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看護医療学科
2016.06.01
奈良県認知症ケア専門士会総会・第5回研修会を開催!~看護医療学科教員レポート
5月29日(日)奈良県認知症ケア専門士会総会および第5回研修会が畿央大学L302、L303講義室にて開催され、計44名が参加されました。 研修会1部は武田以知郎先生(明日香村国民健康保険診療所所長)をお招きして、『地域包括ケアシステムにもとづく認知症ケアのあり方-認知症ケアの話題-』をテーマにご講演頂きました。 最初は「ふたり一組になって握手と笑顔で挨拶をしてください」と武田先生からお願いがあり、握手と笑顔で参加者同士が打ち解けて講演がスタート。認知症の基礎を簡単に復習したあとは、今日のメインテーマである「認知症をよく理解するための9大法則」として、今話題の地域包括ケアの例や奈良県内の認知症カフェについて、政策を中心に最新の知見の報告をしていただきました。また、認知症ケアの薬物療法、非薬物療法についてもユマニチュード®やバリデーションなどの実際も紹介されていました。一方的な講演ではなく随時ペアワークを取り入れ日常ケアをしている認知症を持つ方の様子を思い出したり、ロールプレイでケア提供者の役を演じ、普段の自分のケアを振り返ったりの楽しく和やかな講演会でした。 ※ユマニチュード®:体育学を専攻する二人のフランス人、Yves Gineste (イブ・ジネスト)とRosette Marescotti (ロゼット・マレスコッティ)によって作り上げられた35年の歴史を持つ、知覚・感情・言語による包括的なコミュニケーションに基づいたケア技法(ジネスト・マレスコッティ研究所 日本支部HPより) ※バリデーション:アルツハイマー型認知症および類似の認知症の高齢者とコミュニケーションを行うための方法の一つ。認知症の高齢者に対して、尊敬と共感をもって関わることを基本とし、お年寄りの尊厳を回復し、引きこもりに陥らないように援助するコミュニケーション法。(公認日本バリデーション協会HPより) 最後には、某寿司屋さんのコマーシャルをYoutubeで流し、模範的な認知症ケアのあり方を涙ながらに学びました。「今日の講演を聴いて明日からどうしていこうかペアで話してください」と締めくくりの課題を出されあと、武田先生の「握手で終わりましょう」の声で参加者同士、感謝の握手をして1部を終了しました。 2部は奈良県認知症ケア専門士会恒例の「専門士カフェ」です。今回は『ワールド・カフェ』・『他花受粉』を取り入れ、4人ずつのグループがお茶やお菓子を楽しみながら、ラウンド毎にメンバーが入れ替わりました。『認知症ケア専門士として今できそうなこと』をメインテーマに活発な意見交換が行われました。主な内容は認知症を持つ方ご本人に今できそうなこと、そのご家族に今できそうなことについてでした。最後は進行役の「明日からできることにすこしでも取り組みましょう」の言葉で2部も終了しました。 終了後も参加者同士の意見交換や名刺交換などが続き参加者の認知症ケアへの意識の高さを感じた研修会でした。 看護医療学科 講師 寺田 美和子
2016.05.19
御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.44~平成28年度「Kioオレンヂカフェ 分かちあい in 御所」がスタート!
畿央大学と御所市、地域住民が共同して運営している「金曜日カフェ~つどい~」で、5月13日(金)に「Kio オレンヂカフェ 分かちあい in 御所」が開催されました。 「Kio オレンヂカフェ 分かち合い in 御所」では毎回、午前が「認知症サポーター養成講座」として認知症の講演、午後は「認知症の人の介護について語る会」として認知症の方とそのご家族、介護をされている方や介護経験者、専門家などによる話し合いの場を設けます。この日は畿央大学看護医療学科の老年看護学教員4名、御所市地域包括支援センター職員3名と市民ボランティア数名で行いました。参加者は午前17名、午後6名でした。 午前の内容は南部登志江講師による認知症の症状、対応の仕方等についての話でした。一生懸命介護していても、その介護してくれている人のことを忘れてしまい、介護者は大変つらい思いをする事がある。でも全く忘れてしまうわけではなく、最後にはこんな風に笑顔で何度も名前を呼んでいたのよという実体験を聴いて、参加者の中には大きくうなずく方もおられました。 午後は、認知症の方を介護しておられるご家族の体験談を語っていただきました。日ごろの細かなエピソードや、介護する嫁(自分)と息子の対応の仕方についての悩みなど様々なお話を伺い、認知症の方と暮らすご苦労がつぶさに伝わってきました。認知症の方と懸命に向き合っておられるからこそ「しんどい」という言葉も出ましたが、ケアマネージャーや教員のアドバイスを受けて、帰るころには「必死になって全部答えなくてもいいんやね。」「スッキリしました。また来ます。」と笑顔も見られました。やはり、こういう介護体験を語ることで気分転換にもなり、また新たな気持ちで介護を続けられることが大事なのだと改めて感じました。 今回の話の中にも出ましたが、認知症というとイメージが悪いので家族が隠そうとすることはよくあります。そうではなく、地域の方にも知ってもらい協力してもらえる仲間を探すことが大事だと山崎教授は仰います。そのためにも、認知症の事をより多くの方に理解して頂けるよう今後も認知症カフェを繋げていきます。ご興味・ご関心がある方は、ぜひ一度、覗いてみてください。たくさんの方のご参加をお待ちしております。 「Kio オレンヂカフェ 分かち合い in 御所」は奇数月の第2金曜日10時~14時(7月,3月は変更)に開催されます。 <今後の予定> 6月10日(金),9月9日(金),11月11日(金),1月13日(金)2月10日(金) 看護医療学科 助手 島岡昌代 【Kioオレンヂ喫茶(カフェ)の取り組み】 ●2016年2月19日 御所市連携コミュニティカフェ~「Kioオレンヂカフェ 分かちあい in 御所」を開催! ●2015年11月27日 第3回Kioオレンヂ喫茶(カフェ)in和里(にこり)を開催しました~看護医療学科 ●2015年11月17日 御所市連携コミュニティカフェ~「Kioオレンヂ喫茶(カフェ)分かちあいin御所」 ●2015年10月1日 Kio オレンヂ喫茶(カフェ) in 和里(にこり)を開催しました。
2016.05.06
アルツハイマー病協会国際会議参加レポート!~看護医療学科
ADI国際会議は、約80か国の認知症に関する民間団体が加盟している「国際アルツハイマー病協会」(ADI)が主催し、毎年、認知症に関する研究発表やケア実践について活発な意見交換が行われています。今年度は、4月21日(木)から4月24日(日)まで、ブタペスト(ハンガリー)で開催され、60か国から約850人の人が参加していました。日本からは14人が発表していましたが、畿央大学からは看護医療学科の南部講師、松原臨床教授、山崎教授の3人が参加しました。 4月21日(木)には、自らも認知症患者でありながら、昨年7月に亡くなったRichard・Taylor氏(認知症者)を追悼する講演を聴講しました。自分で原稿をなぞりながら、時には詰まりながらも語っていました。講演中放映されたRichard氏の生前の動画の中でRichard氏は、「認知症になって、今までの自分とは違う自分がいるかもしれない。でも、認知症になったとしてもそれが私自身なのだ」と、たとえ認知症になったとしてもありのままの自分を受け入れてほしいと語っているのが印象的でした。一昨年にRichard氏本人の講演をADI国際会議で聞いたことを思い出す一場面でした。 各国のブースが11か所展示されていましたが、日本のブースで家族の会の人たちは、認知症サポーターキャラバンのオレンジリングや、来年の国際会議の開催地である京都の舞妓バッジなどを置いて広報活動していました。そして、日本の認知症ケアの実践広報や来年の京都での会議参加の呼びかけをしていました。初日には、私たちも一緒におりがみで折鶴を折るというお手伝いをしました。日本の展示ブースは、最優秀賞を受賞しました。 4月22日(金)には、山崎教授の認知症カフェに関する発表がありました。ハンガリーの隣国のセルバニアの施設長が、自国でもぜひ取り入れたい、とても良いシステムだと講評をいただき、またポスターをとても気に入られていて、ぜひ持ち帰りたいとのことでしたのでお土産に差し上げました。 4月23日(土)には、南部講師の認知症高齢者と子どもの世代間交流の意義に関する発表がありました。イギリスの研究者から、子どもの年齢やフィールドなどの概要について質問があり、幼少からの認知症の人とのコミュニケーションは、成人してからの認知症の人に対するイメージや行動にとても良い影響があるので、自分のコミュニケーション教育の一環としてとても参考になったと講評をいただきました。 また、ADI企画のセッションでは、京都から鷲巣氏(京都ADI国際会議事務次長)が日本の新オレンジプランやサポーター養成、RUN友という認知症啓発サポーターに関するプレゼンをされていましたが、スライドが変わるたびに聴講者から熱心にメモを取る姿や写真撮影があり、日本の認知症ケアは世界中から注目されていることが再認識できた1日でした。 4日間、世界の人と認知症ケアについて意見交換ができ、とても充実した時間を過ごすことができました。 来年は、4月26日から4月29日まで京都国際会議場でADI国際会議は開催されます。奈良からも学生ボランティアとしてぜひ参加してほしいと依頼がありましたので、看護医療学科だけでなく他学部・他学科の学生の皆さんもぜひ参加してほしいと思います。 看護医療学科 山崎・松原・南部
2016.05.06
離島・へき地医療体験実習(宇陀市)レポート!~看護医療学科
宇陀市大宇陀実習レポート ~榛原地区・大宇陀地区・宇陀郡曽爾村での体験実習を終えて 看護医療学科の恒例である「離島・へき地医療体験実習」は、本年度から奈良県内5か所の山村地域にて4月25日(月)から28日(土)まで行われました。 その中で、昨年からお世話になっている宇陀市での実習には、20名の4回生が参加しました。榛原地区を皮切りに、大宇陀地区の山村地域や宇陀郡曽爾村での訪問看護など、4日間盛りだくさんの体験をさせていただきました。 ☆ 4月25日 月曜日 近鉄大阪線榛原駅に集合した20名は、地域の基幹病院である宇陀市立病院の奥野秀美実習担当課長より、丁寧なオリエンテーションをしていただいたあと、宿泊地であり実習の拠点となる大宇陀特別養護老人ホームラガールに向かいました。 ラガールでは、乃美幸彦施設長より、宇陀市や大宇陀地区の社会情勢や高齢化が深刻な地域における「人を支える仕事」の実際、また介護保険制度の変更に伴う高齢者への介護事業について詳しい説明を頂戴しました。 その後、お誕生日会が行われている同施設で、赤飯や筍の天ぷらなどの手作り料理で美味しい昼食をいただきました。施設の管理栄養士さんは、畿央大学出身の方であったこともあり、4日間おいしい昼食を用意していただき感謝しています。 午後からは、5名1グループになり、訪問看護や病院での退院調整カンファレンスに参加しました。夕方には、宇陀市の居宅介護事業の実際について、大宇陀特別養護老人ホーム居宅介護事業の責任者である佐々岡和代様から講義をいただいたあと、宿泊場所の椿寿荘に戻りました。 ☆ 4月26日 火曜日 2日目からは、6時起床、7時朝食で早いグループは7時30分には、宿を出発し実習先に向かいました。この日の朝食です。 2日目には、宇陀郡曽爾村の奈良県看護協会宇陀訪問看護ステーション東宇陀支所にて、限界集落に住まう高齢者の訪問看護に同行するチームや、宇陀市立病院に往復1時間以上かけて透析治療に通院する患者さんの送迎に同行するチーム、公共交通手段を利用できない大宇陀小和田地区へのお宅訪問を体験しました。小和田地区では、股関節手術後で一人で掃除や家事ができない独居女性の依頼を受けた学生たちが、器用に障子の張り替えをしてくれました。 作業のあとは、訪問先の竹やぶで筍掘りをさせていただきました。スコップを使って収穫した筍を手に田舎のにおいを感じました。 午後からは、全員で宇陀市介護医療安心センターを見学し、保健師の林様から宇陀市の医療と介護の地域連携について講義をいただきました。そのあとは、歴史深い大宇陀松山地区にある森野旧薬園にて、薬草を見ました。 ≪大宇陀道の駅に立ち寄って、せんと君と記念撮影≫ ≪宿に帰るとオーナーがバーベキューでおもてなしをしてくださいました。卒業生の先輩も差し入れを持ってきてくれました≫ ☆ 4月27日 水曜日 この日は、実習のメイン行事である宇陀市介護予防事業aiクラブでの、骨密度測定や体操紹介をしました。事前学習中から十分に準備をしていてくれたおかげで、突然のハプニングにも関わらず、とても充実した内容の実践ができました。参加してくれた16名の住民の皆様や事業を担当されている福谷佳純主任からも、お褒めの言葉をいただきました。このプログラムは、宇陀市役所健康増進課の方々や大宇陀ラガールの作業療法士さん看護師さんの多大なご尽力のおかげで実現したものです。そして、大学からは、理学療法学科の松本大輔先生、看護医療学科の乾先生も駆けつけてくださいました。学生も心強かったようです。先生方には、心から感謝です。 夕方からは、オレンジリングプロジェクト認知症サポーター講座に参加しました。畿央大学の学生が来るということで、宇陀市の認知症サポーターキャラバン会長の山田様も駆けつけてくださり、大宇陀ラガールグループホーム責任者の堀内太一様より、サポーター講座の講義をいただきました。学生もリハーサルなしの劇に参加するなど大活躍でした。 ☆ 4月28日 木曜日 4日間の実習も最終日を迎えました。この日も曽爾村や宇陀市立病院、宇陀訪問看護ステーションなどでの体験実習に加えて、2軒のお宅に訪問しました。 訪問先の、人里離れた山合いで暮らす90歳の女性宅で学生は、歓談したり窓ふきや草引きで汗を流しました。窓をきれいにするために、古新聞を活用するなど、学生の知恵に訪問先の女性も関心しておられました。 この日の午後からは、宇陀市立病院の図書室をお借りして、まとめ学習に取り組みました。学生たちは、グループ毎にこの4日間の学びをまとめて、自分たちの目標がどのように達成されたかについて、発表しました。 発表会には、宇陀市立病院の看護副部長をはじめ、お世話になった透析部門の井本課長や奥の実習担当課長など7名と大宇陀地区で高齢者のお宅訪問などでご指導いただいた、大宇陀特別養護老人ホームラガールの内田俊子先生が参加してくれました。指導をいただいた方からエールをいただき、学生も来春の国家試験合格への士気を高めて帰路につきました。 4日間、ハードスケジュールであったものの、学生が根気強くこの実習に臨んでくれた姿勢を見て、わたしは「畿央マインド」を感じています。 本当にお疲れさまでした。この体験はきっと宝になると信じています。 最後になりましたが、 町をあげて学生を支えてくださった関係者の皆様、そして実習に協力してくださった住民の皆様に心からお礼申します。 ありがとうございました。 看護医療学科講師 大友絵利香
2016.04.22
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.23~4月勉強会(心肺蘇生)!
こんにちは♪健康支援学生チームTASKの、看護医療学科2回生の粉川と杉田です(^^)/ ※TASKはThink, Action, Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 今回は4月20日(水)にTASK恒例の勉強会を開催しました。 今回のテーマは心肺蘇生です! まずは看護3回生の辻村さんから、心肺蘇生法のアルゴリズムについて説明がありました。みんなメモをとりながら、真剣に話を聞いていました。その後5つのグループに分かれて、モデル人形を用いて学んだことを実施してみました。 特に気道確保の際に行う頭部後屈顎先挙上法や、心臓マッサージに苦戦していました。 心肺蘇生法では、胸骨圧迫30回と人工呼吸2回で1サイクルとみなし、それを5サイクル行った後、他の人に交代します。特に女子は2サイクル行うだけでとても疲れていました。 普段使うことのないAEDを用いて、電気ショックも行いました。音声で分かりやすく手順が説明されていたので、みんなスムーズに行うことができていました。 実際行うことで人命救助の大変さ、責任感を感じることができました。心肺蘇生法を行うには、心臓マッサージを行う人だけでなく、救急車を呼ぶ人、AEDを用意する人が必要であり、たくさんの人の協力が必要なことが分かりました。だから人命救助には大勢の人が関わっていると考えました。 もし私たちが心肺蘇生法を行わなければならない場面に遭遇したとき、一人で全て行おうとせず周囲の人に応援を呼びかけて協力しながら対応していきたいと思います。 看護医療学科2回生 粉川峰香・杉田咲
2016.04.11
平成28年度 新入生宿泊研修レポートvol.2~看護医療学科
2016年4月6日(水)~7日(木)、看護医療学科の「新入生宿泊研修」が、高野山別格本山宿坊普賢院にて行われました。今年は、新入生102名と研修の進行をサポートする支援学生2回生12名、教員13名の総勢127名が参加しました! 1日目はお天気にも恵まれ、暖かい春の陽射しの中、研修を進めることができました。 セッションⅠ 高野山散策 今年のセッションⅠは全体集合の前に、事前に分かれたグループで高野山周辺の散策をしました。新入生たちは、支援学生と一緒に世界遺産「高野山」の様々な寺院を巡り、研修テーマである「いのちとこころ」につながるようなスポットの写真を撮りながら必要な情報を集めていました。 河野学科長のご挨拶で研修がスタートしました。 セッションⅡ クラス会、散策の報告 クラスごとに分かれて、担任の先生と支援学生を交え、散策で感じたことを含めた自己紹介を行い、親睦を深めました。 その後全員が集まって、クラス対抗「ジェスチャーゲーム」が始まりました。支援学生の説明のあと、提示された「お題」をもとに、身振り手振りで一生懸命、次の人に伝えようと大盛り上がりでした。一番多く正解した2組には、豪華景品?が贈られました。 セッションⅢ 講演会「専門力と人間力」 クラスの仲間と少し打ち解けたあとは、高野山大学の山脇雅夫教授の講演を聴きました。 「専門力と人間力」のテーマのもとで、山脇先生が話された「人間を人間として理解すること」「周囲の人を楽にさせるために役立つこと」「病人の憂いに寄り添う人になることは、すなわち優しさであること」をはじめとした内容に、新入生たちは深い感銘を受けていました。 そのあとのグループワークでは、病む人に向き合うための「人間力」を磨くために、これから始まる大学生活でどのように学ぶかを熱く考えていました。 セッションⅣ 畿央大学8期生の語り セッションⅣでは、支援学生からの語りを聴きました。支援学生たちは、臨床実習の経験をもとに、看護の対象者と関わって得た貴重な学びの数々を伝えてくれました。新入生たちは、真剣なまなざしで語りを聴き、実習への心構えを固めていたようです。そして、山脇先生と支援学生の話を振り返りながら「いのちとこころ」についてグループでディスカッションを行いました。 セッションⅤ セッションⅣで行ったグループワークの内容を発表しました。発表には支援学生代表から激励のコメントをもらいました。このあとはこの宿泊研修最大のイベント?支援学生から大学生活についての情報提供の時間です。サークル活動や履修登録のコツなど先輩からの貴重な情報を、どの学生も身を乗り出して聞いていました。 セッションⅥ グループワーク最終発表会とコンクール クラスをA.Bに分けて宿泊研修の総まとめです。散策で見たこと、講義で教えてもらったこと、感じたこと、調べたことをもとに「いのちとこころ」についてグループワークを行いました。 コンクール優勝は高野山での研修らしく「仏教と看護」をテーマに発表してくれた3組Bグループです。惜しくも優勝を逃した他のどのグループも3日前に入学式を終えたばかりの学生とは思えないチームワークと熱意でグループワーク、発表を行いました。 この研修では、新入生たちが1つ1つのセッションの学びを積み重ねて「いのちとこころ」について深く考え、自分が目指す看護職者像を見出していきました。ディスカッションでの他者の意見を聴く姿勢、自分の意見を伝えようとする姿勢、そして集中力、すべてが素晴らしかったです。また、今回の研修は、支援学生の活躍抜きには語れません。人の成長にはロールモデルの存在が重要です。支援学生は新入生にとって、「こんなふうになりたいな」というロールモデルを示してくれたと思います。支援学生の皆さん、ありがとうございました。 帰路の電車では、仲良くなった新入生たちが楽しそうにおしゃべりしていたかと思えば、いつしかスヤスヤと眠りについていました。ちょっと疲れたかな? 最後になりましたが、今回の研修に多大なるご理解とご協力を賜りました山脇先生、普賢院の皆さまに厚く御礼申し上げます。 看護医療学科 1年生担任団(山本、大友、須藤、寺田)
2016.04.07
書評「看護学生のための疫学・保健統計」(看護医療学科松本泉美教授 編著)
健康科学部看護医療学科松本泉美教授が編集された『看護学生のための疫学・保健統計』が建帛社から出版されました。同学科の文准教授も分担執筆されています。 学生にとって「疫学」や「統計」と聞くと、数字が多くなかなか難しい印象が強い科目の一つだと思います。しかし、卒業研究を経験したり臨床に出ると、物事を客観的に捉えて考えていく力が重要であることに気がつきます。また、近年、保健・医療現場でも結果を読み解き、成果を示すことが求められてきています。 本書は、「疫学を学ぶことで何がわかるようになるのか?」をわかりやすい具体的な例や図を用いて示されており、理解しやすいだけでなく、「そうなんだ!」という気づきが増え、学ぶ意欲が湧きます。 後半になると詳しく専門的な情報が増え、恥ずかしながら教員である私も理解できていないことがありました…しかし、それを再確認することができるほど、充実した内容になっています。また、インプットだけでなく、アウトプットを意識した、図表での結果の示し方やプレゼンテーションの手法まで記載されています。 本書は奈良県立医科大学 医学部 地域健康医学教室 教授・副学長の車谷典男先生が共同で編集にかかわり、執筆者の面々からみていわゆる本物の疫学・保健統計の教科書と言ってよいと思います。看護学生だけでなく、保健・医療分野の学生や大学院生、さらには臨床現場の方にとって学び直すのに非常に参考になる書籍であると思います。 理学療法学科 助教 松本 大輔
2016.03.29
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.21~3月勉強会(認知症について)
こんにちは!TASK※、看護医療学科1回生の杉田です(^^)/ 3月22日(火)に行われた勉強会の報告をします。 ※TASKはThink, Action, Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 今回のテーマは認知症です!! パワーポイントを用いて、看護医療学科の南部先生にお話ししていただきました。認知症の症状を大きく「中核症状」と「行動・心理症状(BPSD)」の2つに分け、それぞれ具体例を紹介していただきました。また認知症の方と接する心構えや認知症の予防について、重点的にお話しされました。 高齢化が進んでいるという背景で、認知症を患う人が急増していることを知り、その状況にどう立ち向かっていかなければならないか、深く考えさせられました…。 メモをとるなど、みんな真剣に耳を傾けていました! 認知症の方と接するときの基本姿勢として、「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷つけない」の3つが挙げられたことが特に印象に残っています。冷たい言葉をかけたり、相手の言動を無視したりしてしまうと不安につながり、認知症の方に悪影響を及ぼす可能性があることが分かりました。相手を傷つけてしまったり、不安にさせたりしないように、相手のペースに合わせ尊重することが、認知症の方と関わる上で大切だと学びました。 自分や自分の周りの人間がいつ認知症を患うのか、分かりません…。もしそうなった時、少しでもその人が自分らしい生き方を全うすることができるよう、今回の勉強会で学んだことを生かしていきたいと思います! 看護医療学科1回生 杉田咲
2016.03.02
「NCPR(新生児蘇生法)Aコース」受講レポート!~助産学専攻科
3月に入り、少し春らしさを感じられる季節となりました。 私たち助産学専攻科の学生は国家試験・卒業研究発表会を終え、3月1日(火)に「NCPR(新生児蘇生法)Aコース」を学生10名が受講しました。 NCPRとは「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立をめざし、新生児蘇生法を新生児科医のみならず、分娩にかかわる産科医、助産師、看護師、さらには医学生、看護学生、救急救命士等にも学んでもらおうというものです。講習会を受講後に、試験に合格し、所定の手続きを経て新生児蘇生法修了認定の資格を習得することができます。 講習を受けた後、演習室にてベビー人形を用いながら新生児蘇生法のデモンストレーションを行いました。蘇生時に必要な手技は、インストラクターの佐野先生、豊先生に丁寧に指導をいただきながら練習することができました。しかし、練習とはいえ実際の現場では一刻を争う状況であることを想像すると、緊張を感じることもありました。 そして、実施のデモンストレーションでは、設定された出生直後の新生児の状態から、どのような項目を観察し、どのように対応するのかを、アルゴリズムに沿って考えながら、蘇生法を実施しました。 その際、一つ一つの行動に時間がかかってしまい、迅速に行動することの困難さを感じました。その時の自分の判断が、新生児の予後に関わることを考えると、命に関わる職業である助産師としての責任感を改めて感じることができました。また、一人だけで判断するのではなく、最適な対応を行えるよう周囲のスタッフとも連携をはかることが大切だと学びました。 最後にテストを受け、1日が終わりました。 その後、最後のユニフォーム姿をインストラクターの先生方、教員の方々と一緒に写真に収めました。 臨床の場では、いつ、どのようなことが起きるか分かりません。 その時の対応として、今回の学びを忘れず、これからも勉強を重ねていきたいと思います。 そして、4月からそれぞれが理想とする助産師になれるよう精一杯頑張っていきたいと思います! 助産学専攻科 鏡味庸華 【助産学専攻科 関連記事】 ベビーマッサージとマタニティヨガの特別講演~助産学専攻科 ICMアジア太平洋地域会議・助産学術集会に参加~助産学専攻科 麻薬取締官に学ぶ麻薬と医療用麻薬の現状~看護医療学科「看護倫理」(看護医療学科との合同講義)
2016.02.26
第2回戴帽式が行われました!~看護医療学科5期生
こんにちは、看護医療学科4回生の利田・浅井です! 2016年2月21日(日)に冬木記念ホールにて「第二回戴帽式」が行われ、看護医療学科5期生77名が参加しました。 本来、戴帽式は、看護学生が初めての病院実習に出る直前に行われるものですが、近年では、戴帽式を行う学校が減少しています。昨年、先輩方が行われた第一回戴帽式を見せていただいたのですが、実習や国家試験など、様々な大きな出来事を乗り越えた先輩たちの姿がありました。ナースキャップをかぶり、胸を張って歩く先輩たちの姿を見て、春から臨床に出る「覚悟」を感じました。それと同時に、大きな刺激と感動をいただき「1年後には自分も同じ場所に立ちたい!」と思い、企画しました。 そんな思いの中、迎えた本番。 キャンドルサービスでは、河野学科長によってナイチンゲール像に火がともされ、そして、一人一人ナースキャップをかぶせていただきました。戴帽の時には「おつかれさま、頑張ってね。」と学科長に声をかけていただき、様々な思いが込み上げてきました。 ナイチンゲール誓詞 われはここに集いたる人々の前に厳かに神に誓わんーーー わが生涯を清く過ごし、わが任務を忠実に尽くさんことを。 われはすべて毒あるもの、害あるものを絶ち、 悪しき薬を用いることなく、また知りつつこれをすすめざるべし。 われはわが力の限りわが任務の標準を高くせんことを努むべし。 わが任務にあたりて、取り扱える人々の私事のすべて、 わが知り得たる一家の内事のすべて、われは人に洩らさざるべし。 われは心より医師を助け、わが手に託されたる人々の幸のために身を捧げん。 入学してからの4年間、本当にたくさんのことがありました。 初めて白衣を着た日。 何度も練習を重ねた看護技術。 何をするのが患者様に最もよいのか試行錯誤した臨地実習… 嬉しいこと、悲しいこと、辛いこと、たくさんありましたが、先生方や仲間、保護様のみなさまの支えがあったからこそ乗り越えることができたのだと再確認することができました。 今回の式を通して、看護師という「患者様の気持ちに寄り添う職業に就く」という自覚を新たに持つことができました。この決意や感動、そして、みんなの優しさにたくさん救われ、助け合って過ごした日々を忘れずに看護師の道を歩んでいきたいと思います。 看護医療学科5期生として戴帽式を行うことができ、とても素敵な思い出ができました。 戴帽式を実施するにあたってご協力していただいた多くのみなさま、本当にありがとうございました! 第2回戴帽式実行委員 看護医療学科4回生 利田 納都美・浅井 雅子 【関連記事】 第2回「戴帽式」にご参加ください!~看護医療学科5期生 初めての「戴帽式」を行いました~看護医療学科4期生
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