2011.07.02
吉野山をエコカーテンで彩る社会実験が、NHKと地元ケーブルテレビの取材を受けました!
いよいよエコカーテンの設置が実現!吉野山の協力店の方々もご満悦!
吉野山参道の商店や旅館の軒先に色とりどりの寒冷紗を掛けて歴史的景観を守るとともに省エネ効果をあげようと、人間環境デザイン学科教授佐藤昌子先生とゼミ生3名が今春から取り組んできた「吉野山エコカーテン」社会実験。
2011(H23)年7月1日、試作したエコカーテンの設置作業を行いました。
この日は霧雨がけむる吉野山にNHKならナビの記者に加えて地元ケーブルテレビの取材陣も来られ総勢10名以上で設置協力店5軒を回りました。
左から佐藤教授、ゼミ生、ケーブルテレビ、NHKならナビ田村記者、丸山繊維産業社長
最初は和紙・茶道具・伝統工芸美術小物を販売されている谷嶋誠心堂さんから、前もって色合いや採寸をお聞きし、学生自らミシン縫いした寒冷紗を取り付けました。“エコカーテン”の外側と内側の温度・照度・紫外線量の測定も行いました。谷嶋さんの奥様にお聞きしたところ、「数年前まで店前の道路上に西日や雨雪除けテントを張り巡らせていたが数十万円の維持費がかかるし、何よりも景観が悪くうっとうしくて除去、今は麻生地の暖簾をかけている。その麻生地も外から中の商品は見えないし風雨で縮みが激しくて困っていた。」「寒冷紗だとコストは麻生地の3分の1で済み、四季折々衣替えもできる。」と大変喜んでおられました。
谷嶋さんから斜め向かいにある吉野本葛を使った和菓子製造販売の「横矢芳泉堂」ご主人(左)と学生。
吉野山の桜の色合いの寒冷紗カーテンで、和菓子屋さんらしい軒先に変身しました。ご主人と奥様からは「中からも外からも透けて見えるのがとてもいい。お店のイメージにピッタリ」とおっしゃっていただきました。
横矢芳泉堂さんの左隣の若鮎・佃煮販売の「枳穀屋」(きこくや)さんのご主人(右端)
お店の風格に似合ったグレイ系の寒冷紗エコカーテンを設置しました。
それぞれのお好みに合わせていろんなパターンが作り出せます。
千本入口の旅館お風呂「花夢花夢」さん 温泉旅館「佐古家」さん
それぞれのお店の特徴を生かした、オンリーワンのエコカーテンが設置できました。吉野山参道沿いのもっと多くの店々が奈良の伝統繊維産業が織り成すエコカーテンで彩られる日も近いのではないでしょうか。佐藤ゼミ生らによるエコカーテンの社会実験は始まったばかりです。どのような手順で自分たちの企画を実現していくか、改良の道筋を描きながら学んでいきます。そのポイントはただ一つ、地域住民の方々との話し合い、ご意見に耳を傾けニーズを真剣に受け止めることです。
【過去の記事】吉野山をエコカーテンで彩る社会実験について、奈良新聞が取材!
https://www.kio.ac.jp/information/2011/06/post-379.html
【過去の記事】産学連携でまちづくり~桜で有名な吉野町を「エコカーテン」で彩る社会実験がスタート~
https://www.kio.ac.jp/information/2011/05/post-370.html