2023年5月11日の記事

2023.05.11

河合町佐味田の居場所計画で「佐味田みんなの縁側」“縁台”を提案!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ

河合町佐味田にある「河合町立佐味田老人憩の家」という集会場の前に、住民の方々が交流できる居場所を作るため、研究室のゼミ活動で縁台などの設置を考えました。 2022年7月に河合町佐味田集落のとある1つの家屋の縁側を実測させていただきました。 その際、縁側がゆっくり過ごすことのできる落ち着く居場所だと感じたことから、”縁側”をモチーフとしました。 縁側という案に辿り着くまで、現地調査を行い、グループ別に話し合いを重ねました。   ▼イメージ模型     ▼設置場所       2022年10月には実際に移動販売の見学をしました。 現地調査では、人通りが少なく静かであること、また移動販売や詩吟のクラブ団体による集まりがあることなどが分かりました。   ▼移動販売の見学の様子       2022年11月にはグループ別に考えた案を現地発表しました。   ▼現地発表の様子         様々な案を出した上で、全員で議論しました。 実測で感じたことや、縁側は日本では古くから団らんや憩いの場として親しまれていることから、縁側をモチーフとした「佐味田みんなの縁側」に決定しました。   設計のポイント ①小机 飲食をするときなどに利用。座面の板の間に隙間をつくり、足を差し込むことができ、スライドや取り外しが可能。 また、隙間で固定されるため強風にも耐えられるようにした。   ▼小机     ②光箱の和紙が表す季節感 和紙を使ったライトアップ。和紙の絵柄は春夏秋冬で変えることができ四季を味わえる。 そして、夜は光を灯した明るい空間になる。   ▼和紙の絵柄     ③光箱の工夫 光箱の下部分に散水栓があり、散水栓を使うことを考えて台の高さの実験をしたところ900mmに決定。   ▼光箱     ▼実験の様子     ④繋ぎ目の縁側のような一体感 縁側は左右に分かれており、その繋ぎ目が分からないよう一連性を持たせた。また、太い木材を目立たせるようにした。   ▼前から見た一体感   使用場面の想定 ①移動販売・食の集まり 移動販売で購入した荷物を整理する場所、購入したものをその場で飲食する場所、店員の方の荷物置き場などとして使用。     ②休憩・交流・集まり 散歩の合間の休憩、詩吟などのクラブ団体の活動後の交流、お菓子などを持ち寄ってお茶をすることなどに使用。     ③ライトアップ 夜には灯りのある雰囲気を味わうことができ、和紙の絵柄で四季を感じながらゆっくり過ごすことができる。     ▼作業風景       2023年2月に、縁側をモチーフとした「佐味田みんなの縁側」という縁台の案を、河合町佐味田自治会の住民の方々に発表をさせていただきました。 住民の方々のご意見やお喜びの声を聞くことができ、設置することに決まりました。 皆さまのご意見なども踏まえ、改めて図面調整を行い、制作に必要な木材(奈良県産桧)の材料表も私たちで作成しました。 実物を制作するために、様々な準備作業を進めました。   ▼発表の様子         人間環境デザイン学科 4回生 藤原彩那   【関連記事】 明日香村で、屋外の居場所づくりとオリジナルグッズをプロデュース!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 三井田ゼミの学生が河合町へ空き家の利活用案をプレゼン!~人間環境デザイン学科「プロジェクトゼミ」 【人間環境デザイン学科×河合町】町長に駅前のリ・デザイン案を直接プレゼン!~ランドスケープ演習 【人間環境デザイン学科×河合町】少子高齢化時代における郊外駅前のリ・デザインを提案!~ランドスケープ演習 【広陵町×河合町】小学生を対象とした「竹馬★クイズラリー」を実施しました!~人間環境デザイン学科清水ゼミ