2016年6月22日の記事

2016.06.22

第17回国際嗅覚味覚シンポジウムで健康科学研究所プロジェクト研究の成果を発表!~健康栄養学科・健康科学研究科

畿央大学健康科学研究所プロジェクト研究・課題名「おいしさと健康に留意した調理理論と実践」 研究代表者:山本 隆)の研究成果を、6月6日(月)から9日(木)に横浜のPacifico Yokohamaで開催された第17回国際嗅覚味覚シンポジウムにて発表しました。発表者は本学健康栄養学科の上地加容子教授と大学院修士課程1年の水田晴野さんでした。   〈演題名〉 Conditioned flavor preferences with umami solutions in weanling rats 「離乳期ラットにおけるうま味溶液による条件付けフレーバー嗜好学習」 K. Ueji and T. Yamamoto(上地加容子、山本 隆、畿央大学・健康栄養学科)   Addition of ornithine to miso soup increases its preference in mice 「オルニチンは味噌汁のおいしさを増強する -マウスを用いての嗜好実験-」 H. Mizuta and T. Yamamoto(水田晴野、山本 隆、畿央大学・健康栄養学科)     国際嗅覚味覚シンポジウム(International Symposium on Olfaction and Taste、ISOT)は4年毎に、アメリカ、ヨーロッパ、日本が回り持ちで開催する学会で、味覚と嗅覚の末梢受容体から脳機序、基礎医学から臨床、食品から調理にかけての幅広いテーマにつき研究発表と討議をします。今回は、800人以上の参加者があり、そのうち外国人は約350人でした。ちなみに、12年前に京都で開催されたISOTの組織委員長は山本 隆教授でした。   ISOTに先立つ6月4日(土)には味覚の最先端研究をピックアップしたサテライトシンポジウムが東大の一条ホールにて開催され、山本教授は離乳期ラットの味覚と嗅覚の嗜好学習について発表をしました。     また、5日(日)には、「うま味(umami)」に関する国際シンポジウムが開かれ、うま味インフォメーションセンターの理事長でもある山本教授はアメリカ、イタリアからの研究者と共に壇上に上がり、「うま味の健康価値を科学するという」パネルディスカッションに参加しました。     ISOT終了後の10日(金)には、日本獣医生命科学大学にて、「コク(koku)」に関する国際シンポジウムが開催され、山本教授はコクの概念、コクを増強する物質の作用機序に関する研究成果を報告しました。我々日本人には馴染みの「コク」について、その定義やおいしさにおける意義などを欧米人やアジアの人とともに討議した最初の国際会議でした。