畿央大学の教育・研究・キャンパスライフをリアルタイム配信!

畿央大学の教育・研究・キャンパスライフをリアルタイム配信!

2020年05月01日 一覧

2020年5月1日(金)

オーストラリアの研究者との共同研究が論文として公表されました!

~変形性膝関節症患者さんの日々の身体活動量と心理的側面の特徴との関係~

 

この度、オーストラリアのメルボルン大学およびモナシュ大学の研究者との共同研究が、筋骨格系の疾患や障害に関する国際学術誌BMC Musculoskeletal Disordersに掲載されました。論文のタイトルはThe association between psychological characteristics and physical activity levels in people with knee osteoarthritis: a cross-sectional analysis」(変形性膝関節症患者における心理的側面の特徴と身体活動レベルとの関係:横断的研究)です。

この研究では、変形性膝関節症(以下、膝OA)の患者さんの心理的側面の特徴と、万歩計を用いて測定した日常の身体活動量との関係について調べています。

瓜谷先生ブログ1-2

心理的側面の特徴については「うつ症状」「膝OAの症状への対処についての自己効力感(注1)」「運動恐怖(注2)」「痛みに対する破局的思考(ネガティブな考え)」を取り上げ、それらの程度と身体活動量との関係を調査しました。

瓜谷先生ブログ2-2

その結果、運動への恐怖心が少ない人や痛みに対するネガティブな考えが少ない人ほど、身体活動量は多くなっていました。うつ症状が少ない人や痛みや症状に対処する自己効力感が高い人ほど身体活動量が多い傾向もみられましたが、今回の研究結果からははっきりと結論づけることはできませんでした。

 

瓜谷先生ブログ5-1

 

また、身体活動量は患者さんの心理的な側面だけでなく、患者さんのその他さまざまな内的・外的な要因と関連することが考えられます。今回の研究結果からは因果関係までは言及できませんが、患者さんの状況に応じて、もし運動を過度に避けようとしている方がおられたり、痛みに対して過剰に反応するような方がおられたりする場合には、そういった側面の問題を和らげるような関わりをすることによって、日々の活動量を増やしていくことができるかもしれません。

 

(注1)自己効力感:自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できるという、自分の可能性についての認知や自信。

(注2)運動恐怖:運動することによって現在身体に現れている痛みなどの症状が増悪してしまうのではないかという思いから、運動を避けようとする考え。

 

Uritani D, Kasza J, Campbell PK, Metcalf B, Egerton T. The association between psychological characteristics and physical activity levels in people with knee osteoarthritis: a cross-sectional analysis. BMC Musculoskeletal Disorders 21. 269. 2020.

(無料で閲覧、ダウンロードすることが可能です)

 

【関連記事】

変形性膝関節症に関する研究の途中経過が学会誌に掲載されました~理学療法学科教員

理学療法学科卒業生の卒業研究が国際学術雑誌に掲載!~理学療法学科

「足趾握力」に関する論文が国際誌に掲載!~理学療法学科教員

ブログトップへ