カテゴリー
ボランティア活動報告
2023.07.04
災害時に避難所を運営する模擬体験ゲームに取り組みました!~災害復興ボランティア部HOPEFUL
みなさんこんにちは!災害復興ボランティア部HOPEFULです。 2023年7月1日(土)、ボランティアチームけれけれで活動しておられる方2人とHOPEFUL前代表者で健康栄養学科卒業生の田宮さんに来ていただき、一緒に「避難所運営ゲーム(HUG)」をしました。HOPEFULからは、9人が参加しました。 HUGとは、避難所運営を皆で考えるためのひとつのアプローチとして静岡県が開発したもので、避難者の年齢や性別、国籍、それぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験するゲームです。 まずはゲームの内容や条件、やり方の説明を聞きます。時期は2月、雨の日を想定して行います。 しっかり理解した後は、2グループに分かれてゲーム開始! 読み手が避難者の情報が書かれたカードをどんどん読み上げていきます。避難所は小学校なので、体育館や1年~6年の教室の他にも保健室、図書室、家庭科室、理科室、校長室、職員室、プール…などたくさんの部屋や施設があります。 「子ども部屋をつくる?」「傷病者をひとつの部屋に入れようか」「歩行困難だから入口に近いところがいいんじゃない?」など、意見を出しながら避難者を振り分けていきます。 疾患のある高齢者、アレルギーやぜんそくのある子ども、体調不良者やけが人、乳幼児を連れた妊婦さん、障害者、歩行困難者、ペットを連れた人、日本語が話せない外国人、両親とはぐれた子ども、ひとりごとが激しい人、認知症の人、人工透析が必要な人、糖尿病の人、盲導犬を連れた全盲の人、泥酔している人、ホームレス…それぞれの事情を考慮しながら部屋に入れていきますが、悩んでいる間にも、たくさんの人が次々と避難してきます。 毛布やテント、仮設トイレ、食料などの支援物資も次々と届き、どこに設置するのか、誰に優先的に配るのか…相談しながら決めていきます。 授業で習った内容もグループ内で共有しながら、進めていきました。 終わったあとは、自分たちの避難所を振り返り、グループ内で意見交換をしました。どこが良かったのか、どういう時に困ったのか、反省点などを書き出し、話し合います。 「発熱や吐き気がある人とそうでない人を同じ部屋にすると感染症が広がる恐れがあるのでは?」 「他人の男女が隣り合わないように配慮する必要があるよね」 「トイレをここに設置したけど、これで良かったのかな?」 「家庭科室や理科室は包丁や薬品があるから、小さい子どもを入れるのは危険だ。」 「家が全壊した人は長く避難所にいるはずだから、授業の早期再開を目指すためには教室に入れない方がいいんじゃない?」 「マスコミの取材を忙しくて断ってしまったけど、この忙しさを伝えてもらうためにも受けるべきだったかな?」 「障害や病気のことなど、知識がないとどう対応していいか分からないね」 「動物がいる部屋の近くは騒音やにおい、アレルギーなどに配慮しないといけないね」 「トリアージなどの専門用語が出てくると、グループ内の共通認識ができていないから大変だった」 「グループ内であまり連携がとれていなかったかも」 「途中で助産師さんが来てくれた時、すごく心強かったね」 「車で避難してきた人は車で寝泊まりしてもらったけど、エコノミークラス症候群にならないように配慮するべきだったんじゃないかな」 など、たくさんの意見が出ていました。 その後はそれぞれのグループの避難所を見てみて、いいところを共有します。 「そこにテレビ置いたんだ!」 「何時に物資が届くか掲示板に書いてあると、不安が軽減されるかもしれないね」 「地域ごとに分けると近所同士の繋がりがあるから安心できるかもね。安否確認もしやすいし。でももしかしたらご近所トラブルがあるかもしれない」 「犬は室内に入れたんだね。確かに2月だから外は寒いかも」 「疾患ごとに部屋を分けていると、物資が届いた時にどの部屋に届ければいいか分かりやすくて良いね」 など、同じ人が避難してきていても、部屋の使い方や分け方などが異なり、新しい発見がたくさんありました。 「避難してきた人の中で、動ける元気な人には運営を手伝ってもらうのもいいかもね」といった意見や、「遺体が運び込まれてきたらどうしたらいいんだろう?」といった疑問も出ました。 避難所をどのように運営すれば良いのか、避難者のニーズにどう応えるべきかなどを考えることができ、防災について勉強することの重要性を深く感じました。このゲームの中で困ったことや悩んだことを大切にし、今後の学びにつなげていきたいです。 災害復興ボランティア部「HOPEFUL」代表 現代教育学科3回生 青山 幸加 ●災害復興ボランティア部 HOPEFULの活動記録はコチラ!
2023.03.29
3回生10名が「いこまスポーツの日」にボランティアとして参加!~看護医療学科
2023年3月21日(祝)、生駒市主催「いこまスポーツの日」に、実習施設である一般社団法人イーデンホール様よりコラボ出展のお誘いを受け、看護医療学科3年生のボランティア学生10名と教員が参加しました。 イベントは、一般市民参加型のスポーツイベントで、陸上競技からサッカー、ピラティス、卓球、グランドゴルフ、eスポーツなどなど、様々な競技・教室があり、リオパラリンピック銀メダリストの「山本篤さん」も来場するなど、子どもから大人まで楽しめる内容でした。 今回、私たちはI-Net(生駒市障がい福祉ネットワーク:アイネット)企画の一部として、健康チェックブースを開催、骨密度測定・体組成測定・アルコール依存症スクリーニングテストを実施しました。 アイネットは、障がい者・障がい児が利用する福祉サービス事業者11団体で構成された団体で、交流・学習などを通じ、障がいのあるなしに関わらず、誰もが住みやすい街づくりを、事業所の垣根を越えて進めておられます。私たちも、市民への精神疾患・障がい理解の促進及び地域との連携を広げることを目的に参加させていただきました。 ボランティア学生は、骨密度の測定や結果説明などは初めての体験でしたが、準備や測定練習をしっかりと行い、当日の動きも手際よく、3回生後期の各領域の臨地実習を終えて大きく成長した力を発揮していました。また、当日は精神看護学実習でお世話になったスタッフの方々と再会し、和やかな雰囲気でイベントを楽しむことができました。 参加した学生からの感想を紹介させていただきます。 今回、精神看護学のボランティアに参加しました。実習先でお世話になった「いろどり」以外にも、様々な事業所が出店していました。その中で、1つの事業所の方に、知的障害や精神疾患を抱えた方が通う事業所にて、利用者と共にトマトや人参を栽培し、それらを使って外の業者も連携し、ジュースやドレッシングを作成しているというお話を聞かせていただきました。また、他の事業所では、事業所のパンフレットを置いて、食べ物を出店していたり、当事者の方も一緒に販売に参加していることろもありました。 これらのことから、スポーツのイベントであり、精神疾患などに直接的な繋がりはありませんが、少しでも多くの人に、知的障害や精神疾患を抱えた方がいること、その方々がどのようなことをしているのかといったことを知ってもらう機会にしているのだということを学べました。 また、高齢者だけでなく、幼児から小中学生といった子どもやその親など様々な年代の方々と触れ合うことができました。実習では、関われる年代が限定していたり、受け持ちの方としか関わることができなかったため、このような多くの世代の方々と触れ合うことができ、とても楽しく、良い経験になりました。 看護医療学科 3回生 菊池 菜那 ご協力いただいた市民のみなさま、アイネットのみなさま、イーデンホールのみなさま、そして学生ボランティアのみなさんに感謝申し上げます。 看護医療学科 助教 中谷香江 【関連記事】 認知症ケアサークルが「2022年度Orange Project®記念式典」にオンライン参加! 2・4回生対象「第18回 基礎看護技術自己学修会」を開催しました!~看護医療学科
2021.09.01
ボランティアレポート~小学生の夏休みの宿題をサポート@広陵中央公民館
2021年7月27日(火)~8月6日(金)にかけて広陵中央公民館で実施された子ども向け自習室の開放に、本学学生6名が学習ボランティアとして参加しました。 期間中は事前申込をした地元の小学生の皆さんが夏休みの宿題を持参、分からないところがあると学生ボランティアがそのサポートを行いました。 参加された小学生や保護者の皆さまからは「公民館に来て勉強もできるし楽しい。畿央大学のお兄さんいつ来るの?」「先生の説明がわかりやすい」「わかりやすく教えてもらっているので子どもが喜んでいます」などの感想が公民館に寄せられたとのことです。 この様子は奈良テレビにも取材いただき、放送されました。 今回参加された学生の皆さんの感想を一部ご紹介します。 実際に触れ合うことで子どもたちとの距離感や接し方を知ることができました。子どもたちが「分かった!」と反応してくれた時はとても嬉しかったし、「先生、ありがとう。」と言われたときは教えることの楽しさを感じることができました。反省点としては、子どもたちの集中力が切れてだらだらし始めたときに、子どもたちと楽しくお話をしてしまったことです。次回は、キャンプの補助員等のボランティアをしてみたいなと考えています。また、機会があれば今回のボランティアもしてみたいです。 現代教育学科2回生 実際に小学生と関わることで、とても多くのことを学ぶことができました。話し方やリアクションなどいろいろ工夫しなければいけないのでとても大変でした。しかし、何日か行くことでみんなとの壁をなくすことができ、とても親しみをもって接してくれました。公民館の人は、また今後もやりたいと言っていたので、ぜひまた参加してみたいです。 現代教育学科2回生 小学生の元気さに驚きつつ、宿題のサポートをできて良い経験になり楽しかったです。 健康栄養学科2回生 様々な子どもと関わる事ができ、有意義な時間を過ごすことができました。また、子ども達が自分の名前を覚えてくれてとても嬉しかったです。反省点として高学年の女の子と関わることがあまりできなかったので、次からは積極的にコミュニケーションを取れるように努力したいです。 現代教育学科2回生 子どもと触れあえて、とてもいい経験になりました。 現代教育学科2回生 コロナ禍でボランティアの機会が減っていますが、課外活動で得る学びや経験も学生の皆さんにとって大切な時間です。ボランティアセンターでは今後も情報発信に努めて参ります。興味のあるボランティアが見つかったらぜひ応募してみてくださいね。 ボランティアセンター
2021.07.19
広陵町図書館での認知症啓発活動に参加!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」
Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学・熊本県立大学)と奈良県(畿央大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体で、“認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体です。2020年には、ロゴやマークが商標登録されました。畿央大学の卒業生たちは2019年から、在学中に熊本大学・熊本保健大学・崇城大学と共に、Orange Project®(認知症支援プロジェクト)に参画し、認知症になってもやさしい町づくりなどに、学生主体に取り組み始めました。そして「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に2019年9月にサークルとして発足しています。 2021年7月13日(火)13時より、広陵町図書館での認知症啓発活動に参加し、私たちは「きおトレ」アプリ体験を実施しました。 「きおトレ」アプリ体験 参加者3名の方に、自分の認知機能を知ることができるアプリを体験していただきました。「自分の認知機能がどの程度であるか気になるわ、知りたい!」と興味を持って参加してくださる方もいました。イラストの記憶をしているときに、「前の絵なんやったっけ?」「あー、忘れた。」と話されていましたが、その後覚えたイラストを描きだすときは16問中7~10問はスラスラと思い出されていました。また、ヒントを見ると「なんやったかな。あ、あれやったわ。」と必死に思い出そうとされていました。 アプリ体験後には参加者とお話をする時間もあり、日頃からパソコンでゲームをしたり、図書館の本を借りて読んだり、脳を働かせるために意識しておられることも知りました。 ※常にマスクを着用して「きおトレ」アプリ体験を実施しました。 ※参加者のアプリ体験が終了するたびに、使用した物品はアルコール消毒をし、感染対策を行いました。 『旅のことばカード』~認知症になっても住みやすいまち~ 「きおトレ」アプリ体験の他に『旅のことばカード』による認知症の啓発活動を行いました。 『旅のことば』は、認知症のご本人、そのご家族、またその周りにいる皆さんが、それぞれの視点で簡単に実践できる「認知症とともによりよく生きるためのヒント」が書かれており、皆でちょっとした工夫をしながらよりよく生きる日々をひらがなで作っていける支援ツールです。認知症の方やそのご家族の考え方や気持ちに触れ、自分の目線でできることを考えていけるツールとして、家庭や病院、介護事業所内ばかりでなく、多くの自治体や教育機関でも使われています。 【引用】認知症とともによりよく生きるためのヒント:https://creativeshift.co.jp/product/2004/(2021年7月13日閲覧) 『旅のことばカード』は40種類あり、どの言葉も素敵で認知症の方やそのご家族だけでなく、私たち自身の心も軽くなり、前向きに生きていけるような言葉でした。 今回は、図書館を利用している地域の子どもから大人まで興味を持ってくれた10名程度の方に参加していただきました。パッと見て印象に残ったカードを選択してもらい、その内容のカードを渡しました。生活が少しずつよりよい方向へ向かっていくように、カードのことばの内容を理解し、実践してみることが大切だなと感じました。 ちなみに、偶然にも学生2名とも『今を楽しむ』のカードを選択しました。うまくできるかどうかではなく、今の一瞬一瞬を楽しもう!と考え、思い切って行動してみようと思います。 今回の認知症啓発活動を通して、広陵町で実際にどのような活動を行っているのかを知ることができました。少しでも多くの方々に認知症に対して興味・関心を抱いてもらうことが大切であり、「認知症になっても住みやすいまち」にするためには、地域住民がお互いに助け合うことがとても大事なことだなと感じさせられました。認知症の当事者が“その人らしく暮らす”ことができるように、自分にできることは何か、どのように接したらよいのか、などを改めて考える貴重な時間となりました。多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。 この活動内容は、広陵町の広報誌「広陵(こうりょう)」に掲載される予定です。 まだまだ新型コロナウイルスの影響による活動制限はありますが、感染対策を徹底し工夫しながらOrange Project®の活動を行っていきたいと思っています。 Orange Project®に興味がある方は、ぜひご連絡ください! 看護医療学科4回生 德田真奈 b8615739@kio.ac.jp 冨松里帆 b8617938@kio.ac.jp 【関連記事】 小学生への認知症オンライン講座に参加!~認知症ケアサークル「Orange Project®」 認知症ケアに取り組む新サークル「Orange Project in KIO」が始動! ▶オレンジプロジェクトに関連するブログ記事 KIO Smile Blog
2021.07.12
小学生への認知症オンライン講座に参加!~認知症ケアサークル「Orange Project®」
Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学・熊本県立大学)と奈良県(畿央大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体で、“認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体です。2020年には、ロゴやマークが商標登録されました。畿央大学の卒業生たちは2019年から、在学中に熊本大学・熊本保健大学・崇城大学と共に、Orange Project®(認知症支援プロジェクト)に参画し、認知症になってもやさしい町づくりなどに、学生主体に取り組み始めました。そして「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に2019年9月にサークルとして発足しています。 今回は、畿央大学が「多世代まちづくりプロジェクト2020コンペティション」で参加賞をいただいた企画、「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」の活動の一環を報告させていただきます! この紙芝居は、2020年11月に認知症フレンドシップ主催の「次世代まちづくり 学生コンペテンション」で獲得(参加者賞10万円)した助成金から、畿央大学オレプロ学生たちで作成した世界に1つしかない認知症の啓発のための紙芝居(パワーポイントで作成)です。この紙芝居は「えがおのわ」というタイトルで、認知症という言葉を使用せず認知症のことを子どもたちに伝えるという特徴があります。 "えがおのわ" の視聴 | Microsoft Stream (学内のみ視聴可能) ※学外の方で視聴を希望される方がいらっしゃいましたら個別に対応いたしますので、ご相談ください! 看護においては小児看護の場面や、広くは教育学部の学生のみなさんにも総合的学習時間や道徳の授業などにも活用していただきたい紙芝居です。 2021年6月15日(火)11時半頃より、鹿児島県にある錦江町立大根占 (おおねじめ) 小学校の4年生から6年生に対して行った「鹿児島県の小学生に認知症オンライン講座をしよう!」にご招待いただき、私達、畿央大学オレンジプロジェクトも参加させていただきました。 実は...私達が昨年から作成していた紙芝居の初めてのお披露目の場でした! 始めに、オレンジプロジェクトの活動紹介をし、次に紙芝居を披露させていただきました。 最初は子ども達がどのような反応をしてくれるのか、zoomでの活動のためうまくコミュニケーションがとれるのか…など、不安なところもたくさんありました。 しかし、始まると同時に、画面越しに子ども達が活き活きと手を振ってくれる姿を見て、不安が一気に吹き飛びました! 子ども達が質問に対して積極的に答えてくれる姿、「困っている人がいたら、助けたい!」という感想を聴き、私達が紙芝居を通して伝えたかった「困っている人がいたら手を差し伸べてほしい」というメッセージが伝わったと実感し、とても嬉しく思います。 その後、認知症当事者である丹野さんの動画を見ていただき、無事に終えることができました。 ※写真撮影の時のみマスクを外しています ※写真掲載は大根占小学校の校長先生より許可をいただいています また今回の活動に関しては、南日本新聞においても取り上げていただきました。取り上げていただきありがとうございます。 今回の活動を通してコロナ禍だからこそ、さまざまな地域のさまざまな年代の人と繋がれることに気づくことができたと同時に子ども達に伝えることの楽しさを感じることができました。ご依頼のあった鹿児島県錦江町保健師からのお礼と子どもたちの反応について、メールをいただきましたので紹介しておきます。 <以下お礼文より> 子どもたちの純粋な反応や表情にとても癒やされたひとときでした。4年生・5年生はすごい元気な感じで、6年生は最初に音声トラブルがあって、5年生の教室へ行ったり、戻ったり恥ずかしさ??あるのかおとなしい雰囲気でした。(校長先生いわく今の6年生はずっとあんな雰囲気)学年でキャラが大きく違うとおっしゃっていました。でも、お話しは真剣に聞き入っていました。私は6年生の教室にいたのですが、ほんとに真剣でわりと学生さんのメモにもすんなり書いていました。最後に「認知症は終わりではない」という3つのキーワードのところ印象に残ったようで、メモを取っている女の子もいました。 (畿央大学の)学生のお二人や他チームのメンバーの方々、ほんとに短い期間に構成から考えてご指導頂き、画面上の一生懸命な様子に隠れているプロセスやいろんな準備があったんだろうなと思いました。最初の映像動画よりは紙芝居(世界初の披露)がさらにわかりやすかったように反応を感じました。丹野さんは、へえ~~と見ていたようですが、大根占小に今度来るの??とびっくりしていました。 遠い奈良の(畿央大学)学生のみなさんや大学の教授方、丹野さんがこうやって今の時代のICTツールでつながれたことが、今だからできたことですね。ありがとうございました。 次回の活動は、広陵町の図書館で看護医療学科4回生のメンバーが「認知症サポーター養成講座」のサポートに参加します。感染予防レベルが緩和されたこともあり、久しぶりの対面での活動なのでとても楽しみにしています。この活動内容は広陵町の広報紙「広陵(こうりょう)」に掲載される予定です。 今後もコロナ禍だからこそ生まれた強みを活かして、活動の幅を広げていけたらと思っています! Orange Project®に興味がある方は、ぜひご連絡ください! 看護医療学科3回生 浜田みゆき b9619852@kio.ac.jp 谷﨑華穂 b9591648@kio.ac.jp 【関連記事】 「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」活動報告ー当事者の方へのインタビュー~認知症ケアサークル「Orange Project®」 認知症ケアサークル「畿央大学OrangeProject®」、2021年度第1回ミーティングを開催! 多世代まちづくりプロジェクト2020コンペティションで「参加者賞」を受賞 ▶オレンジプロジェクトに関連するブログ記事 KIO Smile Blog
2021.06.22
「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」活動報告ー当事者の方へのインタビュー~認知症ケアサークル「Orange Project®」
Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学)と奈良県(畿央大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体で、“認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体です。2020年には、ロゴやマークが商標登録されました。 畿央大学の卒業生たちは2019年から、在学中に熊本大学・熊本保健大学・崇城大学と共に、Orange Project®(認知症支援プロジェクト)に参画し、認知症になってもやさしい町づくりなどに、学生主体に取り組み始めました。そして「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に2019年9月にサークルとして発足しています。 今回は、畿央大学が「多世代まちづくりプロジェクト2020コンペティション」で参加賞をいただいた企画、「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」の活動の一環を報告させていただきます! この企画では、認知症の当事者の実体験をもとに紙芝居を作成するため、当事者の方からのお話をとおして、情報を得る必要がありました。 そこで、Orange Project®では、 ・2021年5月6日(木)18時より、若年性アルツハイマー病と診断された丹野智文さん ・2021年5月8日(土)13時より、若年性認知症と診断された竹内裕さん に、ZOOMでインタビューをさせていただきました。 【丹野智文さんへのインタビュー】 はじめに、畿央大学「Orange Project®」の活動紹介を行い、多世代の紙芝居を作成していることをお伝えしました。紙芝居は、学生が一から手書きで作成しています。 ぜひ皆さんも、完成をお楽しみにしていてください! 次に参加学生の紹介後、丹野さんより自己紹介を行っていたただいた後、学生から丹野さんへのインタビューTIMEとなりました。 特に3回生は以前に、丹野さんが執筆された書籍『丹野智文 笑顔で生きる-認知症とともに-』を拝読させていただいていたため、実際にお話ができるということで、とてもわくわくしていました。 インタビュー時に出た主な質問内容としては、 ・若くに認知症と診断されたときの心情 ・現在の日常生活で工夫していること ・認知症の方に対してどのようなサポート(声掛け)をするべきなのか というような内容でした。 認知症と聞けば、忘れることが多くなる、できないことが多くなるというようなマイナスなイメージに目を向けがちではありますが、できることはたくさんあります。 その人ができることに目を向け、一緒に考え、一緒に日常生活を工夫してゆくことが大切であると学ぶことができました。 そして丹野さんはオレンジドアという活動も行われています。 認知症と診断されてから引きこもりがちになる方が多く、社会とのつながりが失われることが多いそうです。そのような方が少しでも減少するよう、診察室の近くに丹野さんなどが待機し、認知症と診断されてからすぐ当事者同士でお話する場があり、社会とのつながりをつくっておられます。 また、多くの参加学生が、認知症の人には優しくしなければ、何かしてあげられることはないか、と思っていました。 ですが、それは反対に認知症の方ができることを先回りして支援することになり、できることを奪っていってしまうのだということが、参加学生にとってとても印象に残ることでした。 【竹内裕さんへのインタビュー】 開始前に竹内さんがZOOMに参加できていない!というような、少しハプニングもありましたが、、、(笑) 開始後は、初めに「なんでもきいてください!」とおっしゃってくださり、楽しくインタビューを実施することができました。 質問内容としては、 ・認知症と診断された時の心情 ・認知症と診断されたときの家族の反応 ・日常生活で工夫していること ・どのようなサポートがあると良いか というような、内容を質問させていただきました。 竹内さんは、認知症と診断された後、引きこもることが多くなったそうです。そのような状況から抜け出すきっかけが、旧友との還暦祝いのパーティでした。すなわち、家族以外の人との繋がり、社会との繋がりです。 また、紙芝居についても、幼稚園生や小学生にもなにか認知症の人にできることはないかと考え、その対応の仕方などの意見をいただくことができ、本当に楽しい時間を過ごすことができました。 最期に、丹野さんと竹内さんとのインタビューに共通して、認知症の人が住みやすい、暮らしやすい環境を作るうえで、いかに”人との繋がり”が大切であるのかを実感することができました。 コロナ禍ということもあり、ZOOMでの実施となりましたが、積極的に学生は質問を行い、丹野さんや竹内さんは、快くお答えくださいました。 学生にとっては、認知症に対しての理解を深め、今の私達には何ができるのかを考える良い機会となり、貴重な時間を過ごすことができました。 これからも、認知症についてさらに学び、少しでも多くの認知症の人との繋がりを作り、認知症の人が住みやすい街づくりに貢献できるよう、コロナ禍でもできる活動を続けてまいりたいと思います! Orange Project®に興味がある方は、ぜひご参加ください! 看護医療学科3回生 谷﨑華穂 【関連記事】 認知症ケアサークル「畿央大学OrangeProject®」、2021年度第1回ミーティングを開催! 多世代まちづくりプロジェクト2020コンペティションで「参加者賞」を受賞 ▶オレンジプロジェクトに関連するブログ記事 KIO Smile Blog
2020.11.19
クリーン活動ボランティア「KCV53」、6年で300回に到達!!
KCV53とは、大学最寄の近鉄「五位堂」駅から畿央大学正門までの通学路のゴミ拾いをするボランティア活動です。 2014年5月30日が記念すべき第1回目でした。5月30日に始めたきっかけは、この日が「ごみゼロの日」だったからです。積み重ねて300回、雨の日も風の日も・・・とは違って雨の日は中止をして緩やかに続けてきました。ところがです。今年度は思いもよらずコロナ禍になってしまいました。昨年度(2020年3月末)までに291回まで進んでいましたが、前期は遠隔授業が主だった為、活動が停滞することとなってしまいました。 後期になって対面授業が増えました。1回生数人に手伝ってもらいながら9月後半から再開し、一時は目標の300回を半ば諦めていたのですが、救世主1回生の活躍で到達することができました。記念すべき300回目は2020年11月16日(月)の朝9時に五位堂駅に総勢12名が集まりました。この日は晴天に恵まれ最高のゴミ拾い日でした。 ▼ゴミ袋とゴミ拾い用のトングをもって活動スタート! ▼まずは駅前の階段、スロープに落ちているゴミ拾いから ▼駅前のベンチには毎日のように捨てられるゴミもていねいに片付け ▼今年は使い捨てマスクもよく落ちています。 ▼この日は紅葉も楽しめました! ▼一番多く捨てられているのは、タバコの吸い殻。歩きタバコ、ポイ捨てはやめましょう! ▼側溝に落ちているゴミも忘れずに・・・ ▼大学に近づけば近づくほど、拾えるゴミは少なくなっていきます。 ▼あともう少し! ▼大学に到着!後期から活動をしている分、ゴミは少なめ。ゴミ袋にはKCVマーク。 ▼最後に全員で記念撮影! また、参加してくれた教員・学生一同から300回を記念としてプレゼントもいただきました。ありがとうございます。 ▼「KCV53 300回達成おめでとうございます!立体表現2A班一同より」とメッセージが入っていました。 実は「KCV53ひとり」という状態もありましたが、300回まで続けてこられたのも学生たちのボランティア精神があったからです。これからも続けてほしいものです。 【KCV53に参加した人間環境デザイン学科学生からのコメント】 私は1回生の時も加藤先生とKCVを行っていました。五位堂から畿央大学までのゴミ拾いはとても清々しい良い活動で、これからも行っていければと思います! 2回生 奥野皓晴 はじめて参加したときは特に駅前のベンチの近くにたくさんのゴミがあったので驚きました。参加したときは毎回ゴミがあったので、もしこの活動がなかったら駅前はゴミで溢れてしまうのだろうと思いました。300回おめでとうございます! 1回生 青木佑夏 数回でしたがKCV53に参加して、自分たちの周りの環境を考えるいい機会になりました。これからもこの活動を続けられたらいいなと思います。 1回生 阿舍利陽菜 KCV53は、早起きする習慣がつく、自分が通学する道がきれいになるというような良いことが多くある活動だと思いました。活動中に声を掛けて下さる方がいることや、道が綺麗になったのを見ることで参加して良かったと思えます。300回、おめでとうございます。 1回生 今村水紀 300回記念、おめでとうございます!ゴミ拾いのボランティアは、小学生の時以来で新鮮でした。普段大学までの道を歩いている時は意識していなかったものの、実際に自分がゴミ拾いをしていると意外と沢山落ちていることに気がつきました。 道が綺麗になるとゴミを捨てる人がいなくなるのではと思うので、これからもこの活動を続けられると良いなと思います。 1回生 上出那奈実 コロナ禍の中、300回目のボランティアに参加できたことは光栄に思います。もしこの活動に参加できていなければ、五位堂からのゴミの量に気づけなかったと思います。私たちが街を綺麗にしていることを実感できて良かったです。 1回生 岡村夢真也 「KCV53」300回達成おめでとうございます。私はほんの数回しか参加していないですが、みんなと一緒に朝からゴミ拾いをし、道が綺麗になっていくのが嬉しかったです。これからもまだ続けられたらいいなと思っています。 1回生 奥野菜花 通学路には結構ゴミが散乱していて、こういうボランティアでゴミを拾っているおかげで綺麗な通学路になっているのだなと思いました。 1回生 角野歩希 【撮影のため同行した職員からのコメント】 コロナ禍に突入して加藤先生や畿央生が大学に来れない間に、通学路(特に五位堂駅周辺)には目に見えてゴミが増えていきました。皆さんの地道な取り組みが快適なまちづくりにつながっていることを実感しながら、微力ながら不定期にゴミ拾いをしていました。今後もぜひ活動を続けていただければ幸いです。 広報センター 伊藤 誠 ・・・皆さん、ありがとうございました。通常のKCV活動は、毎週月曜日の午前9時に五位堂駅をスタートしています!学生の皆さん、今後ともご協力をお願いします。 人間環境デザイン学科 教授 加藤信喜 【マーク】 「K」は畿央大学・広陵町・香芝市の共通の頭文字、「C」はクリーン活動、「V」はボランティア、「53」はゴミを表しています。 畿央大学の最寄り駅は五位堂駅で、駅からの通学路は香芝市、校舎が建っているのは広陵町になります。このマークはゴミ袋にもプリントされていて、見た通りゴミ拾いをしているデザインです。胴体は広陵町と香芝市の合体地図になっています。 【KCV53のこれまでの活動の様子】 2018年11月23日(祝・金)、第200回KCV53活動の様子 2016年9月23日(金)、第100回KCV53活動の様子 2014年5月30日(金)、加藤ゼミ生「第1回KCV53」活動の様子
2020.11.09
認知症ケアサークル「畿央大学Orange Project®」2020年活動レポート!
やさしさを「チカラ」に変えるOrange Project®! Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学)と奈良県(畿央大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体で、“認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体です。2020年には、ロゴやマークが商標登録されました。 ■認知症になっても安心してくらせるまちづくりに取り組む Orange Project(YouTube) 畿央大学の卒業生たちは2019年から、在学中に熊本大学・熊本保健大学・崇城大学と共に、Orange Project®(認知症支援プロジェクト)に参画し、認知症になってもやさしい町づくりなどに、学生主体に取り組み始めました。そして「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に2019年9月にサークルとして発足しています。 昨年までに認知症カフェのサポート、認知症啓発のRUN伴や認知症サポーター養成講座のサポートを行ってきました。現在は、前期からオンラインでのみ活動を再開していますが、本日はその活動の一部を紹介いたします。 その1 大雨による熊本災害支援(支援物資提供の支援) 2020年7月豪雨、日本各地に大雨が降りました。取り分け、九州南部を襲った豪雨によって、熊本県の球磨川をはじめ多くの河川が氾濫し、近隣の地域では水害の被害を被りました。 畿央大学OrangeProject®の有志で募金を声掛けし、マスクと消毒用のエタノール等を購入しました。そして、熊本大学のOrange Project®代表顧問の安武准教授を通じて、現地に届けました。物資、OrangeProject®のOGの保健師さんを介して湯前町や人吉地区などに送られました。 ▼熊本大学 代表顧問の安武綾先生からのお礼の写真メール COVID-19(コロナウイルス感染拡大)のために、Orenge Project®の活動が思うようには進められていない状況の中ですが、ヒトの輪を大切に活動を続けていきます。 看護医療学科 准教授 上仲久 その2 オレプロ役員会議(2020年7月8日 zoom会議) 2020年7月8日(水)には、これからのOrangeProject®の運営の在り方について、学部生や大学院生の学生役員メンバーと各大学の顧問教員とでzoomで合同ミーティングを行いました。 ▼オレプロ学生役員によるZoom会議の様子 特に、2020年12月13日(日)に実施予定のOrangeProject®の開催記念式典の進行について、学生が中心となり意見交換していました。また、今後の活動について各大学の学生役員と意見交換を行っています。本学の参加者は、3回生の冨松里帆さん、東條真納美さん、小山美咲さんと2回生の浜田みゆきの4人です。 そして、「みんなで創るオレンジの輪プロジェクト」の公開動画を作成し、2020年9月25日(金)に公開となりました。動画のなかに、本学看護医療学科2回生の浜田みゆきさんが取材に回答している場面(5:26頃~)があります。 看護医療学科2回生 浜田みゆき その3 認知症の理解のための介護家族へのzoomインタビュー(2020年10月11日) ▲当事者の方やお母様を介護する娘さんと2回生のzoomでのインタビュー (以下、公開についてはご家族の同意を得ています) 今回の対談の大きな目的は認知症の当事者のご家族からお話を聴き、認知症に対する知識を深めることでした。若年性認知症当事者の平井正明さんが、コーディネートや対談中のサポートをしてくださいました。 話された内容としては、認知症と診断されるまで、診断されてからの当事者の方の症状・様子の変化やコミュニケーションの取り方などを教えてくださいました。特に印象に残っていることは「認知症とは症状の総称であり、実際同じ症状の人はいなく、その人の個性が出る」ということや「私たちが常識だと思っている行動がとれなくなってしまうとき、怒るのではなく“発想が豊かだな”とポジティブに捉えることが大切」ということです。コミュニケーションの取り方では「覚えている?」と聴くことは“忘れてしまう”という症状に対して不安などを与えてしまい「昔こんなことがあったよね、私はとても嬉しかったんだよ」などと言葉を変えることで“周囲が覚えてくれている”という安心感につながるということも新しく知ることができました。 対談を通して私たちのコミュニケーションの取り方、捉え方ひとつで当事者のかたの心情や見方が変化するのだと学ぶことが出来ました。平井さんは、後期授業でも「老年看護学援助論Ⅰ」の講義をしていただくので楽しみにしています。 看護医療学科2回生 白川桃子・浜田みゆき その4 多世代まちづくりプロジェクト2020に応募 NPO認知症フレンドシップクラブが主催する、”多世代まちづくりプロジェクト2020”の学生参加者公募に本学からもオレプロの2回生メンバーが中心になりエントリーしました。このコンペティションは認知症の啓発活動など、次世代を担う高校生・大学生対象に公募したもので、今年で3回目になります。 畿央大学からのエントリーした演題名は「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」(代表 看護医療学科2回生 浜田みゆき)で、書類審査を通過し二次選考に選出されました。二次選考は、2020年11月21日(土)の午後からで、zoom上で5分間のプレゼンテーションをした結果、参加者からの投票で審査されます。皆さんも以下のリンクから参加登録をして(参加無料)、畿央大学を応援してくださいね。 ■多世代まちづくりproject このように「認知症にやさしい町づくり」に向けて、オレンジプロジェクトのメンバーは地道に活動しています。学年や学科を超えたつながり、国境や大学間の垣根を超えた活動はこれからの次世代を担う学生の皆さんの力に左右されます。現在は、看護医療学科の学生のみの活動ですが、教育学部や理学療法学科、健康栄養学科・人間環境デザイン学科の皆さんとも協力して今後は活動の幅を広げていきたいと思います。ぜひ、みなさんのサークル参加をお待ちしています。 連絡先 看護医療学科3回生 小柳明梨 b8579384@kio.ac.jp 看護医療学科2回生 浜田みゆき b9619852@kio.ac.jp 看護医療学科 准教授 上仲 久 h.uenaka@kio.ac.jp 看護医療学科 教授 山崎尚美 ▶オレンジプロジェクトに関連するブログ記事 KIO Smile Blog
2020.02.19
2019年度第4回「Kio オレンヂ喫茶(カフェ)in 御所」を開催!~看護医療学科
畿央大学と御所市高齢者対策課地域包括支援センター、住民が共同で運営している「金曜カフェ~つどい~」で「Kioオレンヂ喫茶(カフェ)分かち合いin御所」(認知症カフェ)が2020年2月14日(金)に開催されました。「Kioオレンヂ喫茶(カフェ)分かち合いin御所」は、御所市認知症啓発事業として畿央大学健康科学部看護医療学科老年看護学教員と御所市高齢者対策課地域包括支援センター、住民が共同して行っているものです。当日の様子をレポートさせていただきます。 今回は、地域の方17人、地域のボランティア4人、大学教員2人、オレンジプロジェクトの学生6人、社会福祉士の大学院生(見学者)1人、が参加しました。今回は、御所市(上田洋品店跡)で行われる最後のカフェ(延べ、27日間開店)になりました。そして、私たちオレンジプロジェクトの記念すべき第一回の活動日でした。 今回は午前の部に参加させていただきました。 <午前の部> ~ミニ講義~ 畿央大学の島岡助手による認知症サポーター養成講座が行われました。テーマは、「認知症を学び地域で支えよう」です。講義を聴いて印象に残っているのはデンマークのサポート制度についてです。高齢者の難聴が認知症に影響を及ぼす可能性があるということで、デンマークでは高齢者の補聴器の使用率が高く、補聴器の使用者の特徴にあわせた機能を追加することなどのアドバイスを、補聴器の使用歴が長い高齢者ボランティアが行うということに驚きました。補聴器についての助言をメーカーの人に聴くのではなく、実際に使用している人に聴くということは、これから補聴器を使用する人が相談しやすいということだけでなく、補聴器についてアドバイスをする人にとって人の役に立っている、社会に貢献しているという満足感を得ることができると思いました。こういった補聴器の使用のサポート体制は、加齢による老人性難聴が原因で日常生活に困難が生じることを防ぎ、これから補聴器を使用する人、これから使用する人に助言をする高齢者ボランティア両者のQOLを高めることにつながると思いました。 御所市の「金曜カフェ~つどい~」で講義の前に住民の方が百歳体操を行っていました。地域の人が集いやすい場所で、互いに健康を維持し支えようとする取り組みをおこなうことは認知症であろうとなかろうと社会から孤立しないため、お互いのQOLを高めるには大切な活動だと学びました。 ▲ミニ講義の様子 ~フリートーク~ 御所市の住民の方とフリートークをさせてもらいました。最初は緊張していましたが、参加してくださったかたが日常の生活での不安や趣味だったことをたくさん話してくださいました。多くの人と話し関わることで、自分とは違う生活の様子を知ることができました。話してくださっていることに対して相槌を打ちながら聴き、自分から発言をするということはあまりありませんでしたが、フリートーク後に「話を聴いてくれてすっきりできた」と言っていただきました。自分がその人の話に対して相槌を打ち聴こうとする態度をとることが大切だと改めて実感することができました。 ▲カフェで住民さんとの交流 初めてオレンジプロジェクトに参加させていただき、少ない時間でありましたが学ぶこともありました。今回で御所市でのオレンヂカフェの開催が最後ということで、1回しか参加できませんでしたがありがとうございました。 ▲ボランティアさんと集合写真 看護医療学科2回生 東條真納美 <午後の部> 午後は「認知症について語る会」を行いました。参加者は、認知症の方のご家族、地域包括支援センター職員、介護関連施設の職員、ボランティアの方、畿央大学(老年看護学)の教員、見学者2人などで、9人が集いました。 今回は、認知症のご家族を介護しておられた方の話が中心となりました。独居生活をされていた認知症の方のご家族が、真夜中に何度もご本人から電話がかかってその都度車で駆けつけたり、タクシーで迎えに行き受診したりしたご苦労を語られていましたが、その方のお顔には最後まで義父を看取った満足感のようなものを感じました。このように自分の介護経験を振り返り誰かに話すことで、ご家族にとっても心の整理になる。認知症カフェはいろんな職種や立場の違う方々が集い、認知症のことを真剣に話し合う場だからこそ、安心して介護の苦労も話すことができるのだと改めて実感しました。 6年間、御所市と共同・連携して行ってきた「Kioオレンヂ喫茶(カフェ)分かち合いin御所」は今回をもって一旦終了となります。これまで参加してくださった皆様、ボランティアの方々、長い間本当にありがとうございました。 次年度からは、オレンジプロジェクトメンバーが中心となり、広陵町地域包括支援センターと協働で広陵町内にオレンジカフェ(認知症カフェ)を企画・運営する予定です。お近くの方や認知症にご興味のある方はぜひ立ち寄りください。私たちと一緒に認知症について考えましょう。 看護医療学科 助手 島岡昌代 【関連記事】 ・過去の「御所コミュニティカフェの取り組み」記事を読む
2020.01.06
認知症ケアに取り組む新サークル「Orange Project in KIO」が始動!
皆さん、こんにちは!本日は、皆さんに”OrangeProject”の紹介と、サークルメンバーとして一緒に活動する仲間を募集するために投稿させていただきました。興味のある方は、是非一度連絡してください! ▼Orange Projectの活動内容について(クリックすると活動内容についての説明を見ることが出来ます) チーム医療・チームケアは今では当たり前ですが、認知症施策推進大綱(厚生労働省:2019)で2020年からの社会に共生と予防を掲げています。また、SDGsでは「すべての人に健康と福祉を」で「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」ことを推進しています。 サークルに参加することで、学内の講義や座学では学べない認知症ケアを含めた医療・福祉の場(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・有料老人ホーム・グループホーム等)を知る機会にもなりますし、教育学部の方は介護実習の際の認知症のイメージづくりや健康科学部の方は認知症の人やその家族とともに新しい認知症ケアを考えることができると思います。今までの主な活動はRUN伴の参加、認知症カフェのサポートをしてきましたが、認知症カフェでは、人間環境デザイン学科の方は認知症の人にやさしい環境・コミュニティづくりや健康栄養学科の方はカフェのメニュー作りなど協働すれば学生の力で新しい社会を創ることが可能だと考えます。理学療法学科の方は身体を動かし、認知症の進行を緩やかにする認知症予防に協力できます。 どの学科の方でも大歓迎です!大学生活で地域に貢献したことはきっと自分たちの強みにもなるはずです。 ぜひ、私たちと一緒に、オレンジプロジェクトを、畿央大学を盛り上げていきましょう! まず、“OrangeProject”の紹介をします。 “OrangeProject”とは、熊本県を中心に活動している(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学)認知症啓発のための学生ボランティア団体で、 “認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っているオレンジプロジェクトを示します。 OrangeProject 紹介Youtube 次に、サークル立ち上げまでの経過を説明します。 私たち”OrangeProject”は昨年の夏から、”OrangeProject”のサークルを畿央大学でも立ち上げようと取り組んできました。7月には熊本大学に立ち上げのためのヒアリングに行き、あやの里というグループホームで開催されている認知症カフェ”as a Café”を見学してきました。 ▼ as a Caféでの説明 ▼熊本大学のメンバーとの交流 私たちは、奈良県内の地域住民の方々と協力して認知症カフェや認知症サポーター養成講座、RUN Tomorrow(通称RUN伴)などの認知症啓発のボランティア活動を行いながら、看護医療学科を中心にリクルート活動を続けてきました。 そして、当初は看護医療学科4回生9人で発足された”OrangeProject”も、今では1回生から4回生の23人の仲間が集まってくれ、2019年12月18日(水)についに畿央大学のサークルとして立ち上げることができました!! これからも“認知症に優しいまち広陵町 認知症に強い大学”畿央大学として学生生活をさらに 活気づけていけるようなサークルを目指したいと思います! ▲高校生と認知症サポーター養成講義 ▲RUN伴 過去のRUN伴ブログ ▲オレンジカフェでの学生企画 過去のオレンジカフェブログ 認知症の方は年々増え続けています。家族や身近なひとたち、また私たち自身もいつか認知症になるかもしれません。認知症の方も、認知症でない方も、安心して笑顔でくらせる優しいまちづくりをみなさんも一緒に行いませんか? 特に1・2回生の皆さんを大募集中です。 4回生はもうすぐ卒業ですが、OGとして卒業後もオレンジプロジェクトのメンバーと一緒に、活動に参加したいと思います! 看護医療学科4回生 辻林もも 【関連記事】 ・過去の「オレンジカフェ」記事を読む ・過去の「RUN伴」記事を読む
よく読まれている記事
カテゴリ
タグ
キーワード検索
アーカイブ