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健康科学研究科
2015.04.15
大学院生がCognitive Neuroscience Societyでポスター発表!~健康科学研究科
2015年3月28日(土)~3月31日(火)に,アメリカのSan Franciscoで開催されたCognitive Neuroscience Societyに参加させて頂きました.現在,畿央大学大学院の博士課程1年の今井亮太さんと修士課程修了生の私が演題発表を行ってきました.本学会は,世界各国から認知神経科学の研究者が参加し,約1000の演題発表が行われました.会場では朝食や間食にパンやコーヒーなどが準備されており,それを食べながら発表や質問をする姿がみられ,とてもフランクなコミュニュケーションが様々な場所で行われていました.私自身初めての国際学会に参加させて頂くこともり,この様なざっくばらんに話し合える環境に大変親近感を抱くことができました. さて,ポスター発表では近年話題の社会神経科学研究に関連する発表が多く,改めて注目されている分野であることを知り,とても有意義な時間を過ごすことができました.私自身の発表では,英語であったため意見交換などは大変苦労しましたが,初めて出会った海外の研究者の方々と自分の研究に関する話し合いができたことは大変嬉しく,楽しい経験でした. また,今回共に参加した今井亮太さんが英語で円滑に意見交換している姿や彼の頭の回転の速さを見て,多くの刺激を頂き,今後いっそう切磋琢磨し自身の研究・臨床はもちろん,人として自分自身を磨いていきたいと感じました. 本学会に参加し,研究発表,意見交換を行えたことは,私にとって大変貴重な経験となりました.本学会を通して,たくさんのことを学ぶことができましたが,何よりも,同じ分野を研究されている海外の方々と,未来志向的に話をすることを楽しいと感じることができたことが一番の収穫でした.今後,この「楽しい」という思いだけで留めるのではなく,柔軟な視点で社会的に意味のある研究を行い,形にして,常に挑戦していきたいと思いました. 最後になりましたが,この様な貴重な経験ができたのは,畿央大学の研究活動に対する手厚い支援と,森岡周教授をはじめとする多くの方々のご指導やご協力があってのものです. この様な環境で学ばせて頂いたことに深く感謝致します.ありがとうございました. 畿央大学大学院健康科学研究科 修了生 大門恭平
2015.04.13
ニューロリハビリテーション研究合宿が開催されました。
平成27年4月11日(土)~12日(日)と信貴山観光ホテルにて,ニューロリハビリテーション研究センターの研究合宿が開催されました.研究センター教員と大学院博士課程のメンバーに,客員教授・客員研究員が加わり,それぞれ本年度の研究計画発表が行われました. 今回は,当研究センター客員教授であり,国立障害者リハビリテーションセンター研究所神経筋機能研究室室長である河島則天先生や,当研究センター客員研究員であり,京都橘大学健康科学部准教授である兒玉隆之先生に加わって頂いたことで,新たな視点での意見も頂き,非常に活発な意見交換が行われました. とりわけ河島則天先生からは,心理物理学的測定法の実際,研究目的の明確化,中核となるパラメータ設定の重要性など厳密な手続きに基づいた研究に関する指摘をたくさん頂きました. また脳波研究のスペシャリストである兒玉隆之先生からは,「Microstate Segmentation・LORETA」というタイトルで,脳波解析手法に関するレクチャーをして頂きました.大学院生にとっては,脳波を使用した研究が多く,非常に有意義な講義となりました. このように豊富な研究経験を持つメンバーが集まり意見を頂くことで,研究計画発表者にとっては,研究計画が洗練化され,良質な研究に進化していくものと思われます. またこのように内外のメンバーが集まり,屈託なく活発に議論することで,自己の利害にとらわれない,社会的に有意義な研究が創発するものと思われ,非常に有意義な研究合宿となりました. 議論の合間には,皆で信貴山朝護孫子寺や開運橋を散策しました.綺麗な空気と美しい桜景色に,疲れた脳が癒やされるひとときでした. 最後に,このような研究合宿に理解を示して下さり,機会を提供して下さる畿央大学に感謝申し上げます. 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 信迫悟志
2015.03.27
第34回KSM(Kio Study Meeting)最終回を開催しました。
理学療法科4期生の中田宏樹です。 平成27年3月22日(日)に第34回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました。 早いもので第1回目の開催から3年経過しました。 この勉強会、メンバーは奈良だけでなく大阪や和歌山、そして岡山など、遠方からもわざわざ参加してくれていました。 これは、この勉強会の質を高いものに保つことが出来ていたからではないかと思います。 そんな3年間を終え、実は今回でこの勉強会を終了することになりました。 感想は後で述べたいと思いますが、そんな最終回の演題はこの2つです。 ① 脳血管疾患の初期治療と予後(南さん) ② 理学療法士のこれから(中田) まずは南さんの「脳血管疾患の初期治療と予後」です。 脳血管疾患の予後予測は非常に難しく、ドクターとの連携が必須ではあるのですが、ベースとなる知識は必要不可欠です。 その中で、今まで画像所見からの予後予測は演題に上がりディスカッションしてきたのですが、今回は新しい視点で。脳卒中の種類別での予後から始まり、投薬や年齢など多岐に渡る内容で予後予測を行っていくという内容でした。 その後のディスカッションは、予後予測に関する悩みや医療連携に関して各施設やセラピスト毎の工夫を共有でき、非常に勉強になりました。 続いては私中田が、「理学療法士のこれから」という内容でお話しさせていただきました。 大層なテーマではあるのですが、今は若手のセラピストで溢れ、医療財政の圧迫があり、そして誰しもが将来の不安を抱える時代に変化し… そういった厳しい時代に、どうやってセラピストとして生きていくか。 そんなことをわからないなりに考え、“人生”といった部分まで踏み込んでいきながらディスカッションを行いました。 回答は人それぞれ。明確な答えは出ないのですが、そういったことを仲間とともに考え、様々な意見を聞くことで今後の将来に役立てていきたいなと考えています。 そんなこんなで3年の歴史に幕を下ろし、初期メンバーも加えて飲み会を開きました。 お酒の席でも自然と話は医療のことへ。やっぱり皆熱いセラピスト達だなと感じます。そんなメンバーと切磋琢磨してきたことで、この勉強会でたくさんのものを得て、そして皆各自の職場で活かしていけたのではないかと思います。 思い返せば第一回は大学ではなく私の自宅にて開催。地方の友人がSkypeで参加してくれていました。電波の関係で継続していくのはなかなか難しかったのですが…そのほかにも外部の方を講師に呼んだり、いろんなチャレンジが出来たと思います。 少人数ディスカッション制で行っていくことで、遠慮なく意見を言い、時には喧嘩し(本当です。笑)、本音で思ったことを話し合える。そんな空間になったことで、メンバー皆の成長につながったと思います。 今回でKSMは終了しますが、医療職たるもの勉強は必須です。 今後は宅勉として、私中田の自宅にて変わらず毎月勉強会を行っていく予定です。 今までの3年間、講演資料はすべて保存・共有しており、100演題ほど溜まっており、宅勉ではそれを少しずつ復習していく予定です。 いろんな年代、いろんな考え方のセラピストと変わらずにディスカッションしていき、切磋琢磨していきたいと思いますので、もし興味ある方がいらっしゃいましたらkio-studey-meeting@yahoo.co.jpへ連絡ください。 最後になりましたが、メンバーの皆、協力して下さった先生方、そして関係者の方々には本当にお世話になりました。 今までありがとうございました。 理学療法学科4期生 中田宏樹
2015.03.26
理学療法学科 福本研究室同門会を開催しました!
2015年3月21日(土)、22日(日)に理学療法学科 福本研究室の同門会を開催しました。 去年と同様に、初日は畿央大学にて研究報告会を開催しました。卒業生2名、修士修了生4名(今年度修了生3名)、来年度修士課程入学者1名の計7演題の発表が行われました。 基礎研究から臨床研究まで幅広い発表が行われ、福本先生を始め多くの卒業生がディスカッションに参加し、非常に充実した報告会でした。途中マニアックな話にもなりましたが。。。 今回は学部生にも参加していただきましたが、それぞれの研究計画に良い刺激を与えられたのではないかと思います。 来年度は学部生に加え、修士課程3名、博士課程1名と、より活発な研究室になりそうです。 研究報告会の後は、信貴山観光ホテルへ移動し大宴会(?)が開かれました。 もちろん、宴会後も部屋にて二次会が開かれました♪ 去年と違い、宿泊参加者は男性のみ!!これは福本研究室の特徴なのでしょうか。。。しかしながら、長々と男だけの熱い、暑い、厚い話で盛り上がりました! 2日目は朝早くから東京に向かうメンバーもいましたが、最後まで有意義な時間でした。 同門会とは自分の所属する研究室のOB・OGが集まって情報交換を行い、親交を深める場です。同門会での1年に1回のイベントは今後も続け、仲間を増やしていければと思います。 福本研究室の皆さん、来年また集まりましょう♪ 理学療法学科2期生 唄 大輔 ●畿桜会(畿央大学・畿央大学短期大学部・桜井女子短期大学同窓会)は、一定人数以上の同窓会開催を支援しています。 詳細は大学ホームページ「同窓会開催の補助」をご覧下さい。
2015.02.23
ニューロリハビリテーションセミナー研究編が開催されました。
2015年2月21日(土),22日(日)にニューロリハビリテーションセミナー研究編が開催されました. 積極的に参加して頂いた方々に感謝致します.研究編では,受講して頂いた方に,実際の脳機能実験,得られた結果の考察,その内容のプレゼンまでをして頂きました! 発表に向けて準備していくプロセスでは皆さんの充実した表情を見ることができて嬉しかったです.当日の様子を私(大住倫弘)の方から報告させていただきます. まずは,森岡先生・松尾先生・冷水先生・前岡先生による脳機能イメージング研究の概説からスタートしました.セラピストが脳機能イメージング研究を実施することの意味などの話からスタートし,近赤外線脳機能イメージング装置(fNIRS),脳波(EEG),経頭蓋磁気刺激(TMS),経頭蓋直流刺激(tDCS)についての説明がありました. そして,実際の脳機能イメージング実験です.研究編では,実験を単に体験してもらうのではなく,各班で「どのような実験デザインを組むのか」を話し合った上でデータ計測・解析を行います.時間的な問題から,完璧な実験デザインを組むことは難しいですが,そのような手続きを行なうことは臨床現場での評価にも十分に役立つものだと思います. 機器の操作も皆さんにして頂きました.最初はぎこちなさがありますが,2日目には計測・解析まで出来るようになった班があったりと,非常に熱心に取り組んで頂けました. そして,ディスカッションの時間です! 仮説通りの結果が得られないことがあるため,難しい表情でディスカッションをする班もあったとは思いますが,そういった時間は非常に意味のあるものであったと感じます.これまでの基礎編・応用編・臨床編で培った知識を総動員して,「それはちょっと言い過ぎじゃない?」,「こうゆうことも考えられるよね」というような活発な意見交換をしている姿は本当に素晴らしいと思いました. ちょっと番外編ですが,今回も島津製作所の方々に様々なアドバイスをして頂きました.せっかくなので,LIGHTNIRSというポータブル光脳機能イメージング装置のデモンストレーションもして頂きました(http://www.an.shimadzu.co.jp/bio/nirs/light_top.htm).写真を見ると分かると思いますが,無線であるためこれまで以上に拘束性が少ないものでした.実際に受講して頂いた方にも装着してもらいました.島津製作所の皆様,有難うございました. さて,ディスカッション後のプレゼンテーションです.短い時間にも関わらず,実験課題と脳活動が認められた部位との関係をしっかりと考察出来ており,率直に凄いと思いました.基礎編・応用編・臨床編を受講している方々がほとんどということで,ある程度の共通認識のようなものがあり,ディスカッションからプレゼンがスムースでした.プレゼンの最後に,限界点やもう少し工夫が必要だった点なども考察されており,こちらも勉強になる時間でした.島津製作所の方からも,「大事なのは実験機器ではなく,どのようなデザインを組んでいくかです」という話にもあったように,機器を使用する側の知恵や知識が非常に重要であることを再認識しました.有難うございます. 最後になりましたが,受講して頂いた方々,島津製作所の方々,実験スタッフの方々に改めて感謝致します.有難うございました.来年度からは,このような形式ではなく,オープンラボという形式で実験体験などを随時して頂こうと考えております.また皆さんと近い距離感でディスカッションする場を設けることが出来ればと思いますので宜しくお願い致します. 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 大住倫弘
2015.02.05
運動器リハビリテーションセミナー(実践編:歩行)を開催しました!
2015年2月1日(日)に畿央大学にて運動器リハビリテーションセミナー実践編:歩行が開催されました。 今回は実際に歩行運動について機器を用いて計測・分析し、参加者全員で議論するといった内容で行いました。 今年度から三次元動作解析装置とトルクマシンがリニューアルされたため、以前よりさらにたくさんの有意義なデータを出していく事ができるようになりました。 私は、筋電図計測を担当させていただきましたが、参加者の方々が試行錯誤しながらデータ計測を行ってくださり、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。 得られた歩行データに関する議論も盛り上がり、こういう機会に研究機関と病院や施設などが繋がり、連携を取り合いながらデータの蓄積・活用をしていく事が重要であると再認識する事ができました。 我々セラピストが関わる方々のためにも、どんどん臨床と研究が繋がっていってくれると嬉しいですね。私ももっともっと社会に貢献できるようにがんばっていきたいと思います。 さて、今年度の運動器セミナーは無事全日程を終える事ができました。今年度もたくさんの方々に参加していただき、本当に感謝でいっぱいです。 来年度の運動器セミナーは内容をリニューアルし、さらにパワーアップして開催する予定にしております。 是非みなさま、来年度の運動器セミナーも宜しくお願い致します。 畿央大学大学院修士課程2年 山野 宏章
2015.02.03
第33回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました。
理学療法学科6期生の上田です。 平成27年2月1日(日)に第33回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました。 今回は下記3つのテーマによって進行していきました。 ①変形性膝関節症におけるガイドライン上の指針と装具療法について(小西さん) ②インピンジメント症候群について(上田) ③ALS患者のコミュニケーション支援について(櫻井さん) 小西さんは自身の担当している変形性膝関節症の方に対する装具療法に関して、現状示されているガイドラインから指針を整理し、様々な膝装具を紹介してくださいました。 担当している方の症例検討では、動画を見ながら膝のストレスに対して装具療法の適応を考える機会を共有しました。装具の紹介だけでなく、実際に臨床で導入してみた実感から検討を行う事で、私達自身の選択肢の幅を広げる機会となりました。 上田からは肩関節のインピンジメントに関して、評価や介入についての情報提供と現在担当している方の肩の負担軽減に対して行える環境調整等のディッスカッションを行いました。 下肢不随の方の車の昇降に必要な上肢機能の負担軽減に対して、どのような環境調整が行えるかという点について、何がよいか意見を交わし有意義なディスカッションを行うことができました。 櫻井さんからは訪問リハで担当しているALSの方のコミュニケーション支援に必要な知識等の情報提供、情報交換を行いました。理学療法士としてでなく、人としてALSの方と関わる事をご自身の言葉で整理されている所が大変共感できました。 また高価で十分普及する事ができていないコミュニケーションツールの支援制度を用いた実際の京都市の例や、その現状についての提示を頂き、身体機能だけでは判断できない導入のタイミングに関する悩みや実際に使ったことのあるツールのメリット・デメリット等のディスカッションを行いました。 進行性の疾患を持つ方に対して、その方やその家族の価値観を大切に望む事を叶えてあげるために何を考えるべきなのか、リハビリテーションの在り方を考える、また人として病気とどう向き合って行くのかという自身の臨床姿勢を見つめ直す機会を得る事もできました。このようなディスカッションを様々な経験を積んでおられる先輩方と行える事は本当に財産だと感じました。 実は私達KSMの活動も次回が最終回となります。 臨床での悩みや発見を現場だけでなく、畿央大学に戻ってきて相談、共有できるこのコミュニティは本当に良き学び場です。 そしてこの畿央大学を通して、出逢った方々とはこれからも繋がっていたいと心から思います。 まだまだ未熟な私ですが、少しでも現場の方々に還元できるよう自己研鑽を続けたいと思います。 自己の正当性と常に向き合う事は難しいと感じますが、このような臨床に真摯に向き合う方々と空間を共にする事で、また成長できるのかと思います。 次回開催予定の最終回にこれまでの総括をして頂けるかと思いますので、また宜しくお願い致します。 理学療法学科6期生 上田 和輝
2015.01.28
第32回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました。
理学療法学科6期生の藤原です。 平成27年1月11日(日)に、理学療法学科卒業生による勉強会KSM(Kio Study Meeting)が開催されました。 なんと今回で第32回目となっています。 今回は膝関節のテーマでは佐藤さんによる「膝関節疾患と合併症」、肩関節のテーマでは山野さんによる「肩関節に対する解剖学的思考」、自由テーマでは私、藤原が「生活期のリハビリテーション」というテーマで発表し、各テーマでディスカッションを深めました。 佐藤さんによる「膝関節疾患と合併症」の発表は、数々の文献レビューを通して、最新の知見を発表してくださいました。なかなか関連付けがしにくい膝関節疾患と内部疾患との関連を数々の文献を紐解き、内部疾患(主に糖尿病)を合併している患者のリスクや、考えないといけないことなどをまとめられていました。 患者を担当した際には主疾患に目が行きがちですが、それ以外にも合併症を考慮し、アプローチを考えることを改めて感じました。また、なにより知見は日々進化していて、日々知見と向き合い、まとめて、患者へよりよいリハビリテーションを考えておられる佐藤さんの姿勢に襟が正されました。 山野さんによる「肩関節に対する解剖学的思考」の発表は、解剖学的生理学的視点からひとりひとりの患者の症状との向き合い方、評価の仕方などについて臨床経験をもとに発表してくださいました。解剖学の復習から、実際に評価を実技で行い、学んだことを身体を使って体感できました。症状と向き合うには各関節をみるという細かい視点と、姿勢全体をみる広い視点両方が必要であり、日々気をつけて向き合っていき「みる」「感じる」力も磨いていかないといけないなと感じました。 この2つの発表を通して、日々進化する知見を蓄積していき知識を深めること、一方で目の前の患者の現象と向き合う目を養うことの両方の重要性を学ぶことができました。 最後にわたしも「生活期のリハビリテーション」というテーマで昨今の高齢化社会が迎える諸問題、その問題に対する国の対策をまとめ、私が訪問リハビリで関わっている利用者に行ったリハビリテーションの紹介をしました。この勉強会での発表は数回目ですが、改めてアウトプットする難しさを感じます。しかし、難しさを感じると同時に、人前で発表する機会を数多く行うたびに、まとめ方、伝わるような話し方などを学ぶことができています。本当に良い機会をいただいていることに感謝です。 毎回、いろんな視点での発表で、一回の勉強会で幅広く学ぶことができます。学んだことをまた現場に持ち帰り自己学習につなげ、そして目の前で向き合う患者に繋げていけるよう日々過ごしていかなければと改めて感じます。 理学療法学科6期生 藤原菜津
2015.01.26
平成26年度 神経リハビリテーション研究大会を開催!~健康科学研究科(森岡研究室)
2015年1月24日(土)、25日(日)に畿央大学大学院健康科学研究科神経リハビリテーション学研究室(森岡研究室)主催による「平成26年度 神経リハビリテーション研究大会」が信貴山観光ホテルにて開催されました。 この研究大会は毎年開催されており、大住さん(D3)の開会挨拶から始まり、M2、D1、D2、D3から合計11演題の研究成果の発表が行われました。加えて、M1はグループに分かれて研究計画に関するディスカッションが行われました。M2は修士論文の最終試問に向けての発表でした。研究テーマは姿勢運動制御、疼痛、高次脳機能障害、小児と幅広い分野の研究成果の報告がありました。質疑応答では、森岡教授をはじめ多くの院生から質問や意見、示唆があり活発な意見交換が行われました。M1に関しても、博士後期課程の院生のもとグループで研究計画だけでなく予備実験などの研究成果についての報告を行いました。今年は天候にも恵まれ、途中の休憩時間にはホテルの周りを散策することもできました。 ※畿央大学大学院では、所属を、修士課程(Master)を「M」、博士後期課程(Doctor)を「D」としています。(たとえば修士課程2年目を「M2」、博士後期課程3年目の所属を「D3」といいます) 写真は参加者の集合写真です。長野や福井、愛知といった遠隔地の院生や修了生が一堂に会しました。 一日目の日程を全て終えて、夜は懇親会が開催されました。普段はなかなかゆっくり話すことができない院生同士が懇親を深めることができました。 畿央大学の大学院生はほとんどが社会人院生であり、普段はそれぞれの職場で臨床を行いながら、研究活動に取り組んでいます。研究に関する内容だけでなく、普段の職場のことやプライベートのことまで楽しく話ができ懇親を深めることができました。 二日目は朝から昼過ぎまで演題発表が行われ引き続き活発な意見交換が行われました。D1、D2、D3の発表は、研究目的が明確になっておりプレゼンテーションの仕方やスライドの作り方など大変勉強になりました。当研究室は、修士課程、博士後期課程の院生が普段から同じ部屋に集まりゼミを行っています。学会のように発表者対聴衆の関係ではなく、発表者を含めて院生同士で議論し更なる研究の発展に向けて何が必要なのかをいつも考えています。M1にとっては、そうした議論の場にいることで学ぶことが多くあります。 研究大会は、森岡教授による閉会の挨拶で無事に全日程を終えました。 森岡教授からは、自身の研究分野でしっかりと認知されていくためにも、社会の役に立つためにも研究成果を論文として世の中に出していくことの重要性についてお言葉を頂きました。 最後に、社会に役立つ研究成果を出せるように今後も研究室一同努力して参ります。 M1 片山 脩 【関連動画】畿央大学の「?」が「!」に変わる1分間ムービー 働きながら通える「畿央大学大学院」のヒミツって? 【関連記事】 ●「平成25年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会」 ●「平成24年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会」 ●「平成23年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会」 ●「平成21年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会」 ●「平成20年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会」
2014.12.16
大学院生が日本高次脳機能障害学会学術総会に参加しました。
平成26年11月28日(金)・29日(土)に仙台国際センターで行われた日本高次脳機能障害学会学術総会に参加した大学院生からレポートが届きました。 畿央大学大学院健康科学研究科神経リハビリテーション学研究室の高村です。 本研究室からは,客員教授の河島則天さん,D1大松聡子さん,M2保屋野健吾さん,M1高村が演題発表しました.本学会は,医師や言語聴覚士を中心に,臨床の現場で活躍されている方が多く発表されおり,一人の症例に対する評価や行動観察の緻密さ,そして,そこから得られた結果の解釈および臨床推論の深さには只々驚くばかりでした. 会長講演では,東北大学大学院医学系研究科高次脳機能障害学分野の森悦朗先生が「行動神経学への誘い」という題目で発表されていました.行動神経学とは,脳血管障害や,神経変性疾患などを対象とし,神経心理学に加えて画像やリハビリテーション,薬理,病理などの多岐にわたる要素を包含した領域であると述べられていました.また,今までされてきた研究や自身の考えについても話されていました.その中で,常に臨床研究をするように患者を観ているとおっしゃっており,日々の臨床の中でも現象を観察し仮説を立て,的確なアウトカムを設定し検証していくことの重要性を再度認識させられました.そして研究も,その積み重ねであるように感じました. ポスター発表では,「半側空間無視の回復プロセスにおける左視線偏向について」という内容で発表しました.この内容は客員教授の河島則天さんと共同で研究させて頂いている内容です.半側空間無視は,脳卒中などによる右半球病変後に発生する症候群であり,大脳半球病変と反対側(左側)の刺激に対して,注意を向け反応すること,その方向を向くことが障害される病態と定義されます.半側空間無視を持つ患者さんの回復過程において,患者さん自身が日常生活上での問題(道を間違える,左側のものにぶつかるなど)や家族や医療スタッフからの指摘によって無視空間の存在に気づくと,意図的に左空間に注意を向けてその問題に対応する場面が散見されます.今回は,上述したような代償戦略としての左視線偏向と無視症状の回復の関係性に焦点をあて,反応特性及び,脳波の結果から検討した内容を発表させて頂きました.多くの方にご意見,ご指摘を頂くことができ,また発表時間外にも関わらず質問をして下さる方もおられ,大変参考になりました. 本学会を通じて,普段と異なる社会の中で発表することによって,違う視点から自身の研究を見ることができ非常に参考になりました.また,他の発表者の研究からも,自分にない考え方や発想を知ることができました. 最後になりますが,このような機会を与えてくださった畿央大学と森岡周教授をはじめとする研究室の皆様に深謝致します.今回得た経験を,研究や臨床に活かしていきたいと思います. 畿央大学大学院修士課程 高村優作
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