2013年4月5日の記事

2013.04.05

理学療法学の教科書シリーズ「標準理学療法学 神経理学療法学」 発刊!!

本学の理学療法学科 森岡 周 教授が編集・執筆をつとめた「標準理学療法学 専門分野 神経理学療法学」が発刊されました。   この「標準理学療法学」は物理療法学や骨関節理学療法学、内部障害理学療法学などの各専門分野にてシリーズ化され、ほとんどの養成校にて教科書として長年使用されています。また、全国養成校の図書館には必ず所蔵されていると言っても良いほど、まさしく理学療法教育のスタンダードとされている書籍です。今回そのシリーズに、新たに神経理学療法学が加わり、森岡教授はもちろんのこと松尾 篤 准教授、岡田 洋平 助教そして私、さらに客員講師である信迫 悟志 氏といった本学のメンバーが執筆しています。それはまさに、神経理学療法分野のスタンダードが畿央大学を中心に構築されつつあるということを証明しています。     本書は、病態からその障害論を含めた評価・治療、意識障害や運動麻痺などの機能障害において、これまでの古典的な情報と臨床経験、そして最新の神経科学における知見が網羅されつつ、根拠に基づいた理学療法へと導くような構成となっています。さらには、「皮質連合野障害に対するクリニカルリーズニング」や「視床障害に対するクリニカルリーズニング」などといった、クリニカルリーズニング(臨床推論)という独立した章を設けています。これらの章では各臨床症状の解釈から治療選択に至るまで、臨床経験と科学的知見を融合した推論が示めされており、単なる根拠の提示だけでなく、読者自身が新たな根拠とスタンダードの構築に取り組むための方向性を示してくれています。   ということで、本書は理学療法を学ぶ学生だけでなく、日々臨床において試行錯誤している理学療法士の方々に対して、有益かつ示唆に富んだ内容に仕上がっております。その分、厚くて熱い本となっていますが、是非とも手にとってその中身を吟味して頂ければと思います。   なお、本学では今年度より「畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター」を開設し、現在だけでなくこれからの神経理学療法分野のスタンダードの中心として「最新」かつ「最先端」な情報をこれらも発信し続けるよう努力していきます。   健康科学部理学療法学科 准教授 冷水 誠