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畿桜会(卒業生)NEWS

2022.08.12

生駒市の地域リハビリテーション活動支援事業に向けて卒業生が集結!~地域リハビリテーション研究室with TASK

奈良県生駒市は全国的にも介護予防の先進地として全国から視察が訪れるほど有名な自治体です。また国のモデル事業を通して、リハビリテーション専門職の積極的関わりによる効果を示したことでも知られています。 地域リハビリテーション研究室では約10年前から生駒市の地域リハビリテーション活動支援事業(住民主体の通いの場支援)に協力しています。Covid-19の影響により中断しておりましたが、今年度から状況をみながら再開することになりました。生駒市役所と連携を取りながら高取教授と松本准教授の指揮のもと、現役理学療法士チームで住民主体の通いの場90ヶ所を巡回します。     ▼会議に参加したメンバー(撮影時のみマスクを外しています) ※写真の○が私、仲村渠です   参加する理学療法士を募ったところ、研究室の院生を含む7期生から15期生の21名の畿央卒業生が集まりました。そのほとんどが健康支援学生チーム「TASK(Think, Action, Support for Health by Kio University)」のOB・OGたち。多くが急性期病院に務めており、普段は地域の介護予防事業に関わることが少ない現状ですが、学生時代から地域に出て学んできたことの経験と団結力が今回の集結に繋がったと思います。学生時代のTASKでの経験にプラスして理学療法士としての経験を踏まえて、地域のリハビリテーション活動支援事業に貢献していきます。会議に参加できなかったメンバーも多かったですが、連携がとりやすいのが畿央卒メンバーで構成された大きな強みだと感じています。   活動制限による人との繋がりの希薄化が地域在住高齢者の方々に与えた影響は非常に大きく、介護予防だけでなく生活の質を改善するために地域リハビリテーション研究室の役割も大きくなっています。同じく活動が思うようにできない現役TASKメンバーに先輩としての姿を見せられる良い機会になれば幸いです。     ▼TASK創立3年目の集合写真(今回の参加メンバーの学生時代です) ※写真内の○が私、仲村渠です     今回は事業の関係上で理学療法士のみの集まりとなりましたが、設立9年目となるTASKには現場で活躍している全ての学部・学科の卒業生がいます。創立3年目(私が4回生)の時は100人以上の全学科で構成された畿央で最も大きい学生団体でした。畿央生の健康診断以外にも、奈良県や大阪府の幼稚園児から高齢者までの幅広い方を対象に健康支援活動を行っており、それに向けた勉強会を毎月学生主体で実施していました。勿論、畿央大学には他学科で交流できる部活動は数多くあります。しかし、普段の学習を学生レベルで学部・学科を超えて共有し、実践で活かし、そこから新たに学ぶことはTASKの強みであったと改めて感じます。   もう少し今の状況が落ち着けば、卒業生と学生との交流もできればと思います!それぞれの特性を活かし、学部・学科を超えた活動や学びに興味がある方は是非TASKに入っていただきたいです。学生団体から始まった活動が地域の支援に繋がっている現状を踏まえ、今後の地域支援の為にも学生さんの参加を心からお願い致します。   淀川キリスト教病院 畿央大学大学院 地域リハビリテーション研究室 客員研究員 TASK初代代表 仲村渠 亮     【関連リンク】 地域リハビリテーション研究室 理学療法学科 大学院 健康科学研究科   【関連記事】 第64回日本老年医学会学術集会で教員が発表!~健康科学研究科 香芝市市政施行30周年記念事業の一環として本学教員監修の「フレイル予防体操」がリリースされました〜理学療法学科 第8回日本予防理学療法学会学術大会で大学院生と客員研究員が発表!~健康科学研究科 TASK(健康支援学生チーム)活動レポート 第2回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科 第1回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科

2022.07.29

大学病院で働くということ~理学療法学科 第2回「次世代リーダー育成セミナー」を開催

最前線で活躍する卒業生が隔月で講演! 第2回テーマは「大学病院」「小児リハ」 理学療法学科では今年度から新たに「次世代リーダー育成セミナー」を開催しています。 リーダーシップをもった次世代の理学療法士育成を目的にし、臨床現場はもちろん、スポーツ現場や地域リハ、教育機関など幅広い分野の第一線で活躍する卒業生がその魅力や想いを後輩のためだけに語ります。在学生にとっては入学後早期から職業理解を深め、自らのキャリアを考えることやモチベーション向上へとつなげる絶好の機会になります。 他大学に先駆けて理学療法学科を開設した畿央大学にしかできない先進的な取り組みです。 第1回の徳田‎光紀さん(1期生/平成記念病院リハビリテーション科主任)に続いての登場は、4期生で滋賀医科大学医学部附属病院で理学療法部門主任を務める飛田良さん。 テーマはズバリ、「大学病院の理学療法士とは?」です。飛田さんは入職後5年間は主に心臓リハビリテーションを中心とした内部障害理学療法に携わり、その後「病院初の小児科専属セラピスト」となりました。現在は主に小児がん、新生児を中心に日々診療に当たっています。     大学病院で働く理学療法士は全体の2%に過ぎないことや、特殊な雇用形態を含む大学病院勤務のメリット・デメリット、常勤をめざす場合の意識すべきポイントやアドバイスなどを、ご自身の体験をふまえて惜しみなく披露していただきました。 大学病院を進路として視野に入れている在学生には、大変貴重な情報収集の機会になったのではないでしょうか?     また小児がん患者に対するリハビリテーションの現状についても詳しくご紹介いただきました。 1万人に1人の確率で発症し、5年生存率は一部病型では9割に迫るものの、小児の死因第1位であること、半年以上の入院を強いられることから発生する体力低下や心理社会的なストレスの対応、リハの必要性がまだ十分に認知されていないことなど、厳しい現実も垣間見ながら、チーム医療の中で理学療法士だからできることをご提示いただきました。       飛田さんから後輩の皆さんへのメッセージ ▼大学案内2014に登場した際の飛田さん   この度は、第2回やさしさを「チカラ」に変える次世代リーダー育成セミナーに講師としてお招きをいただき、誠にありがとうございました。また、テスト期間中の忙しい時期にも関わらず、多数の在学生にお集まりいただいたことを重ねてお礼申し上げます。   今回は、「大学病院の理学療法士とは?」をテーマに、冒頭部分は超高齢化社会に置かれた日本の現状や未来予測の観点から、厚生労働省や理学療法士協会が「今、何に着目しているのか?」、「何が問題となっており、どんな対策を講じようとしているのか?」を紹介しました。高齢化が進む=リハビリの需要が高まるといった安易な考えは適切ではなく、今後ますます理学療法士数の需要と供給のバランスが崩れる可能性があります。在学されている内から、みなさんそれぞれが卒業された後に、”いかに理学療法士としてのアイデンティティを形成できるか?”について考えるいい機会になっていれば幸いです。   大学病院は、地域の中核施設として、教科書に載っていないような難病や障害、それに対するさまざまな治療を受けた患者さんが多く入院されています。また、大学病院の責務として、臨床・教育・研究の三本柱があり、目の前におられる患者さんの診療活動だけでなく、院内外への教育活動や臨床研究にも取り組まなければなりません。それには、それ相応の自己管理能力や覚悟が必要となります。卒業して10数年が経ちますが、「今だから言えること」、「今のうちからできること」を自身の大学時代を振り返りながら在学生に向けてアドバイスをさせていただきました。   理学療法士は、患者さんが直面するさまざまな困難に立ち向かう“チカラ”を与える存在だと思います。治療の過程で、喜びや悲しみを分かち合い、ともに目標に向かって歩んでいく存在であり、医療者の中で最も患者さんに近い存在だと私は思います。医療者には老若男女問わず、さまざまな立場や価値観をもつ患者さんに対し平等に接する必要があります。 今はコロナ禍で人と人との関わりが制限されていますが、ぜひみなさんも在学中から自分とは異なる立場や価値観をもつ方たちとたくさん接してください。そして、自分と関わってくれているすべての方々に感謝の気持ちを持ってください。そういった小さな積み重ねが、みなさんの後の人生にきっと役に立つはずです。 最後に、当院における”小児がん”の理学療法について紹介しました。小児がんの治療成績は、医療全体からみてもサクセスストーリーの一つとして取り上げられるほどに劇的な改善を得ていますが、その一方で治療入院期間は半年以上にわたり、その間で体力の低下だけでなく、心理社会的なストレスから、自己肯定感が低下するとされています。トータルケアの一環として、よりよいケアやQOLの向上に向けた関わりが求められています。 小児がんに限らず、今や理学療法士の職域は医療だけでなく、予防や健康増進の分野にも波及しており、みなさんも卒業後はそれぞれの分野で理学療法士との専門性を活かし、次世代のリーダーとして活躍されることを期待しています。   ▼庄本学科長と同じく卒業生でもある瀧口先生と       次回は9月16日(金)、尾川達也さん(3期生/西大和リハビリテーション勤務)を講師に迎え「チーム医療と理学療法士」をテーマに講演いただきます。在学生しか聞けない内容を盛りだくさんでお届けしますので、ぜひご参加ください!       【関連リンク】 理学療法学科 大学院健康科学研究科 第1回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part1~「学生時代」編 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part2~「臨床現場・大学院」編 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part3~「教員」編    

2022.06.03

第1回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科

理学療法士のリーダーになるために! 最前線で活躍する卒業生が隔月で講演   理学療法学科では今年度から新たに「次世代リーダー育成セミナー」を開催しています。 リーダーシップをもった次世代の理学療法士育成を目的にし、臨床現場はもちろん、スポーツ現場や地域リハ、教育機関など幅広い分野の第一線で活躍する卒業生がその魅力や想いを後輩のためだけに語ります。在学生にとっては入学後早期から職業理解を深め、自らのキャリアを考えることやモチベーション向上へとつなげる絶好の機会になります。他大学に先駆けて理学療法学科を開設した畿央大学にしかできない先進的な取り組みです。   記念すべき第1回は、理学療法学科1期生で大学院健康科学研究科博士後期課程修了生でもある徳田‎光紀さん(平成記念病院リハビリテーション科主任)を講師に迎えて、「理学療法士の光と影」というタイトルでご講演いただきました。         長期の臨床実習に出ている4回生を除く、188名が冬木記念ホールに集結。なんと1~3回生の約8割が参加するほどの高い関心が寄せられました。講演は理学療法士の魅力はもちろん、給与や昇給、人生設計、選挙、キャリアパス、社会人基礎力、自分の身を置く環境や習慣化の大切さなど、多岐にわたりました。在学生にとっては予想外なものや、刺激が強い内容も多くあったのではないでしょうか? データも交えながら理路整然と、押し付けるでもなくやさしく話しかける徳田さんの話を真剣に聴講している姿が印象的でした。             最後の質疑応答では、「大学院に行くメリットは何ですか?」「やり直せるとしたら、もう一度理学療法士になりたいですか?」など、なかなか普段では聞けないような同窓生ならではの質問を3回生が積極的に投げかけていました。そういう積極性もまさにリーダーシップにつながり、それを見た後輩たちにも良い勉強になったのではないでしょうか?講演終了後に、個別に質問に駆けつける1回生の姿も見られました。   またセミナー後の学生アンケートでは、理学療法士国家試験の取得にとどまらず、「なんらかの武器を持たなくてはいけない」という感想が多く見られました。特に、 ・高いコミュニケーション能力 ・他人への思いやり ・高い専門性 ・英語力 ・チームワーク力 といったキーワードが多く出ていました。           徳田さんから後輩の皆さんへのメッセージ この度は記念すべき第一回の講師として登壇させていただき、誠にありがとうございました。 理学療法士の光として、コメディカルの中で実質的に「治療介入ができる」のは理学療法士(セラピスト)だけであり、そこにやりがいや醍醐味が詰まっていることと、幅広いフィールドで活躍の場があり選択肢は無限大であることを中心にお伝えしました。一方で、理学療法士の影として、理学療法士の需給は飽和状態で、平均給与だけを見ると医療職の中では高い方ではないという側面をお伝えしました。   今後「人生100年時代」を生き抜くためには、スキルアップやキャリアアップが必須です。また医療人である前に、まずは社会人としてのスキルが非常に重要です。今の学生生活も含めて、自分だけの枠組みに捉われずに、幅広い交流を持つことや、苦手な分野にも向き合うように心がけてください。また、理学療法士として自分だけの刀を研ぎ澄まし、必要とされる人材になれるように、日々の環境や習慣を大事にしてもらいたいと思います。   理学療法業界の中でも学力的に上位に位置する畿央大学に入学できた皆さんは、すでに「頑張り方」を知っているはずです。今まで通りに「頑張る」を習慣化して、その積み重ねがあれば着実に成長できるでしょう。私は卒業してから、畿央大学の先生方が各分野のスペシャリストの中でもそれぞれがトップランナーであることに気づきました。今となっては、私が学生の皆さんの代わりに講義を受けたいくらいです(笑)畿央大学の学生であるという特権を活かして、日々の講義や先生方との交流も大切にしてください。   理学療法士は楽しいです。しんどいことでも楽しいから頑張れます。しんどいことでも苦と思わず頑張れる職業を「天職」といいます。皆さんが理学療法士を天職と思えるようになることを、心から願っています。     ▼学部でも大学院でもお世話になった恩師・庄本学科長と       次回は7月22日(金)、小児リハビリテーションを専門とする飛田良さん(2期生/滋賀医科大学医学部附属病院リハビリテーション部主任)に来学いただく予定です。次回も在学生限定ですので、ご期待ください!         【関連リンク】 理学療法学科 大学院健康科学研究科 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part1~「学生時代」編 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part2~「臨床現場・大学院」編 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part3~「教員」編    

2022.05.16

理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part3~「教員」編

2022年4月に着任した瀧口述弘先生は、理学慮法学科の5期生(2011年3月卒業生)!理学療法学科では初の卒業生教員が誕生しました。瀧口先生っていったいどんな人なのか、インタビュー形式で全3回にわたってご紹介します。Part1「学生時代」編、Part2「臨床現場・大学院」編に続いて、Part3は「教員」編です! 研究テーマや専門は? 私は、電気を流したり温めたりして治療をする物理療法の研究や痛みに対しての研究を中心にしておりました。身体に痛みがありながら生活をしている方は全人口に対して2割ほどいらっしゃるというデータもあります。私はそのような方に電気療法をし、痛みに対する効果を検証していました。 また、近年では、理学療法でもロボットを用いた治療が試みられており、歩行練習用ロボットの開発研究にも関わっています。このような物理療法やロボット等の治療用機器を用いた理学療法が私の専門になります。私が最も関心があることは、最先端の技術で開発された治療機器を患者さんに還元させることです。これが私のミッションだと思っています。       病院では身体にけがなどをしてしまうことで身体が動きにくくなる運動器疾患の方に対して理学療法を実施していたので、物理療法や運動器の理学療法に関わる授業を担当する予定です。 畿央大学は、2007年に入学し、畿央大学大学院、客員研究員として15年間お世話になった大学です。畿央大学の教育を受けた理学療法士であるルーツを生かして教育に励みたいと考えています。   OBとして見た畿央や理学療法学科の印象は? 卒業してから伸びていく、もしくはリーダーとして活躍することができる理学療法士を輩出することを意識している大学だと感じました。とあるリハビリテーション専門の医師から「畿央大学出身の理学療法士はすごいねぇ」と言われました。もちろん私が畿央大学卒業生とは知らず、お世辞抜きに出た言葉です。これは、学会発表や論文発表などで成果を上げている理学療法士に畿央大学の卒業生が多いためです。学会会場では畿央大学の先輩後輩とたくさん出会うので、同窓会のようになります。私の同期、先輩、後輩でも教員になった人や、その他先駆的な取り組みをしている人がたくさんいて、いつも刺激をいただいています。 もちろん、理学療法学科を卒業し、国家試験に合格しスタートラインに立てることはいうまでもなく大切ですが、その後に違いを生む理学療法士を輩出させるのが、畿央大学だと思っています。 大切にしていることは何ですか? 努力と感謝の気持ちを忘れないようにしたいと考えています。 今の私があるのは自分なりのペースで努力をし続け、周りの方の支えがあったからです。何歳になっても成長し続け、感謝して生きることができれば、これ以上幸せなことはないと思っています。   趣味や好きなことは? 趣味は広く浅く色々とやっています。家庭菜園、山登りや釣りなどのアウトドア、ゴルフ、コーヒー、音楽はギター、ベースができます。他には「Back to the Future」のような少年の心を掻き立てる夢のある映画が好きです。すべてが友人から教えてもらい始めたものです。趣味だけを考えても、多くの人に影響を受けてきたと思います。 今一番ハマっているのは自分の家の庭でする家庭菜園です。初心者ですが、今までキュウリ、ピーマン、トマト、かぼちゃ、すいか、ズッキーニ、ゴーヤ、じゃがいも、さつまいも、ねぎ、玉ねぎ、えんどう豆、いちご、人参、かぶらなど…多くの野菜を作りました。     野菜を作っていて思ったのは、人間の育ち方と似ているいうことです。野菜それぞれ、育て方が違います。まず環境面である土作りから野菜によって違います。与える水の量や、肥料の種類、タイミングも違います。頻繁に世話をする必要がある野菜もあれば、何もする必要もないたくましく育つ野菜もあります。人も人それぞれで、適切な育て方があると思います。環境面、与えるアメとムチの量とタイミング、そもそも干渉しないなど、人それぞれ時期によって育て方が異なると思いますが、野菜作りと通ずるものはあると思います。 私はこれから教育に従事しますが、野菜作りのように人それぞれに適した教育をしたいと思います(笑)   理学療法学科 助教 瀧口 述弘   関連記事 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part1~「学生時代」編 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part2~「臨床現場・大学院」編

2022.04.18

理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part2~「臨床現場・大学院」編

2022年4月に着任した瀧口述弘先生は、理学慮法学科の5期生(2011年3月卒業生)!理学療法学科では初の卒業生教員が誕生しました。瀧口先生っていったいどんな人なのか、インタビュー形式で全3回にわたってご紹介します。Part1「学生時代」編に続いて、「臨床現場・大学院」編です! 就職活動や臨床現場での経験について 就職活動は多くの施設に見学に行き、自身の希望に最も近いところをよく探すことをおすすめします。私は医聖会というグループの八幡中央病院、学研都市病院に11年間勤務しました。私のやりたいことを支援して下さり、私を成長させてくれました。自身のやりたいことができる施設を探して下さい。施設側もそれを求めているはずです。自身のやりたいことと施設が求めているものが合致すれば、内定もいただきやすいと思います。 臨床現場では、整形外科疾患の患者様を担当させていただくことが多かったです。私は3年間臨床現場で経験を積んだ後、2016年に畿央大学大学院 健康科学研究科修士課程に入学し、庄本研究室に入りました(2019年博士後期課程修了)。   疼痛(痛み)に対する電気刺激療法の研究を臨床現場で働きながら、研究を続けてきました。 ▶瀧口先生の研究成果(リサーチマップ)     ▼瀧口先生も卒業生として出演!「今の仕事のやりがいは?」理学療法士編   学会発表について 私は大学院に入学してから、毎年3回以上は学会発表をしていました。国際学会でも2回発表し、デンマークに院生仲間と行ったのはとても良い思い出です。   デンマークでは私の研究している経皮的電気神経刺激の世界的権威の先生の一人であるリーズ大学のマーク・ジョンソン先生にお会いすることができ、先生の公式Facebookアカウントに私の研究を紹介して頂くサプライズもありました!   ▼マーク・ジョンソン先生との1枚       学会発表は施設外の多くの先生と知り合え、話し合える貴重な機会です。私も多くの出会いがあり、多くの刺激を頂きました。学会発表は理学療法の発展にはもちろんですが、自身の成長のためにも不可欠なものです。   ▼院生と学会発表でデンマークに行った際の1枚     仕事と研究の両立について 私は学部生の時にゼミ活動でお世話になった庄本学科長に、臨床での質問をした際に、「それはまだわかってないことだから、大学院に入って研究して明らかにしてみてはどうか?」という話から大学院入学を決めました。元々、臨床経験を積んだ後、大学院進学を考えていたので、すぐに入学を決めました。 私は病院で働きながら、臨床研究、基礎研究を実施しました。研究をするようになり、理学療法は発展途上の学問であるという認識を強く持つようになり、ますます理学療法を勉強することが楽しくなりました。   理学療法士をめざしている高校生、学部生の方も、自らが理学療法を創っていくものだと思って下さい。ますます勉強することが楽しくなると思います!     次回Part3では、教員としてスタートした現在についてご紹介します!     理学療法学科 助教 瀧口 述弘   関連記事 理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part1~「学生時代」編

2022.04.15

理学療法学科初の卒業生教員!瀧口先生ってどんな人?Part1~「学生時代」編

2022年4月に着任した瀧口述弘先生は、理学療法学科の5期生(2011年3月卒業生)!理学療法学科では初の卒業生教員が誕生しました。瀧口先生っていったいどんな人なのか、インタビュー形式で全3回にわたってご紹介します。Part1は「学生時代」編です! 畿央大学を受験した理由、理学療法士をめざしたきっかけは? 高校生の皆さんで進路に悩んでいる方は多くいると思います。もしくは夢があり、明確に進路が決定している方もいるでしょう。私は前者で、明確に進路を決めていたわけではなく、理学療法士を初めからめざしたわけではありませんでした。 私は理系で、医療の道に進みたいという希望はありました。恥ずかしい話、当時の私の学力では医学部をめざすことは難しかったため、薬学部をめざすことになりました。もちろん、絶対に薬学部に入りたいと考えていたわけではありません。自分の当時の学力を考えて、薬学部をめざしただけでした。しかし、センター試験の結果、薬学部をめざすことは難しいと判断し、理学療法学科に急遽変更しました。私は和歌山県出身であり、実家との距離や教育の充実度を考えた結果、畿央大学を選択し、入学しました。 このように、私は明確に理学療法士をめざし、畿央大学に入学したわけではありませんでした。私のように進路に悩んでいる学生の方もいると思います。しかし、今となっては、全く後悔はしていなく、理学療法士は私にとって天職であると確信しています。 学生時代は充実していましたし、卒業後もやりがいを持って働くことができました。興味は尽きることなく、病院で働きながら大学院に進学し、理学療法士として様々の経験をした後に、畿央大学に教員として戻ることになりました。本当に幸せな日々を過ごしております。皆様にも同じような経験をしてほしいと思っています。   学生時代の授業で印象に残っていることは? 理学療法士になるためには多くのことを学びます。人間の身体や病気のことを学ぶための解剖学、生理学、運動学、病理学、内科学など、理学療法専門分野である運動器理学療法、神経系理学療法、呼吸循環理学療法、代謝系理学療法、老年系理学療法、予防系理学療法など… こう言うと大変そうで、自分には無理だと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。 畿央大学では各領域専門の先生がおられ、テーラーメイドで親切丁寧な指導をして頂けるため、授業についていけないということはないです。それよりも、先生方が熱い授業をして頂けたことで、授業がとても面白かったです。 当初は明確な目標もなく入学しましたが、畿央大学の授業を受けたおかげで、「絶対に先生方のような理学療法士になる!」と心に決め、朝4時に起きて自主勉強をするくらい、勉学にのめり込んでいきました。   授業以外ではどんなことを? アルバイト、サークル活動、そして友人達とよく遊んでいました。アルバイトは飲食店でしておりました。そこで他大学、他学科の友人ができ、様々な話が聞けてとても楽しかったです。サークルはSAPS(理学療法学生研究会)、軽音楽部、テニス部、バドミントン部などを掛け持ちして、広く浅く活動していました(笑)畿央大学は部活動、サークルは多いので、楽しめると思います。友人達とは食事に行ったり、買い物に行ったり、旅行に行ったりと本当によく遊んだと思います。卒業旅行ではグアムに行きました。今となっては全てかけがえのない思い出です。 理学療法士は人を相手に仕事なので、コミュニケーション能力は大事になります。机に向かっての勉強のみならず、様々な活動を通して人間性を磨いて下さい。 実習の経験を振り返って 私は実習ではくやしい思いをすることが多かったです。絶対うまくやる!と思って挑んだ臨床実習でしたが、なかなかうまくできず、悩み落ち込みました。しかし、今となっては、それは当たり前だと思っています。理学療法の学問はまだまだ発展途上の学問です。私達がこれからも創り上げていかなくてはいけない学問です。これは大学院での研究活動をすることで、より強く思うようになりました。 今でも私は完璧な理学療法を実践できておらず、勉強すべきことは沢山あります。ですので、学生時代の自分が完璧な理学療法ができるはずはありません。もちろん実習は最大限準備をして挑まなくていけませんが、完璧をめざすのではなく、現場での理学療法の実際を経験し、多くのことを感じてもらえたらと思います。   卒業研究の思い出は? 私は学科長である庄本ゼミに入りました。庄本先生と西大和リハビリテーション病院の技師長である生野公貴先生に指導を仰ぎました。学部生時代で一番楽しい時間でした。   ▼庄本先生とゼミ生の集合写真     卒業研究は臨床実習終了後に特に本腰を入れて実施しましたが、朝から夕方まで友人と研究と国家試験対策をし、夕食は友人とし、時には遊んだりもしました。理学療法士が幅広い視点を持つためにも、卒業研究を実施することは不可欠だと思います。   国家試験対策は? 国家試験本番までにいくつか模試を受けます。私は徐々に点数を上げていき、国家試験本番が最も点数が高かったです。国家試験対策勉強期間は長いので、中だるみしないことが重要だと感じています。国家試験は理学療法士になるための最後の砦です。特に4回生の皆さん!最後まで気を抜かないよう心がけていってください。     次回Part2では、就職活動を含む臨床現場での経験、大学院での経験をご紹介します!     理学療法学科 助教 瀧口 述弘

2022.02.07

一人称VR体験プロジェクト「高齢者住まい看取り研修」を開催しました~畿央大学看護実践センター

2022年2月1日(火)に畿央大学看護実践センターと奈良県認知症ケア専門士会の共催で、「一人称体験プロジェクト 高齢者住まい看取り研修」が開催されました。 コロナ禍のため集合研修が中止となり、残念ながらVRゴーグルの活用はできませんでしたが、オンライン(Zoom)上でVRの映像を視聴しました。参加者は、介護福祉士、看護師をはじめとする17名の参加となりました。   講師は株式会社シルバーウッドの大野彩子氏で、内容はVRを活用したケースメソッド方式を軸に、90歳の高齢者の視点で救急医療を疑似体験したり、介護職の視点で実際に起きた看取りの事例を疑似体験して、その後にディスカッションするというものでした。 看取りまでのあらゆる事態に適した最善策について、「自分だったらどうするか」「本人視点ならどうか」といった姿勢で体験者自身の考えや気づきを促す内容でした。   ▲高齢者住まい看取り研修の参加者(使用許諾の上、掲載しています)   参加者から、 「在宅での看取りのめざすところを体系的に学ぶことができた。」 「初めてのVR体験で感情移入ができた。また客観的にみることで、普段自分が行っている対応と比較できた。」 「自分の考えは間違っていない、ブレないようにしようと再確認できた。」 「ACP*というと難しいなあと感じるが、凄いことをしようと思わなくても、小さなことからチームで取り組んでみたい。」 「対話を重ねる、時間作るなど、本人はもちろん見送る側の心の準備を支援することも重要だということが再確認できた。」 など、多くの声がありました。   看取りを経験したことがない人は、看取りに対して「得体のしれない不安感・恐怖感」を抱えていることが多く、映像で本人や介護職の視点から疑似体験し、ディスカッションすることで、漠然とした不安感や恐怖感が、自分自身やチームの課題化につながるように感じました。 日本人の死亡場所の8割は病院です.医療機関では看取り期においても栄養や水分を補う点滴などの医療処置が必ずと言っていいほど行われています。しかし、病院で行われる医療には苦痛や煩わしさを伴うものも多く、高齢者住まいにおける自然な老衰死という新たな選択肢を求める声も少なくありません。「老いのプロセスを病にすり替えない」ためにも、無益な延命医療を行わない本人主体の看取りは地域社会のニーズとも言えると思います。 高齢者住まいにおける看取りとは、本人の意思や希望を確認し、家族や専門職はその意思を徹底的に支えることが重要であると学ぶことができました。   畿央大学看護実践研究センター長 山崎尚美 奈良県認知症ケア専門士会 理事 南部登志江   *ACP(アドバンスケアプランニング)とは、「将来の意思決定能力の低下に備えて、今後の医療・ケア、療養について、本人と家族など大切な人および医療・ケア提供者が本人の価値観や選好に基づき、どのように生きたいかの人生・生活の目標を共有しながら話し合うプロセス」である。 「高齢者住まい看取り研修」の公式サイト   【参考資料】ACPの手引き ※画像をクリックすると、PDFが開きます   奈良県認知症ケア専門士会 事務局 樋野 幸子 【関連記事】 「VR認知症一人称体験オンラインセミナー」を開催しました~看護実践研究センター 第15回 奈良県認知症ケア専門士会オンラインセミナー「〜コロナ時代におけるこれからの看取り〜」参加者レポート 奈良県認知症ケア専門士会第14回研修会 講演会&VR認知症体験レポート

2022.01.27

「VR認知症一人称体験オンラインセミナー」を開催しました~看護実践研究センター

認知症の人の世界について理解を深めるため、奈良県認知症ケア専門士会および(株)シルバーウッドの方の協力を得て、2022年1月13日(木) 『VR認知症オンライン体験』を実施しました。本学からは看護医療学科の2回生99人が『VR認知症体験』を受講しました。 昨年に引き続き、午前中は一般の方の参加が、午後からは看護医療学科2回生99人が老年看護学援助論Ⅰの授業の一環としてオンライン下で参加しました。参加された皆さんの感想をご紹介させていただきます。   【一般の方(午前の部)】 2022年1月13日(木)に奈良県認知症ケア専門士会主催の「認知症の一人称体験プロジェクトオンライン研修」がZoomで行われました。講師は、株式会社 シルバーウッドの大谷匠先生で、動画を視聴した後に数人のグループに分かれ、①どのような経験をしたか、②どのような気持ちになったか、③他の人のかかわりをどう思ったか等について、ディスカッションをする参加型体験研修会でした。   ▲講義中のスライド   1つ目の「私たちをどうするのですか」という動画では、対象者が車から降りることに躊躇しているため、職員が「大丈夫ですよ」「つかまってください」と手を差し伸べて声をかけていました。普段よく見かける光景ですが、動画による本人の目線では、高いビルの上にいて恐怖や不安を感じている様子が体験できました。大谷先生は、「認知症の人は、空間失認障害などがある場合も多く、本人は降りるのが怖いことから介助者の手を振り払ったり、拒否するなどの行動をとっており、それがスタッフにとっては介護拒否や暴言・暴力とうつることもある」と言われていました。 私たちは認知症の人に対して、相手のペースや意思を尊重しながら援助する大切さは理解していますが、今回の研修で、本人の症状や言動からしっかり状況や気持ちをアセスメントできていないことも多いとわかりました。 2つ目の「ここはどこですか」という電車に乗っている動画では、「今、どこにいるのか」「どこで乗り換えたらよかったかな?」と不安になっていたが聞きにくい様子でした。駅員さんは笑顔で改札口などを説明してくれましたが、自分の不安や困りごとを聞いてはくれませんでした。そこに女性が「何かお困りですか?」「乗り換え口まで案内しますよ」との言葉をかけてくれて、ほっとされていました。大谷先生は「コミュニケーション不良により、BPSD(認知症の行動・心理症状)がおこることもある」と言われていましたが、当事者が疎外感を持たないようなかかわりの難しさを学びました。 今回の研修で、認知症の方の症状や基本的な対応方法についてわかっているつもりでしたが、本人の立場に立ってその思いを理解できていないままで支援していることも多いとわかりました。支援者主体の支援ではなく、本人の不安や思いに沿った援助となるようあらゆる視点から推察していくことの必要性を改めて実感することができました。   奈良県認知症ケア専門士会 南部登志江   【学生の感想(午後の部)】 学生たちの新鮮な目での感想を紹介します。 ▲VR認知症オンライン体験した学生たち(使用許諾の上、掲載しています)   認知症の方と関わる際にどう接したらいいのかわからない人が多いと思いました。私もその1人でした。でも、丹野さんの本を読み、VR体験や平井さんの話を通して、この方は認知症だから・・・と認知症だけにとらわれて関わるのではなく、普段どおりに接したらいいことを学びました。そして、危険から守るために先回りして行動を制限するのではなく、当事者の方が困っていたら手助けをしたいと思いました。 また、レビー小体型認知症の症状で幻覚があるのは知っていましたが、実際にレビー小体型認知症の視点のVR体験を通じて、消えるまで本物と見間違えるくらいとてもリアルだったり、可愛いものから怖いものまで様々なものが見えることを知りました。教科書では学べないことを知ることができました。 VR体験中のファシリテーターの方の講義の中で、当事者の家族は当事者を心配する気持ちから当事者の安全を優先し、自立や快適さを制限してしまいがちであり、当事者の自由も制限されることによるストレスからBPSDも進行してしまうことを学びました。 当事者の講義について 認知症の当事者である平井正明氏は講演の中で、BPSDを悪化させないために、出来なくなったことには固執せず素直に周りの助けを借りたり、工夫をして、自分の変化に一喜一憂せず受け入れてストレスを感じない生活を常に心がけていると話されていました。自分のやりたい事、出来る事に主体的に楽しく取り組み、出来ないところだけ助けてもらうような水平の関係性でいることはストレスを溜めないために大切なことであり、認知症になっているか、なっていないかを意識しすぎなくても良いのだということを学びました。 看護医療学科2回生 高島 さくら   看護実践研究センターでは、引き続きオンラインで、2月1日(火)13:30~16:30 に一人称体験プロジェクト 高齢者住まい看取り研修会、2月21日(火) 14:00~16:15発達障害の一人称体験研修会を予定しています。 参加費は無料ですが、事前申し込みが必要です。多数のご参加をお待ちしています。 畿央大学看護実践研究センター     【関連記事】 第15回 奈良県認知症ケア専門士会オンラインセミナー「〜コロナ時代におけるこれからの看取り〜」参加者レポート 奈良県認知症ケア専門士会第14回研修会 講演会&VR認知症体験レポート

2021.10.05

理学療法学科卒業生の研究が国際学術雑誌「The Knee」に掲載!

理学療法学科4期生の佐藤秀幸さんの研究が、国際学術誌「The knee」に掲載されました。 論文のタイトルは「Differences in fatigability of vastus medialis muscle between patients with limb symmetry index of <90% and ≥90% after chronic anterior cruciate ligament reconstruction」(対称性指数90%以上と未満の前十字靭帯再建術後患者間における内側広筋の疲労性の違い)です。 以下、佐藤さんから研究内容をご紹介いただきます!   近年、前十字靭帯再建術(以下、ACLR)後の大腿四頭筋力において、対称性指数(注1)90%以上が競技復帰基準として推奨されていますが、対称性指数90%を境に術側大腿四頭筋の疲労性が異なるかは明らかでありません。 筋の疲労性は筋線維組成に依存し、筋線維組成を測定できる筋生検は侵襲を伴います。一方で、非侵襲的に筋線維組成を予測できる手法として、表面筋電図を用いた周波数パワースペクトル解析があります。 この手法は筋を一定時間等尺性収縮させることで測定できますが、これまで大腿四頭筋における評価(特に内側広筋)(注2)は信頼性が低いとされていました。 それらを踏まえ、理学療法学科4期生の同期である箕島くん(和歌山県立医科大学附属病院リハビリテーション部)が内側広筋に対する評価方法を提案し、その信頼性の高さを立証しました(Minoshima Y, et al. Open J Ther Rehabil. 2017)。     この研究では、箕島くんが確立した手法を用いて、ACLR後患者さんの大腿四頭筋力の対称性指数90%を境に術側内側広筋の疲労性が異なるかを調査しています。   その結果、対称性指数90%未満の術側内側広筋は、90%以上と比べ、易疲労性であることが明らかになりました。このことは、対称性指数90%以上という競技復帰基準に医学的根拠を与えるとともに、大腿四頭筋の筋力が十分に回復していないACLR後患者さんに対して、内側広筋の持久性を向上させるようなトレーニングプログラムの必要性を示唆します。   (注1)対称性指数は、「(患側/健側)×100」で算出され、健側と比較した患側の指標として用いられている。 (注2)大腿四頭筋の中でも内側広筋は、最も膝の安定性に寄与するとされている筋であるものの、膝傷害後、最も萎縮しやすい筋と言われている。   社会医療法人黎明会 北出病院 リハビリテーション科 理学療法士 佐藤秀幸(理学療法学科4期生)

2021.07.27

東京五輪に参加する理学療法士4人に聞きました!#3~楠元さん編

2020東京オリンピック・パラリンピックの理学療法サービス部門で「TOKYO2020MEDスタッフ」として奈良県から参加する4名はすべて本学理学療法学科の教員・卒業生・修了生で、選手村や競技場の救護室に配置されてアスリート支援を行う予定です。そのうちの一人、楠元さんに東京五輪への想いや意気込みを語っていただきました!   楠元 史さん 理学療法学科2011年卒業/健康科学研究科修士課程2017年修了 理学療法士(運動器認定理学療法士) 社会福祉法人恩賜財団 済生会奈良病院 リハビリテーション部 NPO法人ポルベニルカシハラスポーツクラブ/ポルベニル飛鳥     ▶そもそもどうして理学療法士に? 理学療法士という職業と出会ったのは、高校2年生で部活(サッカー)をしていた時に大事な試合前に怪我をした時。そこでお世話になった病院に理学療法士がいたことがきっかけです。高校卒業時に実業団への道と理学療法士の道を迷いましたが、理学療法士をめざすことを決めました。高校は部活ばかりの生活でなかなか勉強をしてこなかった私ですが、運よく合格できたのが畿央大学です。 大学を卒業後はスポーツの患者さんも受け入れているような病院に入職しましたが、これまでずっと主には一般の患者さんを担当してきました。 現在は一般の病院とクラブチームのトレーナーを兼務しています(兼務に至る経緯はのちほど…)。   ▼高校時代の楠元さん     ▶なぜ五輪に? 日本でオリンピックが開かれると決まってからも、正直、自分がその大会に参加することは想像していませんでした。入職してからずっと一般の患者さんしか担当しておらず、ましてやスポーツ現場の経験もなかったので。でも「いつかスポーツの現場で働いてみたい」という気持ちや、高校時代には夢は大きくオリンピックの舞台をめざしていたので、心のどこかで「オリンピックに関わってみたい」という思いはあったのだと思います。 そんな時に日本理学療法士協会から東京2020大会の理学療法士スタッフの募集案内が来ました。スポーツ現場の経験もほぼなく、スポーツについての資格も、研修会もあまり参加してこなかった私にとって、すごく難しいだろうなと思いました。諦めきれずにダメ元で書類だけでも…と送ってみたところ、書類選考を通過し面接も見事に通過して、オリンピック・パラリンピックに参加する権利を得ることができました。   ▼大学院健康科学研究科修士課程在籍時代の楠元さん(右から2番目)お世話になった森岡教授(中央)と     ▶大会参加が決まってから まずはやはり英語の不安がのしかかってきました。英語の歌をダウンロードして聞いたり、英会話の本を買って口ずさんでみたり、単語の復習をしてみたりと、自分に出来ることから始めてみました。また、スポーツの最高峰の舞台に行くのに、スポーツの現場のことを知らなさすぎると思い、小学生の頃にお世話になっていたチームの代表に連絡し、クラブチームのチームトレーナーの勉強をさせてほしいと相談したところ、快諾していただき、スポーツ現場での活動を始めることとなりました。そのチームがポルベニル飛鳥という、現在、JFLをめざして関西リーグを戦っているチームです。 はじめはトレーナーの見学といったところから始めるはずだったのですが、運悪くと言いますか、運よくと言いますか、先に所属していたトレーナーが辞めることになり、急遽すべてのトレーナー業務を私がすることに!現在の一般病院の勤務とトレーナーを兼務する形に至りました。   ▼ポルベニルでのサポート風景     ▶大会では何を? 主にはパラリンピック期間、河口湖の選手村(分村)のクリニックで、アスリートのケアやコンディショニングの対応をする予定となっています。数日だけ東京の選手村(本村)でも活動する予定となっています。   ▶本番に向けて 戦っている舞台の大きさやレベルは違えど、アスリートに接するようになり、勝負の一瞬、それが1秒でも1分でも90分でも、その一瞬のために多くの時間を使い、努力を積み重ねなければその舞台には立てないことを、身を持って学ばせてもらっている毎日です。アスリートだけでなく、2013年にこのTOKYO大会が決まってから調整に調整を重ねてきたにも関わらず、だれもが予想しなかったこの感染症が流行ってしまった中でも、大会を開催できるように調整していただいている大会の組織委員会のスタッフ、他のボランティアスタッフ、アスリートを支える家族やチームスタッフなど、それぞれの方々の想いが詰まった大会に参加できることを光栄に思い、私も最高のパフォーマンスを発揮できるように最後まで良い準備をしていきたいと思います。 また、大会参加にあたり快く送り出してくださった職場やクラブチーム、派遣を後押ししていただいた奈良県理学療法士協会、普段のクラブチームの測定などからお世話になっている畿央大学の福本先生や英語の教材を提供していただきましたムース先生、このような記事をとりまとめていただいている広報センター職員の皆さんなど、私の周りの支えて下さっているすべての方に感謝を申し上げます。 この感謝と理学療法士である誇りをもって、最高の舞台を楽しんできたいと思います!   ▼奈良マラソンでのサポートの様子(左:福本准教授)     【関連記事】 東京五輪に参加する理学療法士4人に聞きました!#2~唄さん編 東京五輪に参加する理学療法士4人に聞きました!#1~加納さん編 東京五輪に理学療法士として本学教員・卒業生4名が参加します。