2026.01.05 

身近すぎて、その価値に気づかないものを地域全体で学習しよう! ~ 現代教育学科

現代教育学科の岡田 良平准教授(専門:生活科・社会科)による農村研究の一環として開催された、岡山県美作市勝田地域のイベント第2弾「再発見!たんけんぼくのまち~みんなつかようる?かつたの方言編」 をご紹介します!

▶ 第1弾「再発見!たんけん ぼくのまち-小学校の社会科教科書から見た勝田町編-」の内容はこちら

 

みなさん、こんにちは。私が大学で担当する生活科や社会科では、子どもたちの日常生活や身近なものを起点に社会全体とのかかわりについて学びます。では、日常生活や身近なものでとても特徴的なものなのに、気づかないもののひとつに「方言」があります。みなさんは自分自身が方言を話しているという意識はありますか。方言といっても使う言葉だけではなく、アクセントやイントネーション、微妙な使い分けなど、その土地ならではのものです。

「再発見!たんけんぼくのまち~みんなつかようる?かつたの方言編」

2025年10月26 ~ 27日に岡山県美作市にある勝田公民館のイベントで「再発見!たんけんぼくのまち~みんなつかようる?かつたの方言編」と題して市民のみなさんが楽しみながら方言を見直す企画を実施しました。これは30年以上前に地域の篤志家たちが『かつたの方言』という冊子を作っており、それが役場に保管されていたからです。その中の言葉を「よく使う」、「使う」、「あまり使わない」、「使わない」と4つに区分し、市民のみなさんにシールを貼ってもらうようにしました。公民館が地域をテーマにこのような市民参加型の交流・学習の場に積極的にかかわっていくことは少子高齢社会ではとても重要なことです。

 

篤志家(とくしか)…社会事業・公共の仕事などに心をよせ、協力援助する人。

 

▼ 方言調査に多くの方が参加してくれています。

 

▼ たくさんシールを貼ってくれていますねえ!

 

勝田公民館の館長さんたちのお話では、幼児から高齢者まで老若男女問わず、興味を持って参加され、特に複数人の場合は、お互い例文を考え、何度も繰り返しながら、楽しそうな雰囲気で参加してくれていたそうです。公民館の利用者の多くが、時間にゆとりのある高齢者になりがちなのですが、特に今回の企画は来訪した30代、40代の方にも好評だったそうで、たくさんシールを貼ってくれました。

このイベントの大成功の影の立役者は誰!?となると、それは地元の勝田中学校の生徒の皆さんです。方言学習の一環でイベントのデコレーションを手伝ってくれました。また、方言について学習したことを宿題として持ち帰り、お家の方と共有してもらいました中学生とお家の方の感想からも家族のコミュニケーションのきっかけになったこと、何気ないものに地域の魅力や価値を改めて感じることができたことがわかります。公民館との協働により地域社会全体で学習を深めることができたのではないでしょうか。

 

▼ 中学生のみなさんも方言のデコレーションを考えてくれました。

 

▼ 方言を使うのか?使わないのか?話し合いながら参加しています。

 

▼ 中学生が調査に参加してくれることで方言を残す取り組みにもなります。

中学生の感想

▶▶ その土地、その土地で表現が違うというところはすごく大切なところですよ。

 

▶▶ 地元に長く住んでいるからこそできることって貴重です。

 

▶▶ 新しい発見、再認識につながりましたね。

保護者の感想

▶▶ 改めて方言とは、地域とはを何かを考える機会を提供できたことは本当によかったと思います。

 

▶▶ 「ひ孫」ということは4世代間の交流ですか!? もう本当にありがたいです。

 

▶▶ 方言を使わずに喋る。つまり、「標準語」だけで喋る。これは意外と難しいんです。ぜひ、みなさんもチャレンジしてみて下さい。

大学でも地域学習に取り組んでいます。

こうした地域学習の取り組みは大学の講義でも取り入れています。関西の方言を中心に地域性の違いをテーマに学修をしています。学修後、自宅に課題を持って帰ってもらい、家族の方にも参加してもらいました。そのふり返りを見ると、学生の皆さんも方言の違いが地域だけでなく世代間でも異なり、徐々に失われつつあるものであることに気づいていますね。自分たちが生活する地域社会そのものに関心を持ち、それを学習材料にできる教師を育てたいと思います。

 

 

▶▶ 地域への愛着を感じたり大切にする気持ちは中学生の感想からもわかりますね。

 

▶▶ 「まんまんちゃんあん」これは学生の間でもパワーワードだったようです。

 

▶▶ 同じ都道府県でも地域による違いがあることに気づきましたね。

 

普段気に留めることもなく使っている言葉。そんな何気ない言葉に着目し、改めて違う角度からスポットを当ててみることで意外な面白さに気づくことができたのではないでしょうか。

 

現代教育学科

准教授 岡田 良平

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