2025年7月18日の記事
2025.07.18
看取りを体験したご遺族の語り ~ 看護医療学科「終末期ケア論」
初夏とは言い難いほどの暑さの中、終末期ケア論の講義のためにSさんは畿央大学に来てくださいました。終末期ケア論の授業の一環として看取りを体験したSさんにご講義いただきました。 Sさんはご主人様を亡くされ、ご自身もがんに罹患されたご経験があり、ご自身が体験された出来事と思いを時には涙ぐまれながら語ってくださいました。 Sさんがご家族の長い闘病生活を支え、いつかは訪れるお別れの時を覚悟しつつ、楽しい家族としての日常生活のお話を交えて日々の思い出をお話ししてくださいました。学生たちはSさんの看取りの体験談を真剣な眼差しで聞き入っていました。 Sさんの語りの後に学生からは「ご家族を亡くしてどのようなかかわりをされるとよかったですか?」と質問がありました。Sさんは「友人から『エンタメとグルメのことは私にお任せください』と言われたことです。今のあなたに必要ですよという気持ちが込められていたと思います。その言葉で前向きになる力をもらいました。」と返答いただきました。大切なご家族を亡くされて悲嘆に暮れているときにご友人のサポートに救われたことを教えていただきました。 他の学生からは「ご家族を亡くされたことはとても辛いことだと思うのですが、それでも学生にお話ししてくださろうと思ったのはなぜですか?」という質問もありました。Sさんは「私のままでいいのかなと思ったのですが、たくさんの方にも自分の気持ちを聞いてもらう不安がありましたが、聞いてもらうことの温かさを感じました。亡くなった主人のことをたくさんの人に聞いてもらえたというのは、なかなかない機会です。幸せの機会。感謝しています。医療従事者が大切。患者を守る最後の人。皆さんには看護師さんになって離職せずに頑張って欲しい」と述べられました。 講義後の学生からは「看護師は患者さんやご家族に一番近い立場なので振る舞いには十分注意する必要がることがわかった」「患者さんやご家族に丁寧な言動をする必要があると学んだ」「家族を亡くされて悲しい思いをしている時、Sさんのように友達など誰かがそばにいることが助けになることを知った」「『大きな悲しみの穴に落ち込まないように』という言葉が印象に残った」「患者さんやご遺族に寄り添い、不安を少しでも軽減できる看護師になりたい」といった感想が聞かれました。 終末期における患者に対し家族は気分が落ち込み深い悲しみを経験します。Sさんの体験を聞かせていただいたことによって、学生たちは看護師として死別による悲嘆に直面している遺族へのケアが必要であることを学ぶことができました。 Sさん、ご講義を本当にありがとうございました。 健康科学部看護医療学科 准教授 對中 百合 助教 福田 都美恵
2025.07.18
【畿央大学×家族亭】香芝サービスエリア「新メニュー開発コンテスト」を開催!~健康栄養学科
2025年7月12日(土)、畿央大学と家族亭の連携事業「メニュー開発プロジェクト」の第1弾「香芝サービスエリア『新メニュー開発コンテスト』」が開催されました。 このプロジェクトの目的は、次の三点です。 畿央大学と家族亭がそれぞれの強みを活かし、共同で食事メニューの開発を行い、サービスエリアに来られるお客様に奈良の魅力を発信し、地域経済活性化をめざす。 香芝SA上下線フードコートで、共同開発したメニューを販売することにより、県外から来られた方々に奈良の魅力をアピールする。 プロジェクトを通じて畿央大学生が大学で学んだ知識を活かし、限定された条件の中でメニューの 企画・開発を行うことにより実践力を身につけ、主体性、協調性、チャレンジ精神、コミュニケーション能力をみがく機会の場とする。 テーマは、「ヤマトポークを使った丼」 畿央大学健康科学部健康栄養学科3回生12名が今年3月から試作を重ね、7種類の丼メニューを考案し、コンテストに参加しました。 本コンテストでグランプリ・準グランプリを受賞した丼メニューは、香芝サービスエリア上下線のフードコートで秋ごろまでに商品化され、期間限定で販売されます。 審査結果 グランプリ メニュー:「大和ポークと根菜の彩り丼」 考案者:林 明凜さん メニューについて工夫した点を教えてください! 奈良県の郷土料理である「色ご飯」に大和ポークをかけ合わせた、様々な世代の方に「どこか懐かしいような、ほっとする味」を感じてもらえるように仕上げました。大和ポークはバラを使い、他の具材と一緒に食べた時にじゅわっとした大和ポークの脂の甘みを感じられます。味付けには丼のタレだけでなく、少しにんにくと生姜を効かせることで、病みつきになるメニューに仕上げました。また、見た目や美味しさに力を注ぐだけでなく、調理方法の簡単さにも工夫しました。 受賞の感想をお聞かせください! 私自身、以前よりメニュー開発に興味を持っていたため、今回、グランプリに選出いただき、本当にうれしく思います。実際に香芝SAで販売してくださるということで、メニュー開発に対する思いや自信がより強くなりました。今回の結果を強みに、今後も様々なメニュー開発に携わりたいと思います。 準グランプリ メニュー:「ご飯泥棒!ヤマトポークのジューシー角煮丼」 考案者:【ソラニン】大前 空夜花さん 伊藤 優那さん 伊藤 望未さん メニューについて工夫した点を教えてください! 誰もが好きな味付けにした代わりに味に飛びぬけた特徴がなかったので、味以外で他と差をつけられるような丼をめざして、調理法と見た目に独自性を持たせる工夫をしました。火の通りにくいブロック肉の代わりに、薄切りの豚バラ肉を何枚か重ねて並べ巻くことで、角煮のような食感や雰囲気を再現しています。この工夫から調理時間が短縮され、赤身と脂身のちょうどよいバランスを保つことで最後まで柔らかい角煮を味わうことができます。また渦巻き状の見た目によって、他にはない印象的な丼を作り出すことができたと思います。ニンニク・ しょうが・だしをきかせた豚の角煮と、トッピングした温泉卵のマイルドなおいしさの組み合わせで、味の変化も楽しみながらどんどん食べ進むスタミナ丼メニューです。 受賞の感想をお聞かせください! 大前 空夜花さん)参加すると決めたときからグランプリをめざしていたので悔しい気持ちはありますが、グループのみんなで試行錯誤しながらレシピを考え試作し、先生とも話し合いながら修正したものが賞を頂けてとてもうれしく、頑張ってきてよかったと思えました。今回のコンテストの中で新しい考え方や視点を手に入れることができ、滅多にない経験をさせていただいたので、また一歩成長できたと思います。 伊藤 優那さん)他のグループのレシピも美味しそうだと感じましたが自分のグループのレシピに自信を持っていたので、惜しくもグランプリに届かない準グランプリという結果で悔しかったです。元々コンテストには一人で挑戦しようと思っていたのですが、三人で参加し考え支え合うことで一人で考えるより良いものが作れたと思うので、このメンバーで参加してよかったです。 伊藤 望未さん)コンテストが始まる直前に他のグループのみんなの気合の入っている様子を見てとても緊張しましたが自分たちのグループで協力し試作、改善を行い、満足のいくレシピでコンテストに挑んだので準グランプリを取ることができてうれしいです。実際に香芝SAで販売されたら、ぜひ家族で食べに行きたいと思います。 コンテストに出品されたそのほかの丼メニューを紹介します! メニュー:「まほろば焼肉定食丼」 考案者:【1N1】井上 結月季さん 池谷 恵莉さん 泉森 咲花さん 乾 美咲さん メニューについて工夫した点を教えてください! まほろば焼肉定食丼は焼肉だけのシンプルなどんぶりではなく、定食のように多彩な食材が一度に楽しめる、満足感たっぷりの丼です。名前にある「まほろば」は「素晴らしい場所」「理想郷」を意味する「やまと」ゆかりの言葉です。心も体も満たす丼となるような一品を目指し、この名前にしました。 ピリッと辛い唐辛子入りのたれが食欲をそそり、濃厚な焼肉の味わいと野菜のフレッシュさと合う丼となっています。野菜のシャキシャキ感や甘み、とろっとした食感の違いも楽しめ、最後まで飽きずに食べることができます。見た目も鮮やかでボリューム満点。「彩り・味・満足感」すべてがそろった丼に仕上げました。 メニュー:「とろ旨!大和丸ナスの味噌豚丼」 考案者:【1N1】乾 美咲さん 泉森 咲花さん 池谷 恵莉さん 井上 結月季さん メニューについて工夫した点を教えてください! 味噌豚丼は、味噌の深いコクとヤマトポークの旨みが絶妙に調和した、味にインパクトのある1品です。古くから親しまれてきた味噌に、ジューシーなヤマトポークを組み合わせることで、満足感の高い仕上がりになっています。さらに大和野菜であり夏野菜である大和丸ナスを加えることで、奈良の魅力を発信するとともに季節感も演出しています。 メニュー:「辛旨!麻婆茄子丼」 考案者:【ソラニン】伊藤 優那さん 伊藤 望未さん 大前 空夜花さん メニューについて工夫した点を教えてください! コンテスト期間が夏なので季節野菜を取り入れながらピリッとした辛さで汗を流そう!という商品です。辛いだけではなくしっかりとしたおいしさもあることで辛いのが苦手な方でもおいしく食べてもらえるように考えました。 メニュー:「みんな大好き!大和のポーたま丼」 考案者:【栄養士のたまご】梶岡 美佑さん 神木 優香さん 川北 小雪さん 小林 美咲さん メニューについて工夫した点を教えてください! 奈良の食材である大和ポークを使用し、ここでしか食べることが出来ない三色丼に!!色どりも鮮やかで、見て美しい、食べて美味しい! 甘辛い味付けで子供から大人まで幅広い世代に食べてもらえるはず…! しっかりしつつバランスのとれた味付けで、ボリュームもあり、食べ応え抜群で大満足間違いなし! 調理工程も出来るだけ簡単にすることで、より多くの方にご提供できるように意識しました。 メニュー:「奈良の恵みをさっぱり味わうネギ塩豚丼」 考案者:【1N1】泉森 咲花さん 池谷 恵莉さん 井上 結月季さん 乾 美咲さん メニューについて工夫した点を教えてください! 奈良の恵みをさっぱり味わう、夏にぴったりねぎ塩豚丼の紹介です!奈良県のブランド肉である大和ポークを大胆に使用しております!豚肉特有の油っぽさを酢の効いたミョウガや、あっさりとしたねぎ塩だれ、爽やかなレモンの風味により、大和ポークの良さのみを残した、さっぱり味わえるボリューム満点の一品です!また、サクサクとした食感を楽しませてくれる「大和いも」にも注目です! 審査員の皆さまをご紹介します 佐田 惠 様(西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社 執行役員関西支社長) 坪山 憲司 様(株式会社家族亭 代表取締役執行役員社長) 元 孝行 様(株式会社家族亭 高速道路事業部長) 石飛 雅也 様(株式会社家族亭 高速道路事業部営業部 地区長) 冬木 正彦 畿央大学 学長 栢野 新市 畿央大学 健康科学部 健康栄養学科 学科長 竹本 忠司 畿央大学 法人事務局長 ▼ 坪山 憲司 様(「家族亭」代表取締役執行役員社長) ▼ 佐田 惠 様(西日本高速道路サービス・ホールディングス(株) 執行役員関西支社長) ▼ 冬木 正彦 畿央大学学長 グランプリ・準グランプリを受賞した丼は秋ごろ西名阪高速道路 香芝サービスエリア内フードコートにて期間限定での販売を予定しています。ぜひご賞味ください! 地域連携センター 関連記事 今年度2回目となる畿央大学×ならコープのコラボ企画「こども寺子屋」を開催しました! 第19回「ならいちばのキッチン料理教室」を開催!~ 健康栄養学科 第7回エコマミ公開講座で看護医療学科山本裕子教授が「口から見直す生活習慣」をテーマに講演! 広陵町町制施行70周年記念イベントに書道部と軽音学部が参加!
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