2010年3月8日の記事

2010.03.08

上杉教育学部長の講演:教職員向け人権教育研修会を開催

 2010年3月4日、畿央大学の人権教育推進委員会が主催した平成21年度学内研修会において、「人権教育の最近の動向」というテーマで上杉孝實先生に講演していただきました。     上杉先生は我が国における社会教育の大家で、"子供"と"社会教育"を結ぶ実践と理論の構築に尽力され、各方面に大きな足跡を残されてきました。講演は「これまでの研究と実践活動の内容を報告いたします。」という控えめなあいさつで始まりました。温厚で誠実なお人柄がよくわかりました。      人権問題には、人種差別、男女差別、障害者問題や同和問題など様々なものがあります。最近の人権教育は道徳教育と結びつけて考えられる傾向にありますが、"道徳"は相手を思いやる心であるのに対して"人権"は基本的人権として『自分自身のこと』として考えなければならないこと、人権教育の動向を大学との関わりを交えてお話いただきました。我々の気づかないところで社会の助けや気配りが必要となる分野がまだたくさんあることがよく分かりました。高等教育の担い手である私たち教職員は、率先して人権意識を高める必要性を再認識しました。       上杉先生は、今月末で畿央大学を退官されます。本学での最後となるこの講演には、多くの教職員が熱心に聴講し、最後は万雷の拍手で感謝の意を表しました。