2024年6月20日の記事

2024.06.20

第66回日本老年医学会学術集会で修了生と教員が発表しました!~健康科学研究科

2024年6月13日(木)~15日(土)にかけて第66回 日本老年医学会学術集会が愛知県名古屋市(ウィンクあいち)で開催されました。畿央大学 大学院健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室からは一般演題として、高取 克彦教授と私 中北 智士(客員研究員/紀の川市役所・貴志川リハビリテーション病院)が口述発表を行いました。       学会発表内容のご紹介 高取 克彦教授:「運動を中心とした地域在住高齢者の『通いの場』における参加者の状態像から見た類型化の試み」     地域リハビリテーション活動支援事業で関わっている奈良県生駒市の運動主体の通いの場の新たな類型化を試みたもので、同じような体操を実施している運動拠点間でも、比較的年齢が若く元気なグループから参加者全員が高齢で心身機能の危険性が高いグループまで、状態像が異なることを明らかにしたものです。 これまでの通い場に対する支援は、体操指導や体力測定など画一的なプログラムであることが多く、本研究はリハビリテーション専門職種の強みを生かし、各運動拠点に応じた支援の必要性を示唆しました。   中北 智士:「COVID-19パンデミック前後における地域在住高齢者のフレイルステータスの変化:過疎・非過疎地域での比較」   和歌山県紀の川市におけるCOVID-19パンデミックの影響を、同一自治体内の過疎地域と非過疎地域で調査したもので、過疎地域でよりパンデミックの影響を受けていることが明らかとなりました。フレイル対策推進のためには、このような地域内格差を把握し、地域特性に応じた介入の重要性を示唆しました。   第66回日本老年医学会学術集会は「4つの愛(I :Integration, Innovation, Interdisciplinarity, Artificial Intelligence)で拓く老年医学の展望」というテーマで開催されました。日本の大きな課題の一つである認知症関連や自動車運転、ICT活用など時代を反映した発表が増えている印象でした。また、大規模データを活用した研究発表が多い一方で、地域課題の解決につながる研究や研究成果の社会実装の重要性を感じました。 老年医学会は多職種の方々が参加されているため、様々な視点から意見交換がなされています。これからも偏った知識とならないよう、新たな知見に触れ、地域社会に還元できるように取り組んでいきたいと思います。   畿央大学 大学院健康科学研究科 修士課程修了生 客員研究員 紀の川市役所/貴志川リハビリテーション病院 中北 智士 【参考記事】 チームKIOによる快挙!第28回日本ペインリハビリテーション学会学術大会でポスター演題最優秀賞を受賞!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 OARSI2024(世界関節症会議学術大会)で教員が研究成果を発表しました~理学療法学科 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.1~淡路さん×渕上さん 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.2~岩佐さん×赤口さん