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畿央の学びと研究
2019.08.13
「バーンデザイン」第4弾!葛城自動車学校倉庫~人間環境デザイン学科加藤ゼミ
人間環境デザイン学科加藤ゼミ、4回目となる「バーンデザイン」レポート 今年度で4年目となる「バーンデザイン」は最大のピンチにおちいりました。昨年までは関屋地区の農業を盛り立てるというスローガンのもと、主に農家小屋にペイントをして環境アートをつくってきました。しかし、電車内からよく見えるという条件を満たす農家小屋はすべて塗りつぶしてしまったのです。 意気消沈して五位堂駅で降りる寸前、葛城自動車学校の倉庫が目に飛び込んできました。妻側の幅が15mもある大きな壁面です。これだ!と思い、突撃開始しました。葛城自動車学校様も初めは戸惑っていらっしゃいましたが、次第に打ち解けていきました。しかし先方様にとって、どんなものが描かれるのか不安だったと想像します。まず、昨年12月、私がラフなスケッチを持っていきデザインの方向性を示しました。 ▼ラフデザイン案 その後、今春からゼミ生と現場を視察し、自動車倉庫を採寸しました。次にゼミ生を4グループに分け、それぞれ1つずつデザイン案を作成し、葛城自動車学校様にもっていきました。 ▼学生からのデザインA案 ▼学生からのデザインB案 ▼学生からのデザインC案 ▼学生からのデザインD案 A,B,C,Dのデザイン案を審議された結果、C案に決定しました。C案の原画作成者は3回生の北村航太君です。彼には総合ディレクターになってもらい、プロジェクトは進行していきました。 提案したデザイン画は縮尺1/50のため、実際の大きさにするためにデザイン画を50倍しなければなりません。コピー機で単純に4倍して、それを4倍してまた3.125倍するという地味な作業を繰り返し、幅15mの実寸大原図が出来上がりました。ここまで順調に進んでいきましたが、思わぬ問題が発生したのです。実はイラストの中に香芝市イメージキャラクターの「カッシー」を採用し、その利用許諾通知書(環境アートの目的として)もいただいておりました。ところが、香芝市都市環境部都市計画課のほうから「屋外広告物」にあたるのではないかという指摘がありました。その条例では、イラスト画の面積が壁面面積の1/3以下にし、かつ20㎡を超えてはならない、というものでした。つまり今のままですと条例違反になります。えーーーー、困った‼一時は今回のプロジェクトの中止も考えたほどです。 香芝市の方からも助言を受け、今回は香芝市が公共の利益のために表示するもので、自家用広告物という範疇になり、幸いにも「適用除外」ということになりました。イラストには、設置者:香芝市と明記し、「くらしば しごとば めぐりば 香芝」という香芝市のキャッチフレーズを入れることになりました。いろいろとありましたが、逆に産学官連携事業としてのお墨付きをいただいたようで再びプロジェクトは動き出しました。 ▼作業の様子 ▼香芝市のキャッチフレーズ「くらしば しごとば めぐりば 香芝」、設置者:香芝市 8月8日(木)、現場作業の初日を迎えました。当日は朝の9時からうだるような暑さで、熱中症が心配されました。十分な水分補給、キャンデー補給をしながら始まりました。日中は思考能力がゼロ状態でしたが、それでも3回生は暑さにめげずに頑張ってくれました。夕方からは暑さもやわらぎ、試験を終えたばかりの2回生も加わってもらい、集中して作業がはかどっていきました。当初は2日間でも完成しないのでは、と考えていたぐらいでしたが、蓋を開けてみれば日没時にすべて完成していました。 大阪方面から近鉄電車に乗られたら、五位堂駅に到着する直前に、駅北側手前(進行方向に向かって左側)にある「葛城自動車学校倉庫」を見て下さいね。 ▼完成! ちなみに毎年、学生がデザインしたTシャツをユニフォームにして作業をしています。 ▼今年のTシャツデザイン(3回生の橋本菜緒さんがデザイン)右側の写真は畿央大学の文字を書いた山下創平君です。 ▼担当者&葛城自動車学校の方々と記念撮影 ※徐行の標識は自動車学校の筆記試験によく出題されます。徐行の標識を再認識していただくたため、デザインの中に取り入れました。徐行の標識は左側から2人目の八田采芽さんが描きました。 ~参加した学生からのコメント~ ●北村 航太君 旅行用キャリーバッグに貼られているステッカーをイメージしてデザインしました。ステッカーなので、時間が経って風化したとしても味がでて、いい感じになると思います。 ●稲井 葉澄さん 作業開始前は2日間の日程でも終わらないと思っていましたが、みんな頑張って進めようとという気持ちが強く、一人一人が積極的に取り組んだので、1日で完成することができました。炎天下での作業だったので大変でしたが、みんなで楽しく会話もしながら進めることができました。 ●陣田 真衣さん 1日中、陰が出来ない南面の壁に描いたのでずっと暑かったです。当初は2日で終わらないかもしれないと焦っていましたが、みんなで協力して、予定よりとても早く1日で出来上がりました。壁に写しとる方法に試行錯誤して原寸大コピーをしましたが、最終的にはグリッドを設けて直描きをし、仕上げることができました。誰か熱中症で倒れるかもしれないくらいほんとに暑かったです。が、誰も倒れず怪我もせず完成できて良かったです。 ●福嶋 佳奈子さん こんなにも大きなキャンバスに描くことは初めてで、貴重な体験ができました。達成感が半端ありませんでした。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 【関連記事】 「バーンデザイン」農家小屋アート 第3弾 ~人間環境デザイン学科 「バーンデザイン」農業小屋アート 第2弾 ~人間環境デザイン学科 「バーンデザイン」農家小屋アート 第1弾 ~人間環境デザイン学科
2019.08.13
福岡県理学療法士会ロゴマークデザインコンペ~人間環境デザイン学科加藤ゼミ
人間環境デザイン学科の加藤(准教授)です。 構想や提案をしたけれども最終的には日の目を見ずに終わったデザインのことを「インポッシブル・デザイン」と(私が)勝手に呼んでいます。 ロゴマークとはブランドイメージを印象づけるためになくてはならないデザインです。毎年、「ロゴマーク募集」というコンペが開催されますので、ゼミ生と共にコンペに挑戦することも多いです。 さて、畿央大学には大学の目玉といえる理学療法学科がありますが。それをさておいて「福岡県理学療法士会」がロゴデザインを募集していましたので果敢に挑戦したのです。正直にいいますと、賞金10万円に目がくらんだことも理由ですが・・・ ロゴデザインは共同でデザインしましたが、今回は3回生の橋本菜緒さんがパートナーです。彼女はさまざまなアイデアを提供してくれました。 ・・・が、今回も残念ながら「インポッシブル・デザイン」となってしまいました。 ここにボツ案となったロゴマークを披露いたします。 作品のコンセプト 理学の「理」の漢字(ポジ)を反転させ、ネガにした部分を正方形にまとめました。正方形「スクウェア」は街路の交差点にある四角い広場という意味があり。活発な意見が交わる自由な場であってほしい。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 ※ブログ掲載後の2019年8月20日(火)に公益社団法人福岡県理学療法士会 ロゴマークの 選考結果がHP上に発表されました。 【関連記事】 G20大阪サミット シンボルデザインコンペの思い出~人間環境デザイン学科加藤ゼミ 学生が店舗デザインを担当した「izhaori」が令和元年5月1日にOPEN!~人間環境デザイン学科加藤ゼミ 「ちゃんこ好の里」さんのサイン看板作成!~人間環境デザイン学科加藤ゼミ 大学に隣接する商業施設「エコール・マミ」へのデザイン提案!~人間環境デザイン学科加藤プロジェクトゼミ
2019.08.08
畿央大学に滞在中のタイ人研究者にインタビュー!後編~ニューロリハビリテーション研究センター
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは7月3日(水)から約1か月、タイのチュラロンコ-ン大学から研究者を受け入れています。 前回はアンチャリーさん(以下アンさん)に来日した目的などを伺いましたが、実際に畿央大学に来てみてどうだったのか、インタビューさせていただきました。 Ph.D. Anchalee Foongchomcheay Assistant Professor, Physiotherapist Department of Physical Therapy Faculty of Allied Health Scicences Chulalongkorn University Q.1 今回の滞在では、期待していた成果は得られたのでしょうか? 今回の目的は、タイにはないニューロリハビリテーションにかかわる最新の設備や実験方法などを把握し、そういった最新の知見を「臨床」「教員」「学生」の3方面にうまく還元していくことです。 チュラロンコーン大学で私はニューロリハビリテーション関連科目のチームリーダーを務めていますが、ニューロリハの重要性についてはまだ認知されているとは言えません。一方で脳卒中になったり、それによって何らかの麻痺を生じる患者数もタイ国内で増加傾向にあります。脳科学をベースにしたリハビリテーションへの理解と実践は、Well-Being(身体的・精神的・社会的に良好な状態)の視点でも大変重要だと考えています。森岡センター長、大住准教授の協力もあり、この1か月でどんな研究ができるのか概要をつかむことができました。これらをタイの臨床・教育現場に持ち帰ること自体が大きな成果になると考えています。文化の違いによる研究倫理的な問題や、日本語版しかないアプリケーションをどうするのかといった具体的な課題も見えてきました。 ただ1か月はやはり短すぎるので、トルコから来ているブルジュさんのようにできれば3か月で実際に研究もしてみて…というのが理想的だと思います。 Q.2 畿央大学や奈良での生活はいかがでしたか? 日本全般に言えることですが、まずホスピタリティが素晴らしいですね。言葉がうまく通じなくても、人々が親切であたたかく、自分の家にいるように感じられるのが日本の好きなところです。森岡センター長が自宅で手巻き寿司パーティーを開いてくれたり、大学職員の方が有志でお茶会を開いてくれたり…とおもてなしの心に感謝しています。 ▼手巻き寿司体験 ▼お茶会の様子 それからとにかく平和で安全ですね。先日、奈良にある長谷寺(大学最寄駅から電車1本)に足をのばしました。色とりどりの花がきれいで、長い階段を登った景色も素晴らしかったです。岐路についた夕方には商店街もほとんど閉店してすれ違う通行人も一人くらいでしたが、身の危険を感じることはありませんでした。タイでは暗い夜道を歩くのは避けなければならないので、穏やかな時間を過ごすことができました。 ▼アンさんが撮影した長谷寺の花 それからよく言われることですが、日本の交通機関は完璧ですね!理学療法学科松本大輔准教授と一緒に和歌山の白浜はまゆう病院を訪問したのですが、奈良から和歌山まで日帰りで時間通りに帰ってこれました。電車の順延が日常茶飯事でスケジュールが組めないタイではありえないことです(笑) ▼白浜はまゆう病院にて。 白浜はまゆう病院は病院の清潔感や電子カルテ、MRI、ドライブシュミレーターなど機器が充実していることだけでなく、スタッフが非常に多く、リハビリ室が活気にあふれていることなどタイとの違いを知り、非常に参考になったそうです。将来的にはアンさんの学生さんにもぜひ見学してもらいたい…とおっしゃっていました。リハビリテーション室長の中本先生をはじめ、たくさんの先生方にご丁寧に案内いただき、誠にありがとうございました。(左:理学療法学科2期生 平先生) Q.3 滞在中に一番困ったことは? 不動産会社の方とのコミュニケーションですね。英語ができない方だったので、スマホを使って翻訳したり、どうしても通じないところは日本語が得意な友人に連絡してやりとりをしたり…と、カギをもらったりインターネットにつなぐだけで数時間かかってしまいました(苦笑)でも非常にフレンドリーな方で忍耐強く対応いただいたので、感謝しています。 キャンパス内に宿泊設備が備わっているのがベストですが、それが難しければキャンパス近くのお勧め宿泊リストを作成していただけるとより親切ですね。私はタイ以外での生活経験があるので大丈夫でしたが、初めて日本に来る方なら不便さを感じるかもしれません。アパートから大学まで徒歩約30分の距離も大変でしたが、「健康に良いはず!」と自分に言い聞かせて歩き続けました(笑) 体調が悪くなって病院で診てもらった時には、職員の方が同行して間に入って対応いただいたので、大変助かりました。 Q.4 日本食が好きと伺っていましたが、食生活はいかがでしたか? もともと寿司が大好きでしたが、今回はいろいろな種類のおにぎりや焼き鳥にもチャレンジしました。ランチは毎回学食で食べていましたが、唐揚げを使ったメニューなどを中心にすべておいしかったです。タイでは100円あれば豪勢な昼食が食べられるので、比べるとどうしても高く感じますが(笑) ▼学食で食べた唐マヨ丼 ▼日本のうどんやアイスは毎日でも食べられるくらい好きだそうです。 Q.5 今後の計画を教えてください。 タイに帰る前に来日予定の親戚と少し大阪周辺を観光する予定です。森岡センター長の協力も得ながら、今後も研究ベースでのコラボレーションや若手教員・大学院生が交流する可能性などを検討していきたいと思います。 Q.6 最後に畿央大学関係者や学生にメッセージをお願いします! 母国を出れば自然と「違い」に目が行きます。日本とタイでも文化や価値観、医療や社会福祉、保険制度など他分野にわたってたくさんの違いを発見することができます。ただ、いろんな違いを知っていく中で、国境や文化をこえて「共通していること」もあると気づくことができます。こういった相違点や共通点を知ることが問題解決の糸口になったり、私たちの生活に利益をもたらしたりしてくれるのだと考えています。 もしチュラロンコーン大学での教育や研究に興味がある方がいらっしゃれば、大学を通してご連絡ください。今回のご縁を大切にしていきたいと考えています。 アンさん、ありがとうございました!今回の滞在が、チュラロンコーン大学でのニューロリハビリテーション実践につながっていくことを期待しております。 【関連記事】 畿央大学に滞在中のタイ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター トルコ人研究者に日本や理学療法のあれこれを聞いてみた!~Burcu Dilekさんロングインタビュー
2019.08.07
畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!後編~ニューロリハビリテーション研究センター
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは5月末から8月までの約3か月間、トルコより研究者を受け入れています。Dr.Burcu(発音:ブルジュ)は今回畿央大学に来て2ヶ月が経過し、目標としていた研究も一段落しました。今後の研究のために帰国後も共同して研究を進めていくことができるよう、帰国に向けた準備をしています。 PhD.Burcu DİLEK Assistant Professor, Physiotherapist University: Istanbul Medipol University Department: Physical Therapy and Rehabilitation ▶来日時のインタビュー(前編)はこちら 今回のインタビューでは、研究のことだけではなく、畿央大学および奈良に滞在中に経験したことや訪れた場所、そしてこれからの目標などをうかがいました。 Q.1 7/23(火)には教職員有志によるお茶会を開催しました。いかがでしたか? 本物のお茶はとても飲みやすく、苦みは感じませんでした。和菓子もとても美味しかったです。とくに「あさがお」という和菓子は、口当たりがとても繊細で今まで食べたことのないものでした。茶室にはとても伝統を重んじる特別なものを感じました。静かで程よい緊張感が漂い、床の間の掛け軸や生け花、茶道具、着物、全て新鮮で、茶室での作法ひとつひとつがとても意味のあるものだと感じることができました。その中でも振舞われたお茶を飲みきることには、哲学的な深い意味を感じました。実際に後から、今回準備をしてもらっていたすべてに「歓迎」というテーマがあり、本当に特別な機会を用意してもらったことを知った時はとても感動しました。床の間に飾られた掛け軸には、“一期一会”と書かれており、その意味を知った時には、とてもシンプルな純粋さを感じました。お茶の味、お茶碗のデザイン、招かれたメンバーなど今日このひとときがまさに“一期一会”だと教わり、とても印象深く残っています。 Q.2 今回の滞在中に訪れた場所でどこか印象に残っているところはありますか。 前回日本に来た際も訪れましたが、やはり豊かな自然に囲まれた長谷寺ですね。他の神社などにも足を運びましたが、長谷寺に来ると「戻ってくるべき場所に戻ってきた」ような感覚になり、とても落ち着くことができます。階段を登っていくと本堂があり、その中にある十一面観世音菩薩の説明を読むと、11の顔を持って困っている人々を見逃さないという思いやりがある観音様だと説明されており、この観音様にもどこか神秘的な共感の気持ちを抱きます。 Q.3 今回は3か月という長めの滞在でしたが、違いはありましたか? 前回の滞在は2週間程度しか時間がなかったということと、全てのことが初めての経験だったので、自分にとって良いものも悪いものも選ぶ余裕がありませんでした。加えて、時差ボケが一週間くらいしてようやくおさまってきたと思ったらすぐに帰国…という感じだったので、軽く混乱したまま時間が過ぎてしまった、というのが正直な印象です。ただ、その短い時間の中でも観光をしたり、カラオケや居酒屋に行ったり、さまざまな日本食を楽しむといった経験ができたので、非常によい時間を過ごさせていただきました。 今回は期間が長いということと、前回の経験をもって落ち着いて自分にとって望ましい選択をすることができるので、非常に有意義な時間を過ごすことができています。一つ例えを出すと、今は自分にとって「どんなたこ焼きが好みか」ということが分かるようになり、王寺駅の近くにあるお気に入りのお店に今回も数回訪れ、店主とも仲良くなりタコの形をしたおもちゃをもらいました(笑) Q.4 今回の滞在はいかがでしたか?今後の展望などもあわせて教えてください! “Beyond my expectation” 期待していたよりもはるかにいい経験ができました。これは森岡教授や大住准教授、そして畿央大学の皆さんのおかげです。トルコに戻った後は、今回の経験を活かし、まずは所属しているMedipol Universityにはない装置の購入をしてもらえるように上司の教授に今回の研究内容を伝え、その価値を理解してもらう必要があります。実験の手順などを再現するためにはその装置が必須であり、これまで知らなかった分析手法やソフトウェアの使用によって、現在トルコではあまり実施されていない「痛みと脳のメカニズム」の関係を明らかにしていくことが出来ると思います。トルコでは自分の研究だけに集中するのは難しいのですが、今回の来訪で森岡教授とニューロリハビリテーション研究センターの協力により自分自身が進めていきたい研究に集中する時間と機会を持てたことは、今後の研究を展開するうえで本当に良い経験となりました。 ブルジュさん、インタビューありがとうございました。畿央大学での経験が、今後の教育や研究に生かされていくことをお待ちしています! 【関連記事】 畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター トルコ人研究者に日本や理学療法のあれこれを聞いてみた!~Burcu Dilekさんロングインタビュー
2019.08.07
設計事務所での異業種交流会に参加!~人間環境デザイン学科加藤ゼミ
千年以上続く日本三大祭りの1つに「天神祭り」があります。約5000発の花火が大川の水面に映りだされる光景は圧巻です。7/25(木)の夕方から、とある屋上から花火を楽しみました。私の大学時代の1年先輩である西濱浩次さん(株式会社コンパス建築工房代表)から<OPEN COMPAS 2019>に招かれました。 西濱さんは「大改造!!劇的ビフォーアフター」でも最も人気のある売れっ子建築家の一人で、彼の会社の屋上で花火を見ながらお祭りを楽しむというパーティー屋上は、ヒートアイランド現象緩和のためすべて緑化されています。 ゼミ生2人と共にルンルンと参加してきました。たくさんの社会人に囲まれた学生2人は最初のうちは戸惑っていましたが、すぐに場にとけ込み、かわいがられておりました。 COMPASは建築設計事務所であるため建築関係の方々が多かったのですが、それ以外の業界関係者やご近所の方も気楽に参加されていました。ファッションデザイナーの方にはどんなプロセスを経て夢をかなえたのか等、突っ込んだ質問もぶつけてみました。ぶしつけな内容にもかかわらず丁寧に応えていただきました。参加した学生も「いろいろな業種の方とお食事、お話ができて視野が広がった」「緊張したけどとても面白くて楽しいひと時だった」と喜んでいました。業界が違えば勝手も違って、私もゼミ生も大変見聞を広めることができた一日となりました。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤 信喜
2019.08.06
The 20th Biennial School Nurse International Conference 参加レポート~看護医療学科教員
2019年7月23日(火)から26日(金)にかけてスウェーデンのストックホルムで開催されたThe 20th Biennial School Nurse International Conferenceに参加発表してきました。 本学会は、学校を場として子どもたちの健康を支援している世界のスクールナースや研究者が参加し、研究報告はもちろんのこと、活動報告もおこなわれる隔年開催の学会です。 WHO子どもと思春期の健康部門の方の講演では、最新のデータを基に世界の子どもたちの健康の現状の報告があり、WHOがSchool Healthを強化していることをお話しくださいました。開催国のスウェーデンでは、学校にスクールナースの他、スクールカウンセラー、スクールサイコロジストなどが常駐しており、こころの問題などを抱えた子どもたちの癒しのためにセラピードックが飼われているとのこと!病院などの治療場面以外にもセラピードックが活躍していることを初めて知り、感動しました。 大会2日目に演題“Basic nursing education aimed at developing practical nursing competency in support of school children in need of medical care.” のポスター発表を行いました。特別支援学校で医療的ケアを行うスクールナースの教育ニーズを調査したものです。参加者の方からは、重要なテーマだと言っていただけ、今後の研究の励みになりました。 今大会では2021年7月の次期開催国の審議があり、複数の候補からなんと日本が選ばれました。“Japan!”と発表されたとき会場では大きな歓声があがり、東京オリンピック発表のロゲ会長の“Tokyo!”のときを彷彿とさせる歓喜に包まれました。 翌日、次期大会長の弘前大学名誉教授面澤和子先生のプレゼンテーションがあり、私もI LOVE JAPANのTシャツを着て、日本から参加した研究者や養護教諭、インターナショナルスクールのスクールナースの方々と日本の旗を振って歓声に応え、貴重な経験ができました。 2年後に向けて、また頑張っていきたいと思います。 看護医療学科 准教授 廣金和枝
2019.08.06
熟練助産師に学ぶ!側方介助と肩甲難産時の分娩介助~助産学専攻科
令和元年7月4日(木)に外部講師の江口美智子先生をお招きし、「側方介助と肩甲難産時の分娩介助」を教わりました。江口先生は、大阪の産婦人科病院の師長をされており、経験された分娩介助件数は2500件以上にのぼります。今回は、江口先生のキャリアの中で工夫されてきた分娩介助の方法を教えていただきました。 私たちは分娩介助を始めたばかりで、応用のイメージがまだついていませんでした。児と産婦の安全を一番に考え、介助の手技1つ1つに根拠を持つことが大切であるとわかりました。また、安全・安楽に分娩介助をするためには、腰を十分に落として手に力がかかるように考えていく必要があると学びました。 演習の中で、産婦さんが努責や呼吸法をコントロールできない際の分娩介助を行いました。最初は、私たちの今の力では児の娩出をコントロールできず、出てくるスピードに驚きました。児の娩出をコントロールするためには、両手の調和を考え、児を安全に娩出することが大切であると学びました。 私たちはまだ分娩介助の練習が始まった段階であり、イメージがつきにくかった部分もありましたが、今回の演習を受けて基礎的な技術を身に付け、応用にも臨機応変に対応できるように日々練習を積み重ね、安全で安楽な分娩介助ができるように頑張っていきたいと思います。 最後になりましたが、江口先生、臨床から参加いただきました木内助産師、安住助産師、ご指導いただきありがとうございました。 助産学専攻科8期生 田中魅紅・谷田佳世 【関連記事】 外部講師に学ぶ分娩介助「安産にむけての準備とケア」~助産学専攻科 「周産期災害演習」を実施!~助産学専攻科 熟練助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科 フリースタイル分娩を学びました!~助産学専攻科
2019.08.05
中学校で英語教員の見学・実習を行いました。~現代教育学科
教育学部現代教育学科4回生の稲田里沙です。私たち6名は、「英語科教育実習(中)」で、小学校教員免許に加えて中・高英語教員免許の取得に向けて日々勉強に励んでいます。 英語科教育実習指導を終えるにあたって、学んだことを、(1)事前指導、(2)1日見学(香芝北中・香芝東中・香芝中)、(3)実習中、(4)事後指導 に分けて報告させていただきます。 (1)事前指導 ▲香芝東中学校、東山先生による特別講義の様子 ■東山先生による特別講義 2019年4月25日(木)2限目に、香芝東中学校教務主任の東山智博先生にお越しいただき、教育実習に臨むに当たっての講座をしていただきました。 教師に必要な資質や教師にとっての武器など、東山先生の経験を基にお話ししていただき、私たち自身も改めて考えることができました。従来の教育もこれからの教育も子ども達をどうやる気にさせるかという面では変わっておらず、生徒1人1人のやる気スイッチの入れ方を知っているかが大切だということを教えていただきました。また、そのヒントを得るには実技系教科の先生の指導も見ると学べることが多いとおっしゃっていました。教育実習に行った際は、担当教科だけでなく、様々な教科の授業も積極的に見させていただこうと思いました。(現代教育学科4回生 日比野里紗) (2)1日見学実習 ■香芝市立香芝北中学校での1日見学実習 2019年5月16日(木)香芝北中学校にて現代教育学科4回生2名が中学校1日見学実習を行いました。私たちはそれぞれ担当学級のある学年を中心に授業を見学させていただきました。朝の会から帰りの会まで1日を通して英語の授業を中心に、特別支援学級でもしっかりと学ばせていただきました。香芝北中学校では生徒たちが私たちとすれ違う度に挨拶をしてもらったことが印象的でした。 英語の授業に関しては、デジタル教材やワークシートを用いて、生徒が主体的に発表できるような工夫がされていました。また指示や誉め言葉にクラスルームイングリッシュを使うことによって、生徒が英語を話しやすい環境を作ることが大切であると感じました。円滑に学習を進めるために先生方が生徒の疑問について一つ一つ丁寧に説明を行い、疑問を解消していくことで生徒との信頼を積み重ねていくのだと感じました。生徒が答えるときも『間違っても大丈夫だから』と言って、失敗への恐れをなくすことで、生徒が答えやすい環境を作ることも英語を学ぶ上で大切であると感じました。どの学年においても教材研究や授業づくりはもちろん大切ですが、生徒との信頼関係や学級の雰囲気作りも大切であると授業見学全体を通して学びました。 もうすぐ中学校での教育実習が始まりますが、香芝北中学校の先生方や子どもたちから学んだことを活かして全力で取り組んでいきたいと思います。(現代教育学科4回生 梅川勝敬) ▲英語の授業を見学させていただいている様子(香芝市立香芝北中学校) ■香芝市立香芝東中学校での1日見学実習 2019年5月16日(木)私は、香芝市立香芝東中学校で一日見学させていただきました。実際に生徒と話をしたり、先生方の授業を拝見させていただいたりする中で、多くの学びを得ることができました。特に印象に残っているのは、授業における生徒理解の大切さです。先生の声掛けによって熱心に話を聞いてメモをとったり、活動に取り組んだりしている生徒の姿を見て、すべての生徒が意欲的になるような授業をするためには、まずそのクラスの生徒1人1人についてよく理解することが大切だということを実感しました。6限目に、先生方のお話を伺う機会をいただいたため、そのことについてお聞きしたところ、授業の間の時間や放課後にも、先生方は生徒やクラスの状況について、情報交換をされているということでした。そういった連携がより深い生徒理解につながり、授業づくりにも生かされているのだと考えました。この貴重な経験を生かして、これからも生徒理解に励み、他の先生方と協力しながら生徒を支えられる教師になりたいと考えます。(現代教育学科4回生 茂木陽菜) ▲生徒を前に自己紹介をしている様子(香芝市立香芝東中学校) ■香芝市立香芝中学校での1日見学実習 2019年5月23日(木)香芝中学校にて1日見学をさせていただきました。実習校も香芝中学校でお世話になるので、生徒の全体的な実態をおおまかにつかむこと、担当である1年生を中心に積極的に関わり、できるだけ多くの生徒の顔と名前、印象を覚えて帰ることを目標にして臨みました。 当日は1年生から3年生まで、合計6授業を見学させてもらいました。先生方は、担任しているクラスでなくても一人一人の個性を把握し、上手く生徒に話を振ったり生徒を選んで発言を引き出したりしておられたことが印象的でした。だからこそ教師も生徒も楽しい授業ができるんだろうなと思いました。日頃からたくさんコミュニケーションをとり、個人個人を理解しようとされているんだろうなと思ったので私も4週間かけて生徒と楽しく授業ができるよう、たくさんコミュニケーションをとろうと思いました。 とても充実した1日見学を終えて、実習が楽しみになりました。たかが1日とは言っても、私の中ではすべてのことが新鮮ですべて勉強になったし、本当にたくさんの刺激があり、有意義でした。たくさんの生徒と関わることができ、目標が達成できたと思います。実習に向けては、授業展開を工夫することや、学んできたことを実践で生かすこと、現場でしか得られない学びを新たにたくさん吸収することを目標として設定して臨みます。今回の1日見学を通して、香芝中学校に実習を受け入れていただけて良かったと感じることができました。今回の経験、学びを生かして実習も頑張ります。(現代教育学科4回生 稲田里沙) ▲登校時の挨拶運動の様子(香芝市立香芝中学校) (3)実習中 私は、5月中旬から6月上旬まで教育実習に行ってきました。 学年は中学2年生で3週間という期間だったのですがたくさん授業をさせていただきました。子どもたちの実態に応じて、学習してきた指導方法をたくさん活かすことができたため本当に勉強になりました。ICTを活用し全員がわかる・できる授業をする大変さを改めて実感し、また、例をたくさん示して、実際に使うことで定着を図るための場面を作るということはとても大切だと思いました。 中学校では、教科担任制ということもあり1日中生徒の様子を見ることができません。しかし、ホームルームや道徳の時間あらゆる時間で関わり授業内外問わず気に掛けるという大切さを学びました。また、他の教科の先生方、部活動での先生方とも情報を共有し合い、連携をとられているように感じました。 3週間という短い期間でしたが、子ども達は本当に一生懸命授業を受け、また積極的に関わることができてとても充実した実習でした。また、受け入れてくださった中学校の先生方から学んだことを活かして教員になった際にも成長していきたいと考えています。(現代教育学科4回生 長戸卓朗) (4)事後指導 前期に実習を行った人による実習報告会が7月4日(木)に行われました。報告会では、主に実習の概要、学んだこと、自身の課題、下級生に向けてのメッセージ・アドバイスなどの話がありました。私は後期に実習を控えているため、今回の報告会で特に印象に残っていることについてお話ししたいと思います。 まず、授業面において、話をしていた学生に共通していたことは、実際に生徒を目の前に授業したことで改めて気づけたことがあったということです。例えば、的確な指示を行うことや教材研究の大切さ、ICTの効果的な使い方、友達とコミュニケーションを取るなどの学校でしかできない活動の重要性、時間配分、英語を苦手とする生徒への支援の難しさなどがありました。大学での模擬授業や講義で学んでいたことも、実際に授業を行ったことで身をもって実感し、新たな課題を見つけることができたということでした。 また、教科担任制であることの責任感、一方で、教科担任制であるからこそすべての生徒がわかる授業を行いたい、英語をもっと好きになってほしいという思いや熱意が生まれたという話がありました。 今回の報告会での話から、実習では多くのことを学び、新たな自身の課題を見つけることができたとても充実した実習だったいうことを感じました。今回の報告会を通して、学んだこと、感じたことを生かして実習に向けてより一層勉学に励んでいきたいと思います。(現代教育学科4回生 金岡実里) ▲実習報告会の様子 今回経験したことは全て私たちの自信になり、力になると思います。今後もさらに学びを深め、成長していけるよう一生懸命頑張ります。 教育学部現代教育学科4回生 日比野里紗、梅川勝敬、茂木陽菜、稲田里沙、長戸卓朗、金岡実里
2019.08.05
栄養教諭同窓会レポート~健康栄養学科
畿桜会(畿央大学・畿央大学短期大学部・桜井女子短期大学同窓会)では、卒業後の同窓生のつながりを活性化することを目的に、一定数以上集まる同窓会の開催を補助しています。 ▶同窓会開催にかかわる補助について(大学ホームページ) 今回は、健康栄養学科(栄養教諭)の同窓会レポートをお届けします! 畿央大学をご退職された並河先生をお招きし、健康科学部健康栄養学科を卒業し栄養教諭として働いているメンバー(2014年〜2019年3月卒業)で、同窓会を開きました。 2019年7月18日(木)、平日の夜にも関わらず、大阪市内に21名の卒業生が集まりました。 仕事で交流があるメンバーや、卒業以来の再会のメンバーなど様々で、食事が運ばれてくる前から盛り上がっていました。 先生の近況を聞き、栄養教諭の活躍する教育現場への熱い想いを聞き、もっと勉強しよう、また明日からも頑張ろう!という気持ちになった人も多かったのではないかと思います。 先生がいつも私たちに寄り添ってくださるように、私たちも子ども達の気持ちに寄り添える栄養教諭でありたいです。 また、この会にとどまらず、それぞれの現場で切磋琢磨しながらも、助け合える関係でありたいです。 ご参加、ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。 そして卒業生から並河先生へ感謝を伝える場を作ることができたのも、畿桜会のご支援があってのことです。本当にありがとうございました。 健康栄養学科2015年3月卒業生 松坂しおり
2019.08.05
「インテリア設計士2級」に8名が合格~人間環境デザイン学科
インテリア設計士は、一般社団法人日本インテリア設計士協会が認定する資格で、生活者が安全に快適な住生活ができるよう、インテリアに関する計画・設計並びに生産・施工・監理に関して、高度な知識・技術・技能があることを証明するものです。(一般社団法人 日本インテリア設計士協会HPより) 本学において、第59回「インテリア設計士2級資格検定試験」が2019年7月6日(土)、7日(日)の2日間で開催されました。 今年は2回生9名が受験し、8名が合格しました。ちなみに全国では780名が受験して556名が合格、合格率は71.3%と昨年より少し難易度が上がりました。 ◎合格者は下記の8名です。(敬称略) 追田奈菜・大久保萌恵・岡本萌樺・柿本菜月・北野芹香・砂田菜摘・角谷桜・中山瑞貴 皆さん、本当におめでとうございました。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 【過去の成績】 2018年度 インテリア設計士2級試験結果 2017年度 インテリア設計士2級試験結果 2016年度 インテリア設計士2級試験結果 2015年度 インテリア設計士2級試験結果 2014年度 インテリア設計士2級試験結果 2013年度 インテリア設計士2級試験結果 2012年度 インテリア設計士2級試験結果 2011年度 インテリア設計士2級試験結果 2010年度 インテリア設計士2級試験結果 2009年度 インテリア設計士2級試験結果
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