2023.02.28 

養成校の4割が使用!本学教員が編集する「標準理学療法学 神経理学療法学」第3版が発行されました!

健康科学部理学療法学科、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの森岡 周教授が編集した「標準理学療法学 神経理学療法学第3版」が医学書院から出版されました。本書(第2版)は、養成校の教科書シェアが実に4割と、多くの大学・専門学校で使用され、広く認知されています。この度、第3版として大幅に内容が改訂されました。

本書は畿央大学関係者が多く執筆していますが、今回、本書の執筆に加わった、卒業生である中村潤二さん(本学1期生、西大和リハビリテーション病院主任、本学大学院客員准教授)、石垣智也さん(本学4期生、名古屋学院大学講師)に、本書ならびに畿央大学の特徴を聞きました。

 

 

中村 潤二さんコメント

私は第3版で新たに追加された章「病期別の脳卒中理学療法 回復期」を執筆しました。
回復期の脳卒中患者に対する理学療法の考え方を整理し、理学療法の中核的な役割の一つである運動障害や歩行障害に対する運動療法、物理療法、装具療法などを、エビデンスに基づいて記載しました。また回復期の理学療法士には、退院後の生活環境の調整など多くの役割が求められますので、これらに携わる者や、これから携わっていく者が知っておくべきスタンダードな情報を記しました。

畿央大学は、教員の方はもちろんですが、卒業生の様々な分野での活躍を見聞きすることができます。神経理学療法学の方向性を指し示す教科書である、この神経理学療法学 第3版の執筆にも畿央大学の関係者が多く関わっています。このような活躍の背景には、畿央大学が教育や研究の基盤が整備されていることや、各分野を牽引する教員の方から学ぶことができ、研鑽を積むことができる充実した環境があるからだと考えています。私自身、そのような環境で学生時代を過ごせたことが、今の礎となっていますし、誇りに思っています。

 

 

石垣 智也さんコメント

私は新たに追加された章「病期別の脳卒中理学療法 生活期」を執筆しました。
生活期にみられやすい脳卒中後遺症者の諸問題に触れ、直接的な理学療法とは別に、セルフマネジメントという間接的な関わりの重要性をエビデンスをもとに解説しました。また、この中で近年注目されている身体活動の有効性や社会参加の重要性も取り上げ、それらを支援する理学療法士の役割も紹介しています。

畿央大学は、学生と教員、職員の距離が近いのが特徴で、卒業して10年以上が経った今でも様々な場面で「畿央のつながり」を感じられます。また、臨床的なことはもちろん、近年、益々重要視されているEBM(根拠に基づく医療)や、その基盤となる科学的態度の形成まで教育を受けられることは大きな強みです。

 

 

執筆に関わった本学関係者

松尾 篤(本学理学療法学科 教授、健康科学研究科 教授)
森岡 周(本学理学療法学科 教授、健康科学研究科 教授・研究科主任)
岡田 洋平(本学理学療法学科 准教授、健康科学研究科 准教授)
大住 倫弘(本学健康科学研究科 准教授)
信迫 悟志(本学健康科学研究科 准教授)
生野 公貴(本学客員准教授、西大和リハビリテーション病院技師長)
佐藤 剛介(本学客員准教授、奈良県総合医療センター主査)
中村 潤二(本学客員准教授、西大和リハビリテーション病院主任)
石垣 智也(本学客員研究員、名古屋学院大学講師)
野添 匡史(本学客員研究員、甲南女子大学准教授)
高村 優作(博士後期課程修了者、国立障害者リハビリテーションセンター研究所研究員)
脇田 正徳(修士課程修了者、関西医科大学助教)

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