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助産学専攻科
2023.03.15
2022年度 新生児蘇生法(NCPR)Aコース講習会を受講しました!~助産学専攻科
助産学専攻科学生10名は、2023年2月24日(水)に外部講師として淀川キリスト教病院小児科医の豊 奈々絵先生とさくらこどもクリニック院長の奥野 さやか先生をお招きして、「NCPR(新生児蘇生法)Aコース」講習会を受講しました。 NCPR講習会は「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立をめざしており、「出生時に胎外呼吸循環が順調に移行できない新生児に対して、いかにして心肺蘇生法を行うべきかを学ぶ」ことが目的とされています。 今回、私たちは「(専門)Aコース」を受講しました。このコースでは、気管挿管や薬剤投与を含めた高度な新生児蘇生法を学ぶことができます。 はじめに講義を受けました。「出生直後に筋緊張低下あり、自発呼吸なしのような赤ちゃんを助けること」を目標に、子宮内から子宮外への適応や新生児蘇生法アルゴリズム2020に則った初期処置を教えていただきました。 その後、新生児蘇生に用いられる流量膨張式バッグの使い方や人工呼吸の手技、気管挿管の実践を1人ずつ行いました。特に「ICクランプ法」が難しかったです。ICクランプ法とはマスクの密着方法(中指で下顎を軽く持ち上げ、母指・示指でマスクを密着)のことです。しっかり密着させないと空気が入ってしまうためコツを掴むまでが大変でしたが、先生方や学生に胸のあがりを確かめてもらいながら、少しずつ上達していきました! ▼豊 奈々絵先生 ▼奥野 さやか先生 次に、事例を通した演習を行い、NCPRのアルゴリズムに沿っての対応をシミュレーションしました。先生が説明した状況設定に応じた必要物品を用意するところから演習がスタートします。 事例を通した演習では、先生が初めに状況設定を説明してくださり、状況に合わせて必要物品を用意するところから開始しました。また、2人1組で実施者役と介護者役になり、蘇生を行いました。あらかじめ流量膨張式バッグの使い方や人工呼吸の手技をご教授いただいたので、戸惑いながらも自分たちなりに役割を見つけていきました。 今回、NCPRの講義で時間内に、観察・判断・行動していくことの重要性や、チームで行動することが救命につながると学びました。私たち10人はたくさんの赤ちゃんの命を預かることになるため、すぐに対応できるよう今後も勉強し続けていきたいと思います。 豊先生、奥野先生、貴重な機会をいただきありがとうございました! 助産学専攻科11期生 前田 美羽 【関連記事】 第11期生事例研究発表会を開催しました~助産学専攻科 外部講師に学ぶマタニティヨガとベビーマッサージ!~助産学専攻科 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2023.03.10
第11期生事例研究発表会を開催しました~助産学専攻科
2023年2月28日(火)に「助産学専攻科第11期生事例研究発表会」を開催し、学生10名が発表しました。その様子を紹介します。 私たちは、8月から病院や保健センター、助産院にて助産学実習を行いました。助産学実習では、1人の対象者を妊娠期から産後1か月健診まで継続して受け持たせていただく「継続実習」があります。本年も新型コロナウイルス流行に伴い、制限はありましたが、ほとんどの学生が分娩期から産褥期の実習をさせていただくことができました。 事例研究発表会では、継続実習での学びやそれぞれが実施した助産ケアについて論文や文献を用いて振り返りました。実施した助産ケアについての先行研究をもとに考察することや研究内容を発表時間内におさめることは難しかったですが、教員に助言をいただき、簡潔に発表することができました。 学生は、それぞれ最後に自身の「目指す助産師像」について発表しました。 当日は学生や本学教員の他、助産学実習で指導していただいた臨床教授・講師の皆様や本学3~4回生にも参加していただきました。多くの方に参加していただいたため、大変緊張しましたが、それぞれが一生懸命発表し自身の学びや思いが伝わるように心がけることによって、無事発表を終えることができました。 発表会を通して、学生間、臨床教授・講師や教員から質問や講評をいただくことで、自身の行った助産ケアを振り返り、より深く理解することができました。研究では先行文献や助産ケアのエビデンスを探すのに苦労しました。中にはまだエビデンスが確立されていないこともありました。講評の中に「今後はエビデンスをつくる立場になってほしい」というお言葉もあり、今後の臨床ではこの言葉を意識していきたいです。 最後に、実習で学生の受け持ちをご承諾していただきました妊産褥婦の皆様、ご家族の皆様、新型コロナウイルスの影響も大きい中で実習を受け入れてくれてくださった病院施設、保健センター、助産院の皆様、温かく熱心にご指導いただきました臨床教授・講師の皆様、教員の皆様に心より御礼申し上げます。 助産学専攻科 11期生 村中 彩夏 【関連記事】 外部講師に学ぶマタニティヨガとベビーマッサージ!~助産学専攻科 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2023.03.09
外部講師に学ぶマタニティヨガとベビーマッサージ!~助産学専攻科
2023年2月22日(水)、京都看護大学 京都看護大学大学院 四万十看護学部設置室の森田 婦美子先生にベビーマッサージとマタニティヨガを教えていただきました。 ベビーマッサージ ベビーマッサージとは、赤ちゃんの肌に直接触れ合うことで2人の絆を深め、赤ちゃんの健やかな身体をつくることを目的としたコミュニケーションの手段です。赤ちゃんにとっては、精神的な安定やお母さん、お父さんとの信頼関係が発達するなどの効果があります。また、「オキシトシン」と呼ばれる幸せホルモンの分泌を促し、お母さんとお父さんのストレスや不安の軽減にもつながります。 実際に私たち学生もお互いの背中に触れることで、人が触れることによってのぬくもりを感じ、気持ちの落ち着きを感じました。 マッサージの時は赤ちゃんの肌に優しくまあるく触れながら、上から下への動きと赤ちゃんの成長発達の方向である中枢から末梢へ行うことが大切であると学びました。森田先生のお話しからも、技術などではなく赤ちゃんに「触れる」ことでコミュニケーション機会をつくることがポイントだと感じました。 マタニティヨガ マタニティヨガとは、妊産婦さんがリラックスすることで身体的なストレス改善だけでなく、精神的ストレスを軽減させることができるものです。また、瞑想しながら赤ちゃんの存在を感じ、赤ちゃんとの対話の時間を得ることもできます。教室で他のお母さんたちと行うマタニティヨガでは、他のお母さんたちとおしゃべりをしたり、悩みなどを共有することで気分転換にもなります。 私たちもマタニティヨガを実際に体験し、普段意識しない呼吸を意識することで、徐々に全身の緊張が解け、気持ちが落ち着き、すがすがしい気持ちになりました。森田先生のお話からも、マタニティヨガの後はお母さん方がとてもすっきりしたお顔で帰られるとお聞きしました。 マタニティヨガは、お母さん方が自分自身の身体と向き合えるだけでなく、赤ちゃんと向き合い、その存在を感じることのできる機会になることも学ぶことができました。 マタニティヨガもベビーマッサージも初めての体験でしたが、森田先生の温かく明るいお人柄で、終始楽しく、多くの知識・技術を学ぶことができました。 お母さん方が妊娠中から自身の身体と向き合い、赤ちゃんの存在を感じること、そして産後には赤ちゃんとのコミュニケーションを取ることの大切さを学ぶことができた貴重な機会となりました。 助産学専攻科11期生 勝田 真都 【関連記事】 第36回日本助産学会でポスター発表!~助産学専攻科 新生児蘇生法(NCPR)Aコース講習会を受講しました!~助産学専攻科 第10回助産学専攻科事例研究発表会を開催しました。 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2022.03.23
第36回日本助産学会でポスター発表!~助産学専攻科
2022年3月19日(土)・20日(日)、第36回日本助産学会学術集会「ウィメンズヘルスを始点とする助産ケア」がオンライン開催されました。 この学会で、先日修了したばかりの助産学専攻科の学生が専攻科で学んできた「手作りのMy胎児人形・臍帯胎盤・乳房を用いた学修」について、学生ポスター発表を行いました。 助産学専攻科の10期生は、コロナ禍で遠隔講義が多くなり、技術演習をリモートで講義するための教材として、学生が在宅で技術練習できる手作り教材(胎児人形・臍帯胎盤・乳房づくり)に取り組みました。 専攻科の演習や臨床実習で、胎盤娩出や分娩介助の練習をするときに何度も繰り返し使用しました。どれも、安価で身近にある材料で作れます。 臍帯は、実際に切ることができるため、実物に近い形で練習できます。胎児人形は、骨盤模型を固定して在宅ワークでも分娩介助の練習をしたり、内診時の先進部の位置を確認するなど大いに活用できました。 【学生の感想】 私達がこの1年活用してきた手作り教材を他大学に紹介できたことを嬉しく思います。また、他大学の発表を聞き、コロナ禍でも試行錯誤して学びを深められている姿に感銘を受けました。よって、今後の助産師活動においても様々な制限があるかもしれませんが、学び、考えることを続けていきたいです。 助産学専攻科 木村優見・辻本詩織 【関連記事】 新生児蘇生法(NCPR)Aコース講習会を受講しました!~助産学専攻科 第10回助産学専攻科事例研究発表会を開催しました。 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科
2022.03.08
新生児蘇生法(NCPR)Aコース講習会を受講しました!~助産学専攻科
令和4年3月2日(水)に助産学専攻科学生10名は「NCPR(新生児蘇生法)Aコース」を受講しました。 NCPR講習会は「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立を目的として実施されており、私たちはその中のAコースを受講しました。 このコースでは、気管挿管・薬剤投与を含めた高度な新生児蘇生法を学ぶことができます。 今回、私たちは小児科・新生児科医である「さの赤ちゃんこどもクリニック」院長、佐野博之先生に講習して頂きました。 はじめに講義を受けました。 その後、新生児蘇生に用いられる流量膨張式バッグの使い方や人工呼吸の手技、気管挿管の実践を1人ずつ行いました。次に、事例を通した演習を行い、NCPRのアルゴリズムに沿って、どのように対応するのかシミュレーションを行いました。 事前にテキストの内容を学習して参加しましたが、実際に実施してみると、状況に合わせて瞬時に判断し、行動することの難しさを感じました。演習では、実施者と介助者の2人1組のペアになり蘇生を行いました。チーム内でそれぞれの役割をもち、連携することにより、的確なケアを実施することができると感じました。 ▲人工呼吸 ▲気管挿管 前期の授業でも新生児蘇生法は学習していましたが、その時点では臨床の現場をイメージすることがあまりできていませんでした。今回、助産学実習後にNCPRの講習を受けたことで、臨床の臨場感や緊迫感を想像しながら実施することができました。自分たちの初期対応が新生児の生命を守り、救命することにつながるため、今後の臨床の場で活かしていきたいと考えます。 ※撮影時のみマスクを外しています 助産学専攻科 桑野 朋佳 寺林 香織 【関連記事】 第10回助産学専攻科事例研究発表会を開催しました。 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2022.03.08
第10回助産学専攻科事例研究発表会を開催しました。
2022年3月1日(火)に「助産学専攻科10期生事例研究発表会」を行いました。 助産学実習では、1人の方を妊娠期から産後1か月健診まで継続して受け持たせていただ「継続事例」という実習があります。本年度はコロナの影響もあり殆どの学生が分娩期から継続事例をさせていただきました。 事例研究発表会では、その継続事例での学びや助産ケアなどを論文や文献を用いて振り返り、発表しました。 ▲会場の様子 ▲開会の挨拶 今回の発表会は、私たちの1年の集大成です。 それぞれが事例をまとめるだけでなく、運営方法など学生間で何度も話し合い、より良い発表になるよう力を合わせて頑張りました。 発表会には、実習でお世話になった臨床教授の先生方や、看護医療学科の2〜4回生に参加していただきました。 想像以上にたくさんの方々にご参加いただいたため、とても緊張しましたが、実習で得た学びを整理し、考えや思いが伝わるようにそれぞれが工夫をして発表を行いました。また、会の中で活発な質疑応答や実習で担当頂いた先生方からそれぞれの学生に対してご講評を頂戴し、自分たちが行った助産ケアを見つめ直すことができました。 ▲質疑応答の様子 また、事例研究以外に「めざす助産師像」についても発表しました。1年の学びを通して入学時に考えた助産師像より、より具体的なものになりました。 それぞれのめざす助産師像をご紹介させていただきます。 ★学生それぞれのめざす助産師像★ それぞれの課題は残りますが、助産学専攻科での1年間の学びを糧に、4月から助産師としてそれぞれの新しい道で邁進していきたいと思います。 最後に、実習を通し、学生の受け持ちを快諾していただきました妊産褥婦の皆様、新型コロナウイルスの影響も大きい中で実習を受け入れてくれて下さった病院施設の皆様、温かく熱心にご指導いただきました臨床指導者様、臨床教授の皆様に心より御礼申し上げます。 助産学専攻科 10期生 中田 萌香 安田 悠未 ※撮影時のみマスクを外しています 「めざす助産師像」は、学生が描いた自分のなりたい助産師像です。 入学時から助産師像を意識しながら講義、演習、助産学実習を学修する過程で、様々な体験から自己と向き合い、助産師としてのアイデンティティを育んできました。本日は、その集大成として助産師像の発表となりました。 学生の成長は、継続産婦様との出会い、臨床指導者や臨床教授の皆様が、学生に寄り添い丁寧にご指導をして頂いた賜であり、感謝申し上げます。 助産学専攻科 教員一同 【関連記事】 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2022.03.08
災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科
令和4年2月14日(月)、「地域母子保健論」の授業の中で災害発生時の助産師の対応についてシミュレーションを行いました。 私たちの中で、災害として印象にあるのは東日本大地震です。テレビで度々重なる余震や家ごと巻き込む津波の映像を見て胸が苦しくなったことを覚えています。そして、その後も熊本地震、大阪北部地震、その他にも洪水などの災害が日本では頻繁に起きています。 今までは一市民としてどのような対策や避難をすればよいのかについて考えていましたが、今回の授業を通して、これからは専門職者として患者さんや地域の方々を助ける側になるのだという責任感を感じました。そのため、これまでの災害および今回の授業を通して得た経験から、早くに避難すること、避難するにあたって事前に避難グッズを用意しておくこと、家族などと避難時の動きについて確認しておくことが重要であると考えました。 演習では、まず、病棟内で地震が発生した場面を想定し、医療者側と患者側に分かれて、それぞれの役割を決めました。そして、決められた役割のアクションカードに基づいて、それぞれが地震発生時にどのような流れで動き、患者およびスタッフを避難させるのかについてグループワークを行いました。 午後からは、それぞれのグループで考えた行動を実際に行ってみて、医療者側と患者側それぞれの立場から感じたことを全員で振り返りました。 ▲医療者側はアクションカードを確認しながら、リーダーへ報告 ▲スリングタイプの災害時新生児避難具を使って避難準備をしています シミュレーションおよび振り返りを通して、助産師は地震が発生した際にはすぐにそれぞれの役割を理解して、効率よく安全に避難できるように協力しあうことが必要であると学びました。 また、患者側の立場を体験したことで、医療者からのこまめな声かけや丁寧な説明により妊産褥婦は不安が軽減し、安心感につながることが分かりました。 また、「避難所で分娩が開始してしまったという設定」で、助産師、看護師、避難所の管理者、避難所に避難していた人など、みんなでそれぞれの役割を考え、避難所にある限られた物品の中で分娩介助の実施、サポートをする演習を行いました。 母児の安全を最優先に考えながら、避難所という公共の場でもプライバシーに配慮した分娩を行うことについて、それぞれの役割のもとで意見交換をし、学びを深めました。 避難所のように、分娩の環境が整っていない場所でお産に関わることも十分に考えられます。そのような場合に備えて、助産師としてどんな分娩体位にも対応できる力を得ておくことが大切であると学びました。 普段の生活の中で、災害について意識をすることが少なかったですが、今回の演習の中で医療者の立場に立って考えたことで、日頃からの準備と訓練が、災害時に命を守る、円滑で安全な行動に繋がるということを改めて考える機会になりました。 助産学専攻科 川﨑 祐衣・安田 悠未 【関連記事】 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2021.08.16
産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」
令和3年7月28日(水)に「助産診断技術学Ⅱ」の科目で、健康科学部長で産婦人科医師である植田政嗣先生に、会陰縫合理論と縫合技術について教えていただきました。 講義では、会陰裂傷の原因や処置、会陰切開の適応、会陰縫合の実際についてスライドやビデオを用いて教えていただきました。ビデオでは、会陰切開・縫合を受けたお母さんの体験談もありました。会陰切開や会陰縫合は、お母さんと赤ちゃんの安全のために行われることがあります。しかし、お母さんにとっては、大きな痛みや怖さを伴うものであり、傷は治っても記憶として残り続けてしまうことがあると改めて学びました。実際に処置を行うのは医師ですが、助産師も処置の実際について理解しておくことでお母さんに寄り添うことができるのだと学びました。 演習では、実際に会陰縫合で使用する縫合糸と針を用いて、糸結びの方法を教えていただきました。はじめは見様見真似でしたが、分からないところは植田先生が丁寧に教えてくださり、学生同士でも協力しあいながら演習に取り組みました。また、会陰縫合で使用する持針器の扱い方についても学び、糸の結び方を習得することができました。 そして、最後に一人ずつ会陰裂傷モデルで会陰縫合の練習をしました。 今回の講義や演習を通して、会陰裂傷や会陰切開、会陰縫合の負担の大きさを改めて感じました。 会陰裂傷を起こしてしまうと、会陰切開時に比べて縫合に時間がかかり、お母さんにとってより大きな負担となってしまいます。そのため、助産師には、できるだけ会陰裂傷を起こさないように努める役割があると実感し、責任の重さを学ぶことができました。 助産学専攻科 中田萌香 山下華奈 【関連記事】 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2021.08.16
熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科
令和3年7月15日(木)、数多くの分娩介助を経験されておられる助産師の江口美智子先生から「分娩介助の応用」について演習を通して教えて頂きました。 まず、会陰保護技術について教えて頂きました。会陰保護技術とは、分娩時に赤ちゃんの頭や体が会陰(外陰部から肛門の間)を通過する際に会陰の損傷を防ぐ目的で行われるものです。今回は熟練の助産師さんの会陰保護技術における“ワザ”を教えて頂き、演習を行いました。最初は、左右の手の力加減が難しく苦戦しましたが、練習する度に徐々に出来てきました。また、分娩台の高さを調整することも大切であることを学びました。 次に、陣痛の痛みでパニックになる産婦さんや呼吸法が上手くできない産婦さんへの対応について学びました。演習ではパニックになっている産婦さんに対してどの様な声かけをすれば良いのか戸惑いました。産婦さんに力が入り過ぎてしまうと、赤ちゃんが急速に娩出されて危険であり、また会陰裂傷の原因となってしまいます。手技だけでなく産婦さんへの声かけも意識することの重要性を学びました。 また、分娩中にパニックを起こさないよう妊娠中から呼吸法などを練習し、陣痛や出産に対する母親の不安を軽減させていくことが必要であると学びました。 最後に、肩甲難産における対処法について教えていただきました。肩甲難産は、赤ちゃんの頭が娩出された後、肩が出るのが困難な状態のことで、母子の命に関わる危険性もあります。今回はこの肩甲難産への対処法であるHELPERR(ヘルパーアール)について教えて頂きました。赤ちゃんやお母さんの危機が迫る中での人員確保や次々に方法を変えて実施・評価することの難しさを実感しました。 今回の講義を通して、手技はもちろんのこと、声かけなど産婦さんに寄り添うことの大切さを学びました。現在はコロナ禍で母親学級、両親学級など出産前の準備ができず、分娩中にパニックになってしまう産婦さんもおられると聞きました。産婦さんたちが落ち着いて分娩にのぞめるよう、妊娠中から母親に寄り添い、分娩中も声かけなどを意識して取り組むことを大切にしていきたいです。 ご指導いただきました江口先生、木内先生、安栖先生、ありがとうございました。 ※撮影時のみマスクを外しています。 助産学専攻科 木村優見 鶴岡理紗 【関連記事】 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2021.07.26
分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)~助産学専攻科「生命倫理」
2021年7月2日(金)土橋厚子先生に「生命倫理」の科目の中で、「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」について教えていただきました。 講義では、母体急変時の初期対応として、急変に気づくためのバイタルサインや分娩時モニタリングの判読、初期対応方法、チームメンバー間のコミュニケーションの重要性について学びました。 演習では、学生が医師や助産師、産婦、家族など各役割に分かれて、分娩時大量出血が起こった場面を想定し、役割を演じながらデモンストレーションを行いました。 事例のデモンストレーションを通して、初めての急変対応だったので、目の前に起こっていることに必死で産婦や家族への声かけや説明が不足していることに気づきました。産婦や家族は何が起こっているのか分からず、不安を抱いています。医師は救命処置を行うことに集中しているため、心理面でのサポートは助産師の役割であると感じました。声かけだけでなく、医療者の表情や言動にも配慮していく必要があると考えました。 また、間接介助助産師が指示待ちをしていたり、直接介助助産師がリーダーシップをとれていなかったりしたため、チーム間での連携が不足していました。連携が不足すると、処置が遅れてしまい、医療事故の原因になるなど母子の生命に危険を及ぼしてしまいます。 今回の演習から、自分の強みと弱みを見つけることが出来ました。そして、弱みを強みに変えるためにはどのようにしたら良いのか自分自身で振り返り、チーム医療に生かして急変時に対応できるようになりたいと思いました。 助産学専攻科 木村優見 中田萌香 【関連記事】 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
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