増えてきていることから、地域理学療法や予防理学療法との親和性も高い学会であると言えます。 地域リハビリテーション研究室からは、修士課程2年の田中 明美氏(奈良県福祉保険部)が修士研究のデータを活用した口述発表を行いました。 田中 明美 (修士課程2回生) 演題名:「短期集中型予防サービスの長期的効果の検証」 フレイル※1は可逆性(もとの状態に戻せる性質)であることを包含した概念であることから、これを立証する事業として短期集中型予防サービスの効果が注目されています。これは要支援者を対象に、リハビリ専門職等を活用しながら短期間で集中的な支援を提供し、生活機能の改善や維持を図るサービスとなります。 これまで短期集中型介護予防サービス前後の短期的な効果は数多く報告されていますが、要介護発生率の抑制効果や予防給付サービスを受けている要支援対象者との費用対効果を10年間にわたり検証したものは存在しません。本研究の結果ではサービス利用群は対照群に比較して新規要介護発生リスクが有意に低いこと(部分ハザード比=0.52,95%信頼区間:0.33–0.80,p<0.01)、各参加における観察期間中の総給付額/追跡月数は、サービス利用群が42,655円/人に対し、対照群で85,770円/人と有意に少ないことを明らかにしました(p=0.03)。 ※1 フレイル…加齢によって心身が衰え、健康と要介護の中間にある状態。 畿央大学 健康科学部理学療法学科 畿央大学大学院 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室 教授 高取克彦 第12回日本予防理学療法学会学術大会 2025年11月8日(土)~9(日)の2日間にかけて第12回日本予防理学療法学会学術大会が令和健康科学大学(福岡県)で開催されました。今年のテーマは「あらゆる年齢のヒトが健康的な生活を維持するための疾病・障がい予防の探求」でした。予防理学療法学会では、学校保健や障がい者スポーツ、フレイル・介護予防、ヘルスプロモーションと幅広く、地域に包括的に健康増進や疾病・障がい予防を推進するためには分野横断的に学ぶ機会となる学会であります。また、本学会では介護予防・日常生活支援総合事業における短期集中C型サービスの取り組みや財政効果、介護予防施策の課題についての発表もあり、今後の行政の立場としての介護予防事業の展開に大変参考になりました。 地域リハビリテーション研究室からは、修士課程修了生の中北 智士氏(客員研究員・貴志川リハビリテーション病院・紀の川市役所)が口述発表を致しました。 中北 智士(客員研究員・貴志川リハビリテーション病院・紀の川市役所) 演題名:「フレイル高齢者の新規要介護発生率が低い地域の特徴は?2年間の追跡調査」 フレイルとは、健康と要介護状態の間の状態と位置付けられ、要介護リスクが高いことが報告され、より早期からの介入が重要とされています。また、フレイル有病率や要介護発生率には地域内格差の存在が指摘されているものの、フレイル高齢者の介護予防に資する地域特性は十分に明らかとなっていません。 そこで、本研究では、地域在住の前期高齢者のフレイル・要介護発生率の地域内格差の実態を調査し、フレイルであっても要介護認定を受けにくい地域の特徴を検証しました。地域在住の要介護認定を受けていない前期高齢者8,911名を研究対象とし、フレイル有病率や要介護発生率を合併前の旧町5地区で比較検討しました。本研究では、フレイル有病率は11.0%~16.1%(P=0.022)と地域内格差を認めましたが、要介護発生率には有意差を認めず(P=0.761)、フレイル有病率が最も多いものの新規要介護発生率が低い地区では、フレイル高齢者の自治会やサロン・老人会などの地縁活動への参加率が他の地区よりも多い結果でした(P=0.034)。当地区では従来から地縁活動が活発であり、このような社会文化的要因によりフレイル高齢者の地縁活動への参加が促進され、介護予防に寄与している可能性を示唆しました。人口減少が進む地域において、このような地域コミュニティのさらなる醸成が重要であると考えています。 客員研究員として地域リハビリテーション研究室に所属することで、多角的な視点をもってデータ分析・解釈が可能となり、行政や地域社会にとって有益な報告ができると考えています。また、このような学会に参加することで、他市町村で活躍されている先生方と情報交換することができ、より幅広い視点を持って日々の業務にあたることが可能になると感じています。 最後になりますが、地域住民および行政職員の皆様には、本研究の実施を快く承諾していただき、深く感謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室 客員研究員 中北智士 関連記事 第23回日本神経理学療法学会学術大会にて本学関係者が多数登壇・受賞しました! 第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科 フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 第15回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室
2025.11.18
第23回日本神経理学療法学会学術大会にて本学関係者が多数登壇・受賞しました!
2025年10月31日(金)〜11月1日(土)に、石川県金沢市の石川県立音楽堂にて「第23回日本神経理学療法学会学術大会」(以下、第23回学術大会)が開催されました。本大会は全国から約2,500名が参加し、発表演題数は800を超える過去最大規模での開催となりました。畿央大学大学院およびニューロリハビリテーション研究センターからも多くの大学院生・修了生・研究員・教員が参加し、研究発表や講演、そして多数の受賞という形で大きな成果を収めました。 今回は、第23回学術大会での畿央大学大学院、ニューロリハビリテーション研究センター関係者の活躍をご紹介したいと思います。 学会での主な講演・発表 初日には、大住 倫弘准教授がモーニングセミナーにて「感覚機能低下に対する理学療法」をテーマに講演を行い、臨床現場に即した感覚リハビリテーションの最新知見を共有しました。 続く特別講演では、立教大学の河野 哲也先生を講師に迎え、「科学の哲学 − 根拠と反証のための問いの立て方」というテーマで講演が行われ、森岡 周教授が司会として哲学的観点から科学の根拠を掘り下げる議論を展開しました。 スキルアップレクチャーでは、客員研究員の水田 直道氏(現・日本福祉大学 助教授)が「歩行リハビリテーションの個別化治療戦略」をテーマに講師を務め、臨床実践に根ざした講演が多くの聴講者を引きつけました。 さらに、基幹シンポジウムでは、客員研究員の藤井 簾氏(現・武蔵ヶ丘病院武蔵ヶ丘臨床研究センター 主任研究員)が「臨床と研究を架け橋する地方民間病院の実践モデル:歩行障害の定量的評価から個別化アプローチまで」をテーマに発表し、様々な機器を導入し地域病院から発信する臨床研究の新たなモデルを提示しました。 一般演題では、CREST研究 の一部として、研究センター長の森岡 周教授が「脳卒中後の上肢に関する経験の構造:現象学的アプローチによる縦断事例研究」を発表し、大学院生の三枝 慎吾氏が「脳卒中後の歩行に関する経験の構造:現象学的アプローチによる縦断事例研究」を発表しました。 両演題は、従来の研究とは異なり、データのみならず“患者の語り”に焦点を当てた新しい研究アプローチとして注目を集めました。 また、セレクション演題(表彰対象)には、大学院生の寺澤 雄太さん、山崎 雄一郎さん、田上 友希さん、堀 めぐみさん、および修了生の本川 剛志さん(現・トヨタ記念病院)の演題が選出されました。 中でも、博士後期課程の田上 友希さんが最優秀賞に輝き、他の方々も優秀賞・奨励賞を受賞する快挙を達成しました。 2日目のランチョンセミナーでは、佐々木 遼研究員が「非侵襲的な温冷刺激を用いた疼痛の可視化:サーマルグリル錯覚の活用」というテーマで講師を務め、革新的な疼痛評価技術に関して活発な議論が行われました。 このほかにも、2日間にわたり多くの一般演題が発表され、本学関係者が多方面で活躍を見せました。 畿央大学大学院生・修了生の輝かしい受賞 800を超える演題の中から、本学大学院健康科学研究科の修了生および在学生が多数表彰されました。以下に受賞者の皆さんとその研究内容を紹介します。 最優秀賞(1名中1名) 田上 友希 氏(博士後期課程在籍/森岡 周研究室、写真左から4番目) 演題名: 脳卒中後体幹機能評価の統合的構造解明 ― 多尺度因子分析とRasch解析による新評価モデル ― コメント:このたび最優秀賞を受賞でき、大変光栄に思います。ご指導いただいた先生方やご協力くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。 優秀賞(3名中2名が本学関係者) 寺澤 雄太 氏(西大和リハビリテーション病院/博士後期課程在籍、写真左から3番目) 演題名: スペクトログラム形状特徴量を用いた定常歩行からのパーキンソン病のすくみ足の識別:横断研究 コメント:このような賞を受賞でき、大変光栄に思っております。今後も臨床現場や対象者に貢献できるよう、研究を続けてまいります。 本川 剛志 氏(トヨタ記念病院リハビリテーション科/2025年3月修士課程修了、写真左から5番目) 演題名: 重症虚血性脳卒中患者における注視偏倚と体幹起居能力は脳卒中関連肺炎を独立に予測する コメント:森岡ゼミでの学びと先生方のご支援のおかげで受賞できました。この経験を励みに、今後も臨床・研究に励んでいきます。 奨励賞(5名中2名が本学関係者) 山崎 雄一郎 氏(博士後期課程在籍/森岡 周研究室、写真左から2番目) 演題名: 小脳性運動失調歩行における方向特異的・速度依存的な体幹制御特性の定量的解析 コメント:森岡先生、水田先生、歩行チームの多大なサポートに感謝しています。今後も臨床課題の解明に向け、研究を続けていきたいです。 堀 めぐみ 氏(宝塚リハビリテーション病院/修士課程在籍、写真左から1番目) 演題名: 歩行時視線制御の特異的代償戦略 ― 脳卒中患者における機能・能力と視線パターンの関連 ― コメント:修士課程で進めている研究成果の発表において、奨励賞をいただくことができて大変嬉しく思っています。また、ご指導いただきました森岡先生ならびに森岡研究室の皆様、評価・計測にご協力いただいております関係者や患者様に心より感謝しております。 終わりに 今回の成果は、指導教員をはじめとする多くの関係者の支えと、研究に真摯に取り組む院生・研究員一人ひとりの努力によって実現したものです。全ての関係者の皆様に心からの感謝を申し上げます。本学は今後も、理学療法学および神経リハビリテーションの発展に貢献し、社会に貢献できるよう努めてまいります。 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター長 森岡 周 特任研究員 大西 空 関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科 第15回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室
2025.11.12
第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科
健康科学研究科 博士課程1年の玉村 悠介です。 2025年10月24日(金)〜25日(土)に新潟県で開催されました第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会において、演題名「回復期リハビリテーション病棟の誤嚥性肺炎患者におけるADL改善の関連因子の検討」が、第8回 医療の質特別賞を受賞しました。 発表内容の紹介 「肺炎」には細菌性肺炎やウイルス性肺炎など病因によって分類が異なりますが、肺炎の中でも誤嚥(ごえん)が原因で生じる「誤嚥性肺炎」は高齢になるにつれてその発生率は増加します。また、誤嚥性肺炎は非誤嚥性肺炎患者に比べて予後が悪いことも知られています。高齢者は加齢により身体機能や免疫機能が低下していることを考慮すると、高齢化が進む日本において、誤嚥性肺炎を発症した患者の日常生活動作能力の改善因子を同定することは日常生活の遂行だけでなく生活の質(QOL)の維持する観点からも重要です。 今回の発表では、回復期リハビリテーション病棟に誤嚥性肺炎の診断で入院した患者において、日常生活動作の改善に関与する因子を分析しました。その結果、筋力の指標である握力と、MNA-SFという評価ツールを用いた栄養状態が日常生活動作の改善に影響を与える因子であることが示唆され、筋力や栄養状態を評価する重要性を報告してきました。 呼吸ケア・リハビリテーション学会「医療の質特別賞」は、昨年に続き当研究室から受賞者を輩出し、2年連続の受賞となりました。この成果は、日々の臨床現場での気づきを研究へとつなげる継続的な取り組みが評価された結果であるとともに、臨床や研究に真摯に取り組む大学院生・修了生、そしてご指導くださる先生方のご尽力の賜物です。 今後も、呼吸リハビリテーション領域の発展に貢献できるよう、田平研究室一同、研究と臨床の両面から取り組んでまいります。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士課程 1年 玉村悠介 【昨年の様子】 第34回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 学術集会での医療の質特別賞を受賞 ~ 健康科学研究科|KIO Smile Blog 関連記事 フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 第15回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室 日本リハビリテーション医学会学術集会に参加しました! ~ 健康科学研究科 瓜谷研究室 神経リハビリテーション学研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科
2025.09.24
フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター
2025年8月26日、フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました。 当日は、畿央大学より森岡 周 教授、大住 倫弘 准教授、佐々木 遼 研究員、大西 空 研究員 が参加し、大学研究センターの概要や研究設備の紹介を行いました。 ▼大住准教授がアイトラッカー装置などを用いた実験について説明を行っている様子 ▼ VRの体験を行っている様子 その後の懇談では、2026年3月にフランス・リヨンで開催予定の日仏国際共同研究 CREST-ANR NARRABODY 4th Meeting に向けた意見交換も行われました。 本ミーティングは、国際的かつ学際的な研究の発展と連携強化に向けた重要な機会となりました。 CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学 森岡 周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。 【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター
2025.08.13
第15回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室
2025年8月9日(土)〜10日(日)に三重県鳥羽市のエクシブ鳥羽アネックス「白帆の間」にて「第15回呼吸・循環リハビリテーション研究大会」が開催されました。本研究大会は、田平教授をはじめ、大学院生と卒業生によって運営されており、今回は15回目の開催となります。今年は学部生6名、卒業生7名、WEB参加3名の計16名が参加し、10題の演題発表が行われました。 ▼▼ 昨年度の実施された第14回呼吸・循環リハビリテーション研究大会の様子はこちら ▼▼ 第14回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室 質疑応答では活発な意見交換がなされ、各自の研究をブラッシュアップするための貴重なフィードバックを得ることができました。卒業生の発表では、呼吸理学療法に関する最新の知見や新規性・発展性のある研究内容も共有され、大変有意義な時間となりました。 もちろん発表後には美味しい食事を囲みながらのプライベートな話や近況報告でゼミ生同士の交流を深めることも忘れていません。セッション中の質疑応答とは違う和やかな雰囲気の中でのディスカッションも行われ、より質の高い研究につながる二日間となりました。 田平研究室では、日々の臨床の中で生じた疑問を、卒業生も含めて一丸となり解決に向けて議論を重ねています。 呼吸・循環分野に関するClinical Questionをお持ちの方、ぜひお気軽にご連絡ください。私たちと一緒に、楽しみながら答えを見つけていきましょう。研究室スタッフ一同、心よりお待ちしております。 健康科学研究科 博士後期課程 玉村 悠介 関連記事 ▼▼ 健康科学研究科についての関連記事 ▼▼ 日本リハビリテーション医学会学術集会に参加しました! ~ 健康科学研究科 瓜谷研究室 神経リハビリテーション学研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科 ▼▼ 理学療法学科についての関連記事 ▼▼ 筋肉かるたで“知識”と“絆”を強化!~ 理学療法学科 2・3回生交流会レポート ~ 中国の理学療法、リハビリテーション事情について~理学療法学科 第15回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」
2025.06.24
日本リハビリテーション医学会学術集会に参加しました! ~ 健康科学研究科 瓜谷研究室
2025年6月13日(金)~14日(土)、国立京都国際会館で開催された第62回日本リハビリテーション医学会学術集会にて、ポスター発表を行いました。 今回の発表テーマは「変形性膝関節症患者の自律神経機能と痛み関連症状との関連性の検討」です。 本研究では、変形性膝関節症(OA)患者における心拍変動(HRV)を指標とした自律神経機能と、痛みに対する認知や機能障害との関連を明らかにすることを目的としました。 臨床の現場でも関心の高い「痛みのとらえ方」や「自律神経の状態」が、どのように影響し合っているかを探る内容であり、多くの先生方に関心を持っていただきました。 ポスター発表では、リハビリテーション科医師、理学療法士、作業療法士、研究者など様々な分野の方々からご意見・ご質問をいただき、非常に実りあるディスカッションをすることができました。中でも、自律神経機能と痛み認知の評価・介入について、現場での応用の可能性について多くのヒントを得ることができました。 また、昨年横浜で開催された学会でお食事をご一緒させていただいた三上教授(今大会の大会長)とも再会でき、とても有意義な時間を過ごすことができました。 ▼ 大会長の三上教授と指導教員の瓜谷教授と共に 今後も、臨床と研究をつなぐ活動を継続し、患者さんの生活の質(QOL)の向上に貢献できるよう努めてまいります。 健康科学研究科 博士後期課程 瓜谷研究室 山野 宏章 関連記事 畿央大学 運動器リハビリテーション学分野 瓜谷研究室 神経リハビリテーション学研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室
2025.06.06
神経リハビリテーション学研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科
2025年5月29日(木)~31日(土)に東京国際フォーラムで開催されたWorld Physiotherapy Congress 2025に、神経リハビリテーション学研究室(森岡周研究室)から、博士後期課程2年の三枝 信吾、博士後期課程1年の田上 友希が参加し、それぞれ発表をしてきました。 今回の学会は、規模・熱量ともに圧巻で、世界中から理学療法士や研究者が集まり、会場全体に活気が溢れていました。各国の参加者が一堂に会し、それぞれの臨床や研究の実践を語り合う光景に、理学療法という専門分野が持つ広がりと深みを実感しました。 演題名(発表形式)のご紹介 三枝 信吾氏(東海大学文明研究所、森岡周研究室) 演題名:The meaning of independence in walking for patients with subacute stroke: An interpretative phenomenological analysis (Printed Poster) 田上 友希氏(徳島赤十字病院、森岡周研究室) 演題名:Exploratory study of Functional Factors from Multiple Trunk Function Assessments in Early-Stage Stroke patients (Printed Poster) 両名ともにポスターセッションで研究発表を行いました。英語での発表ということもあり、研究内容をうまく伝えられたかどうか自信はありませんが、それでも少しずつでも自分の考えが相手に伝わったと感じられた瞬間は、大きな励みとなりました。 また、今回の学会で自分が取り組んでいる研究や臨床の意味を、改めて問い直す機会を得ました。そして、何よりも、多くの人が支え合い、繋がりながら専門性を深めているという実感を得たことが最大の収穫です。 今後は、自分の実践や研究をより国際的な視点から捉え直し、世界の理学療法の潮流の中で、自分が何を発信できるのかを模索していきたいと感じています。 最後になりますが、この貴重な機会を得るにあたり、日々の研究を支えてくださった神経リハビリテーション学研究室の皆さま、そして発表に向けて親身にご指導くださった森岡 周教授に、心より感謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程2年 三枝 信吾 関連記事 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 人工膝関節置換術術後患者における術後QOLに関連する複合的因子を調査 ~ 畿央大学運動器リハビリテーション学分野 瓜谷研究室 ~ 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科|KIO Smile Blog 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 第40回日本栄養治療学会学術集会でYoung Investigator Award 2025を受賞 ~ 健康科学研究科
2025.06.04
地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科
2025年5月29日(木)~31日(土)に東京国際フォーラムで開催されたWorld Physiotherapy Congress 2025に、地域リハビリテーション研究室から高取 克彦教授、松本 大輔准教授、そして私 健康科学研究科 博士課程1年の池本 大輝が参加し、それぞれ発表をしてきました。 World Physiotherapy Congressが日本で開催されるのは1999年の横浜以来で、4半世紀ぶりの世界学会でした。日本で開催されることを知ってから、絶対に行きたいと思っていたので、参加することができて貴重な財産となりました。 今回の学会には5,000人以上の参加者、演題応募が3,355件、メインセッション145件、ePoster 700件近く、印刷ポスター1,400件以上と、今まで参加した学会よりも大規模で圧倒される学会でした。 演題名(発表形式)のご紹介 高取 克彦 教授 Impact of having higher-level life function on “youthful mind” in community-dwelling older adults: A cross-lagged and synchronous effects model(Printed Poster) 松本 大輔 准教授(2演題) Association Among Neighborhood Walkability, Social Participation, and Disability Incidence in Community-Dwelling Older Adults: A 3-Year Prospective Cohort of KAGUYA Study(ePoster)→ Outstanding ePoster Award Association Between Fatigue and Intrinsic Capacity Among People Aged 20 to Over 100 Years Old from the INSPIRE-T Cohort(ePoster:フランスでの研究) 池本 大輝(博士課程1年) Impact of sarcopenia on gait independence in musculoskeletal disorders: A comparison of two diagnostic algorithms(ePoster) 私は、目標の一つであった国際学会に初めて参加して発表することができました。当日は、楽しみな気持ちがありつつも、不安や緊張といった様々な感情を持ちつつ参加しました。特に、発表は人生で最も緊張したといっても過言ではないぐらいに緊張し、朝食がのどを通りませんでした。いざ発表する時には松本准教授、高取教授、瀧口助教、職場の先輩が見守ってくださっていたので、無事発表することができました。 発表を終えて、研究活動を実施していくには自分一人では限界があり、周りの方々に支えられて実施できていることを改めて実感しました。 ePoster形式の発表は、座長により様々なスタイルであり、私のセッションでは5分間にプレゼンテーションと質疑応答が含まれておりました。発表時間がぎりぎりになってしまいましたが、セッション終了後に海外の方からご質問をいただきました。その際にも松本准教授にフォローをしてもらいながらの対応になってしまいましたが、海外の理学療法士にも興味を持っていただき、今後の研究を進めるモチベーションとなりました。 私の関心領域における発表は、今回は、南米の理学療法士に多く、複数の方々に質問をさせていただきました。苦手な英語でしっかりと質問できているかもわからない中、丁寧に回答していただける海外の理学療法士の優しさに感動したと同時に、自分の伝えたい内容を英語で伝えられるようになりたいと強く感じました。 シンポジウムやレクチャーでは、各国で異なる医療・介護システムで理学療法が提供されていることから、日本とは異なる問題点があり、様々な視点から理学療法を考えることができました。これは国際学会ならではの視点だと思います。同じ理学療法士として理学療法を発展していくためには国際学会へ参加し、刺激をもらうことでよりよい研究を行い、臨床実践していくことが重要だと感じました。 また指導教員である松本准教授は、Outstanding ePoster Awardを受賞され、Closing sessionで海外の理学療法士とともに壇上で表彰される姿はとてもかっこよく、素晴らしい先生にご指導いただけていることを再認識しました。私も将来、このような舞台で表彰されるような発表ができるように博士課程での学習と研究に励みたいと思います。 最後に、今回の国際学会参加・発表にあたり、多大なるご指導をいただいた松本准教授をはじめ、地域リハビリテーション研究室の皆さま、そして日々支えてくださっている職場の皆さまに心より感謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士課程1年 池本 大輝 関連記事 畿央大学 地域リハビリテーション研究室 人工膝関節置換術術後患者における術後QOLに関連する複合的因子を調査 ~ 畿央大学運動器リハビリテーション学分野 瓜谷研究室 ~ 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科|KIO Smile Blog 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 第40回日本栄養治療学会学術集会でYoung Investigator Award 2025を受賞 ~ 健康科学研究科
2025.05.28
第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科
畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程3年の守川恵助です。2025年4月11日から13日にかけて東京国際フォーラムで開催された「第65回 日本呼吸器学会学術講演会(JRS2025)」において、「慢性閉塞性肺疾患患者の体重あたりの安静時エネルギー消費量の関連因子とその特徴」というテーマで発表を行い、『トラベルアワード』を受賞しました。この賞は、コメディカル分野における優れた演題発表に対して授与されるものです。 発表の概要 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者は低栄養のリスクが高く、正確な安静時エネルギー消費量(REE)の算出を含む栄養評価が重要となります。REEは間接熱量測定によって正確に算出されますが、高価な機器が必要であり、実際に測定できる施設は限られています。そのため、臨床現場では簡易式(体重あたりの必要エネルギー量)が用いられることが多いのが現状です。本研究では、COPD患者の体重あたりの安静時エネルギー消費量に関連する因子を検討し、BMI値によって体重あたりのREEが異なることを示唆する結果を得ました。この成果は、COPD患者のエネルギー代謝の理解を深め、今後の栄養療法の指針となることが期待されます。 今後は、本研究の成果を論文化し、より多くの専門家に情報を発信できるよう努めてまいります。また、臨床現場での栄養管理の質向上に貢献できるよう、さらなる研究を進めていく所存です。 本研究は、健康科学研究科の田平一行教授のご指導のもとで進められました。この場を借りて、深く感謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程3年 守川 恵助 関連記事 第40回日本栄養治療学会学術集会でYoung Investigator Award 2025を受賞 ~ 健康科学研究科|KIO Smile Blog 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室 第11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科 日本小児理学療法学会学術大会で大会長賞を受賞!~健康科学研究科 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました!
2025.05.14
日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター
2025年4月25日に、フランス・リヨンで日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました。 ▼ 前回の様子はこちら ▼ 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター CREST:国立研究開発法人科学技術振興機構による戦略的創造研究推進事業 ANR:The French National Research Agency (ANR) NARRABODY:Narrative embodiment: neurocognitive mechanisms and its application to VR intervention techniques (ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用) CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学森岡周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。 【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 スケジュール <Research Progress Reports> □Eric Chabanat: Introduction □Osumi Michihiro: Rehabilitation for phantom limb pain □Yvan Sonjon: Social influences on chronic pain: investigating cognitive mechanisms of pain perception □Yuki Nishi: Quantifying real-world upper limb activity using accelerometers □Anaëlle LEBATTEUX: Presentation of self-efficacy questionnaire in pain management Online Session (Shotaro Tachibana, Chair) □ Discussion on Interview Reports □ General Discussion Extra Session □Yuki Nishi: How to measure real-world upper limb activity using accelerometers 日本側は森岡 周 教授(畿央大学)、大住 倫弘 准教授(畿央大学)、大松 聡子 客員准教授(畿央大学)、西 祐樹(長崎大学)が現地参加し、嶋田 総太郎 教授(明治大学)、田中 彰吾 教授(東海大学)がWebで参加されました。フランス側からはJean-Michel Roy 教授(ENS-Lyon)、Eric CHABANA 助教授(リヨン神経科学研究センター,INSERM)、Shotaro Tachibana 研究員(リヨン大学病院)、Hugo ARDAILLON(リヨン神経科学研究センター)をはじめ、多くの共同研究者、大学院生らが参加されました。 今回のミーティングでは、疼痛分野におけるナラティブ・エンボディメントの枠組みで、自己効力感や脳波のネットワーク解析、上肢運動など、各研究に関する進捗報告が行われました。方法論に関する助言や革新的なアイデアの提案がなされ、活発な議論が交わされました。また、議論の中で国際共同研究が創発され、貴重な機会となりました。 フランス側の研究者のおもてなしや心配りに感銘を受けるともに、信頼関係を深める契機にもなりました。本ミーティングは国際的かつ学際的な研究展開にとって、極めて意義深く、今後の研究の深化と連携の発展に向けた確かな基盤が築かれたといえます。 関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター
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