2023.05.10
畿央大学付属広陵こども園で使う子ども用スツールが完成しました!~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」
人間環境デザイン学科の1回生対象「立体表現Ⅱ」の授業では、2009年から本格的な家具づくりに取り組んでいます。
昨年度からは、2023年4月に開園された「畿央大学付属広陵こども園」に入園する子どもたちのために、小さなスツールを製作しています。子どもたちの身体のサイズにあったスツールをつくるため、脚の長さにバリエーションを持たせ、250㎜~290㎜と10㎜ずつSH(シートハイ)の寸法を変えて製作します。
初回の授業で教育学部長の前平先生にお話しいただいた、スツール作りへの思いや子ども達の成長をサポートすることができる以下の条件をふまえたスツールを、学生は一人一脚、全15回の授業で製作していきます。
木の材質をそのまま活かしたシンプルなもの(子どもの好むデザイン性)
バランス感覚を身につけるために背もたれのないもの
一人ひとりの子どもの身体(足の長さ)にあったもの
椅子の高さは両足が床に着く長さ(膝と股関節が横から見て90度)のもの
少々乱暴に扱っても壊れないくらいの強度と安全性を保っているもの
前回のブログでは、本番の加工に挑むまでの練習風景をご紹介しましたが、今回は作業中の様子と完成したスツールをご紹介します。
作業の様子
▼脚となる部分のほぞ加工です。釘を使わず凸凹で組みます。
▼脚のほぞ凸凹が完成したら、ボンドをつけて固定します。
▼のみやのこぎり、ドリルなど初めて使用する工具ばかりです。
▼0.5㎜ずれがないよう、精密にのこぎりで手切りします。
▼座面は、子どもたちが喜ぶような、好きな型にカットしました。
このように、それぞれのデザイン画をもとに、慣れない工具や機械を使い作業を進め、
個性あふれる可愛いスツールが完成しました!
完成後、講評会と人気投票を行いました。
▼好きなデザインのスツールを3つ選び投票しました。
★人気投票で上位となったスツール★
▼教育学部長の前平先生にもご参加いただきました。
現在、製作したスツールは、畿央大学付属広陵こども園に寄贈され、子どもたちが毎日使ってくれています。
『誰かのためにモノづくりをする』
この経験は、ものづくりに対する楽しさや難しさを改めて考えることができた良い機会になったと思います。
人間環境デザイン学科 助手
中井 千織
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