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健康科学研究科

2025.06.06

神経リハビリテーション学研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科

2025年5月29日(木)~31日(土)に東京国際フォーラムで開催されたWorld Physiotherapy Congress 2025に、神経リハビリテーション学研究室(森岡周研究室)から、博士後期課程2年の三枝 信吾、博士後期課程1年の田上 友希が参加し、それぞれ発表をしてきました。   今回の学会は、規模・熱量ともに圧巻で、世界中から理学療法士や研究者が集まり、会場全体に活気が溢れていました。各国の参加者が一堂に会し、それぞれの臨床や研究の実践を語り合う光景に、理学療法という専門分野が持つ広がりと深みを実感しました。 演題名(発表形式)のご紹介 三枝 信吾氏(東海大学文明研究所、森岡周研究室) 演題名:The meaning of independence in walking for patients with subacute stroke: An interpretative phenomenological analysis (Printed Poster) 田上 友希氏(徳島赤十字病院、森岡周研究室) 演題名:Exploratory study of Functional Factors from Multiple Trunk Function Assessments in Early-Stage Stroke patients (Printed Poster)   両名ともにポスターセッションで研究発表を行いました。英語での発表ということもあり、研究内容をうまく伝えられたかどうか自信はありませんが、それでも少しずつでも自分の考えが相手に伝わったと感じられた瞬間は、大きな励みとなりました。   また、今回の学会で自分が取り組んでいる研究や臨床の意味を、改めて問い直す機会を得ました。そして、何よりも、多くの人が支え合い、繋がりながら専門性を深めているという実感を得たことが最大の収穫です。   今後は、自分の実践や研究をより国際的な視点から捉え直し、世界の理学療法の潮流の中で、自分が何を発信できるのかを模索していきたいと感じています。   最後になりますが、この貴重な機会を得るにあたり、日々の研究を支えてくださった神経リハビリテーション学研究室の皆さま、そして発表に向けて親身にご指導くださった森岡 周教授に、心より感謝申し上げます。   畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程2年 三枝 信吾 関連記事 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 人工膝関節置換術術後患者における術後QOLに関連する複合的因子を調査 ~ 畿央大学運動器リハビリテーション学分野 瓜谷研究室 ~ 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科|KIO Smile Blog 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 第40回日本栄養治療学会学術集会でYoung Investigator Award 2025を受賞 ~ 健康科学研究科

2025.06.04

地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科

2025年5月29日(木)~31日(土)に東京国際フォーラムで開催されたWorld Physiotherapy Congress 2025に、地域リハビリテーション研究室から高取 克彦教授、松本 大輔准教授、そして私 健康科学研究科 博士課程1年の池本 大輝が参加し、それぞれ発表をしてきました。   World Physiotherapy Congressが日本で開催されるのは1999年の横浜以来で、4半世紀ぶりの世界学会でした。日本で開催されることを知ってから、絶対に行きたいと思っていたので、参加することができて貴重な財産となりました。     今回の学会には5,000人以上の参加者、演題応募が3,355件、メインセッション145件、ePoster 700件近く、印刷ポスター1,400件以上と、今まで参加した学会よりも大規模で圧倒される学会でした。 演題名(発表形式)のご紹介 高取 克彦 教授 Impact of having higher-level life function on “youthful mind” in community-dwelling older adults: A cross-lagged and synchronous effects model(Printed Poster)     松本 大輔 准教授(2演題) Association Among Neighborhood Walkability, Social Participation, and Disability Incidence in Community-Dwelling Older Adults: A 3-Year Prospective Cohort of KAGUYA Study(ePoster)→ Outstanding ePoster Award   Association Between Fatigue and Intrinsic Capacity Among People Aged 20 to Over 100 Years Old from the INSPIRE-T Cohort(ePoster:フランスでの研究)     池本 大輝(博士課程1年) Impact of sarcopenia on gait independence in musculoskeletal disorders: A comparison of two diagnostic algorithms(ePoster)     私は、目標の一つであった国際学会に初めて参加して発表することができました。当日は、楽しみな気持ちがありつつも、不安や緊張といった様々な感情を持ちつつ参加しました。特に、発表は人生で最も緊張したといっても過言ではないぐらいに緊張し、朝食がのどを通りませんでした。いざ発表する時には松本准教授、高取教授、瀧口助教、職場の先輩が見守ってくださっていたので、無事発表することができました。   発表を終えて、研究活動を実施していくには自分一人では限界があり、周りの方々に支えられて実施できていることを改めて実感しました。   ePoster形式の発表は、座長により様々なスタイルであり、私のセッションでは5分間にプレゼンテーションと質疑応答が含まれておりました。発表時間がぎりぎりになってしまいましたが、セッション終了後に海外の方からご質問をいただきました。その際にも松本准教授にフォローをしてもらいながらの対応になってしまいましたが、海外の理学療法士にも興味を持っていただき、今後の研究を進めるモチベーションとなりました。   私の関心領域における発表は、今回は、南米の理学療法士に多く、複数の方々に質問をさせていただきました。苦手な英語でしっかりと質問できているかもわからない中、丁寧に回答していただける海外の理学療法士の優しさに感動したと同時に、自分の伝えたい内容を英語で伝えられるようになりたいと強く感じました。   シンポジウムやレクチャーでは、各国で異なる医療・介護システムで理学療法が提供されていることから、日本とは異なる問題点があり、様々な視点から理学療法を考えることができました。これは国際学会ならではの視点だと思います。同じ理学療法士として理学療法を発展していくためには国際学会へ参加し、刺激をもらうことでよりよい研究を行い、臨床実践していくことが重要だと感じました。   また指導教員である松本准教授は、Outstanding ePoster Awardを受賞され、Closing sessionで海外の理学療法士とともに壇上で表彰される姿はとてもかっこよく、素晴らしい先生にご指導いただけていることを再認識しました。私も将来、このような舞台で表彰されるような発表ができるように博士課程での学習と研究に励みたいと思います。       最後に、今回の国際学会参加・発表にあたり、多大なるご指導をいただいた松本准教授をはじめ、地域リハビリテーション研究室の皆さま、そして日々支えてくださっている職場の皆さまに心より感謝申し上げます。   畿央大学大学院 健康科学研究科 博士課程1年 池本 大輝 関連記事 畿央大学 地域リハビリテーション研究室 人工膝関節置換術術後患者における術後QOLに関連する複合的因子を調査 ~ 畿央大学運動器リハビリテーション学分野 瓜谷研究室 ~ 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科|KIO Smile Blog 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 第40回日本栄養治療学会学術集会でYoung Investigator Award 2025を受賞 ~ 健康科学研究科

2025.05.28

第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科

畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程3年の守川恵助です。2025年4月11日から13日にかけて東京国際フォーラムで開催された「第65回 日本呼吸器学会学術講演会(JRS2025)」において、「慢性閉塞性肺疾患患者の体重あたりの安静時エネルギー消費量の関連因子とその特徴」というテーマで発表を行い、『トラベルアワード』を受賞しました。この賞は、コメディカル分野における優れた演題発表に対して授与されるものです。 発表の概要 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者は低栄養のリスクが高く、正確な安静時エネルギー消費量(REE)の算出を含む栄養評価が重要となります。REEは間接熱量測定によって正確に算出されますが、高価な機器が必要であり、実際に測定できる施設は限られています。そのため、臨床現場では簡易式(体重あたりの必要エネルギー量)が用いられることが多いのが現状です。本研究では、COPD患者の体重あたりの安静時エネルギー消費量に関連する因子を検討し、BMI値によって体重あたりのREEが異なることを示唆する結果を得ました。この成果は、COPD患者のエネルギー代謝の理解を深め、今後の栄養療法の指針となることが期待されます。     今後は、本研究の成果を論文化し、より多くの専門家に情報を発信できるよう努めてまいります。また、臨床現場での栄養管理の質向上に貢献できるよう、さらなる研究を進めていく所存です。   本研究は、健康科学研究科の田平一行教授のご指導のもとで進められました。この場を借りて、深く感謝申し上げます。     畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程3年 守川 恵助 関連記事 第40回日本栄養治療学会学術集会でYoung Investigator Award 2025を受賞 ~ 健康科学研究科|KIO Smile Blog 変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室 第11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科 日本小児理学療法学会学術大会で大会長賞を受賞!~健康科学研究科 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました!

2025.05.14

日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター

2025年4月25日に、フランス・リヨンで日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました。   ▼ 前回の様子はこちら ▼ 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター     CREST:国立研究開発法人科学技術振興機構による戦略的創造研究推進事業 ANR:The French National Research Agency (ANR) NARRABODY:Narrative embodiment: neurocognitive mechanisms and its application to VR intervention techniques (ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用)   CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学森岡周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。   【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 スケジュール <Research Progress Reports> □Eric Chabanat: Introduction □Osumi Michihiro: Rehabilitation for phantom limb pain □Yvan Sonjon: Social influences on chronic pain: investigating cognitive mechanisms of pain perception □Yuki Nishi: Quantifying real-world upper limb activity using accelerometers □Anaëlle LEBATTEUX: Presentation of  self-efficacy questionnaire in pain management     Online Session (Shotaro Tachibana, Chair) □ Discussion on Interview Reports □ General Discussion   Extra Session □Yuki Nishi: How to measure real-world upper limb activity using accelerometers     日本側は森岡 周 教授(畿央大学)、大住 倫弘 准教授(畿央大学)、大松 聡子 客員准教授(畿央大学)、西 祐樹(長崎大学)が現地参加し、嶋田 総太郎 教授(明治大学)、田中 彰吾 教授(東海大学)がWebで参加されました。フランス側からはJean-Michel Roy 教授(ENS-Lyon)、Eric CHABANA 助教授(リヨン神経科学研究センター,INSERM)、Shotaro Tachibana 研究員(リヨン大学病院)、Hugo ARDAILLON(リヨン神経科学研究センター)をはじめ、多くの共同研究者、大学院生らが参加されました。   今回のミーティングでは、疼痛分野におけるナラティブ・エンボディメントの枠組みで、自己効力感や脳波のネットワーク解析、上肢運動など、各研究に関する進捗報告が行われました。方法論に関する助言や革新的なアイデアの提案がなされ、活発な議論が交わされました。また、議論の中で国際共同研究が創発され、貴重な機会となりました。   フランス側の研究者のおもてなしや心配りに感銘を受けるともに、信頼関係を深める契機にもなりました。本ミーティングは国際的かつ学際的な研究展開にとって、極めて意義深く、今後の研究の深化と連携の発展に向けた確かな基盤が築かれたといえます。   関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。  日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター  

2025.05.08

活躍する大学院修了生vol.3~大松 聡子さん(株式会社デジリハ 勤務/健康科学研究科博士後期課程修了)

働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました!   大松 聡子さん(健康科学研究科 博士後期課程 2019年3月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 株式会社デジリハ 研究開発部に所属し、既存および新たなサービスの価値を創出する業務に携わっています。最近ではプロダクトマネージャーとしての役割も担っています。また、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター客員准教授としてリヨン神経科学研究センターのメンバーと研究に関する議論を重ねています。 これまでのキャリアを教えてください! 広島大学を卒業し作業療法士免許を取得後、主に脳卒中を中心とした中枢神経疾患の急性期から維持期にかけた支援に従事してきました。大阪の村田病院という脳神経外科病院に勤務しながら、修士・博士課程に進学しました。   その後、国立の研究機関で研究員として1年半勤務し、同施設内の病院に異動して4年間、作業療法士として脊髄損傷者に対する再生医療の慢性期治験に携わりながら、研究員としても引き続き研究に取り組みました。現在は臨床を離れ、企業の研究開発部に所属しています。 これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 修士課程では、運動による不安軽減のメカニズムについて、脳波・尿中セロトニン・アンケートを用いて検証しました。博士課程では、より臨床に近いテーマに取り組みたいと思い、脳卒中後の高次脳機能障害、特に半側空間無視に着目し、視線計測や脳画像解析を用いた研究を行いました。当時所属していた研究機関では視覚障害のある方々が多かったため、その後は半側空間無視に加えて視野障害にも関心を広げ、運転支援やリハビリテーションに関する研究も進めました。     当時から一貫して関心があるのは、「対象者の残存機能をいかに捉えるか」という点です。この関心は現在も変わっていません。今は小児から高齢者まで幅広い対象と関わる中で、自分の状態をうまく言葉にできない方々の生理学的・行動学的な側面をどう捉えられるかに、特に関心を持っています。 大学院に進学したきっかけや目的は? 当時勤務していた村田病院には、働きながら大学院に通っているスタッフが複数おり、学会発表を行う人も半数以上という、研究や学びに対して非常に熱心な職場でした。大学院を修了した方々や通っている方々は、臨床における引き出しの多さや、分析・仮説検証能力の高さが印象的で、自分もそんなふうになりたいと思ったのがきっかけです。     進学先については、働きながら通えることを前提に考え、当時熱中して読んでいた本の著者である森岡教授が所属する畿央大学を選びました。   大学院での時間を一言でいうと? 一言で言えば、「何とかする力を育んだ」時間でした。大学までの学びが「教わること」中心だったのに対し、大学院では「問いを立て、自ら探求し、形にする」ことが求められます。修士課程当時は、今ほど横のつながりが強くなかったこともあり、不安に押しつぶされそうになることもありましたが、周囲のサポートのおかげで何とか乗り越えることができました。特に指導教員の森岡教授が異なる学科の先生方をつないでくださったことで、技術的なサポートに加え、考察のヒントや新たな視点もたくさん得ることができました。     博士課程では、教授のつながりから臨床に近い研究プロジェクトに関わらせていただき、外部の客員教授と共同で研究を進める中で、自分の視野や思考を広げることができました。現場との接点を保ちながら、学術的な視座を高められたことは、自分の成長にとって大きな意味があったと感じています。   今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 大学院で得たのは、「自分で問いを立て、それを解決しようと試行錯誤する力」だと思います。この力は分野を問わず応用が利きますし、今の仕事の中でまさに日々活きていると感じます。   例えば現在の仕事では、「このデータを見た人にどんな行動変容を起こしてほしいのか?」「この機能は誰のどんなペインを解決し、どんな価値をもたらすのか?」といった問いに向き合い、仮説を立てて検証しています。これは、大学院での研究とまったく同じ構造です。   また、視野を広げることの大切さも大学院で学んだ大きな価値のひとつです。目の前の課題に集中していると、どうしても視野が狭くなりますが、全体像を俯瞰することで、今自分が立っている位置や次に進むべき方向が見えてきます。これは、研究においても、実務においても、非常に重要な視点だと思います。     これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 正直に言うと、私は大学院進学を「誰にでもおすすめ」とは思っていません。博士号や修士号という肩書きが、キャリアアップや給与アップに直結するわけではないですし、時間もお金も労力もかかります。現代のコスパやタイパという視点で見れば、大学院進学は決して効率の良い選択ではないかもしれません。   それでも私は、大学院に進んでよかったと思っています。なぜなら、自分で問いを立て、何度も失敗しながら粘り強く向き合った経験が、今の自分の自信につながっているからです。そして、さまざまな立場の人と関わり、視野を広げる中で、「自分は何を大切にしたいか」が少しずつ見えてきたと感じています。     世界的にも大学院生の3割以上が不安障害に悩んでいるという報告があるほど、大学院進学は決して楽な道ではありません。でも、その厳しさの中にこそ、自分の可能性を広げるチャンスがあるとも思います。進学を考えるときには、「何を得たいのか」「何を経験したいのか」を、自分なりにしっかり言語化してみてください。   遠回りや迷いを経てでも、「やってよかった」と思える人が、これからも出てきてくれたら嬉しいです。       Researchmap(大松さんのページへ)  

2025.05.01

活躍する大学院修了生vol.2~宮脇 裕さん(国立研究開発法人 産業技術総合研究所勤務/健康科学研究科博士後期課程修了)

働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました! 宮脇 裕さん(健康科学研究科 博士後期課程 2021年3月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 産業技術総合研究所人間社会拡張研究部門の研究員、東京都立大学人間健康科学研究科の客員准教授、また畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの客員研究員として、主に実験心理学や神経心理学を専門とした臨床研究に従事しています。 これまでのキャリアを教えてください! 実は私は、中学3年生の初夏に重い病気を患い、高校に行くことが叶いませんでした。4年間の闘病生活をあけて、高卒認定試験後に神戸学院大学へと進学しました(この大学生活でも別の病気のために手術を経験し1年留年…)。2014年に理学療法士免許を取得し、仁寿会石川病院にて理学療法士として2年弱勤務しました。   その後、病院を退職し、神戸学院大学大学院へと進学しました。この際、NTTコミュニケーション科学基礎研究所にて実習生として実験心理学に関する研究に従事してきました。博士後期課程では、畿央大学大学院に進学し、日本学術振興会特別研究員として研究に従事していました。その後は、慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室の特任研究員や産業技術総合研究所人間拡張研究センターの特別研究員を経て現在に至ります。 これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 私の研究テーマは「運動主体感を軸とした認知運動インタラクション」です。現在は、心理物理実験や統計モデリングなどのアプローチにより、主に脳卒中後の患者さんを対象に、運動障害と運動主体感の関係性について研究を進めています。それらの心理学的知見を基に、行動変容に貢献する技術を開発したいと考えています。   【研究キーワード】運動主体感、脳卒中後運動障害、インタラクション   大学院に進学したきっかけや目的は? 正直なところ、元々は勉強があまり好きではなく、毎日クラブチームなどでバスケットボールばかりやっていました。しかし、やはり一度大きな病気をしてブランクがあると、なかなか状態がもとに戻りません。その中で、臨床で良い上司に巡り合い、そして患者さんと関わる中で、学ぶことの楽しさを少しずつ知っていきました。ずっと病気をする前の自分に戻りたかったのですが、そうではなくて、今やれることを楽しもうと思えるようになりました。体はもろくなったけど、頭は使える。ということで、そこからは何もかもやめて研究にだけのめり込んでいきました。いつか臨床に還元できる研究をと思っていますが、まだまだですので、自分が「面白い」と心から思える研究に、これからも楽しんで取り組んでいきたいと思います。   大学院での時間を一言でいうと? 私にとって大学院で過ごした時間は、第二の青春といった感じでした。しんどいことも楽しいことも濃縮されて詰まっています。畿央大学大学院は、自分がやりたいと思って全力で取り組んでさえいれば、それを全力で後押ししてくれる環境です。私の指導教員である森岡先生は、どんなわがままでも―熱意と勝算があれば―とにかく背中を押してくれました。感謝しかありません。本当にのびのびと研究に打ち込め、ひたすら努力ができた最高の時間だったと思います。   今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 大学院では、指導教員や院生と関わり、また学会などで未知の世界に触れることで、自身の専門性を深めることだけでなく、ときには自分一人では想像できないような新たな研究展開をもたらしてくれます。これらを通して培った研究計画や学際的な専門性は、研究職として活動する上での基盤になっています。そして何より、大学院の活動の中で、色んな考えや価値観を持つ多くの方と出会うことができるわけですが、その中で共感できる志を持つ仲間を見つけ、その仲間とともに研究についてディスカッションする時間は何物にも代えがたい充実した時間になります。これらは、研究者として活動していく上で、一生の財産になると思います。   これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 大学院では大変なこともつらい思いをすることも多いと思いますが、研究が好きであれば、きっと、もっと楽しいことがそれらを上回ってくれます。この記事を読んでくださった皆様が、自分が進みたい道を選び取り、自分が決めたその道を楽しんで前進されることを願っております。   ▶ Reseachmap(宮脇さんのページへ)      

2025.04.28

変形性関節症に関する世界最大級の国際会議「OARSI 2025」参加レポート!~健康科学研究科瓜谷研究室

2025年4月23日(水)から26日(土)まで、韓国・仁川で開催されたOARSI 2025(Osteoarthritis Research Society International)に参加してきました!     この学会は、変形性関節症(OA)に関する世界最大級の国際会議の一つであり、日頃から私が研究の参考にしている論文の著者や、よく引用させていただく著名な研究者たちが、直接最新の知見を発表される場です。実際にそうした研究者たちの講演を間近で聞くことができ、とても刺激的な時間となりました。     今回、私は 「Patients with knee osteoarthritis exhibit a reduced autonomic response to task performance compared to healthy older adults」 というテーマでポスター発表も行いました。   発表中には、さまざまな国の研究者から多角的な視点で質問やアドバイスをいただき、今後の研究をさらに深めるための多くのヒントを得ることができました。     特に印象に残ったのは、**「OA Management and Epidemiology in Asia」**というセッションです。アジア各国における変形性関節症の管理や疫学的課題について議論され、日本とは異なる医療システムや社会背景の中での取り組みを知ることができました。   自分の研究を国際的な文脈で位置付けて考えるきっかけにもなり、大変貴重な学びとなりました。     また、学会場では海外の研究者とも交流し、研究以外にも韓国ならではの美味しい食事や街並みに触れることができ、異文化を体感する楽しさも味わいました。   こうした機会を通じて、 「最先端の“本物”の研究に直接触れること」 「異国の文化を知り、自分自身の立ち位置を再認識すること」 の大切さを改めて実感しました。     この貴重な経験を糧に、今後も社会に有益な研究を推進できるよう努力していきます!   健康科学研究科 瓜谷研究室 山野 宏章 関連記事 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科 日本小児理学療法学会学術大会で大会長賞を受賞!~健康科学研究科 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました!  

2025.04.23

活躍する大学院修了生vol.1~片山 脩さん(国立長寿医療研究センター勤務/健康科学研究科博士後期課程修了)

働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました!   片山 脩さん(健康科学研究科 博士後期課程 2019年3月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部 特任主任研究員として勤務しています。   ▼ 脳波研究の様子       これまでのキャリアを教えてください! 中部リハビリテーション専門学校卒業➡医療法人瑞心会 渡辺病院で勤務を続けながら畿央大学大学院修士課程ならびに同博士課程修了➡国立長寿医療研究センター・特任研究員➡日本学術振興会・特別研究員➡コロンビア大学・博士研究員➡現職   ▼留学先のコロンビア大学の仲間たち     今は地域在住高齢者を対象としたコホート研究で非薬物療法による老年症候群、認知症、介護の予防について研究をしています。   修士課程の入学式は、上の子の保育園の入園式翌日だったことを覚えています。博士後期課程の際には下の子も生まれ、仕事と研究と子育てで大変ではありましたが、妻のサポートのおかげで無事に学位を取得することができました。また、コロンビア大学へ単身で留学した年は、上の子の中学校入学と重なりましたが、子供たちも成長してくれて妻のサポートをしてくれていたようで大変助かりました。留学中に1週間ほど家族がニューヨークに遊びに来て一緒に過ごした時間は、子供達たちにとっても良い思い出になっているようです。   ▼コロンビア大学での仲間とともに   これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 地域で自立して生活されている高齢者方を対象に老年症候群のリスクのある人を早期に発見する目的で高齢者機能健診(脳とからだの健康チェック)を実施して、参加者を対象に自治体と協力して介入研究を実施しています。   また、畿央大学大学院で学んだ脳波研究のノウハウを活かして軽度認知障害(MCI)の早期発見に向けた神経生理学的マーカーの解明や加齢や病理学的な脳の変化から予測される認知機能よりも、高く認知機能を維持することを可能とする脳の特性(認知予備能)について、第一人者であるコロンビア大学のStern教授の研究室へ留学して解析方法などを学び、今は脳波を用いて認知予備能の神経基盤の解明をめざして取り組んでいます。   【研究キーワード】脳波、認知症、軽度認知障害、認知予備能 大学院に進学したきっかけや目的は? 就職して1年目の春から担当した頸髄損傷の患者さんの痛みを軽減することができず悩んでいました。当時、畿央大学ニューロリハビリテーションセミナーをインターネットでたまたま目にして参加しました。セミナーでは痛みのメカニズムや世界中の研究について紹介がありました。   セミナーで紹介のあった脊髄損傷の患者さんの痛みに対する介入研究を参考に担当患者さんに介入を行ったところ痛みの軽減が見られました。しかしながら、私は痛みが軽減した理由を自分の言葉で論理的に説明することができないもどかしさが残っていました。そこで、介入研究のヒントをくださった畿央大学大学院へ進学して痛みが軽減したメカニズムを自分自身で解明したいと思い進学を決めました。   働きながら通えるように当時ではまだ珍しかったオンライン授業やオンデマンド授業が整備されており、愛知県で働きながら修士課程、博士課程を修了することができました。   ▼ 在学中に参加した国際学会での様子   大学院での時間を一言でいうと? 一言でいうと宝物です。   研究分野は違っていても、わからないことを明らかにしたいという思いはみんな同じで、その目標に向かって様々なディスカッションを先輩、同期、後輩の皆さんといつもしていました。その時間は今でも忘れることのない私の宝物です。   畿央大学大学院は、社会人でも学びやすい環境を教員の方々、事務の方々が丁寧にサポートしてくださることがともて魅力的だと思います。   ▼ 大学院在籍時のゼミ発表の様子   今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 「他者のため、社会のためになる研究をしてください」 私の恩師である森岡 周教授から博士の学位授与式の後にいただいた言葉です。この言葉を今も常に意識しています。自分の研究は誰のために行うのか、社会にとってどのような意義があるのかを自身に問いかけながら研究を続けています。   また、今の職場の仲間ともディスカッションする時間を大切にしています。畿央大学大学院の頃から自分の研究の事ばかりではなく周りの方の研究についても知ること、意見をきちんと伝えることの大切さを学んだからこそ、今も職場の後輩にはディスカッションの時間を大切にすることを伝えています。   ▼ 現職の仲間と共に   これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 大学院には、あなたと同じように「明らかにしたい」という思いを持った仲間がたくさんいます。一人だったり、職場の仲間だけでは解決できないこともあると思います。一歩踏み出して、大学院へ進学してみてください。そこには今までの自分にはなかった考え方や学び方、解決方法を知っている先生や先輩がいます。   畿央大学大学院は社会人でも学びやすい環境が整っており、先生も事務の方々もとても丁寧にサポートしてくださいます。同じ目標を持った仲間と必死に学ぶ大学院での時間は、その後の人生の糧となり、もう一つ上のステージにあなたを連れて行ってくれると思います。     ▶Researchmap(片山さんのページへ)

2025.03.25

日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター

2025年3月16~19日に、奈良で日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました。   ▼ 昨年度の様子はこちら ▼ 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター   CREST:国立研究開発法人科学技術振興機構による戦略的創造研究推進事業 ANR:The French National Research Agency (ANR) NARRABODY:Narrative embodiment: neurocognitive mechanisms and its application to VR intervention techniques (ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用)   CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学森岡周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。   【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 1日目:3月16日(日) □Information Exchange Meeting 2日目:3月17日(月) Morning Session (Shogo TANAKA, Chair) □Opening (Sotaro Shiomada) □Jean-Michel ROY: The Narrabody project and the minimal/narrative self distinction   <Interview Reports> □Shingo MITSUE: What is the experience of improvement in walking ability in a hospitalized person with stroke?-A descriptive phenomenological case report- □Shogo TANAKA: Interview Analysis of Patient B (a case of movement disorder in the left upper limb) □Eric CHABANAT, Shotaro TACHIBANA: (TBA)   Afternoon Session (Shu MORIOKA, Chair)   <Research Progress Reports> □Hugo ARDAILLON: Temporal Dissociations in the Recovery of Anosognosia: Evidence from a Longitudinal Study of Two Cases □Sébastien MATEO: Updates about the FLY study □Yuki NISHI: State transition model for freezing of gait in Parkinson’s disease □Kazuki HAYASHIDA: Embodiment during walking   ▼2日目はホテル日航奈良の百合の間でミーティングが実施されました。 3日目:3月18日(火) Hospital Visit □Nishiyamato Rehabilitation Hospital   Afternoon Session (Sotaro Shimada, Chair)   <Research Progress Reports> □Eric CHABANAT: Self-efficacy in rehabilitation among brain-injured patients □Shotaro TACHIBANA: Cross Cultural Adaptation Method to establish the Japanese version of Self-efficacy questionnaire □Yuanliang ZHU: Prism exposure and self efficacy of upper limbs (experiment updates) □Katsuki HIGO: Distinct roles of the premotor and occipitotemporal cortices in the full-body illusion □Yoshiki FUKASAKU: Influence of VR Avatar Operation on Fine Motor Function: Investigating the Mechanism with a Focus on Character Change □Miyuki AZUMA: Integrative Measurement of the Rubber Hand Illusion: A Phenomenological Interview and Brain Connectivity Approach   Online Session (Shotaro Tachibana, Chair) □Sotaro SHIMADA: Conceptual Framework for Narrative Embodiement □Discussion on Interview Reports □General Discussion   ▼ 3日目は奈良春日野国際フォーラムの会議室でミーティングが実施されました。 4日目:3月19日(水) Extra Session □Discussion □Closing   ▼ 奈良公園で記念撮影をしました。   NARRA BODYプロジェクトの一環として、第2回NARRABODYミーティングが開催されました。本ミーティングには、日本側から嶋田総太郎教授(明治大学)、森岡周教授(畿央大学)、田中彰吾教授(東海大学)をはじめ、多くの共同研究者や大学院生が参加しました。フランス側からは、Jean-Michel ROY教授(ENS-Lyon)、Eric CHABANA助教授(リヨン大学)、Sébastien MATEO准教授(リヨン大学)をはじめ、Shotaro TACHIBANA研究員(リヨン大学病院)など、多くの研究者および大学院生が参加し、学際的な議論が展開されました。   今回のミーティングでは、本研究課題の核となるナラティブ・エンボディメントの概念的枠組みを筆頭に、基礎研究、パイロットスタディ、ケーススタディの報告、研究計画の共有など、それぞれの研究の詳細について活発な議論が交わされました。そして各研究には共通点も多く見出され、合同研究への発展に向けた新たな視点や洞察が得られました。これにより、日仏双方が取り組む課題の方向性がより明確になり、今後の研究の発展に向けた具体的なアプローチが再形成される重要な契機となりました。   また、西大和リハビリテーション病院における臨床見学や患者インタビューを通じて、日仏の医療制度や文化的・社会的背景について理解を深める機会が提供されました。この経験を基に、現象学的グループの主要課題であるナラティブデータを通じた患者のナラティブ遷移モデル構築に向けて、適合除外基準や測定期間の再調整に関する議論が活性化されました。特に、インタビューを用いた研究は、リハビリテーション現場への直接的な還元のみならず、「自己」や「ナラティブ」といった哲学的な探求をさらに深化させる可能性を秘めています。   さらに、フランス側の研究者たちは、科学的な議論において卓越した知見を提供してくれただけでなく、ミーティング期間中には細やかな配慮をしてくださいました。彼らの温かい人柄と深い思いやりに触れたことで、研究交流を通じた人的ネットワークの重要性を再認識する貴重な機会となりました。   本ミーティングは、NARRABODYを通じた認知神経科学、哲学(現象学)、ニューロリハビリテーションの今後の発展において、極めて重要なステップとなりました。学際的な連携をさらに強化し、今後の研究の深化と発展に向けた礎を築くことができたといえます。   ▼ Online Session時に集合写真の撮影をしました。 関連記事 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 

2025.03.04

第40回日本栄養治療学会学術集会でYoung Investigator Award 2025を受賞 ~ 健康科学研究科

畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程2年の守川 恵助です。2025年2月14日(金)・15日(土)にパシフィコ横浜で開催された第40回日本栄養治療学会学術集会(JSPEN)において、「低BMIを伴う間質性肺疾患患者における体重あたりの安静時エネルギー消費量の特徴」をテーマに発表し、Young Investigator Award 2025を受賞しました。 学会発表の概要 間質性肺疾患(ILD)患者は低栄養のリスクが高く、適切な栄養管理が重要です。近年、ILD患者に対する栄養療法への関心が高まっていますが、エネルギー代謝に関する知見はまだ限られており、必要なエネルギー量の設定が難しいケースが課題となっています。本研究では、低BMIのILD患者において、体重あたりの安静時エネルギー消費量が急激に上昇する可能性を示唆する結果を得ました。この成果は、ILD患者のエネルギー代謝の理解を深め、今後の栄養療法の指針となることが期待されます。今後は、この研究を論文化し、より多くの専門家へ発信できるよう努めてまいります。     本研究は、健康科学研究科の田平 一行教授のご指導のもとで進められました。この場を借りて深く感謝申し上げます。     畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程2年 守川 恵助 関連記事 第11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科| 日本小児理学療法学会学術大会で大会長賞を受賞!~健康科学研究科 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました! 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 第28回 日本ペインリハビリテーション学会 学術大会で大学院生が一般口述演題奨励賞を受賞しました!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.2~岩佐さん×赤口さん 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.1~淡路さん×渕上さん   健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事