2022.07.25
外部講師による講義「看取りを体験した遺族に対する看護の課題」~看護医療学科「終末期ケア論」
3年次前期必修の「終末期ケア論」では、人生の終末期を迎えた対象の心理過程や、がん終末期の身体症状とそれに対する緩和ケアについて、また、死が迫った対象とのコミュニケーション、家族や遺族へのケアなど多彩な内容を取り上げています。
2022年7月15日(金)の授業では、Microsoft Teamsを使用した外部講師による講義を実施しました。講師として、2022年4月にお母さまを看取られた西谷博道さんに、看取りを体験した遺族の気持ちを語っていただきました。
西谷さんのお母様が病院に入院している間に、状態が悪くなり、食事がとれなくなり、笑顔もなくなっていく過程で、感じた家族の思いを率直に語っていただきました。その後施設に移られてから、その施設の看護師および職員の関わりによって、笑顔を取り戻し、食事がとれるようになったことに対する感謝を述べられていました。そして、最期は静かに亡くなったこと、その看取りに立ち会われて感じたことなど語っていただきました。
その後、大友先生がインタビュアーとなり、西谷さんのお母様が過ごされた「特別養護老人ホームラガール」の職員を交えてのお話しがあり、様々な角度から、看取りにおいて看護師に求められるものとは何かを考える機会になったと思います。
死を迎える患者さまやその家族に対するケアは、特別な援助や技術が求められているわけではなく、その人らしい日常を支え、大切にすること、患者さまやその家族に寄り添い、その思いを傾聴することが重要であると思います。
今回の講義を通して、患者さまやその家族の思いを傾聴し、その思いを大切にできる看護師になってほしいと思います。
健康科学部 看護医療学科
講師 大友 絵利香
准教授 對中 百合
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