畿央大学の教育・研究・キャンパスライフをリアルタイム配信!

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健康科学研究科

2018年6月20日(水)

平成30年6月15日、16日に長崎で開催された第40回日本疼痛学会に健康科学研究科の森岡教授と私(博士後期課程:片山脩)で参加してきました。学会では細胞や分子レベルでの基礎研究から薬理学、そしてリハビリテーションまで多彩な演題発表とシンポジウムが組まれており大変勉強になりました。

森岡教授はシンポジウム「幻肢痛のメカニズムと新規治療戦略」にて座長および演者として講演を行われました。講演では、森岡研究室の研究成果を紹介しながら「幻肢痛を含んだ身体性変容のメカニズムとニューロリハビリテーション」についてお話しされました。

 

photo.1

 

私は博士後期課程で行っている「感覚運動の不一致による身体性変容の脳内情報処理メカニズム」についてポスターセッションにて発表を行いました。発表は自由討論形式でしたので多くの方々とゆっくり議論することができました。以前からお話をしたかった先生も内容を聞きに来てくださり、今後の研究につながる様々なアドバイスを頂けました。

1日目の夜には、長崎大学の沖田教授、神戸学院大学の松原教授の研究室の方々との懇親会が開催されました。学会会場とは異なり、和やかな雰囲気の中で情報交換を行うことができました。このような貴重な経験をさせて頂いた森岡教授と畿央大学に深く感謝申し上げます。

今回の発表内容を論文としてまとめ、今後も研究活動に取り組んでいきたいと思います。

健康科学研究科 博士後期課程3年 片山脩

2018年5月22日(火)

平成30年5月21日(日)、平成30年度「畿央大学運動器リハビリテーションセミナー(エビデンス編)」が開催されました。

 

運動器リハビリテーションセミナー1-1

 

今年のエビデンス編は『バイオメカニクスからみたリハビリテーション』『骨と振動刺激』『下肢関節へのメカニカルストレス』『免疫系への理学療法アプローチ』という4つのタイトルで9時から16時まで講師陣の熱い講義がありました。

私は1限目のバイオメカニクスを担当しました。

 

運動器リハビリテーションセミナー2-1

 

臨床の先生方から「節の運動軸の論文を読んでも臨床応用できない」「三次元動作解析の文献は意味不明」などの声を聞くことがあります。正常関節の動きを知ることで、変形性関節症者の異常な関節運動を知ることができます。また、三次元空間の表現には国際基準でのルールがあり、「論文にはその基準に従いますよ~」と書いてあるだけで一般的に詳細は表記しません。このようなちょっとしたコツでバイオメカニクスという難解な分野もぐっと臨床に近づいてきます。

他の3つの講義に関してもなかなか壮大なテーマですが、わかりやすくご講義いただきました。

 

2限目の峯松先生には、臨床では目にすることのない骨のミクロ構造を図や画像を用いてご講義いただきました。

 

運動器リハビリテーションセミナー3-1

 

3限目の瓜谷先生は昨年のオーストラリア在外研究で得た知識をご披露いただきました。

 

運動器リハビリテーションセミナー4-1

 

4限目の免疫に関しては、今北先生のアメリカ留学での実験をもとに、実際に唾液を用いたストレスと免疫の関係について受講者の唾液から簡単な実験をしていただきました。

 

運動器リハビリテーションセミナー5-1

 

今後の運動器セミナーは臨床編、臨床実践編、臨床研究編と続きます。

今年で7年目を迎える運動器セミナー、今年の臨床実践編では動物標本を用いた解剖実習や超音波エコーの使用について。臨床研究編では本学の理学療法学科に所属する統計関連ソフトの開発がご専門の福森先生にご登壇いただきます。

リカレントを主眼に置き、明日の臨床に活かせるコンテンツを揃えて各教員お待ちしておりますので今後の運動器リハビリテーションセミナーにもぜひお越しください。

 

理学療法学科 准教授 福本貴彦

2018年5月1日(火)

昨年度メルボルン大学で1年間にわたり在外研究を行っていた理学療法学科瓜谷准教授が、同大学の研究チームとともにイギリスを訪問!現地のレポートを寄稿いただきました。

 

2018年4月22日(日)~4月29日(日)の日程で、客員研究員として1年間所属したThe University of Melbourne, Centre of Health, Exercise and Sports Science (CHESM)のメンバーとしてイングランドに行ってきました。

初めにKeele University Primary Care Centreを訪問し、Krysia Dziedzic教授が率いる研究チームとの研究交流会を行いました。Dziedzic教授とお会いするのは、私のメルボルン滞在中にDziedzic教授がCHESMを訪問された時以来2回目でした。研究交流会ではイギリス、オーストラリア、オランダの研究者が会し、各国の変形性関節症の現状や、それぞれの研究者の研究内容の紹介とディスカッションを行いました。

 

CHESM イングランド1-1

 

私は「Burden of Osteoarthritis in Japan」というテーマで、日本の特に変形性膝関節症の現状を、欧米の研究や文化などと比較しながら20分ほどプレゼンさせてもらいました。日本ではほとんどの場合、海外のエビデンスを援用することで理学療法の評価や治療が行われていますが、日本と海外の疫学的な違いや生活習慣、文化的な背景による心理的特徴の違いなどをお話しし、日本でのエビデンスを構築していくことの重要性をお話ししました。Dziedzic教授からは、Keele Universityが中心となってヨーロッパの複数の国をまたいで進められているような実践的研究を日本でも推進していくことを勧められました。

 

CHESM イングランド2-1

 

次にリバプールへと移動し、4月26日(木)~29日(日)まで、変形性関節症に関する世界最大の国際学会であるOARSI2018に参加しました。

 

CHESM イングランド3-1

 

こちらでは「The association between physical activity and psychological characteristics in people with knee osteoarthritis」という題で、メルボルン大学滞在中に行った、変形性膝関節症患者の日々の身体活動量と心理的な特徴との関係についての研究結果を発表しました。我々の研究に対して欧米や南米の研究者の方が興味を持ってくださり、深いディスカッションをすることができました。

 

CHESM イングランド4-1

 

学会では変形性関節症に関する基礎研究からリハビリテーションに関する研究まで、幅広い研究が紹介されていました。日本人で発表者として参加していた理学療法士は他にも数名いらっしゃったようですが、リハビリテーションあるいは理学療法分野での研究は残念ながらまだまだ日本は諸外国と比べて圧倒的に遅れを取っていると言わざるを得ない状況だと改めて痛感しました。

 

それと共に今回のKeele University訪問とOARSIへの参加を通じて、これからやりたいこと、やらなければならないことが少し見えてきたような気がしました。CHESMのKim Bennell教授やKeele UniversityのDziedzic教授との共同研究という形で、日本でも諸外国に負けない水準で日本に合ったエビデンスを構築していきたいと考えています。

 

理学療法学科准教授 瓜谷大輔

 

【関連リンク】

平成29年度在外研究~メルボルンからの現地レポート

メルボルン大学で4回生が卒業研究発表+ラボ見学レポートPart1~理学療法学科

メルボルン大学で4回生が卒業研究発表+ラボ見学レポートPart2~理学療法学科

理学療法学科教員が「運動器の10年・優秀賞」を受賞しました。

WCPT Congress 2015で、本学理学療法学科教員が日本人初受賞!

2018年3月30日(金)

平成30年3月24日から27日にかけてボストンで開催された第25回Cognitive Neuroscience Societyに森岡周教授、石垣智也(博士後期課程)と私(林田一輝 修士課程)が参加発表してきましたのでここに報告させていただきます。

 

ニューロ学会1

 

本学会は知覚、運動制御、注意、記憶、情動、発達など認知神経科学に関連する約800の一般演題があり、どの演題も非常に活発に議論されていました。1日目に運動主体感の研究を私と森岡教授が連番で発表を行いました。私にとって初めての国際学会で非常に緊張していましたが、多くの方が間髪入れずに質問に来ていただき、2時間の発表時間はあっという間に過ぎました。発表に向けて準備に時間をかけていたため、なんとか伝えることができたと思いますが、議論するための英語スキルが無く非常にもどかしく感じました。そんな中、拙いプレゼンテーションながらもVery interesting! You did it!!と言っていただき、今後の活動に対してモチベートされました。

 

ニューロ学会2

ニューロ学会

 

3日目はこの3月に博士後期課程を修了した石垣智也が対人ライトタッチの研究を発表し、その内容に多くの方が興味を持たれていました。英語での発表は慣れているようで、複雑な方法論を丁寧に話されている印象を持ちました。発表内容はすでに原著論文として国際雑誌に掲載されており、私も早く論文化せねばという思いが強くなりました。

 

ニューロ3

 

シンポジウムでは座長やシンポジストの発表で会場から笑いが起こることがしばしばあり、今回初めて国際学会に参加した印象は良い意味で皆が非常にラフであるということです。リクルートスーツを着ている者は一人もなく、コーヒーを飲みながら議論している風景が多く見られました。私の研究に対して、何も知らないけど面白そうだから教えて欲しいといった方が少なくなく、自身の研究領域と全く関係の無い研究に対して質問し、興味関心を広げようとする研究者としてのあるべき姿を感じ、それはまさに森岡教授が普段から言われている「他人の研究に興味を持ちなさい」という教えそのものでした。それを身をもって経験できたと感じています。

 

ニューロラスト

 

このような貴重な経験ができたのは森岡教授をはじめとする研究室の仲間の日頃のご指導と、畿央大学の手厚いバックアップがあったからであり、ここに深く感謝致します。

 

【発表演題】

森岡 周 教授

Sense of agency and motor performance are stronger when an individual is capable of motor prediction

 

林田 一輝(修士課程)

Effects of sharing goals with others on sense of agency and motor performance

 

石垣 智也(博士課程)

Association between Unintentional Interpersonal Postural Coordination Produced by Interpersonal Light Touch and the Intensity of Social Relationship

 

健康科学研究科 修士課程 林田一輝

 

畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターHP

畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターFacebook

 

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2018年3月20日(火)

平成30年3月10日(土)に長崎大学大学院の沖田実教授の運動障害リハビリテーション学研究室から平瀬達哉先生、本田祐一郎先生、大賀智史先生、佐々木遼先生をお招きし、研究交流会が開催されました。

当研究室からは、佐藤剛介さん(客員研究員)、今井亮太さん(博士後期課程)、高村優作さん(博士後期課程)、藤井慎太郎さん(博士後期課程)が研究内容を発表しました。

金子研究科長にもご参加頂き、活発なディスカッションが行われました。

沖田教授からは、「筋性拘縮の病態とその発生メカニズム」と題して研究室の最新のデータを踏まえた講演をして頂きました。筋性拘縮の新しい知見を知る事ができ大変勉強になりました。内容もそうですが、講演内容の構成が素晴らしくプレゼンテーションの方法についても勉強させて頂きました。

 

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金子研究科長からは、生理学の視点からイオンやチャネル、細胞核に関するご指摘やご質問があり、生理学者としてまだまだ現役でおられることを再認識致しました。

ディスカッションの中で、NGF(神経成長因子)はいい事も沢山してくれるが発痛物質でもあることについて、「なぜ、発痛物質となるNGFを産生するのでしょうね」と一言おっしゃられました。その何気ない一言にロマンを感じました。

 

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普段から森岡教授がおっしゃられている治療法ありきのリハビリテーションではなく、病態・メカニズムをベースとするリハビリテーションの実践に向けて、今の自分にできる研究に集中したいと思います。

懇親会では金子研究科長の隣でハーバード大学へ留学中のお話など様々なことを伺うことが出来てとても幸せな時間でした。

このような機会を企画し、開催して頂いた森岡教授、沖田教授をはじめとする沖田研究室の皆様と運営をして頂いた今井亮太さんに感謝申し上げます。

 

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畿央大学大学院健康科学研究科

博士後期課程2年 片山脩

 

 

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