2010.04.05
山本隆先生が関西テレビ「アンカー」に登場!
20歳代の若者はなぜ"からい"ものが苦手? 健康栄養学科山本隆教授が明快に解説!
関西テレビ平日18時から19時までのスーパーニュース「アンカー」では、いろいろなアンケート結果が示す数値の疑問に答えるというコーナーを設けており、今回は「20歳代の若者は30歳代・40歳代に比べて"からい"ものが嫌い、苦手なのはなぜ?」を解き明かすという。そこでコメンテーターとして登場されるのが、味覚に関する研究では随一の健康栄養学科教授山本隆先生。取材は2010(平成22)年3月31日、放映予定日は4月9日です。
傍でお聞きしていて山本先生の解説は明快で、なるほど確かにと、視聴者をうならせるものがあります。
そこで山本先生の許可を得て、以下に要約を掲載します。
「味覚には、五味(辛味・甘味・酸味・塩味・苦味)がありますが、これに『こく』をプラスすると、おいしさが格段に増すことになります。漢字の"からい"には、『辛い(わさびや胡椒・山椒のからさ)』、『鹹い(しょっぱい塩からさ)』の2つがあり、アンケートでお尋ねの"からい"は前者の方だとすれば、現代の若者の幼児期の食生活に原点があると思う。人間の味覚は、およそ10歳小学校4、5年生までに固まると言われていて、家庭で親と一緒に食べるのが普通です。乳幼児期には前者のような刺激物は与えないので、わさびや山椒などは人間の経験としては大人になってから食べるメニューの部類に入ります。健康な食事の摂り方は、好き嫌いせず何でも食べることが大切で、今まで食べたことのないものにチャレンジすることも大事です。"からい"ものも食べなくては楽しさやバリエーションが広がらず偏った食事になりがちです。でも大量に食べる必要はなく、少しでいい。"からい"ものは"痛み"に通じ脳に刺激を与え、やがて快感につながることもあります。食事は家族や仲間みんなで楽しく団欒の中で、おいしく適量(腹八分)に食べるのが健康の源です。」