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看護医療学科
2025.11.05
2025年度 ウエルカムキャンパス「スマイル交流サロン」開催報告 ― 医療的ケア児や発達障がい児、その家族が笑顔でつながる2日間 ―
看護実践研究センター地域包括ケア部門の母子分野で展開している「安心感の輪子育てプロジェクト」の一環として、子育て応援ボランティアサークルSmileでボランティア学生を育成しています。学生ボランティアと、地域の医療的ケア児や発達障がい児、その家族が安心して過ごせる居場所づくりを目的に、畿央祭のウエルカムキャンパスにて交流イベント「スマイル交流サロン」を開催しました。 本企画は、教員・学生・地域の福祉施設スタッフが協力し、障がいのある子どもたちとその家族、学生ボランティアが繋がる貴重な機会となりました。 今年度は、重症児デイサービス、放課後等デイサービス、養護施設などから子どもたちが参加し、25日は子ども8名、保護者・施設スタッフ6名、学生ボランティア10名、教員3名 、26日は、子ども14名、施設スタッフ6名、学生ボランティア9名、教員3名、延59名が参加しました。 ▼ アリーナでの子供企画に参加している様子 (2025.10.26) オリエンテーションでは、学生司会による自己紹介と交流の説明が行われ、アリーナではボーリング、トランポリン、輪投げ、マラカスづくりなど、年齢や特性に合わせた遊びを学生がサポートしました。おやつタイムでは、お菓子やジュースを囲みながら、子どもたちと学生が笑顔で語り合う姿が見られました。 ▼ ハロウィンに飾り付けしたゼミ室での交流会の様子 (2025.10.25) 参加者の声をご紹介します。 保護者・施設スタッフより 「学生さんたちが優しくて可愛くて、一緒に過ごせて幸せでした。重度の子たちを知ることが、学生さんの世界の広がりにつながれば嬉しいです。」 「幼児さんがとても喜んで遊んでくれました。帰りは寝てしまうくらい遊び疲れてました。来年もぜひ参加したいです!」 といった温かい感想が寄せられました。 ▼ 10月25日に参加してくださった方との記念撮影 学生より 「子どもたちの笑顔がたくさん見られて、私自身も幸せな時間を過ごすことができました。」 「ボランティアで以前関わった子どもと再会でき、成長を感じられて嬉しかった。」 といった声が多く聞かれ、子どもたちとの関わりを通して、畿央祭のテーマ「緒~いとぐち~」つながりを感じていました。 ▼ 10月26日に参加してくださった方との記念撮影 今後も学生や教員、施設スタッフが連携しながら、安全に配慮しつつ、安心して楽しめる居場所づくりを継続していきます。スマイル交流サロンは、地域と大学、そして子どもたちと学生が「笑顔」でつながるインクルーシブな実践の場として、これからも展開していきます。 ▼ アリーナでの子供企画に参加している様子 *本活動は、科研費基盤研究C(24K14212)の助成を受けて実施しました。 看護実践研究センター 地域包括ケア部門 准教授 田中 陽子 前田 則子 助教 大平 俊介 関連記事 畿央祭にてウェルカムキャンパス ”がんカフェ「きらめき」” を開催!~ 看護実践研究センター アルツハイマー月間の学内啓発活動を実施しました。~ 看護実践研究センター 認知症ケア部門 「ママは立ち入り禁止?パパのためのベビークラス」を開催 ~ 看護実践研究センター母子包括ケア部門 「認知症の人の家族支援を考える」山川みやえ先生の講演会を開催しました。~畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門 2025年度 看護医療学科卒業研究発表会を開催!~ 看護医療学科
2025.10.29
畿央祭にてウェルカムキャンパス ”がんカフェ「きらめき」” を開催!~ 看護実践研究センター
2025年10月25日(土)畿央祭のウェルカムキャンパス企画で看護医療学科・看護実践研究センター共同企画としてのがんカフェ「きらめき」を開催しました。 今年は、13時の開場前から、会場である看護実習室前に行列ができるほどで、終了までにアロマハンドマッサージを受けた方が56名とこれまでにない大盛況となりました。 まず、看護医療学科2回生の支援学生8名が、会場内の飾りつけや、掲示物の貼り付け等を行い、参加者を迎える準備をし、その後各自がチラシを手に来場の呼びかけを行いました。 今年も学生によるアロマハンドマッサージが大好評で、来場者の方も笑顔で「気持ちいい」「いい香り」とリラックスされていました。学生は、最初は緊張した表情でしたが、いざハンドマッサージを始めると、にこやかに受ける方とお話しながら笑顔で対応できていました。 参加者アンケートでは、 「リラックスして身体がポカポカしました。」 「初めてマッサージを受けましたが、とても気持ち良かったです。」 「学生さんのお話が上手で楽しい時間でした。」 との感想が寄せられました。実際に担当した学生からは以下の感想が寄せられました。 参加学生からの感想 アロマハンドマッサージに参加して、初対面の方とお話しすることにとても緊張しましたが、来られた方が「気持ちよかったよ」「色々お話聞けて楽しかったです」と言ってくださって、参加して良かったと思いました。(垣田) 「チラシを見て来ました」と声をかけてくださる方も多く、直接手渡しすることでこの企画を知ってもらう大切さを実感しました。アロマハンドマッサージでは、直接手と手を触れ合うことで、人の心の温かさまで感じることができました。中には、実施中にうとうとされる方や、「気持ちいい」と笑顔で話してくださる方もおり、会話を楽しみながら心が通う時間になりました。(米川) 始まる前は初めて会う方とどのようにコミュニケーションを取れば良いのかわからず緊張しましたが、始まってからは自然と会話することができて自分自身も凄く楽しむことができました。「ここが気持ちいい」「家でもアロマオイルを使ってマッサージしてみようかな」という声を頂くことができてやりがいを感じ、少しでもリラックス出来る時間を作れたなら嬉しいなと思いました。初対面の人でも人の手を使うことで人の温かさを感じることができるということを実感することができて自分にとっても良い時間となりました。(藤田) がんカフェ参加の呼びかけをしたとき、知らない人に声をかけるのはすごく緊張しました。でも、アロマハンドマッサージをしているとチラシを見てきましたと言ってくださった方が多く、とても嬉しかったです。また、沢山の方が来場されとても忙しかったですが、スタッフの学生みんなでお湯やタオルの準備など協力し合ってアロマハンドマッサージを行い、すごく楽しかったし達成感がありました。(海原) 最初はアロマハンドマッサージが上手くできるか、コミュニケーションが取れるかなど不安でしたが、だんだんとコミュニケーションも取れるようになり、笑いが絶えず、話も盛り上がるようになりました。アロマハンドマッサージは「気持ちいい」や「眠たくなりそう」などの言葉もいただけて、私もやりがいを感じて嬉しくなりました。(染川) 乳がん啓発運動も実施しました 乳がん用モデルを用いた自己検診や教員が開発した乳がん術後入浴着にも今年は力をいれて、説明を行いました。チラシを観て来場された方の中には、「乳がんモデルを触れることができると聞いて来た」とおっしゃる方も多数いらっしゃいました。また乳がん術後入浴着については、実際に手に取って触る方が多く、傷を観られたくない女性のために認知度がもっと上がるといいとの声やどこで購入できるのかという質問も沢山ありました。 今回のミニ講演では、がんカフェきらめきを開催するようになった経緯やこれまでの企画の紹介とがんの予防と診断されてからの相談窓口・治療費と在宅医療になってからの備えについて、説明しました。アンケートに「来年も参加するので、最新の抗がん剤の情報を教えてほしい」との要望がありましたので、さっそく次年度取り組んでいきたいと思います。 ご来場された皆様・アンケートにご回答頂きました皆様 ありがとうございました。 がんカフェ企画担当 看護医療学科 教授 松本泉美 関連記事 アルツハイマー月間の学内啓発活動を実施しました。~ 看護実践研究センター 認知症ケア部門 「ママは立ち入り禁止?パパのためのベビークラス」を開催 ~ 看護実践研究センター母子包括ケア部門 「認知症の人の家族支援を考える」山川みやえ先生の講演会を開催しました。~畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門 2025年度 看護医療学科卒業研究発表会を開催!~ 看護医療学科 令和7年度「チーム医療ふれあい実習」実践発表会を開催しました ~ 看護医療学科
2025.10.23
アルツハイマー月間の学内啓発活動を実施しました。~ 看護実践研究センター 認知症ケア部門
畿央大学 看護実践研究センター 認知症ケア部門では、昨年に引き続き8月に地域の方々へアルツハイマー月間の啓発活動を行いました。今年度は、地域活動に加え、大学内での啓発活動を企画し実施しました。 ▼▼ 昨年度啓発活動の様子はこちら ▼▼ 「アルツハイマーデー」啓発活動報告~看護実践研究センター 認知症ケア部門 後期の授業が始まる初日9月26日(金)昼休み大学内で活動を行いました。11名のボランティア学生により「9月アルツハイマー月間」「新しい認知症観」についてのカードを200枚配布し、現時点での周知について尋ねました。 アルツハイマーデーとは 世界アルツハイマーデーは、1994年に国際アルツハイマー病協会(ADI)と世界保健機構(WHO)によって制定されました。この日は、アルツハイマー病やその他の認知症に対する認識を高め、患者やその家族に対する支援と希望を提供することを目的としました。 9月は「アルツハイマー月間」として、認知症に対する理解を深め、支援の輪を広げることをめざされています。我が国においても、本年1月1日に「認知症基本法」が施行され、9月は「認知症月間」、9月21日が「認知症の日」と定められました。 畿央大学生の認知症に関するアンケート結果 「アルツハイマー月間を知っていますか」 知っている:47名(28.3%) 知らない:119名(71.6%) 「新しい認知症観を知っていますか」 知っている:20名(12.6%) 知らない:138名(87.3%) 今回、「認知症ケア論」を履修した学生さん、活動に興味を持ってくれた学生さんの協力で実施しました。まずは、認知症のことを知ってもらうことが必要だという思いがきっかけです。実際にまだまだ知らない学生さんが多いこともわかりました。この活動がきっかけになり、ひとりでも多くの学生さんが興味関心を持ってもらえるようこれからも引き続き活動を続けていきたいと思います。 看護医療学科 助教 伊藤千春 関連記事 「ママは立ち入り禁止?パパのためのベビークラス」を開催 ~ 看護実践研究センター母子包括ケア部門 「認知症の人の家族支援を考える」山川みやえ先生の講演会を開催しました。~畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門 1回生集中講義「認知症ケア論」が開講しました!~看護医療学科 畿央大学付属広陵こども園ベビークラス活動報告 ~ 看護実践研究センター 母子包括ケア部門
2025.10.08
2025年度 看護医療学科卒業研究発表会を開催!~ 看護医療学科
看護医療学科では、2025年10月4日(土)卒業研究発表会を4つの会場において開催しました。本発表会では4年間の学修成果を結実させた卒業研究を、24ゼミ96名の学生が8ブロックに分かれて、学生たちが自らの研究成果を堂々と発表しました。 発表では在宅医療・介護従事者が在留外国人利用者に抱える困難とその対応に関する研究や、LGBTQ+に対する医療関係者の認識、認知症患者家族の心理状況や、乳がん患者の心理過程とそれに応じた意思決定支援など、多彩なテーマや、児童生徒、妊産婦や子育て世代など様々なライフステージにおける現代社会の課題に直結した内容が多く見られました。学生は自らの研究結果を丁寧に説明し、発表後には活発な質疑応答が行われ、参加者全体で知見を共有する場となりました。 今回は、卒業研究発表会の様子を看護医療学科の伊藤ゼミと前田ゼミの学生のレポートとともにご紹介します。 伊藤ゼミ 所属学生のレポート 私たちは1月にゼミが決定してから、約10か月間卒業研究に取り組んできました。最初は研究テーマの方向性が定まらず、何をしたいのか見失ってしまうことが何度もありました。先生やゼミの仲間からの助言に支えられ、少しずつ研究を形にしていくことができました。実習や就職活動、国家試験の勉強と両立しながらの毎日は大変でしたが、無事に研究を終えることができ、今は大きな達成感と安堵感を覚えています。 私たちのゼミでは、次のようなテーマで研究を行いました。 認知症の人が望む最期を支える家族の代理意思決定 ―家族の精神的負担の軽減とACPの展望― 終末期患者の看護ケアによる心理状態の変化 ―リラクゼーションとタッチケアに着目して― 高齢者の認知機能における回想法の実践とその効果 ―地域で暮らす高齢者に着目して― 地域包括ケア病棟における退院支援の実際と課題 ―地域での暮らしを継続する視点から― 当日は、練習の成果を発揮し、自信をもって発表ができました。学生同士の質疑応答も活発に行われ、緊張しながらも有意義な時間となりました。 私たちは午前の部で発表を終え、午後は他のゼミの発表を聴講しました。クリティカルケアや母性看護、養護教諭など多様な分野の研究を知ることができ、とても刺激になりました。仲間の努力を間近で感じ、自分たちもここまで頑張ってきてよかったと実感しました。卒業研究を通して学んだことを、これからの進路や臨床の現場で活かし、よりよい看護へとつなげていきたいと思います。 最後に、温かくご指導くださった先生方、発表会の開催にご協力くださった皆様に心より感謝申し上げます。 看護医療学科 伊藤ゼミ 津守 純怜 ▼伊藤ゼミの皆さん 前田ゼミ 所属学生のレポート 私たちは第1回のゼミが4月に開催され、7月の予演会に向けて卒業研究が始まりました。インターンシップ実習や就職活動などメンバーがそれぞれに忙しくタイトなスケジュールではありましたが、私たちのゼミでは、 「遷延性意識障害患者の意識回復に向けた関わり」 「育てにくさをもつ親のレジリエンス獲得への支援」 「妊産婦が妊娠・出産を主体的に行うための支援について―バースプランによる関りを踏まえて―」 「メンタルヘルスの不調を抱えている児童・生徒に対して 学校現場の養護教諭が支援できることについて」 というテーマについて卒業研究に取り組みました。 予演会では、発表を行う際のパワーポイントについて発表してお互いに意見を出し合いました。そして、意見をもとに修正し、より良いものにして、卒業研究発表会を迎えることができました。発表はとても緊張しましたが、質疑応答もなんとか終えることができました。また、午後の部では、他にも認知症看護、終末期看護、在留外国人やLGBTQ+に関することなどさまざまな分野についての研究の発表が行われました。他の学生の発表は、新たな知識や知らなかった考えに触れることができ、新たな分野に興味をもつきっかけとなりました。 看護医療学科 前田ゼミ 藤本 陽南子 1月にゼミの所属が発表され、3月中旬から卒業研究が始まりました。初めはどのように研究したらよいかわからず、手探りで行っていましたが、先生からの丁寧なご助言とゼミメンバーと意見を出し合いながら、試行錯誤を重ねたことで、発表会を迎えることができました。就職活動や実習、国家試験の勉強などと両立しながらの研究は大変でしたが、メンバーや先生の支えもあり、充実した研究活動を行うことができました。 看護医療学科 前田ゼミ 岸野 七海 発表は緊張しましたが、来年卒業研究を行う3回生も参加し、学生間での質疑応答もスムーズに行われ、有意義な発表になったと思います。 看護医療学科 前田ゼミ 玉利 舞 自分の論文を発表するときはとても緊張しました。しかし、論文を完成させ、多くの人の前で発表することは大きな達成感と自信に繋がりました。また、発表会は知識を深める貴重な機会であり、他の学生の研究を聞くことで、自身の専門分野外の知見や新たな視点を学ぶことができました。また質疑応答では、自分では気づけなかった多角的な視点に気づくことができ、研究への理解を一層深めることができました。今後は、この経験で培った学びへの意欲と探究心を活かし、患者さん一人ひとりの状況やニーズを深く理解し、根拠に基づいた、より質の高い看護を提供できるよう尽力していきたいと思います。 看護医療学科 前田ゼミ 大坪 晶美 ▼最後は、前田先生とゼミ生で記念撮影! 看護医療学科のみなさん、お疲れ様でした! 関連記事 令和7年度「チーム医療ふれあい実習」実践発表会を開催しました ~ 看護医療学科 「薬害の実情」と「患者の人権」を学ぶ ~ 看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」 緩和ケア病棟での実習を経験した4回生とのディスカッション ~ 看護医療学科「終末期ケア論」 後期からの臨地実習に向けて!~看護医療学科「老年看護援助論Ⅱ」 先輩から後輩へ、看護のバトンをつなぐ!~精神看護学研究室の卒業生と4回生が授業に参加!
2025.10.03
「ママは立ち入り禁止?パパのためのベビークラス」を開催 ~ 看護実践研究センター母子包括ケア部門
これまで看護実践研究センター母子包括ケア部門では地域住民の方に対してマタニティクラスやベビークラスなど産前から産後のプログラムを実施してきました。 今回はパパに焦点を当てたイベント「ママは立ち入り禁止?パパのためのベビークラス」を2025年9月27日(土)に開催した様子をご報告させていただきます。 今回はママをあえて立ち入り禁止?にして、パパが赤ちゃんと2人で向き合う時間を楽しみ、ママにひとときの時間や上のお子さんとの時間を楽しんでいただきたいという願いもあります。普段は我が子以外の赤ちゃんに出会う機会はやや少ないパパに、赤ちゃんに出会っていただく機会。お陰様で定員の20組はあっという間にいっぱいで、キャンセルが出てもすぐに埋まるという状況。ありがたい反響をいただきました。 今回、実習の一環として共に企画しました。参加した学生たちも、パパと赤ちゃんに喜んでいただけるよう精一杯頑張りましたので、イベントの紹介とともにご報告させていただきます。 案内板も準備して参加されたパパが緊張されないようにお迎えにも色々工夫しました。受付で赤ちゃんのお名前シールにはイラストをつけています。 一人で来られたパパも多いですが、中には入口までお見送りされるママも・・・心配ですよね(笑)会場はママの立ち入りを禁止にさせていただきましたが、保育士の先生方にも、研修の一環としてご支援いただきましたので体制は万全でした! マッサージと手遊びでふれあいタイム ▼ 一緒に発育を促す手遊びやマッサージを楽しみました。 何が出るかな?サイコロトーク! サイコロトークでは学生がパパに聞きたいことをアンケートでまとめ、目の数にあわせて設定しました。サイコロトークの質問は… パパのこれだけは任せて(得意なこと、工夫していること) 子どもの成長を感じる瞬間 我が子の子育てあるある 一番びっくりしたこと パパになって変わったこと みんなに相談したいこと パパになって変わったことに当たった方は、「誰にもこんな赤ちゃんの時があったのだと思うと、おおらかな気持ちになった」など面白エピソードが登場しました。本当に素敵なパパたちに学生は感動していました。 1歳の誕生日を迎えたお子さんもいらっしゃいました。マタニティクラスや生まれてすぐの赤ちゃんクラスにもご参加いただいていたので、ずっと赤ちゃんの成長を祈りつつ一緒に楽しませていただいてきました❤️また、初めてのお子さんだけでなく、お2人目、3人目のパパもご参加いただきました。 楽しくうたって たかい たか~い♪ 最後はみんなで「バスにのって」をみんなで歌いました。学生が作成した猫バスでGo!Go!高い高いもパパだと高〜い!ねんねの赤ちゃんもいますね…笑 参加いただいたパパのコメントを一部ご紹介 パパの会は少ないので貴重だった。 たくさんの人と関わることが子どもにとってもありがたい。 妻の自由時間を確保したい。 他のパパたちの話を聞けてよかった。 学生の遊びを子どもが喜んでいてよかった。子どもと2人の時間を作れた。 他の家庭ではどのように子育てされているのかわかった。 他の赤ちゃんの成長を見ることができた。 他の参加者と悩みや心配事を共有できた。 トークテーマで話されていることが勉強になった。 他のパパと話ができてよかった。 先輩パパから色々聞けた。 参加した学生のコメント 赤ちゃんがとても可愛くて癒されたし、触れ合ったり遊んだりするのはとても楽しかったです。 パパが子どもに話しかけながら楽しんでいる様子を見ることができ、私自身も楽しかったです。 普段あまり聞く機会のない、パパの育児に関するお話を聞かせていただき、地域での育児支援に関する考えが深まりました。 育児をするパパたちの生の声を聞くことで、パパたちの思いを知ることができました。 赤ちゃんにも一人ひとり個性があることを知り、それぞれのご家庭での出来事を共有しながら育児について考えることのできる貴重な機会であると感じました。 学生がダンボールで作った猫バスで歌いながら盛り上がり、保護者の皆さんと楽しい時間を共有することができました。 タッチケアやペープサートを通して、数少ないパパとお子さんの時間を過ごし、またサイコロトークではパパたちが実際に育児中に感じていることなど、パパならではの回答を聞くことができすごく勉強になりました。 育児は楽しみながら成長を捉える大切さについて知ることができ、大変勉強になりました。 パパだからこそ見せる赤ちゃんの表情に触れることができました。 ありがたいことに次はいつ開催してくれるのか、もう少し開催して欲しいなどのご要望もいただきました。大学で開催しているマタニティクラスやベビークラスからのつながりもあり、新たな出会いもあり。参加されるベビーちゃんたちとの素敵なひとときに参加者みんなでほっこりした日になりました。 今年度中にはもう一回は開催できるようにしたいなーと思っています。また、次年度からは開催回数を増やして計画していきます。これからもよろしくお願いいたします。 看護実践研究センター 母子包括ケア部門 看護医療学科 教授 岡 いくよ 関連記事 畿央大学付属広陵こども園ベビークラス活動報告 ~ 看護実践研究センター 母子包括ケア部門 「認知症の人の家族支援を考える」山川みやえ先生の講演会を開催しました。~畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門研修会 卒業前看護技術トレーニングを開催しました ~ 看護実践研究センター臨床看護研究部門 看護医療学科 2・3回生 計43名がイベントボランティアとして活躍! ~ 看護実践研究センター 認知症ケア部門
2025.09.06
海外インターンシップ実習の視察で台湾へ ~ 学びと交流の4日間
2025年8月10日(日)〜13日(水)、担当教員3名で台湾を訪問し、来春予定の海外インターンシップ研修の視察を行いました。 台北では以下を巡り、台湾の歴史・文化や日本との交流の足跡を肌で感じることができました。 ▼ 龍山寺:台北最古級の寺院 ▼ 中正紀念堂:広大な敷地の中にある蒋介石の記念施設 ▼ 九份:かつての炭鉱の街で、懐かしい街並みや茶芸館が並ぶ、日本統治時代の雰囲気が伝わる場所 ▼ 十分:線路のすぐ脇を歩ける珍しい構造かつ、昔ながらの商店や屋台が軒を連ねるレトロな雰囲気の商店街 中国医薬大学 訪問 その後台中に移動し、中国医薬大学を訪問しました。先生方から温かい歓迎を受け、両国の教員による看護医療・看護教育の現状と課題についてのプレゼンテーションと活発な意見交換を行いました。 そして、来年3月に実施予定である中国医薬大学での学生参加型プログラムとして、畿央生の中国医薬大学健康看護学部の授業の聴講や演習への参加について、検討しました。今後も、大学間で相談しながら、具体的なプログラムを決定する予定です。 中国医薬大学附属病院 緩和ケア病棟 見学 また、中国医薬大学附属病院の緩和ケア病棟を見学しました。病棟の設備は、日本と大きく変わりませんでしたが、入棟する患者様の疾患が、日本とは違い、がん患者様以外の方も約半数おられることがわかりました。また、仏教・キリスト教・ヒンズー教など多宗教の祈りの部屋が設けられており、患者様の宗教的背景を尊重する姿勢に感銘を受けました。 多職種連携によるチーム医療は日本と共通する点が多く見られましたが、特に在宅ホスピスケアや在宅ホスピスへのスムーズな移行について重要視されているようで、事例や動画を交えて説明していただきました。 台中は緑が多く、治安も良好で、学生にとっても安心して滞在できる環境です。今後も大学間で連携を深め、学びの多いプログラムを構築してまいります。 次回の「海外インターンシップ実習―台湾編」を、ぜひご期待ください。 看護医療学科 酒井 啓子、祐實 泰子、對中 百合 関連記事 令和7年度「チーム医療ふれあい実習」実践発表会を開催しました ~ 看護医療学科 「認知症の人の家族支援を考える」山川みやえ先生の講演会を開催しました。~畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門研修会 「薬害の実情」と「患者の人権」を学ぶ ~ 看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」 緩和ケア病棟での実習を経験した4回生とのディスカッション ~ 看護医療学科「終末期ケア論」 後期からの臨地実習に向けて!~看護医療学科「老年看護援助論Ⅱ」 先輩から後輩へ、看護のバトンをつなぐ!~精神看護学研究室の卒業生と4回生が授業に参加!
2025.09.04
令和7年度「チーム医療ふれあい実習」実践発表会を開催しました ~ 看護医療学科
看護医療学科では、入学後早期に医療施設に出向きチーム医療の実際にふれ、各職種の協働の重要性について学ぶ「チーム医療ふれあい実習」を行っています。今年度は、8月18日~22日の5日間、学内も含め6施設に分かれて実習し、その成果を最終日に実践発表会で共有しました。実際の現場での見学や体験を通して得られた、学生の学びの様子を紹介します。 学生の感想より学びの様子をご紹介します チーム医療ふれあい実習は初めての実習ということもあり緊張しながら臨みましたが、多くの学びを得ることができました。今回の実習では、チーム医療における看護師の役割を学ぶこと、多職種とのコミュニケーションにおいて大切なことを学ぶことが目標でした。 まず、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、診療放射線技師、臨床検査技師などの職種が医療チームの中でどのような役割を担い、互いに連携しながら患者を支えているのかを学びました。看護師は、患者から得た情報を他の職種に伝えることで、より安全な医療の提供につなげていると気づきました。例えば、患者の食事に関して、看護師が好みや食べやすさを把握し、それを管理栄養士と共有することで、より適した食事の提供を心がけていると学びました。このような連携を行うためには、看護師として自分の役割だけでなく、他の職種の役割を理解し、互いに専門性を尊重する関係づくりが大切であることを学びました。 また、看護師業務の見学では、パートナーシップ・ナーシング・システムのもと、ペアの看護師との患者の情報共有、先輩への相談、ダブルチェックを通じて協力し合う場面が見られました。お互いの患者に目を配り、わからないことは曖昧なままにせず、すぐに相談し、確実で安全な医療の提供につなげていると学びました。 今回の実習を通して、チーム医療における看護師の役割とは、患者の情報、要望を他の職種に正確に伝え、連携を支えることだと学びました。また、他の職種との連携においては、自分の役割だけでなく他の職種が担う役割への理解と尊重が大切であり、これらはすべて患者の安全を守る責任のもと行われているということがわかりました。 私は看護師になりたいという思いでこれまで学んできましたが、その気持ちは漠然としていた部分もありました。実際の医療現場での連携を見たことで、看護師として医療に携わる責任、意味を考えることができました。今後の課題は、正確な情報を伝えるコミュニケーション能力を身につけること、普段から疑問を持ち、物事を客観的に捉え、わからないことを放置せず解決していく姿勢を持つことです。 お忙しい中、私たちの実習を受け入れてくださった施設の方々、私たちの実習を支えてくださったすべての先生方、本当にありがとうございました。 そして、最後におっしゃっていただいた、「看護学生も医療チームの一員」という自覚を強く持ち、看護師として必要な力を身につけられるよう、今後も一つ一つの気づきや学びを大切にしながら努めてまいります。 看護医療学科 1回生 藤木 真央 教員より:目標に向かって進むために 今回、学生たちは、看護師だけでなく各専門職の方々と関わり患者さんとふれあうことで、自分たちがチーム医療に携わる一員として役割を担っていることを改めて認識していました。その役割を果たすためにも、本実習での学びを土台とし、それぞれの目標に向かって歩みを進めてほしいと願っています。 最後に、今回の実習でご協力いただきました患者の皆様、施設・指導者の皆様に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。 看護医療学科 准教授 小林 智子 関連記事 「認知症の人の家族支援を考える」山川みやえ先生の講演会を開催しました。~畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門研修会 「薬害の実情」と「患者の人権」を学ぶ ~ 看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」 緩和ケア病棟での実習を経験した4回生とのディスカッション ~ 看護医療学科「終末期ケア論」 後期からの臨地実習に向けて!~看護医療学科「老年看護援助論Ⅱ」 先輩から後輩へ、看護のバトンをつなぐ!~精神看護学研究室の卒業生と4回生が授業に参加! 学生企画【セクソロジープロジェクト】高校生とともに性について考える~YMCAインターナショナルハイスクール性教育プロジェクト実施報告
2025.08.15
「認知症の人の家族支援を考える」山川みやえ先生の講演会を開催しました。~畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門研修会
畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門では昨年度に引き続き、認知症の人の意向を尊重することや認知症の人と家族等に対する支援が適切になされ、認知症の人が希望をもって過ごせる地域社会を構築すべく、「認知症の人・家族×大学・学生×地域のつながり」を大切に交流会・研修会を開催しています。 連日の厳しい暑さが続いている中ですが、総勢52名の方が今回の山川先生の講演会に参加されました。今回は、本人・家族の方以外にも多くの専門職の方が参加されました。 講師の山川先生は、大阪大学大学院 医学系研究科保健学専攻 准教授を務め、様々な活動や多くのご実績をお持ちです。認知症の方に関する社会に対して幅広い視野をもたれると同時に、本人やご家族の方一人ひとりの声を聴き、課題に対して真剣に向き合う姿を拝見し、非常に魅力的な方だと常々感じておりました。講演の中では、「認知症の理解は、人を理解するということです」という言葉が非常に印象的でした。 家族介護者の方々は、介護の疲れや不安から感情的になり、大切な家族に対して厳しい言葉を投げかけてしまったり、社会的な孤立、相談できる人や場所がない、心がつらいなどと語られていました。また、家族支援の現状や家族の気持ちなどの研究成果を非常に分かりやすく丁寧にご説明くださいました。これらの課題ひとつひとつに向き合い、家族支援の制度化に取り組まれていることを学ぶことができました。 講演のあとには、様々な年代や立場の方がグループワークを行いました。 トークセッションでは、奈良県若年性認知症サポートセンター(きずなや)でピアサポート活動をされている当事者平井正明さんに参加頂きました。参加者の方から「痴呆から認知症という言葉に代わっても、投げかけられる言葉の重さは変わらない、どうか、もっと優しい言葉をこれからは考えてほしい」との声も聞かれました。 いつも笑顔で穏やかな平井さんですが、この言葉を受け取り、「今日は大きな課題をいただきました」と次へのステップを進まれる力強さを感じました。私も改めて日常で使っている言葉の重さを感じる一場面となりました。 平井さんからは、「認知症の人とともにある家族の権利宣言」を説明して頂く場面もありました。本人だけでなく、家族への支援の大切さを学ぶことができました。 ご参加いただきました皆さま、ご協力頂きました皆様には心から感謝申し上げます。ありがとうございました。 参加者の感想の一部を紹介します。 本人と家族の支援は、両輪が必要で診療報酬や介護訪中に位置付けていく必要性を強く感じました。 話がわかりやすく、みまもりあいアプリを知ることができました。 家族への精神的サポートの大切さをあげられていた点は共感した。 両方支援の難しさについて考えさせられた。 家族への精神的アプローチの大切さを感じた。 看護医療学科 助教 伊藤 千春 関連記事 畿央大学付属広陵こども園ベビークラス活動報告 ~ 看護実践研究センター 母子包括ケア部門 卒業前看護技術トレーニングを開催しました ~ 看護実践研究センター臨床看護研究部門 看護医療学科 2・3回生 計43名がイベントボランティアとして活躍! ~ 看護実践研究センター 認知症ケア部門 第3回「認知症の人と家族の思いに耳を傾ける」 松本一生先生講演会「認知症の人と家族とともに」を開催しました。 ~ 畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門
2025.08.05
「薬害の実情」と「患者の人権」を学ぶ ~ 看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」
看護医療学科4年次生必修科目である「保健医療福祉システム論Ⅰ」では、医療と公衆衛生、そして社会福祉のシステムとそのあり方を学んでいます。 7月21日(月)の授業では外部講師として全国薬害被害者団体連絡協議会 副代表世話人の勝村 久司氏をお招きし、「『薬害の実情』と『患者の人権』~医療倫理や患者安全について考えながら~」と題した内容について講演いただきました。薬害問題は、2022年度から高校「公共」の授業でも取り上げられており、医療人としても必ず知っておかなければならない問題です。 勝村氏は、「陣痛促進剤(子宮収縮剤)」の被害に遭い、9日間しか生きられなかった娘さんの星子さんのことがきっかけで、医療裁判を起こしました。一審では敗訴しますが、二審では逆転勝訴します。それらの経験から、その後は薬害被害に関する活動を展開されることになりました。その活動の成果から、全ての人への診療報酬明細書発行に至っています。 講演の中では、薬害の原因は、単なる副作用被害ではなく、故意や無作為等の人災により、防げたはずの被害が拡大したものであること、陣痛促進剤は感受性の個人差がかなり大きい(人によって効き目が200倍異なります)がその理解が医療従事者の中でも十分ではないことを強く訴えられました。 最後に、薬害等の不誠実な医療を防止するためにはリスクマネジメントがとても重要であり、また、患者のための医療者でいてほしいということを切々と訴えられました。また、講演終了後の質疑応答では、母子が安全に出産できる環境を整備するために、質の高い助産師の数を増やすことが大事である旨、おっしゃっておられました。 学生たちは今回の講演の内容を重くそしてしっかりと受け止めていました。学生たちの感想から一部紹介したいと思います。 講義後の学生の感想より 医療とは何なのか、だれのために、何のために行うのか再度考える必要があると考えた。また、,自分が将来病院で働いた際に自分の行うケアが当たり前だと過信せず、常に自分の行動を内省し、対象者の最善の利益になっているか考え続ける必要があると考えた。 病院での出産は土曜日、日曜日よりも平日の方が多く、特に火曜日が多いということや、昼間の時間帯が最も多く産まれており、曜日や時間によって分布に差があるということを初めて知った。その一方で、助産所での時間別出生数の分布にはほとんど差がないということも知り、病院は1981年の統計を取り始めた頃から現在まで変わらず、病院側の都合などで出産日をコントロールしているということに驚いた。 陣痛促進剤による被害や現在の日本の分娩状況の実際など、教科書では知ることができなかった事実を知ることができ、医療従事者として理解しておかなければならないこと、医療従事者が持つべき倫理観や心構え、患者に対する姿勢を改めて考える良い機会となった。 講演の感想を聞いて、一番印象に残った言葉が「薬害の原因は薬だと思っていませんか」という言葉です。薬は治療の促進になるものでもあるが、一方で副作用が出てしまうこともあるという風に今まで習っていました。薬害について、考えることがあまりなく、勝村さんの実体験を聞くことで薬害ということをしっかり頭に刻むことができました。 私は助産学専攻科に進学するが、助産師として、妊産婦さんとの関わりにおいても医療者側の利益を優先するのではなく、妊産婦さんが自然なお産ができるように、環境を整え、痛みや苦しみが当たり前と捉えるのではなく、一人一人の痛みや苦しみを感じ取り、母親の訴えに耳を傾け、少しでも異変を感じたらすぐに対応することを心がけていきたい。そのためには、医療者都合のケアではなく、患者さんの思いや価値観を尊重し、患者さんの利益を優先した倫理観をこれからも養っていきたいと強く思った。 学生たちは、あと半年で医療の現場に飛び込んでいきます。あるいは、助産学専攻科に進学する学生もいます。学生たちの感想にもありますように、今回の勝村氏の講演は学生たちにとって非常に大きな学びとなりました。勝村先生にはこの場を借りて改めて厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。 畿央大学 健康科学部 看護医療学科では質の高い看護師、保健師、助産師を輩出できるよう、これからもたゆまぬ努力をしてまいります。 看護医療学科 教授 文 鐘聲 関連記事 緩和ケア病棟での実習を経験した4回生とのディスカッション ~ 看護医療学科「終末期ケア論」 後期からの臨地実習に向けて!~看護医療学科「老年看護援助論Ⅱ」 先輩から後輩へ、看護のバトンをつなぐ!~精神看護学研究室の卒業生と4回生が授業に参加! 看取りを体験したご遺族の語り ~ 看護医療学科「終末期ケア論」 公衆衛生看護学管理論 奈良県統括保健師講義~ 看護医療学科
2025.08.04
緩和ケア病棟での実習を経験した4回生とのディスカッション ~ 看護医療学科「終末期ケア論」
「終末期ケア論」は、看護医療学科3年次前期に必修科目として開講しています。この授業では、終末期における症状緩和の援助方法や精神的ケア、全人的ケア、グリーフケア(家族・遺族への支援)を考えるなど、終末期ケアを行う看護師として学びを深めることをめざした授業構成になっています。 その一つに、緩和ケア病棟で病院インターンシップ実習を経験した4回生から、3回生に現場での学びを紹介する授業がありましたのでご紹介します。 学びの紹介 1.3回生の発表 ● 国保中央病院緩和ケアホーム飛鳥の見学 メンバー:二宮 央・山本 華・新谷 咲耶・藤田 有里・鈴木 万琴・高田 有紗・黒田 瑞姫・川上 菜央 2.4回生の発表 ● 国保中央病院緩和ケアホーム飛鳥のインターンシップ実習 メンバー:内海 茜・九十九 璃子・中西 春水 3.4回生の発表 ● 東大阪市立医療センター メンバー:車路 瞳 飯沼 虹美 橋本 心 1.では、授業を受講している3回生の有志が参加した「国保中央病院緩和ケアホーム飛鳥の見学」で、病棟紹介を主に発表してくれました。 2.3は、6月に実施された「インターンシップ実習」において、緩和ケア病棟で実習した2施設6名の4回生が実習での学びについて発表してくれました。 それぞれがパワーポイントの資料をもとに発表を行い、緩和ケア病棟の概要や行われている看護、実習で受け持った終末期にあるがん患者の看護の実際について紹介しました。 質疑応答の中では活発な意見交換がされました。飛鳥に実習に行った4回生は「ネガティブなところもその人らしさであることを知った。患者の気持ちを大切にした看護を行うことができた。その人らしさを尊重するために患者の背景を考えて、医療者の当たりまえを押し付けないことが大切だと実習を通して学んだ。死期が迫る中で生きる意味の尊さに気づいた」など率直な思いを語ってくれました。 聴講していた3回生からは「終末期の実際を知ることができた。その人らしさを学ぶことができた」など感想が聞かれました。 東大阪市立医療センターに実習に行った4回生からは「患者が何を考えているのかアセスメントすることは難しいが、私たちは患者の発言を聞いてしっかり考える必要がある。この実習では死を身近に考えた。病気が完治しないということがどういうことか知った。患者に残された時間について患者とともに考えていくことが大切である。最期に向かってどうしていくのか、患者のニードに寄り添うためにも、患者のまとまらない思いをまとめることが看護師に必要なことだと思った」と3回生に学びを伝えていました。 3回生からは「授業でその人らしさを尊重することが大事だと習ったが、患者を目の前にするとしないといけないことが多くあって、その人らしさを忘れて自分中心の看護になってしまっていた。しかし、この発表を聴講して患者の声をしっかり聴いて援助したいと思った」と意見がありました。 グループワーク 授業の後半は4回生から事前に配布された質問紙に沿ってグループワークを行いました。4回生が司会となってグループワークでは活発な意見交換がされました。 「あなたは‘‘どこで死にたい‘‘と思いますか」の質問にはついては、「病院で死にたい理由は家族に迷惑かけたくないからだ」「病院に迷惑をかけたくない。家族に看取られたいから、家がいい」など様々な意見があり、4回生からは「どんな病気で死ぬかわからないけど、がんなら緩和ケア病棟がいい。自分を尊重してくれるから」という意見がありました。 また、「あなたは人生の最期に誰にそばいて欲しいですか」という質問に対しては、「友達、どこかに遊びに行き、(友達が)トイレに行った時に、(自分が)死んで、後から気付いてもらいたい」「家族とか大切な人、好きな人にそばにいて欲しいと思います。理由は家族に最後まで大切な人に一緒にいて欲しいと思うから」「結婚していたら旦那さん。子供。理由は一番安心感がある状態で死にたい」「病院ならお世話になった看護師さんに見守って欲しい。自分の希望も聞いてもらえそうなので看護師さんを選んだ」など様々な意見が出されました。 終末期の看護について学ぶことは難しいことですが、身近な学生が実際に緩和ケア病棟を見学したり、実習を経験することで得た学びを共有することで終末期看護について考えることができました。実習を体験した4回生の思いも3回生には伝わり、それぞれの看護観や死生観を深めるきっかけとなったこと思います。 看護医療学科 准教授 對中 百合 助教 福田 都美恵 関連記事 ▼▼ 「終末期ケア論」に関する記事 ▼▼ 看取りを体験したご遺族の語り ~ 看護医療学科「終末期ケア論」 国保中央病院 緩和ケア病棟「飛鳥」の見学に行きました。~ 看護医療学科「終末期ケア論」 ▼▼ 看護医療学科に関する記事 ▼▼ 後期からの臨地実習に向けて!~看護医療学科「老年看護援助論Ⅱ」|KIO Smile Blog 先輩から後輩へ、看護のバトンをつなぐ!~精神看護学研究室の卒業生と4回生が授業に参加! 公衆衛生看護学管理論 奈良県統括保健師講義~ 看護医療学科 「フィールドワーク:自分たちにできること、共生社会の在り方を考えよう」~ 看護医療学科「認知症ケア論」
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