2023.03.01
本学教員の編集した「エビデンスから身につける物理療法」第2版が発行!
理学療法学科の庄本康治学科長が編集した「エビデンスから身につける物理療法」第2版が2月17日、羊土社から発行されました。発行にあたり、庄本学科長からコメントをいただきました。
左から中村潤二さん(理学療法学科1期生)、大住倫弘准教授(同3期生)、庄本康治学科長、瀧口述弘助教(同5期生)
理学療法学科 庄本康治学科長 コメント
2017年8月に第1版を出版してから5年経過しましたが、物理療法においても日進月歩の進化が起こっています。中でも、超音波や電気刺激による迷走神経刺激に代表されるbioelectric medicine、電気刺激療法、体外衝撃波療法などの基礎・臨床研究が顕著に増加しています。さらに、国際疼痛学会による疼痛の定義が改変され、新たな疼痛評価方法なども数多く報告されています。
そこで、第2版では、新たな物理療法として体外衝撃波療法を追加し、その中でもセラピストが実施可能な拡散型圧力波療法について、最新の理論はもちろん、技術的解説も含めて、中村 潤二先生(畿央大学大学院健康科学研究科 客員研究員/西大和リハビリテ−ション病院)に論述して頂きました。拡散型圧力波療法は、様々な疾患や障害に対する効果が報告されていて、新たな物理療法として学修、臨床実践して欲しいと考えています。
国際疼痛学会が2020年に新たな疼痛の定義を発表していますが、第2版でもこれを反映させ、さらに、「リハビリテ−ション現場における痛みの評価」を加え、単なる痛みの強弱のみならず、多次元的評価を学修可能にしています。痛みの専門家として高名な大住 倫弘先生(畿央大学ニューロリハビリテ−ション研究センター)に最先端の情報も含めて解説頂きました。
第1版から論述している物理療法については、新たな研究報告や最新情報を追加しています。さらに、臨床場面や健常人によるデモンストレーションなどの新たな画像、動画を加え、学習効果を上げやすいように工夫しています。
本書によって、エビデンスに基づいて物理療法を適切に実施可能な臨床家や物理療法の研究者が増加し、機器開発メーカーを含めた協働活動がさかんになり、結果的にさまざまなクライエントによい影響があることを祈念しています。
執筆に関わった本学関係者
庄本 康治(本学理学療法学科 教授・学科長)
大住 倫弘(本学健康科学研究科 准教授)
瀧口 述弘(本学理学療法学科 助教)
生野 公貴(本学客員准教授、博士後期課程修了)
徳田 光紀(本学客員准教授、博士後期課程修了、理学療法学科1期生)
中村 潤二(本学客員准教授、博士後期課程修了、理学療法学科1期生)
吉田 陽亮(本学客員准教授、博士後期課程修了、理学療法学科1期生)
肥田 光正(本学修士課程修了)
箕島 佑太(本学理学療法学科4期生)
関連リンク
書評:理学療法学科教員陣が執筆「理学療法概論:課題・動画を使ってエッセンスを学びとる」
書評~庄本康治教授執筆「エビデンスから身につける物理療法」