2025.03.31
看護医療学科 海外インターンシップ2024 vol.5~ プノンペンでの最終日
看護医療学科2年次配当「海外インターンシップ」は、海外の異なる文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度を学んで日本の制度や保障との比較をすること、グローバル化に対応できる看護職者としてのコミュニケーションスキルを身に付けることを目的としています。
研修4日目、プノンペンで過ごす最終日の様子をお届けします!
今日は午前に訪問看護施設の見学、午後にはキリング・フィールドを訪れました。
Spean Mirai Health Care Services 訪問
私たちは、日本人看護師の方が設立した Spean Mirai Health Care Servicesへ行きました。
ここは、カンボジアの高齢者介護に日本水準のケアを提供するために設立された会社です。ここでは、在宅介護サービスやリハビリテーションサービス、介護用品のレンタル・販売を行っています。これらは全て日本人看護師や理学療法士、また専門的な知識を持った日本人から教育を受けたカンボジア人が提供しているサービスとなっています。
カンボジアでは、在宅介護という概念がほとんどありません。そのため、家族が正しい知識や技術をもっていないことで、病院から退院した家族の世話を十分に行えず再入院を繰り返すことがよくあります。この現状に対し、訪問看護がカンボジアで普及することで、退院後の生活支援を行うことができ、回復した患者の容態の悪化を防ぐことにつながっているということを学ぶことができました。
また今後、訪問看護が普及し、カンボジアの人々が医療や看護について学ぶ機会が増えることで、カンボジア全体としての医療の向上につながるのではないかという気づきがありました。
その後、実際に訪問介護を利用している方の家へ行きました。そこでは、お薬カレンダーがあったり日本人による介護が行われていたりと、日本の物や技術がカンボジアで活用されている様子を実際に見ることができました。
実際に訪問させていただいたことで、日本とは違う家の作りや在宅介護に対する考え方を知ることができ、医療においてもその国の文化や価値観、バックグラウンドなどを理解することの大切さを感じました。
キリング・フィールド 訪問
午後は、キリング・フィールドに訪れました。キリング・フィールドとは、1975年にクメール・ルージュ(ポルポト政権)による自国民約200万人の大量虐殺が行われた実際の場所です。
私たちは日本語の音声ガイドに従って、広場にある虐殺の跡地を見て回りました。この大量虐殺の犠牲者の中には教師や医師といった知識人が多いだけでなく、乳幼児もいたことを知り、とても胸が痛くなりました。
特に印象に残ったのは、「キリングツリー」です。キリングツリーとは、赤ちゃんの殺害のために使われた木のことで、頭を打ち付けて殺害されていたそうです。想像するだけでもとても苦しく、残酷な出来事が行われた木を前にして言葉を失いました。
音声ガイドの最後に「このような歴史があったことをどうか忘れないでください。」とありました。この言葉を聞いた時、今後同じ過ちを繰り返さないためにも、私たちはカンボジアで起きた悲しい歴史をずっと覚えていようと思いました。
▼ 犠牲者となった人たち8,985体の頭蓋骨や骨が収められている慰霊塔にお花を手向けている様子
今日の夜はリバーサイドへ行き、夕食を楽しみました。
ホテルまでの帰り道はトゥクトゥクで!初めての体験でドキドキしながらも、夜風に当たりながらリバーサイドを通るのはとても気持ちよかったです!
明日はシェムリアップに移動します。プノンペンとは違った街並みや生活の様子を見てみたいです。
看護医療学科
2回生 中島 彩花・二宮 央・農山 柚葉・福岡 星采
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