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畿央の学びと研究

2016.06.02

書評「リハビリテーションのための脳・神経科学入門 改定第2版」

今回ご紹介する書籍は、本学の森岡教授が改定執筆された「リハビリテーションのための脳・神経科学入門 改定第2版」です。本書は、2005年に出版された「リハビリテーションのための脳・神経科学入門」の改訂版であり、神経可塑性、脳卒中後の運動機能回復、運動制御、身体性、運動イメージ、運動学習、疼痛などの最新の神経科学的知見が網羅されており、文字通り「リハビリテーションのための」テキストになっています。     改定版を読むと同時に、2005年に出版された「リハビリテーションのための脳・神経科学入門」(通称:緑本)を改めて読み返してみました。すると、運動制御に関する箇所が私自身による鉛筆のメモ書きで真っ黒になっていました。このメモ書きの内容から回想してみると…出版当時の私は畿央大学理学療法学科の学生であったこともあり、神経系理学療法の授業の参考図書として「緑本」を読んでいたことを思い出しました。おそらく当時は、「テストに出そうだから」という愚かな理由でこの部分を鉛筆で真っ黒にしたのだと思いますが、奇しくも私の最近の研究テーマは疼痛疾患の運動制御となっております。この研究テーマは間違いなく臨床現場での経験によって導かれたテーマであり、「テストに出そうだから」という理由ではないことから、当時の授業で使用された「緑本」の中には臨床現場に出てから重要となる科学的エビデンスが詰まっていた事を再々認識しました。そして、改定2版の運動制御に対応する章を再度読むと、そこには「身体所有感」「運動主体感」「身体イメージ」などのアップデートされた内容が新たに加えられていました。おそらく、初版からの11年間で身体性研究が進んだことが影響しているのだと思いますが、他の章でもこのような科学の進歩を感じられる箇所は沢山ありました。そのような科学の進歩をリアルタイムで感じ、それをリハビリテーションに役立つ情報に翻訳されていることが本書の最も優れた点ではなかろうかと思います。   本書は改定前の「緑本」よりも非常に多くの情報あるいは引用文献の分量となっており、「リハビリテーションのための」という目的は十二分に果たされていると思います。さらに「あとがき」から察するに、このような膨大な神経科学的知見をどのようにリハビリテーションの「現場」に応用していくのかが、我々の世代には求められているように思います。   最後にはなりましたが、リハビリテーションに役立つ最先端の神経科学的知見を網羅するだけではなく、リハビリテーション専門家が最低限共有すべき情報を示して頂いている本書に改めて敬意を表します。   畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 特任助教 大住倫弘   ▼第51回日本理学療法学術大会での先行販売では売上1位に。また6月2日(火)現在、Amazonの「神経科学」カテゴリでも売上1位を記録しています。  

2016.06.02

健康科学研究科博士後期の大学院生が、第51回日本理学療法学術大会で「最優秀論文賞」を受賞!

平成28年5月27(金)~29日(日)に札幌コンベンションセンターにて第51回日本理学療法学術大会が行われました。今学会は、日本における理学療法士の学会で最も大きな学術大会であり、12の分化学会から成り立っています。その中、第50回日本理学療法学術大会における受賞者,そして日本理学療法士学会編集発行の2015年度「理学療法学」に掲載されている研究論文から選出され、それらに対する表彰式が行われました。私(今井亮太)は、「理学療法学第42巻1号」に掲載された原著論文「橈骨遠位端骨折術後患者に対する腱振動刺激による運動錯覚が急性疼痛に与える効果-手術後翌日からの早期介入-」が最優秀論文賞となり、今学会で表彰されました。これで私自身、5度目の表彰・受賞となりました。     本研究論文は、橈骨遠位端骨折術後患者に対し、あたかも自分の手が動いているかのような錯覚(腱振動刺激を用いた)を惹起させることで、痛みや痛みに対する不安、関節可動域への効果検証を行ったものです。結果、介入1週間後に痛み、心理面、関節可動域に有意な改善を認め、さらに2ヵ月後まで効果が持続することを明らかとしました。 本研究結果の理学療法への示唆は、疼痛理学療法においては、対象者の不動期間、痛み経験、破局的思考、不安を考慮した理学療法の実施が重要であるという点と、腱振動刺激は痛みの知覚をさせることなく、運動錯覚を惹起させることが可能であり、術後翌日といった早期介入が可能な有効な手段であることを示した点にあります。さらに、急性疼痛の軽減だけでなく、その後の痛みの慢性化防ぐことができる可能性がある方法であることも示しています。     現在はこの効果機序を検証するための研究を行っています。これにより、本介入方法の適応・不適応をより明確にすることができ、臨床で広く一般化された方法として使用されることを目的としています。 私が研究対象としている「痛み」は、不快な知覚、あるいは情動体験と定義されています。恐怖や嫌悪だけでなく不安や妬みなども痛みを修飾します。さらに、不快な知覚は人それぞれ違っており、バックグラウンドや生活環境によっても痛みは増悪することも考えられます。そのため、痛みに対するリハビリテーションは病態を多角的に捉え、対応することが求められています。私が所属する畿央大学大学院神経リハビリテーション学研究室、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは、「高次脳機能学部門」「社会神経科学部門」「身体運動制御学部門」「発達神経科学部門」の4つの領域で研究を行っています。大学院での授業では包括的にすべての講義を聞き、ゼミでは様々な分野から指摘・助言を頂ける環境です。このような研究領域を超えたコミュニケーションを図れることは、ニューロリハビリテーション研究センターの強みであり、このような環境で研究を行えたからこそ、今回の受賞に繋がったものと考えています。     最後に、研究を指導し受賞に導いて下さいました森岡周教授をはじめ、畿央大学ニューロリハビリテーションセンター特任助教の大住倫弘先生、本学大学院の神経リハビリテーション学研究室の皆様に深く感謝申し上げます。今後も、痛みを有する患者さんに有益な研究成果を発信し続けられるように、更なる研究活動に取り組んでいきます。   畿央大学大学院健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 博士後期課程 今井亮太    

2016.06.01

奈良県認知症ケア専門士会総会・第5回研修会を開催!~看護医療学科教員レポート

5月29日(日)奈良県認知症ケア専門士会総会および第5回研修会が畿央大学L302、L303講義室にて開催され、計44名が参加されました。     研修会1部は武田以知郎先生(明日香村国民健康保険診療所所長)をお招きして、『地域包括ケアシステムにもとづく認知症ケアのあり方-認知症ケアの話題-』をテーマにご講演頂きました。   最初は「ふたり一組になって握手と笑顔で挨拶をしてください」と武田先生からお願いがあり、握手と笑顔で参加者同士が打ち解けて講演がスタート。認知症の基礎を簡単に復習したあとは、今日のメインテーマである「認知症をよく理解するための9大法則」として、今話題の地域包括ケアの例や奈良県内の認知症カフェについて、政策を中心に最新の知見の報告をしていただきました。また、認知症ケアの薬物療法、非薬物療法についてもユマニチュード®やバリデーションなどの実際も紹介されていました。一方的な講演ではなく随時ペアワークを取り入れ日常ケアをしている認知症を持つ方の様子を思い出したり、ロールプレイでケア提供者の役を演じ、普段の自分のケアを振り返ったりの楽しく和やかな講演会でした。   ※ユマニチュード®:体育学を専攻する二人のフランス人、Yves Gineste (イブ・ジネスト)とRosette Marescotti (ロゼット・マレスコッティ)によって作り上げられた35年の歴史を持つ、知覚・感情・言語による包括的なコミュニケーションに基づいたケア技法(ジネスト・マレスコッティ研究所 日本支部HPより) ※バリデーション:アルツハイマー型認知症および類似の認知症の高齢者とコミュニケーションを行うための方法の一つ。認知症の高齢者に対して、尊敬と共感をもって関わることを基本とし、お年寄りの尊厳を回復し、引きこもりに陥らないように援助するコミュニケーション法。(公認日本バリデーション協会HPより)     最後には、某寿司屋さんのコマーシャルをYoutubeで流し、模範的な認知症ケアのあり方を涙ながらに学びました。「今日の講演を聴いて明日からどうしていこうかペアで話してください」と締めくくりの課題を出されあと、武田先生の「握手で終わりましょう」の声で参加者同士、感謝の握手をして1部を終了しました。   2部は奈良県認知症ケア専門士会恒例の「専門士カフェ」です。今回は『ワールド・カフェ』・『他花受粉』を取り入れ、4人ずつのグループがお茶やお菓子を楽しみながら、ラウンド毎にメンバーが入れ替わりました。『認知症ケア専門士として今できそうなこと』をメインテーマに活発な意見交換が行われました。主な内容は認知症を持つ方ご本人に今できそうなこと、そのご家族に今できそうなことについてでした。最後は進行役の「明日からできることにすこしでも取り組みましょう」の言葉で2部も終了しました。     終了後も参加者同士の意見交換や名刺交換などが続き参加者の認知症ケアへの意識の高さを感じた研修会でした。   看護医療学科 講師 寺田 美和子

2016.06.01

第51回日本理学療法学術大会で20演題の発表、最優秀論文賞も受賞!~ニューロリハビリテーション研究センター

ニューロリハビリテーション研究センター特任助教の大住倫弘先生と私(信迫悟志)が、第51回日本理学療法学術大会に参加・発表してきました。その他、理学療法学科と健康科学研究科に所属する多くの先生方が参加・発表されました。 今学術大会より12分科学会・5部門に分かれて行われるようになり、非常に多岐に渡る内容で全ての講演・演題を把握できませんし、私が見て・聞いたものに限り報告させて頂きます。   神経理学療法学会の「運動制御と身体認知を支える脳内身体表現の神経基盤」と題した内藤栄一先生のご講演では、腱振動錯覚の神経基盤としての反対側一次運動   野と右半球前頭-頭頂ネットワークに関するお話がなされました。腱振動錯覚は、運動を行わずして、反対側一次運動野を活動させることが可能であり、運動療法が行えない麻痺や固定肢の回復に有用である可能性を指摘されました。 実際、本研究室博士課程の今井亮太さんは、この腱振動錯覚を利用した橈骨遠位端骨折術後急性疼痛に対する介入効果を調査しており、理学療法学に掲載されたその論文「橈骨遠位端骨折術後患者に対する腱振動刺激による運動錯覚が急性疼痛に与える効果 : 手術後翌日からの早期介入  」が、本学会において、最優秀論文賞として表彰されました。このような内容が、日本の理学療法界において最も権威ある学術誌で認められたことは、本学のニューロリハビリテーション研究を推し進めていくうえで、非常に大きな勇気と力になるものと感じます。     私は、小児理学療法学会と神経理学療法学会で2つの演題を発表させて頂きました。小児理学療法学会の方では、理学療法にはあまり馴染みのない模倣抑制や視点取得といった内容を含んだものでしたが、経頭蓋直流電気刺激(tDCS)を使用していることもあり、多くの方にご意見を頂くことができました。私が楽しみにしていた小児理学療法学会で行われた「教育現場と理学療法士」のシンポジウムでは、羽田空港で発生した事故の影響で、ご講演者がお一人登壇できなくなってしまいましたが、特別支援学校における支援の在り方について非常に考えさせられる時間となりました。一方で、この分野は科学的追及が困難な部分がある領域かと思われますが、私の研究分野でもあり、障害を抱えた子どもたちに価値ある研究を行わなくてはならないと思いを強くいたしました。     またもう一つの演題発表であった神経理学療法学会の方では、映像遅延装置システムを用いた視覚フィードバック遅延検出課題を用いた基礎研究であり、これまた理学療法にはあまり馴染みのないものでしたが、幾つかの的確な指摘を頂くこともでき、大変勉強になりました。この神経理学療法学会や日本支援工学理学療法学会では、tDCSや経頭蓋磁気刺激(TMS)などのニューロモデュレーション技術を使用した臨床研究やロボティクス技術を使用した臨床研究が数多く報告されるようになり、ニューロリハビリテーション技術は理学療法の一手段として定着しつつあるのを感じました。 私が拝聴した研究発表はいずれも高い精度で行われており、理学療法研究が非常に進歩しているのを強く感じました。その中でも、個人的に非常に面白く、今後が楽しみに感じたのは、本学理学療法学科の前岡浩准教授の研究報告でした。独創的で、これを臨床研究として活かすためには、どのようにしたら良いか、色々と思いを巡らされる内容でした。 その他、本研究室からは約20演題の発表がありましたが、皆さんそれぞれ良いディスカッションができたようで、次の研究へのモチベーションが高まったようです。     最後に本学会においても、森岡周教授の著書『リハビリテーションのための脳・神経科学入門 改訂第2版』が、売り上げ1位だったようです(ちなみに私も分担執筆させて頂いた阿部浩明先生編集の『高次脳機能障害に対する理学療法』は、3位だったようです)。先述したように、この日本理学療法学術大会においても、ニューロリハビリテーション技術に関する研究報告が非常に多くなってきましたが、その流れは森岡教授が10年前に著された第1版から始まったと考えると、敬服いたします。   畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 特任助教 信迫悟志

2016.06.01

御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.45~御所市連携コミュニティカフェは、大学主体から住民主体の取り組みへ!

2014年8月に御所市と畿央大学との地域連携でスタートした「金曜日カフェ~つどい~」(御所市連携コミュニティカフェの新名称)は、今年度で3期目となりました。また、今期からは退職された人間環境デザイン学科齋藤ゼミに代わって、同学科清水ゼミへと引き継がれています。 2014年の発足当初は、大学からの依頼によりイベントのボランティア講師を募っていましたが、現在では、様々な技能をお持ちの地域住民の方々から、講師の立候補をいただいており、今年度の午前の部の講師担当は、ほとんど埋まってしまうほど人気のコミュニティカフェに成長しています。     また、2015年2月からは、御所市と学生スタッフがこれまで培ってきた運営ノウハウを生かして、地域住民の方々にもボランティアスタッフとして加わっていただき、コミュニティカフェ当日の運営を行っていただいています。このように、今後は、コミュニティカフェ当日の運営を学生主体からボランティアスタッフ主体へと移行していき、大学は事業全体の運営を裏方としてサポートしていきます。 先日、御所市の担当者の方々も交えながら、清水ゼミの学生との交流会と、第一回目のボランティアスタッフ会議を実施しました。ボランティアスタッフの皆さんからは、「『金曜日カフェ~つどい~』ができてから、それまで引きこもりがちだった生活から、金曜日は必ず出向く生活に変わり、みんなに会うのが楽しみになった」というお声や、「毎回来てくれる大学生は、孫のような存在」、「今後もみんなで力を合わせて継続していきたい」といった、お声をいただきました。また、学生スタッフからボランティアスタッフ主体の運営に代わったことにより生じた、スタッフ同士の情報共有不足の問題点などを検討し、ボランティアスタッフ主体の運営に沿ったルール作りについて話し合いました。 後日、参加した学生からは、「2年前の発足時に参加しましたが、1年ぶりに来てみると、一般の参加者だった方々がボランティアスタッフとして主体的に運営していらっしゃることに驚きました。」という意見や、「ボランティアスタッフの皆さんが、若い世代と接することを楽しまれていると感じ、自分たちも裏方として多世代交流の企画や運営サポートに取り組みたいとおもいます。」という意見が見られました。 今後は、引き続き2ヶ月に1回程度の割合でボランティアスタッフ会議を行い、運営方法の改善や大学の参加のあり方、多世代交流の方法などを検討していきたいと思います。 人間環境デザイン学科 助教 清水裕子

2016.05.31

「広陵町チャレンジデー2016」に理学療法学科教員とTASKが協力!

「チャレンジデー」とは笹川スポーツ財団の主催により毎年5月の最終水曜日に全国で実施されている住民参加型のスポーツイベントです。この日は、人口規模がほぼ同じ自治体同士が、午前0時から午後9時までの間に15分間以上継続して何らかの運動やスポーツをした住民の『参加率(%)』を競い合います。   ▼チャレンジデーポスター   対戦相手に敗れた場合は、相手自治体の旗を庁舎のメインポールに翌日から1週間掲揚し相手の健闘を称える、というユニークなルールが特徴です。本学の地元である広陵町は昨年から初参加し、奈良県で唯一参加している自治体です。昨年は長野県の東御市と対戦しましたが、ダブルスコアで敗れるという残念な結果に終わってしまいました。   2回目の挑戦となる今年は、昨年の中央体育館での1コーナーだけでなく、広陵町図書館会場、エコールマミ会場、イズミヤ会場に広陵町介護予防リーダー(KEEP)の皆様、TASKの学生達とも参加させて頂きました。介護予防リーダーKEEPの皆さんはこの他、さわやかホール、はしお元気村を加え計5会場に分かれて頑張って下さいました!TASKの参加は広陵町と本学が共同で実施している文部科学省の助成を受けた地域密着型研究プロジェクトである「広陵町×畿央大学KAGUYAプロジェクト」の一環にもなっており、KEEPとTASK※の世代を超えたコラボレーションです。 ※TASKはThink, Action, Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。   ▼イズミヤ会場   「超高齢社会を乗り切る地域の底力!」と題してミニ講演させて頂いた図書館会場ではKEEPの活動を町内外へアピールするための報告会も行われ、KEEPのプロモーションVTRの上映から参加者への運動実践と盛りだくさんの内容でした。参加者は住民の方々に加えて県地域包括ケア推進室、香芝市、葛城市、大淀町、田原本町、橿原市など多くの行政担当者が見学に来られました。また今年生まれた香芝KEEPのメンバーも応援に来てくれました。   ▼図書館会場   ▼KEEPによる運動実践   午後からのエコールマミ会場では100人近くの地域の方々が来場され、KEEPによるロコモチェックコーナー、「奈良県健康長寿共同事業」とのコラボによる体組成計を用いた筋肉量チェックコーナーが好評でした。各会場のポスターもKEEPの皆さんの手作りで、一週間前に自主的に集まって作成したものです。     今年こそは!と臨んだチャレンジデーでしたが、結果はまたしても負けてしまいました…。しかし、今年はチャレンジデー参加率が昨年より20%増え、僅差での敗退でした。     結果は残念でしたが、それよりも本学と町との連携で養成したKEEPの皆さんの頑張りとTASK、KAGUYAなどのアピールにつながった1日になったことは間違いないと思います。     理学療法学科 准教授・ヘルスプロモーションセンター長 高取克彦 【昨年の様子】 町制施行60周年記念事業「広陵町チャレンジデー」に協力しました。

2016.05.31

橿原市・橿原商工会議所連携「イチゴを使ったメニュー開発プロジェクト」 視察研修バスツアーに参加!

橿原市について知るためのバスツアーに参加!   平成21年度から始まった畿央大学と橿原市・橿原商工会議所連携事業は今年で8年目となり、今年度は「古代大和・飛鳥」をモチーフに「いちご」を使ったメニュー開発にチャレンジします。平成28年5月15日(日)、健康栄養学科(指導教員:松村洋子助教、柴田満助教)の21名が、橿原市について知るための橿原市内バスツアーに参加しました。   橿原神宮では、賽銭を入れてお参りもし、橿原神宮の歴史について教えていただきました。偶然にも、華道の弟子たちの長い行列にも遭遇し、最後には大きなサルの絵馬の前で記念撮影もしました。     なら食と農の魅力創造国際大学校ではイチゴについての講習を聞き、いちご狩りをさせていただきました。取り方を教えてもらいつつ、古都華、あすかルビー、章姫といった三種類のイチゴの食べ比べもできました。 [参加学生の感想] 古都華 :三種類の中で最も甘く。身が柔らかくて取りづらかった。 あすかルビー :甘酸っぱく、取りやすかったと思う。 章姫 :一般的な甘さ、少々取りづらかった。     昼食では、柿の葉寿司ヤマトで、奈良県名物の柿の葉寿司のお弁当をいただきました。     歴史に憩う橿原市博物館では展示物に実際に触れながら、橿原市の歴史について学びました。復元された出土品にも実際に触ることができました。     藤原京資料室では藤原京について、縮小模型を使った熱弁を聞かせていただきました。     まほろばキッチンでは、橿原市の多くの野菜にふれることができました。入り口では、旬の青梗菜を使った簡単料理の実演もやっていました。   この研修会を通して、「橿原市の皆さんに喜んでもらえるようなメニューを開発したい」という想いをさらに強くしました。   健康栄養学科1回生 秋山遥 加藤杏奈   「今後のスケジュール」 平成28年6月 2日(木)  第1回試作 平成28年6月16日(木 ) 第2回試作 平成28年6月30日(木) プレゼン大会 平成28年9月下旬頃 事業所とのマッチング会   【関連記事】 橿原市・橿原商工会議所連携 「橿原産いちごを使ったメニュー開発プロジェクト」第1回勉強会を開催! 橿原市・橿原商工会議所連携 「橿原産いちごを使ったメニュー開発プロジェクト」がスタートしました。

2016.05.25

プロジェクト研究の研究成果を発表!~畿央大学健康科学研究所

2016年5月19日(木)~21日(土)の日本糖尿病学会総会にて、畿央大学健康科学研究所プロジェクト研究・課題名「アンチエイジング戦略の疫学的・実証的研究」(研究代表者:金内雅夫)の研究成果を発表しました。   演題名「地域在住高齢者における腸内細菌叢と糖尿病・肥満の関連について」 金内雅夫(健康栄養学科・教授)、柴田満(健康栄養学科・助教)、藤澤弘枝(看護医療学科・講師)、岩村真樹(大学院生・理学療法士)       最近、食習慣と併せて腸内細菌叢の異常が肥満や糖尿病など代謝性疾患の病態に関連するのではないかと注目されています。私たちは、地域で元気に暮らす高齢者から健康長寿の秘訣を探る目的で、2015年9月から2016年1月にかけて香芝市で現地調査を行ってきました。元気な高齢者の方に集まっていただき、食習慣の調査、運動機能の測定、腸内細菌叢の分析、唾液の測定などを実施しました。   ▼香芝市での現地調査風景。参加者を前に説明   ▼食事の聞き取り調査する柴田助教と健康栄養学科の学生スタッフ   今回は、その研究成果の第1報を、5月19日~21日に京都市で開催された第59回日本糖尿病学会総会で発表しました。このプロジェクト研究は、平成27年度から29年度の3年間にわたって行われます。   健康栄養学科 教授 金内雅夫

2016.05.19

御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.44~平成28年度「Kioオレンヂカフェ 分かちあい in 御所」がスタート!

畿央大学と御所市、地域住民が共同して運営している「金曜日カフェ~つどい~」で、5月13日(金)に「Kio オレンヂカフェ 分かちあい in 御所」が開催されました。   「Kio オレンヂカフェ 分かち合い in 御所」では毎回、午前が「認知症サポーター養成講座」として認知症の講演、午後は「認知症の人の介護について語る会」として認知症の方とそのご家族、介護をされている方や介護経験者、専門家などによる話し合いの場を設けます。この日は畿央大学看護医療学科の老年看護学教員4名、御所市地域包括支援センター職員3名と市民ボランティア数名で行いました。参加者は午前17名、午後6名でした。 午前の内容は南部登志江講師による認知症の症状、対応の仕方等についての話でした。一生懸命介護していても、その介護してくれている人のことを忘れてしまい、介護者は大変つらい思いをする事がある。でも全く忘れてしまうわけではなく、最後にはこんな風に笑顔で何度も名前を呼んでいたのよという実体験を聴いて、参加者の中には大きくうなずく方もおられました。     午後は、認知症の方を介護しておられるご家族の体験談を語っていただきました。日ごろの細かなエピソードや、介護する嫁(自分)と息子の対応の仕方についての悩みなど様々なお話を伺い、認知症の方と暮らすご苦労がつぶさに伝わってきました。認知症の方と懸命に向き合っておられるからこそ「しんどい」という言葉も出ましたが、ケアマネージャーや教員のアドバイスを受けて、帰るころには「必死になって全部答えなくてもいいんやね。」「スッキリしました。また来ます。」と笑顔も見られました。やはり、こういう介護体験を語ることで気分転換にもなり、また新たな気持ちで介護を続けられることが大事なのだと改めて感じました。     今回の話の中にも出ましたが、認知症というとイメージが悪いので家族が隠そうとすることはよくあります。そうではなく、地域の方にも知ってもらい協力してもらえる仲間を探すことが大事だと山崎教授は仰います。そのためにも、認知症の事をより多くの方に理解して頂けるよう今後も認知症カフェを繋げていきます。ご興味・ご関心がある方は、ぜひ一度、覗いてみてください。たくさんの方のご参加をお待ちしております。   「Kio オレンヂカフェ 分かち合い in 御所」は奇数月の第2金曜日10時~14時(7月,3月は変更)に開催されます。   <今後の予定> 6月10日(金),9月9日(金),11月11日(金),1月13日(金)2月10日(金)   看護医療学科 助手 島岡昌代   【Kioオレンヂ喫茶(カフェ)の取り組み】 ●2016年2月19日 御所市連携コミュニティカフェ~「Kioオレンヂカフェ 分かちあい in 御所」を開催! ●2015年11月27日 第3回Kioオレンヂ喫茶(カフェ)in和里(にこり)を開催しました~看護医療学科 ●2015年11月17日 御所市連携コミュニティカフェ~「Kioオレンヂ喫茶(カフェ)分かちあいin御所」 ●2015年10月1日 Kio オレンヂ喫茶(カフェ) in 和里(にこり)を開催しました。

2016.05.18

近鉄連携「香芝SAフードコート メニュー開発プロジェクト」~第1回目プレゼンテーション会を開催!

10グループ31名がプレゼンテーション!   平成28年4月から畿央大学は株式会社近鉄リテーリングと連携して西名阪道香芝サービスエリア(以下、SA)で提供する「大和ポークを使った丼物メニュー開発」に取り組んでいます。昨年は同SA上下線カフェコーナーで販売するパフェまたはドリンクメニューを開発し現在人気メニュー(かぐや姫の抹茶フローズン、姫のホット抹茶ラテなど)として販売されています。 昨年開発したメニューはこちらからご覧になれます。   平成28年5月12日(木)16:20より、健康栄養学科食品開発コース2回生の有志10組31名(指導教員:中谷友美先生、餅田尚子先生)が第1回プレゼンテーション会に挑みました。     課題は「フードコートで販売する大和ポークを使用した丼物メニュー」で、調理時間が短く、販売価格1000円未満、原価率40 %以下、高カロリー食材であるがヘルシーな要素も取り入れる、などの厳しい条件をクリアする必要があります。今回のプレゼンテーション会では、㈱近鉄リテーリングの取締役SA事業部長岩崎雅浩氏、香芝SA支配人山中久次氏、同副支配人山本淳氏の前で、自分たちの考えているメニュー構想を発表し、貴重なコメント・評価を各グループに述べていただきました。     また、すべてのグループのプレゼンテーション終了後にも、総括をいただきました。岩崎氏からは「盛り込みすぎずシンプルに、調理時間・価格をもっと考えること。商品価値とは何かをもっと考えてほしい。」と、山中氏や山本氏からは「構想だけではなく、実際に現場に行って見て・感じて、その上でメニュー開発をしてほしい。」という商品化を見据えた厳しくも期待を込めた評価をいただきました。学生たちは、貴重な現場からのご意見に耳を傾けながら必死でメモをとり、今後のメニュー開発に活かしていこうと意欲的でした。     今後のスケジュールとして、6月2日(木)メニュー質問会、6月16日(木)レシピ検討会、そして7月9日にコンテストを実施してグランプリ、準グランプリを選出、そして10月頃には香芝SA(上・下)にて発売が開始になる見通しです。   【関連記事】 近鉄連携「香芝SAフードコート メニュー開発プロジェクト」がスタートしました。