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看護医療学科
2023.03.23
看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.4~カンボジア視察/シェムリアップ編
看護医療学科2年次配当「海外インターンシップ」は、海外の異なる文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度を学んで日本の制度や保障との比較をすること、グローバル化に対応できる看護職者としてのコミュニケーションスキルを身に付けることを目的としています。2023年度からの海外インターンシップ復活に向けて、準備がスタートしました! 2023年3月10日(金)から15日(水)に、次年度海外インターンシップの予定地であるカンボジアを視察してきました。最後は、アンコールワットなどの遺跡で有名なシェムリアップに行きました。プノンペンから飛行機で約1時間です。 湖畔で生活をする人々~トンレサップ湖 シェムリアップ市内から車で約1時間、トンレサップ湖は東南アジア最大の天然湖で面積は東京都と同じくらいです。今は乾季なので、湖畔で暮らす人たちが住む高床式住居は足場まで見ることができます。人々は湖で漁業をして生計を立てています。大家族で助け合って暮らしている様子がうかがえます。 そして、ボートで湖を進んでいくと、360度見渡す限り水しか見えない雄大な景色が広がります。そこに沈む夕日は圧巻です。体の芯からゆったりして、大自然に包まれているような感覚になりました。日本ではできない貴重な体験でした。 アンコールワット、タプルーム遺跡、アンコールトム アンコールワットは12世紀に建てられ、1860年に再発見され、世界文化遺産になっています。今回は英語を話すガイドさんについて、まず、美しい朝日を見てから、伽藍を見学しました。ヒンドゥー教の寺院であったため、神話に基づいた彫刻が柱や壁を覆っています。どれも精密でストーリーが絵巻物のように描かれています。仏像はポルポト時代に破壊されているものも多いです。 次に訪れたタプルーム遺跡は、12世紀にアンコール王朝の国王によって建てられた仏教寺院です。アンジェリーナ・ジョリー主演の映画「トゥームレイダー」の撮影で使われたことでも有名です。大きな木がうねりながら、寺院の建物にからまって、上へ上へと伸びているのが大変印象的です。どんなことがあっても、折れずに上を目指して伸びていく木を見て、大きなエネルギーを感じました。 最後はアンコールトムです。ここは城郭都市で中にあるバイヨン寺院には、4方向に大きな顔が刻まれている仏塔が50塔ほどあります。どのお顔も穏やかで優しい顔です。都市が形成されていたところだからか、壁の彫刻は一般市民の生活を表しているものが多いです。病院やお店があったり、戦いのシーンがあったりで、当時の様子がうかがえます。 シェムリアップの様子 プノンペンは首都で、人や車、バイクが多くて、慌ただしい雰囲気でしたが、シェムリアップは遺跡を中心にした観光の町。外国人にも多くの配慮がなされています。英語を話せる人も多いです。たまに、日本語で挨拶してくれます。ショッピングするにも買いやすいし、ちょっとおしゃれなお店も沢山あります。お食事は、何を食べてもおいしいですし、安いです。日本の60%くらいの値段です。シェムリアップでは、日本人が現地女性の自立支援をしているところがあり、クッキーやストールを作っています。とても品質が良いものでした。 以上、5日間の視察報告です。 日本では全く想像できなかったことをたくさん経験させていただきました。今度は学生の皆さんと一緒に学びを深めたいと思います。興味が湧いた方はぜひ、一緒に行きましょう! 看護医療学科 講師 酒井 啓子 【関連記事】 看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.3~カンボジア視察2日目のレポート! 看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.2~カンボジア視察初日レポート! 看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.1~カンボジアで働く卒業生と情報交換! 海外インターンシップ2019 in オーストラリア報告会!~看護医療学科 看護医療学科4回生が、カンボジアでのスタディツアーに参加! 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.6(教員総括)看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.5 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.4 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.3 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.1 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 事前校内プログラムレポ―トVol.1
2023.03.22
看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.3~カンボジア視察2日目のレポート!
看護医療学科2年次配当「海外インターンシップ」は、海外の異なる文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度を学んで日本の制度や保障との比較をすること、グローバル化に対応できる看護職者としてのコミュニケーションスキルを身に付けることを目的としています。2023年度からの海外インターンシップ復活に向けて、準備がスタートしました! 2023年3月10日(金)から15日(水)に、次年度海外インターンシップの予定地であるカンボジアを視察してきました。引き続き到着2日目のリポートです! カンボジアのお国事情~その② 通貨はリエル。1ドル4000リエルで、ドルとリエルはすべてのお店で使えますが、特にプノンペンではクレジットカードを使えないお店が多く、予め日本円をドルに換えておくと便利です。移動手段はタクシーかトゥクトゥクという輪タクのような乗り物が一般的。アプリで呼ぶと、希望の場所に行ってくれます。インターネットはほとんどのお店で無料Wi-Fiがありますが、タクシーアプリを使うにはSIM付Wi-Fiを使って、電話回線を持つことが必要です。 国立病院の見学 サンライズジャパンホスピタルのスタッフ中山さんの案内で、まず国立小児病院に行き、救急外来、外来、薬局、受付、病棟等を視察しました。 日曜日にも関わらず、患者さんが沢山来ていました。カンボジアの病院では給食制度はなく、入院患者の食事は家族が配食するため、栄養士もいません。食事が治療の一部になるという認識がないため、子供の糖尿病等の生活習慣病に罹患するケースが多いとのことです。そこで、日本企業のヤマザキパンがFIDR(Foundation for International Development;公益財団法人国際開発救援財団)の援助として、病院内の給食制度を構築、指導したそうです。敷地内の公園には、点滴をしながら裸足で遊んでいる子供たちがいました。病室は狭く、衛生状態も良いとは言えない環境で、家族が療養上の世話を付きっきりで行っていました。 次に国立コサマック病院を視察しました。ここはカンボジア資本の昔ながらの病棟と中国資本の近代設備を備えた病棟が渡り廊下でつながっています。病室内の環境は対照的ですが、病室内で家族が付き添い、療養上の世話をしているところは共通でした。インターンシップ実習で訪問した際には、直接病院のスタッフからお話をしていただく予定です。どのような看護をしているのか、大変興味が湧きました。 薬の処方は院外処方が多く、街中で買うことができるそうです。メディカルストリートという医療品がなんでも売っているようなストリートがあり、日本にはない光景でした。 キリングフィールド訪問 市内から車で30分くらいで到着。ここは、1970年代にクメールルージュによって、知識文化人約300万人が虐殺された場所の一つです。音声ガイドに従って、広場にある虐殺の跡地を見て回りました。特に衝撃的だったのは、新生児や乳児が虐殺された木でした。このような歴史がある国であることを理解し、当時の状況に思いを馳せて、もう二度とこのような歴史を繰り返さないように祈りました。 2日目を振り返って 日本と違って、カンボジアは昔から波乱万丈な歴史があります。それらに触れ、何かを感じることはそこでしかできない貴重な体験であり、これからの生き方にも何か影響を与えるかもしれません。病院ではわずかながら、カンボジアで生きる人たちの生活を垣間見ることができました。この状況を見て、どう感じるか、何を学ぶのか。まず私たち教員が広い視野をもって、学生たちと共に多くを吸収し、何ができるかを模索したいと感じました。 看護医療学科 講師 酒井 啓子 【関連記事】 看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.2~カンボジア視察① 看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.1~カンボジアで働く卒業生と情報交換! 海外インターンシップ2019 in オーストラリア報告会!~看護医療学科 看護医療学科4回生が、カンボジアでのスタディツアーに参加! 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.6(教員総括)看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.5 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.4 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.3 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.1 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 事前校内プログラムレポ―トVol.1
2023.03.20
看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.2~カンボジア視察初日レポート!
看護医療学科2年次配当「海外インターンシップ」は、海外の異なる文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度を学んで日本の制度や保障との比較をすること、グローバル化に対応できる看護職者としてのコミュニケーションスキルを身に付けることを目的としています。2023年度からの海外インターンシップ復活に向けて、準備がスタートしました! 2023年3月10日(金)から15日(水)にかけて、次年度海外インターンシップの予定地であるカンボジアを視察してきました。今回は、對中 百合准教授と私(酒井 啓子)が実際に見て、感じたこと一部始終をご報告させていただきます。まずは、到着1日目のリポートです! カンボジアのお国事情~その① 日本からのフライトは約7時間(1回乗り換え)。時差は2時間で体に負担はありません。 人口約1600万人。90%が仏教徒で、街中にも寺院がたくさんあります。0歳から14歳が30%、65歳以上は約6%という若い国で、主産業は縫製業です。雨季は5月から10月、乾季は11月から3月で、今の時期はカラッとした暑さを感じました。 プチサストラ大学 看護学部を訪問 プノンペン空港から車で30分程度、市街地に位置しているこの大学は、医学部、歯学部なども併せ持つ私立大学です。 看護学士コースは1学年40名。トゥン看護学部長は大変友好的で、笑顔がチャーミング。教育に情熱的な方で、私たちの計画やめざす学びについて共感してくださいました。大学生同士の交流の機会を積極的に作ってくださるとのことで、大変有意義なセッションになりそうです。 ディスカッションの後、構内を案内していただきました。施設は清潔感があり、学生たちは語り合ったり、勉強したりしていました。実習室には創傷ケアの人形があり、外傷が多い臨床に応じた教育をしていると感じました。日本人作業療法士さんの講演会にも参加させていただきましたが、司会進行を学生主体で行っており、積極的に質疑応答していました。 インターンシップ実習では、海外の看護学生と交流し、情報交換ができる貴重な経験ができそうです。 サンライズジャパンホスピタルを訪問 本学理学療法学科出身の上野 友也さん(2期生/2008年卒)が勤務するサンライズジャパンホスピタルを訪問しました。東京の北原病院が経営母体で、カンボジアに日本のハイレベルな医療を提供することを目的に2016年に設立されました。診療科は救急診療、総合内科、脳神経外科、一般外科、産婦人科、小児科などがあります。 自宅のような落ち着いた色を用いた室内、美しい絵画が多く飾られ、日本庭園もあり、患者さんに安らぎと元気を与える病院だと感じました。管理・教育を日本からのスタッフが行い、現地スタッフはレベルの高い教育を受けながら働いています。皆さんとても明るく、キビキビされています。看護学生としてこのような環境での経験は、とても良い刺激になり、モチベーションが上がるのではと感じました。また、カンボジアでは日本の看護師免許で働くことができます。将来、海外で看護師として活躍したい方には、気になることを色々質問できるチャンスですね。 初日の感想 カンボジアの人たちは皆、誠実で優しいです。時間はきちんと守ってくれるし、笑顔が素敵です。初めてのカンボジア視察で緊張していましたが、いつのまにか、打ち解けてお話しさせていただけました。お話をしながら、相手のことを思いやる気持ちが感じられて、本当に有難かったです。カンボジアの大学生は真面目で積極的ですが、おしゃれや韓流も大好きだそうです。畿央生との交流から、ずっとつながっていけるような関係が構築できれば良いですね。サンライズジャパンホスピタルでは、日本からの先輩たちが大活躍されています。皆さんの良きモデル像として、多くの学びがあり、良い刺激をもらえると期待が大きくなりました。 看護医療学科 講師 酒井 啓子 【関連記事】 看護医療学科「海外インターンシップ」再開への道 vol.1~カンボジアで働く卒業生と情報交換! 海外インターンシップ2019 in オーストラリア報告会!~看護医療学科 看護医療学科4回生が、カンボジアでのスタディツアーに参加! 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.6(教員総括)看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.5 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.4 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.3 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ2019 in オーストラリア 現地レポートvol.1 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 事前校内プログラムレポ―トVol.1
2023.03.15
2022年度 新生児蘇生法(NCPR)Aコース講習会を受講しました!~助産学専攻科
助産学専攻科学生10名は、2023年2月24日(水)に外部講師として淀川キリスト教病院小児科医の豊 奈々絵先生とさくらこどもクリニック院長の奥野 さやか先生をお招きして、「NCPR(新生児蘇生法)Aコース」講習会を受講しました。 NCPR講習会は「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立をめざしており、「出生時に胎外呼吸循環が順調に移行できない新生児に対して、いかにして心肺蘇生法を行うべきかを学ぶ」ことが目的とされています。 今回、私たちは「(専門)Aコース」を受講しました。このコースでは、気管挿管や薬剤投与を含めた高度な新生児蘇生法を学ぶことができます。 はじめに講義を受けました。「出生直後に筋緊張低下あり、自発呼吸なしのような赤ちゃんを助けること」を目標に、子宮内から子宮外への適応や新生児蘇生法アルゴリズム2020に則った初期処置を教えていただきました。 その後、新生児蘇生に用いられる流量膨張式バッグの使い方や人工呼吸の手技、気管挿管の実践を1人ずつ行いました。特に「ICクランプ法」が難しかったです。ICクランプ法とはマスクの密着方法(中指で下顎を軽く持ち上げ、母指・示指でマスクを密着)のことです。しっかり密着させないと空気が入ってしまうためコツを掴むまでが大変でしたが、先生方や学生に胸のあがりを確かめてもらいながら、少しずつ上達していきました! ▼豊 奈々絵先生 ▼奥野 さやか先生 次に、事例を通した演習を行い、NCPRのアルゴリズムに沿っての対応をシミュレーションしました。先生が説明した状況設定に応じた必要物品を用意するところから演習がスタートします。 事例を通した演習では、先生が初めに状況設定を説明してくださり、状況に合わせて必要物品を用意するところから開始しました。また、2人1組で実施者役と介護者役になり、蘇生を行いました。あらかじめ流量膨張式バッグの使い方や人工呼吸の手技をご教授いただいたので、戸惑いながらも自分たちなりに役割を見つけていきました。 今回、NCPRの講義で時間内に、観察・判断・行動していくことの重要性や、チームで行動することが救命につながると学びました。私たち10人はたくさんの赤ちゃんの命を預かることになるため、すぐに対応できるよう今後も勉強し続けていきたいと思います。 豊先生、奥野先生、貴重な機会をいただきありがとうございました! 助産学専攻科11期生 前田 美羽 【関連記事】 第11期生事例研究発表会を開催しました~助産学専攻科 外部講師に学ぶマタニティヨガとベビーマッサージ!~助産学専攻科 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2023.03.10
第11期生事例研究発表会を開催しました~助産学専攻科
2023年2月28日(火)に「助産学専攻科第11期生事例研究発表会」を開催し、学生10名が発表しました。その様子を紹介します。 私たちは、8月から病院や保健センター、助産院にて助産学実習を行いました。助産学実習では、1人の対象者を妊娠期から産後1か月健診まで継続して受け持たせていただく「継続実習」があります。本年も新型コロナウイルス流行に伴い、制限はありましたが、ほとんどの学生が分娩期から産褥期の実習をさせていただくことができました。 事例研究発表会では、継続実習での学びやそれぞれが実施した助産ケアについて論文や文献を用いて振り返りました。実施した助産ケアについての先行研究をもとに考察することや研究内容を発表時間内におさめることは難しかったですが、教員に助言をいただき、簡潔に発表することができました。 学生は、それぞれ最後に自身の「目指す助産師像」について発表しました。 当日は学生や本学教員の他、助産学実習で指導していただいた臨床教授・講師の皆様や本学3~4回生にも参加していただきました。多くの方に参加していただいたため、大変緊張しましたが、それぞれが一生懸命発表し自身の学びや思いが伝わるように心がけることによって、無事発表を終えることができました。 発表会を通して、学生間、臨床教授・講師や教員から質問や講評をいただくことで、自身の行った助産ケアを振り返り、より深く理解することができました。研究では先行文献や助産ケアのエビデンスを探すのに苦労しました。中にはまだエビデンスが確立されていないこともありました。講評の中に「今後はエビデンスをつくる立場になってほしい」というお言葉もあり、今後の臨床ではこの言葉を意識していきたいです。 最後に、実習で学生の受け持ちをご承諾していただきました妊産褥婦の皆様、ご家族の皆様、新型コロナウイルスの影響も大きい中で実習を受け入れてくれてくださった病院施設、保健センター、助産院の皆様、温かく熱心にご指導いただきました臨床教授・講師の皆様、教員の皆様に心より御礼申し上げます。 助産学専攻科 11期生 村中 彩夏 【関連記事】 外部講師に学ぶマタニティヨガとベビーマッサージ!~助産学専攻科 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合理論と縫合技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「会陰保護技術と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 「分娩異常時の助産診断の実際(母体急変時の初期対応)」~助産学専攻科「生命倫理」 マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2023.03.09
外部講師に学ぶマタニティヨガとベビーマッサージ!~助産学専攻科
2023年2月22日(水)、京都看護大学 京都看護大学大学院 四万十看護学部設置室の森田 婦美子先生にベビーマッサージとマタニティヨガを教えていただきました。 ベビーマッサージ ベビーマッサージとは、赤ちゃんの肌に直接触れ合うことで2人の絆を深め、赤ちゃんの健やかな身体をつくることを目的としたコミュニケーションの手段です。赤ちゃんにとっては、精神的な安定やお母さん、お父さんとの信頼関係が発達するなどの効果があります。また、「オキシトシン」と呼ばれる幸せホルモンの分泌を促し、お母さんとお父さんのストレスや不安の軽減にもつながります。 実際に私たち学生もお互いの背中に触れることで、人が触れることによってのぬくもりを感じ、気持ちの落ち着きを感じました。 マッサージの時は赤ちゃんの肌に優しくまあるく触れながら、上から下への動きと赤ちゃんの成長発達の方向である中枢から末梢へ行うことが大切であると学びました。森田先生のお話しからも、技術などではなく赤ちゃんに「触れる」ことでコミュニケーション機会をつくることがポイントだと感じました。 マタニティヨガ マタニティヨガとは、妊産婦さんがリラックスすることで身体的なストレス改善だけでなく、精神的ストレスを軽減させることができるものです。また、瞑想しながら赤ちゃんの存在を感じ、赤ちゃんとの対話の時間を得ることもできます。教室で他のお母さんたちと行うマタニティヨガでは、他のお母さんたちとおしゃべりをしたり、悩みなどを共有することで気分転換にもなります。 私たちもマタニティヨガを実際に体験し、普段意識しない呼吸を意識することで、徐々に全身の緊張が解け、気持ちが落ち着き、すがすがしい気持ちになりました。森田先生のお話からも、マタニティヨガの後はお母さん方がとてもすっきりしたお顔で帰られるとお聞きしました。 マタニティヨガは、お母さん方が自分自身の身体と向き合えるだけでなく、赤ちゃんと向き合い、その存在を感じることのできる機会になることも学ぶことができました。 マタニティヨガもベビーマッサージも初めての体験でしたが、森田先生の温かく明るいお人柄で、終始楽しく、多くの知識・技術を学ぶことができました。 お母さん方が妊娠中から自身の身体と向き合い、赤ちゃんの存在を感じること、そして産後には赤ちゃんとのコミュニケーションを取ることの大切さを学ぶことができた貴重な機会となりました。 助産学専攻科11期生 勝田 真都 【関連記事】 第36回日本助産学会でポスター発表!~助産学専攻科 新生児蘇生法(NCPR)Aコース講習会を受講しました!~助産学専攻科 第10回助産学専攻科事例研究発表会を開催しました。 災害時の行動をロールプレイで学ぶ「地域母子保健論」~助産学専攻科 児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科「乳幼児の成長・発達」 熟練助産師に学ぶ!母子のための骨盤ケア!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法!~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅰ」
2023.03.03
カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.7~ビクトリア最後の日!
学科を問わず参加できる畿央大学の短期語学留学プログラム。コロナ感染拡大の影響で3年ぶりの実施となる今回、5学科9名の学生が2023年2月17日(金)~3月6日(月)までの18日間をカナダのGlobal Villageで過ごします。英語学習はもちろん、カナダの文化に触れることができ、博物館や美術館鑑賞、アイスホッケー観戦、コンサートなど課外アクティビティを自分で計画して、カナダでの生活を満喫します。ブログ第7弾は、ついにビクトリア滞在最後の日を迎えた看護医療学科2回生の森岡さんが、今の気持ちを報告してくれました! カナダのビクトリアに来て2週間が経ちます。時間が過ぎるのが早すぎてまだ帰りたくありません。ホームステイのホストマザーもホストファザーもとても優しくておもしろくて、いつも心が和みます。私の家は留学生も多くて全然寂しくならないので、2週間という短い時間ということもあると思いますが、まったくホームシックになりません。 私は初めて海外に来た上に、普段は看護の授業に忙しかったことを理由に、ほとんど英語の勉強をせずにカナダに来たので、外国人の早い英語に耳が追い付かず、買い物でさえ初めは戸惑いました。しかし、約2週間経った今、買い物程度ならほとんど日本と変わらないくらいになりました。 学校周辺のダウンタウンをはじめとして、飲食店が本当に多いので、色んな店で食べているうちに、何となく言っている内容がわかってきているのだと思います。 また、海外は日本に比べて少し怖いイメージもありましたが、想像とは裏腹に、日々現地の方々の人柄の良さを感じることばかりです。 学校の授業は、クラスによると思いますが、内容自体は以前に習ったことのあるような難しくない内容です。しかし、授業はすべて英語でしか聞くことができないため、初めの1週間は聞き取るのが難しく、ほとんどBGM状態になってしまっていました。しかし、先生の説明はとてもわかりやすく、今はほぼ理解できているので、日々意識的に英語を聴くことはとても大切だと思いました。クラスの子も親切に教えてくれるので、初めの英語が聞き取れなかった時も、問題なくワークに取り組むことができました。 初日は名前や出身を聞くことくらいの会話しかできなかった外国の人とも、今は一緒に遊びに行って会話も続くくらいの英語力が身についていることにびっくりです。現地での出会いは本当に一期一会なので、出会いを大切にしたいです。 ビクトリアでの滞在は今日が最後なので、思い残すことがないように最後の一日を過ごしたいと思います。 健康科学部看護医療学科 2回生 森岡 美咲 【関連記事】 カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.6~ラストウィークに突入! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.5~念願の留学生活! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.4~いよいよ授業スタート! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.3~学校が始まるまで! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.2~ホームステイ開始! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.1~出発編(オリエンテーション~到着まで) 短期語学留学の記事はコチラへ 現代教育学科英語教育コース セメスター留学の記事はコチラへ
2023.03.03
カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.6~ラストウィークに突入!
学科を問わず参加できる畿央大学の短期語学留学プログラム。コロナ感染拡大の影響で3年ぶりの実施となる今回、5学科9名の学生が2023年2月17日(金)~3月6日(月)までの18日間をカナダのGlobal Villageで過ごします。英語学習はもちろん、カナダの文化に触れることができ、博物館や美術館鑑賞、アイスホッケー観戦、コンサートなど課外アクティビティを自分で計画して、カナダでの生活を満喫します。ブログ第6弾は、2週目に入って残された時間を楽しみながら成長を実感する様子が届きました! こんにちは。看護医療学科2回生の横沢 莉子です。 私たちの短期語学留学も最後の週に突入しました。私たちが通うVictoria Global Villageにはさまざまな国の出身の人が通っており、会話はすべて英語で行う必要があります。そのため、授業開始当初は英語しか使うことができないことで、ペアワークの際にうまく伝わらないもどかしさを経験しました。2週間目に突入して、やっと授業のリズムやペアワークに慣れてきました。留学は今週で終了しますが、まだまだうまく伝わらないこと、聞き取れず理解できないことがあるため、帰国まで英語を少しでも身近に感じられるよう多国籍の人とのコミュニケーションの場を大切にしていきたいと思います。 ホームステイ先のホストマザーはとてもやさしく、面白い方です。1日目はうまく伝えられないことも多かったのですが、今では話していることがわかることが増えてきました。ホストマザーの親戚に会う機会もあり、さまざまな年代の方と関わることができて、とても楽しい日々を送っています。 留学前は「英語が話せなければ留学中に何かを得ることは難しいかもしれない」と思っていましたが、実際はそんなことはなく、学校でもホームステイ先でも知っている単語やジェスチャーを使いながら英語を補い、たくさんの人と交流を持つことができ、それぞれの価値観や国について知ることができました。 放課後には毎日友達と出かけ、ビクトリアの良いところをたくさん知ることができました。 留学も残りわずかなので、全力で楽しみたいと思います! 健康科学部看護医療学科2回生 横沢 莉子 【関連記事】 カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.5~念願の留学生活! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.4~いよいよ授業スタート! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.3~学校が始まるまで! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.2~ホームステイ開始! カナダ短期語学留学2023 現地リポートvol.1~出発編(オリエンテーション~到着まで) 短期語学留学の記事はコチラへ 現代教育学科英語教育コース セメスター留学の記事はコチラへ
2023.01.10
認知症ケアサークルが「2022年度Orange Project®記念式典」にオンライン参加!
Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学)と奈良県(畿央大学)、愛知県(同朋大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体です。 “認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体で、2019年9月に畿央大学では「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に、サークルとして発足しています。 2022年12月18日(日)に「2022年度Orange Project®記念式典」が開催されました。 式典は感染防止対策を講じながら、熊本県(熊本県立大学講義室)とオンライン(Zoom)参加のハイブリット型で実施されました。 ▼熊本県立大学での集合写真 昨年に引き続き、私たち畿央大学オレンジプロジェクトのメンバーはオンラインで参加しました。 第1部では、顧問の先生方からの挨拶、活動報告、来賓祝辞、新年度の役員の紹介が行われました。 学生による活動報告では、畿央大学から看護医療学科2回生の大久保 翼が、コロナ禍でもリモートと対面での活動を平行しながら実践していることを発表しました。 鹿児島県大根占小学校児童への認知症オンライン講座の実施 畿央大学七夕交流会 認知症講演会(橿原) 学内でのオンラインミーティングの実施 ▼本学活動報告の様子 第2部では、今年度の活動を通しての感想、これからやってみたいこと、また逆に困っていること、大学間交流について小グループで意見交換やその内容を発表し、お互いにアドバイスや今後の活動の方針などを話し合いながら内容を深めました。 今年度は畿央大学から功労賞が1名選ばれており、(オンライン上で)賞状をいただくことができました。 日本全体で急速に高齢化が進んでいる現在、およそ高齢者は10人に3人の割合で暮らしています。とくに高齢者は人間関係の変化から孤立しやすくコミュニティ内でのつながりが希薄になりつつあります。 そのような中で、地域の人・次世代の担い手である若い人が高齢者とつながりを持ち支えていくことは非常に大切なことです。ただ小さなコミュニティでの活動だけではなかなか良いアイデアを生み出すのは難しいです。したがって他の大学や他の地域で行われている活動も取り入れつつOrangeProject®を発展させていくことは、高齢者が地域の人・若い人とのつながりを持ち高齢者や認知症の方が活き活きと生活できることを支えるのに必要だと思います。 現在はコロナ状況も落ち着きを見せ始め、徐々に活動を戻していこうとする動きも高まっているため、少しずつ対面での活動や交流が増えていくと考えられます。今後のOrangeProject®の発展に貢献できるように、オンラインや対面での活動・交流に積極的に参加したり、地域の人や学生等が参加しやすい活動を考えていきたいと思います。 2023年度も畿央大学OrangeProject®をよろしくお願いいたします。 看護医療学科 2回生 大久保 翼 寺下 慎之介 【関連記事】 新たに「認知症ケア論」が開講しました!~看護医療学科 対面とZoomで「七夕交流会」を開催!~Orange Project®畿央大学 第1回エコマミ公開講座に山崎教授と学生が協力!~Orange Project®畿央大学 畿央大学看護実践研究センター第7回研修会 「地域で・笑顔で 生きるとは」を開催しました。 認知症啓発のための「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」活動報告!~Orange Project®畿央大学 「2021年度Orange Project®記念式典」で学生3名が功労賞を受賞! 広陵中学校の認知症サポーター養成講座にリモートで協力!~Orange Project®畿央大学 多世代まちづくりプロジェクト2021コンペティション、2年連続で「参加者賞」に!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」 広陵町図書館での認知症啓発活動に参加!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」
2022.12.06
NPO法人奈良難病連におけるピアサポート事業等の活動と当事者としての思いを学ぶ ~看護医療学科「公衆衛生看護学概論」
保健師選択科目で、2年次配当「公衆衛生看護学概論」の第10回授業「住民組織活動の実際を通して学ぶ」の外部講師として、NPO法人奈良難病連(以下奈良難病連)事務局長 春本様を講師にお招きし、奈良難病連での難病ピアサポート~難病と生きる方への寄り添い~をテーマに講義をしていただきました。 難病患者の支援は、主に保健所保健師の活動分野となります。授業では、保健所における難病支援活動として、難病相談支援センター活動と難病者支援について学習しましたが、疾病特有の課題が生活にどう影響するのか、当事者やその家族の思いを含め、ピアサポート(仲間同士の支え合い)の重要性を、保健師だけでなく医療機関で難病の方を看護する機会がある看護師となる学生も直接生の声を聴いて理解することを目的に、今回、春本様に講師をお願いしました。 これまでコロナ禍でオンデマンド授業での講師をお願いしていましたが、本年度はぜひに、と対面授業をお願いしました。 自己紹介では、ご子息が先天性疾患を持って誕生された後、度々の手術で経験された不安に手を差し伸べてくれた同じ心臓病を持つ母親からの声かけや情報提供に救われたことを契機に全国心臓病の子どもを守る会に入会され、家族会活動に参加された経験を語って頂きました。そこから、リウマチや膠原病、クローン病等9つの加盟患者家族会と福祉団体で構成された奈良難病連の事務局長として長年活動されていること、主な事業であるピアサポーター事業としての難病ピアカウンセラー養成講座を継続開催して、当事者の家族であるからこそ病を持って生きることの不安や苦悩、治療の選択の迷いの相談を受け止めることができる人材育成をされていることや、ピアカウンセラーとなった方が相談相手として対応するピア相談の実際などをお話していただきました。 学生からは、先天性の心疾患があるとわかった時のお気持ちやご子息の姉兄への育児での困りごと、保健師と関わった経験や困ったこと等の具体的な質問がありました。 受講した学生の受講票では、難病当事者・家族としての思いを理解できた内容として、「難病当事者の方は、幼い頃からの治療や身体の状態により辛い思いをされていたり、制限があるなど苦痛を感じることも多いのだということやまたそれは家族の生活にも大きく影響を及ぼし、家族も辛い思いをされていることがわかりました。そんな状況の中、同じような境遇の方に感情や気持ちを話せることは、思いを分かち合い楽になるためにも大切なことなのだと理解しました。」などの記述がありました。 また、今後看護者として難病の方とどのように関わろうと思うか、できることについては、「難病当事者にとって、ピアの存在がどれだけ大切かを学ぶことができた。同じ疾患を持つピアだからこそ互いに支援し合えることがわかったため、看護者としてできることは、ピアの存在やピア相談等サポーターの存在を紹介することだと考えた。またピアサポートに対する気持ちやニーズは難病患者それぞれに異なると考えられるため、個別性を尊重しニーズに合った支援ができるよう関わっていくことが大切だと思った。」など、看護者として人として理解して関わることができるよう学んでいくことの重要性を感じた記述が多くみられました。今回の学びをこれからの学習や実習に活かしてもらいたいと思います。 看護医療学科 教授 松本泉美 【関連記事】 ハンセン病療養所で、当事者家族の声から「医療と人権」を学ぶ~看護医療学科「健康学特論」 広陵町におけるがん予防活動の取り組みについて学ぶ~看護医療学科「公衆衛生看護学概論」 ハンセン病当事者家族から「疾病と差別」を学ぶ~看護医療学科「健康学特論」 「薬害の実情」と「患者の人権」を学ぶ~看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」
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