畿央大学の教育・研究・キャンパスライフをリアルタイム配信!

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看護医療学科

2018年2月14日(水)

2018年2月7日(水)から9日(金)まで「第1回大韓老人療養病院協会主催研修」が畿央大学で行われました。3日間にわたりソウルと釜山から15か所の病院の看護師、理学療法士、医師、経営者など43名の参加者が来校し、修了書を受領しました。

 

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この研修会は、昨年の訪問団来日の際の出会いを契機に、畿央大学と奈良学園大学の教員が韓国の療養病院や施設を訪問したことで交流が深まり、韓国側の要請により畿央大学で企画したものです。

日本では全国各地に在日韓国人の方が多数在住されており、韓国と日本の医療制度や看護ケアの実践状況について情報共有し、相互交流することにはお互いの国とその国民にとって意義があると考えています。

今回の研修会では、日本のケアシステムや認知症および褥瘡(じょくそう:床ずれのこと)ケアの実際と奈良県内のリハビリテーション病院や高齢者ケア施設での看護実践を理解できる内容としました。

 

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1日目:2月7日(水)

開会とともに畿央大学学長の冬木正彦先生の挨拶、大韓老人療養病院協会会長 LEE PIL SOON氏による挨拶が行われ、講義が開始されました。松本泉美教授による「日本の介護保険制度の現状と課題」、山崎尚美による「認知症高齢者の看護」、教育基盤センター准教授の冬木正紀先生による人工筋肉の開発に関する講義をしました。

 

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講義中の参加者の反応としては、認知症ケアの専門家の養成について、人工筋肉の今後の活用について大変興味を示され、活発な質問がありました。

 

2日目:2月8日(木)

午前に訪韓者の一人である奈良学園大学 大山末美先生による「褥創予防の看護」の講義をしました。韓国の参加者からは、「予防という認識を持つことも大変参考になったが、現実問題として今起こっている褥創の治療について、特に壊死した(写真)褥創の処置はどうするのか」という質問がありました。

日本では、創傷(Wound)、ストーマ(Ostomy)、失禁(Continence)にかかわる専門の知識や技術を有する看護師WOCナースが褥創予防チームとして病棟間をラウンドしていることを説明し、重度化した褥創の実際のケアについては、翌日の西大和リハビリテーション病院の褥創対策委員会の看護師により説明を行うこととしました。

実際に翌日2月9日にはWOCナースによるマトレスやエアーマットの使用について説明がなされ、韓国の参加者はとても興味深く質問していました。

 

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講義の後には、本学の基礎看護学および老年看護学の教員も加わって、グループごとに演習を行いました。

座位・車いすでの除圧方法を10グループに分かれて全員が、ハーディグローブを装着して体験しました。

言葉の翻訳には、ipadを使用して日本語⇔ハングル語の翻訳アプリを利用しましたが、実際はジェスチャーでコミュニケーションは図れていました。 体圧測定器で実際の圧を測定すると、座位と仰臥位では圧力は異なっていることが数値でわかり、参加者はとても驚いていました。

 

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その後、カトレア食堂に移動し、健康科学部長・研究科長 金子章道先生による挨拶の後に昼食をとりながら情報交換会が行われました。講義や演習の感想や韓国での褥創ケアの課題について活発な意見交換の場となりました。

 

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午後からは西大和リハビリテーション病院と有料老人ホームささゆりに移動し、4グループに分かれて病院と施設の説明や施設内の見学が行われました。病棟では、胃瘻チューブや経管栄養法の栄養剤のセット、リクライニング・チェアーに大変興味をもたれ、多くの参加者が写真を撮っていました。

 

胃瘻(いろう):口から飲食が難しい人に、お腹に小さな穴を開けてチューブを通し、そこから栄養補給を行うこと

 

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3日目:2月9日(金)

3日目(2月9日)には、平成まほろば病院で、認知症の対応について主任看護師による説明、転倒予防センサーの説明の後に、20人ずつ2グループに分かれて院内見学がありました。

 

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介護老人保健施設 鷺栖の里では、褥創予防についてWOC認定看護師による説明の後、褥創予防ガイドライン、airマットやウレタンマットについて実際の使用状況について施設内見学を行いました。AIによる腰痛防止の介護ロボットの実際の見学や防災マニュアルや防炎(煙)のマトレス、防炎設備、洗髪機や車いす体重測定器に関心がとても高く質問していました。

 

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3日間の研修を企画して、講義と演習の組み合わせであり理解しやすかったこと、病院や施設でのケアの実際が見学できたことは、参加にとって満足度の高い教育カリキュラムであったと評価されました。

韓国では、少子高齢化の速度が急速に進行し近い将来には日本を追いこすほどの状況となることが推計されており、高齢者ケアシステムの構築および認知症対策が急務となっています。高齢者ケアシステムとしては日本の介護保険制度をモデルとして対応していますが、医療と在宅の連携、そして一番重要な地域での高齢者とその家族を含めた予防とケアが課題となっています。それは日本に共通する課題でもあり、隣国としてお互いの良い点を学び合うことはダイバーシティケアの視点でも重要なことであり、双方のメリットになると考えます。

今後も高齢者看護や認知症看護、褥創予防などの看護を通じて両国の交流が深まることを願っています。

  看護医療学科教授 山崎尚美

 

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2018年1月26日(金)

平成30年1月21日(日)に私たち人間環境デザイン学科1回生6名が、特別養護老人ホーム大和園で開催されている「認知症カフェ(通称:ひまわりカフェ)」にお邪魔してきました。ひまわりカフェは、健康に強いまちづくりを推進する広陵町×畿央大学「KAGUYAプロジェクト」の一環で行われており、畿央大学からは看護医療学科の山崎先生が参加しています。私たちはひまわりカフェの存在を町民の方に広く知っていただけるよう、人間環境デザイン学科の西山先生の指導のもと看板制作を担当することになっており、当日は現地の様子を見学させていただきました。

 

この日は台湾から国立雲林科技大学建築室内設計学科の曾先生が看護医療学科の山崎先生、人間環境デザイン学科の陳先生と一緒に訪問されていました。曾先生は、日台交流協会の助成を受けて日本の認知症カフェを調査するために来日中で、奈良県・徳島県・福岡県の10か所を訪問するなかで、最初の訪問場所が大和園ということでした。

 

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▲学生の紹介

 

私たちは、参加者の方々とクロスワードや漢字パズル、シナプソロジーなどの脳活トレーニングや体操を一緒にさせて頂きました。皆さん楽しそうに活動されており、私たちも一緒に考えたり交流することができ、楽しい時間を過ごさせて頂きました。日常では高齢者の方々と関わる機会も少ないので、とても貴重な体験をすることができました。

 

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▲プログラム 誤嚥(ごえん)予防の話

 

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▲クロスワードや漢字パズルに取り組む参加者の方々

 

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▲シナプソロジーなどの脳活トレーニング

 

実際の様子を見学させていただき、皆さんと交流したことで、ひまわりカフェを訪れる方々に気に入って頂き、ひまわりカフェを知らない方々にも立ち寄っていただけるような看板を制作できるように頑張りたいと思いました。

 

次回のひまわりカフェは、2月18日(日)です。次は健康支援学生チームTASKの皆さんにバトンタッチします。ご興味のある方はぜひ参加してみてください!

 

人間環境デザイン学科1回生 上田琴乃、海本有希、岡田由希、陣田真衣、谷村菜緒、堀祐実

 

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広陵町×畿央大学「KAGUYAプロジェクト」ホームページ

2018年1月17日(水)

畿央大学と御所市、住民が共同して運営している「金曜日カフェ~つどい~」で平成30年1月12日(金)に「Kio オレンヂ喫茶(カフェ) 分かち合いin 御所」(認知症カフェ)が開催されました。

午前は認知症についての話で認知症サポーター養成講座としています。午後は「認知症の人の介護について語る会」として認知症の人とその家族、介護をされている方、介護経験者による認知症についての思いを語り合う場を設けています。

御所市認知症啓発事業として、御所市と畿央大学 健康科学部看護医療学科 老年看護学教員が共同で行っており、この日は地域のボランティアの方4名と畿央大学看護医療学科 老年看護学教員・山崎教授と松原臨床教授、南部、御所市地域包括支援センター職員2名で行いました。午前は地域の方、ボランティアの方を含めて13名の参加がありました。

 

<午前の部>

南部講師による『認知症の話』

「認知症とは」、「主な症状」、「対応の仕方」などについての具体的な話をしました。参加者の方から「何度聞いても損はない」などの意見がありました。

 

松原臨床教授による『フラダンス指導』

ふんわりと広がったスカートとレイや髪飾りをつけると皆さん少女のように華やかになって、初めてとは思えないような上手さです。「間違っても大丈夫、笑顔が大切ですよ!」という松原先生の言葉でさらに笑顔が広がりました。寒い日でしたが、皆さんの熱気と会場を貸してくださっている上田さんからのぜんざいの差し入れとでほっこりしたカフェとなりました。カフェの入り口には地元で作っている野菜が安く並んでいて、飛ぶように売れていました。野菜が高い日が続いているので安くて安全な地元野菜は助かります。

 

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〈午後の部〉

介護者との体験談を交えて

午後は、認知症当事者の方とそのご主人、同じ奈良に住んでいる娘さん家族を初め、家族の会の方、地域の施設でケアマネージャ―をされている方、御所市地域包括支援センターの支援員、畿央大学教員の11人で、認知症についての思いを話しあいました。

今日の主な議題は、家族が認知症かと思ってもそれを認めることの難しさや、本人にどのようにして専門医を受診してもらったりデイサービスを利用してもらえばよいかについて、体験や助言を話してもらいました。家族の方は、「最近何かおかしい」「もしかして認知症かな」と思っても、受診させるなどの行動はなかなかできなかったと話されていました。血圧や健康を診てもらうと言って受診してもらったり、普段診てもらっている主治医からデイサービスを利用すると良いと言ってもらったりすることも一つの方法であるとのことでした。皆さん、悩みながらも様々な工夫をされてきたようです。

 

オレンヂ3

 

次回は2月9日(金)です。2017年度の「Kioオレンヂ喫茶(カフェ) 分かち合いin 御所」は2月で終わりとなります。

今後の予定は大学ホームページからもご覧いただけます。

2018年度も開催しますので、お近くの方は、ぜひご参加ください。

またお知り合いの方もお誘いください。

 

看護医療学科 准教授 南部登志江

 

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・過去の「御所コミュニティカフェの取り組み」記事を読む

2017年12月22日(金)

こんにちは、健康支援学生チームTASK、看護医療学科2回の野口美波です。私たちTASKの学生が広陵町にある特別養護老人ホーム大和園で行われた「認知症カフェ」にボランティアとしてお邪魔しました!この認知症カフェは広陵町×畿央大学「KAGUYAプロジェクト」の一環で行われており、大学教員(看護医療学科の山崎先生、寺田先生)も参加しています。

 

TASKThink,Action,Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。

 

今回はクリスマス会ということもあり、参加して頂く方々に楽しんでもらいながら、認知症予防を行うという企画でした!まず初めにクリスマスカードを皆さんで作って頂きました。皆さん、最初は苦戦していたものの、だんだんとコツをつかみ、最後にはとてもきれいなクリスマスカードが出来上がっていました!

 

タスク最終1

 

この次に「シナプソロジー」を行いました。頭を使って考えながら体を動かす活動でした。

机に手を置いて、ゆっくりと立ち上がるスクワット。体幹はそのままで手を上に向けて左右に動かすストレッチなど、たくさん体を動かす体操を行いました。皆さんも、クリスマスカードで細かい作業をしていたため、体操すると気持ちがすっきりしているようでした!

そして最後は「クリスマスケーキ作り」をしました!

 

タスク最終2

 

管理栄養士さんによる清潔指導のもと、皆さん一生懸命ケーキを作っておられました。

 

タスク委最終3

 

みなさん美味しそうにケーキを食べておられました。「こんなに幸せな時が昔は来るとは思わなかった」と戦時中の話や昔の話をしている方々もおられ、とても勉強になりました!また最近の心配事なども話して下さり、このような集まりはただ楽しむだけでなく高齢者の皆さんの気持ちを表出できる貴重な機会であるということも学びました。

次回のKAGUYAプロジェクトの認知症カフェは121日()、次々回のKAGUYAプロジェクトの認知症カフェは18日(に開催されます。両日とも開始時刻は13時30分からとなります。(16時まで)皆さんも一緒に参加しませんか?

看護医療学科2回生 野口美波

 

●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。

●広陵町×畿央大学「KAGUYAプロジェクト」ホームページ

2017年12月15日(金)

『母性看護学援助論Ⅰ』で「妊産褥婦(じょくふ)に対する指導技術演習」を行いました。

 

看護医療学科3回生の母性看護学実習では、看護師の大きな役割の一つである妊産褥婦への各種指導を行います。しかし、各実習施設の実施状況や日程によっては、学生が実際に経験できる指導項目は限られてくるのが現状です。

そのため、今年度は2回生後期配当の「母性看護学援助論Ⅰ」で、学生自身が妊産褥婦への指導を行う体験をするという新たな取り組みを行いました。

 

12月14日(木)1・2時限目

学生が指導する看護師と聴講する妊産婦役になって、妊娠初期から後期のⅠ~Ⅳに分けて「母親学級」を開催しました。

 

母親学級Ⅰ:妊娠初期の妊婦さん向け

まずは、同じ時期に同じ施設で出産するお母さんの交流のために、それぞれの自己紹介をしてもらいます。

 

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続いて、妊娠初期の異常をわかりやすく説明していきます。

 

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母親学級Ⅱ:妊娠初期から中期の妊婦さん向け

この時期には、妊娠中の食事や運動などを指導します。

 

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やはり、妊娠中には、たばこやお酒をやめることが大切です。

 

母親学級Ⅲ:妊娠中期から後期の妊婦さん向け

男子学生も妊婦さんの気持ちになって必死に指導します。

 

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妊婦体操を実際に指導しています!

 

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母親学級Ⅳ:妊娠後期の妊婦さん向け

いよいよ、お産の経過について、しっかりと説明します。

 

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産痛に苦しむ産婦さんへのマッサージを実演しています。

 

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学生たちはこの指導をするために、妊産褥婦と新生児の正常な経過を再学習し、知識を深めるとともに人に分かりやすく伝える指導案を考えたことで、さらなる学習の必要性に気づき、知識をさらに広く深く掘り下げて学習してくれました。人を指導するという行為はみんな初めてでしたので「照れ」はありましたが、指導するという体験を通して看護師の仕事や役割を再認識してくれたように思います。

皆さん、お疲れさまでした。後半グループの1月の発表が待ち遠しいです。

 

看護医療学科 母性看護学領域

講師 藤澤弘枝

 

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